130.中国の台湾脅しについて



 台湾選挙で、陳水扁候補が勝利すると、中国は武力で台湾を解放
すると脅し。しかし、その脅し自身が陳水扁候補の追い風になって
いる。前回の総統選挙で李登輝総統を脅し、追い風になった教訓を
中国は、勉強していない。馬鹿としか言いようが無いが。

 中国が陳氏優勢に強い危機感を抱いていることは分かるが、この
陳氏が総統になったとき、台湾との戦争になる可能性があると、
非常な危機として捕らえる必要があると思うが?

 この危機に日本の評論は、いつも変わらない平和ボケで悠長な評論
をしている。日本人や評論家が外交感覚を持たないことを明らかにし
ている。米国はすぐに、北京に国防省高官を派遣して、不愉快と伝
えている。

 現在の米国は2重政権で、国防省は共和党軍事人脈が押さえていて
、この分野はクリントン民主党政権が自由にできない。それがユーゴ
の中国大使館爆破で、米国の対応が分裂した理由だ。

 この中国の台湾白書や朱鎔基首相に対し、日本はもう少し強い抗議
をするべきである。
どうしてか?日本が戦争に巻き込まれることが確実だからです。
 米国は台湾関係法を強化して、もし中国の攻撃を台湾が受ければ、
即米中戦争になる。この時、中国の東風21、31ミサイルが日本の
沖縄や横田に飛んでくることは、確かだ。沖縄と東京郊外に住んで
いる数百万の人間の死となるのですよ。もう少し危機感があっても
いいではないですか???このような日本の状態は非常に危険である。
中国への抑止が効かない。日本の外交能力のないこと。絶望的。

 このミサイルが飛んでくる前に、中国のミサイル基地を叩くために
米国空母は、台湾海峡に行くでしょう。そうすると、中国の最新鋭
駆逐艦の対艦ミサイル(モスキッド)の射程に入る。今は乗組員の
訓練中であるが、ロシア乗り組み員により、操船する可能性もある
ため、要注意である。早期警戒機を中国は1機持っている。この
レーダはイスラエル製で、最新鋭。これが問題。

 台湾と中国の戦いが、米国・日本を巻き込むことが分かっている
のであるから、もう少し、危機感が必要ではないのか。
特にミサイル攻撃に対しては、イージス艦が有効であるが、この
イージス艦の台湾引渡しをクリントンが拒否したため、台湾は
ミサイル攻撃されると、ほとんど防御の方法を持たない。

 こちろん、航空機の能力は段ちの違いで台湾が上であるが、
ミサイル能力は中国の方が上である。パトリオットの的中率は
非常に低いため、防御できない。その入力情報をしてのイージス艦
のレーダがないので絶望的。
台湾選挙結果を見よう。日本の運命も掛かっていることをお忘れなく。
==============================
03/14 18:47 李総統の神通力に陰り 支持層が股裂き状態 

 【台北14日共同】台湾総統選挙で苦戦する与党、国民党の連戦
候補浮上を図る最後の「切り札」は李登輝総統の影響力。これまで
は選挙最終盤で情勢を一変させる「神通力」を誇った李総統だが、
十四日までに有力者が離反するなど、今回はその有効性を疑問視す
る声も出始めた。                      
 分裂選挙に伴い、国民党内の反李登輝票が無所属の宋楚瑜候補に
流れているのに加え、李遠哲・中央研究院院長ら総統側近まで、民
主進歩党の陳水扁候補支持を表明。国民党から民進党まで幅の広い
李登輝支持層が「股裂き(またさき)状態」に陥っているのが実情
だ。
 さらに、「株は九四○○が底。これ以上絶対に落ちません」と、
連戦候補の応援遊説で李総統が約束してから二週間後の十三日、台
湾株式市場の加重平均指数は八八○○まで暴落した。この間、十日
には台湾を代表するエイサーや長栄グループなど財界代表までが「
李総統離れ」を起こし、陳支持に走った。           
 李総統の側近だった総統府顧問、奇美実業の許文龍会長は十三日
、「陳候補こそ李登輝路線の継承者だからだ」とその理由を説明。
後継者の連戦候補では、李路線は継承できないという意味だ。これ
に対し李総統は十四日「毛沢東路線ではあるまいし、李路線などな
い」と力なく応じた
 連氏が対中政策で李総統と距離を置く政策に出たのは、宋氏に流
れる票を取り戻す戦略からだった。だが国民党系の研究者は「連氏
の李離れで、今回は大半が陳支持に回る。李側近が離反したのもそ
の表れで、李総統の誤算」とし、今回は「李登輝カード」は効かな
いと見ている。                       
(了)  000314 1847
==============================
03/15 22:23 かつてない強硬姿勢 中国指導部の焦り反映

 【北京15日共同】十八日に迫った台湾総統選を前に、中国の朱
鎔基首相が十五日の記者会見で、かつてないほど強硬な姿勢で台湾
の有権者に「独立派候補」を選ばないよう訴えたことは、綱領に独
立を掲げる民主進歩党の陳水扁候補の優勢が伝えられ、中国指導部
が焦りを強めていることを反映している。           
 首相は五日の政府活動報告では、台湾問題に関し武力行使に言及
せず、ソフト路線と注目されたが、この日は一転して強硬姿勢を示
した。                           
 陳候補は今年一月末に、「中国が武力行使しなければ、台湾独立
を宣言する必要はない」と柔軟な対話姿勢を示したが、中国は依然
「独立色の強い」候補との懸念を抱いている。         
 朱首相は、陳候補が独立色を薄めて、優勢になっていることを「
権謀術策」を用いていると非難した。             
 中国側は、陳候補へのあからさまな攻撃は、台湾住民の反感を招
きかねないとの配慮から、これまでは避けてきた。しかし、陳候補
当選が現実となる可能性が高まったことで、中国の「言葉による威
嚇」は今後さらにエスカレートしそうだ。           
(了)  000315 2222
==============================
03/15 20:49 陳候補を強くけん制 中国首相、武力行使に言及 

 朱首相は台湾で最近、株価が急落したことを引き合いに「台湾独
立勢力の当選で(中台)両岸が戦いに動いたり、平和が破壊される
ことを心配している」と強調。「台湾同胞は賢明な歴史的決定を下
すと信じる」と述べ、台湾の有権者に暗に陳候補に投票しないよう
呼び掛けた。                        
 中国の台湾白書については「(李登輝総統の)二国論がなければ
、白書は発表しなかった」として、台湾側の責任を強調。白書に「
統一交渉の無期限延期は武力行使の条件」と明記した点に関しては
「*小平氏が一九八○年代に語っており、新条件ではない」と述べ
た
 さらに、台湾白書が国際社会から激しい非難にさらされたのは「
ある国の反中人士が、中国を仮想敵国と見なして、台湾を不沈空母
として利用し中国に反対するためだ」と述べ、米国の台湾支持勢力
を批判。                          
 クリントン米大統領が「台湾海峡での脅威を対話に転化すべき」
とした最近の演説を引用し、「台湾海峡」を「太平洋」と置き換え
るべきだと述べ、中国に脅威を与えているのは米国であると批判し
た。                            
(了)  000315 2048
==============================
03/14 15:56 陳水扁氏は交渉相手にせず 上海の台湾研究所副所長

 【上海14日共同】上海市台湾研究所の章念馳副所長は十四日、
台湾総統選で民主進歩党(民進党)の陳水扁候補が有利な情勢にな
っていることについて「われわれは陳氏を全く信じていない」と述
べ、たとえ陳氏が当選しても中国側が統一問題の交渉相手とする可
能性はないとの見方を示した。                
 章副所長は「総統選で台湾独立派が当選する可能性は大きい」と
指摘、「台湾独立を求める民進党が政権を取れば、中国は平和統一
ではなく、『武力使用を否定しない』との統一方式を取らざるを得
ない」と警告した。                     
 同研究所は昨年、汪道涵・海峡両岸関係協会会長を顧問にして発
足した調査諮問機関で、中国の台湾政策決定に大きな影響力を持つ
。章副所長の発言は、中国が陳氏優勢に強い危機感を抱いているこ
とを示している。                      
 章副所長は「台湾独立を求める李登輝総統が後継者とみなしてい
るのは本当は国民党の連戦候補ではなく陳氏」との認識を表明。 
 陳氏が、中国が武力統一を放棄すれば台湾独立を宣言しないと述
べたことについては「総統になるという個人的利益を狙う政客の言
葉であり信用できない」と述べ、「十二億の中国人と中国共産党は
、感情的にも政治的現実からも(陳氏を)受け入れるわけにはいか
ない」と断じた。                      
 また章副所長は「日本が政治大国になろうという考えは理解でき
る。日本はその責任を果たし、世界とアジアの平和を擁護すべきだ
」と述べ、日本が中台間の緊張を避けるために積極的に行動するよ
う求めた。                         
(了)  000314 1555
==============================
03/16 12:43 朱鎔基発言に不快感 米国防長官

 来日中のコーエン米国防長官は十六日、視察先の米海軍厚木基地
での会見で、朱鎔基・中国首相の台湾をめぐる発言について「武力
行使への言及は、米国の外交政策と対立するものだ」と不快感を示
した。                           
 長官はまた「台湾は独立を目指すべきではないし、中国の武力行
使についても支持しない」と指摘、双方に平和的解決を促した。
(共同)                           
(了)  000316 1242  

コラム目次に戻る
トップページに戻る