110.米国対外政策について



(読者からの質問)
私はこのコラムを愛読勉強している者です。
米国が日本に対してネオドルを発行して現在日本が米国に
投資している負債を0にするような政策を考慮中と聞きましたが
不勉強ゆえ理解ができません。
これについて説明していただけませんか。平素.米国対外政策に
ついては、あまりにも自己中心のごりガンを押しとうす米国には
納得いかないものがあります。
またあまりにも飛躍しすぎた考えかも知れませんが日本を
アメリカ インヂアン化計画を実行しているように思われますが
いかがなものでしょうか。
ご教示ください  国家としての認識を失いつつある日本国家の
再建を願う者より  よろしく。

bkuさん
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(読者の質問2)
F  様

 いささか、不十分な文章です。
と言いますのは、昨夜(2/14)、久米宏氏のニュース
ステーションにて、都知事の石原慎太郎氏が
出演していました。
石原氏が 「日本が米国の国債を大量に買い込んでいる
ことは、危険である」旨の発言をしていました。
 ほかにも発言があったのですがうまく伝えることができません。
 
 しかし、日本の国益にとって、リスクの端緒の発言かと
思いましてお知らせ?し、および 解説をお願いします。

 長谷川慶太郎氏の 本を読み返しています。 

よろしかったら、F 様の 名前を教えてください。
山崎さん
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(Fのコメント)
 クリントン大統領の一般経済報告において、今後10年で債務を
返済すると、公言したことが、事の始まりでした。この実現案とし
て、ネオドルという考え方がでてきたのでしょう。しかし、その
ネオドルがどうような通貨か換金性があるのか不明で、分析不能
です。どなたか、お教えください。

 しかし、債務の軽減の方策として、米国のムーディーズが日本の
国債の格付けを下げるなどにより、円安にすることを本気でやり始
めた。日本の国債発行残高が多いこともありますが。
 これは、G7で日本が円安にしたいと言ったことを受け、米国の
債務軽減化も視野にいれた展開なのです。ほとんどの米国の銀行は
日本の円で借りているためで、円安時点で返済するか、その時点の
円にリンクしたネオドルで固定する可能性がある。その後、ドルを
暴落させて、日本の持っている米国国債の価値をさげればいいので
す。

 日本は債権国です。この債権国の戦略が見えない。10年で債務
を返すとクリントン大統領が言ったのを受けて、日本からも問合せ
をするべきではないでしょうか?しかし、日本はどのように国債を
償還するのかを聞かれるはずですが。

 米国の基本的考え方は、米国の国益に沿うような戦略を立て、
それを世界に納得させる方向で、動いています。この件は軍事政策
学を参考ください。多いか少ないかは別にして、世界のほとんどの
国は国益で動いているのですから、批判はできないと思います。
そのように、もし、日本が動いていないのであれば、その方がおか
しいのです。
ただ、米国は他国より圧倒的な力があるので、影響は非常に大きい。
このため、米国は正義という看板を掲げて、行うことが多いのです。

 石原知事の意見は解析可能です。日本を米国に併合すれば、負債
は無くなるので、米国国債の大量保持は、日本国の消滅の危険が
あるということです。
このことは、増田俊男の時事解説でも取り上げています。

 米国は現在債務が増大し、このままにしておくと米国株価暴落時、
ドルから他通貨の円やユーロに資金が逃げていくため、ドルの国際通貨
としての地位がなくなり、ドルたれ流しができなくなる。また、ドル
の暴落も起き、米国国民特に資本家の資産が大幅に低下するので、
米国も債務の帳消しを狙っているのです。それが、クリントンの経済
報告にも現れたのでしょう。
 そして、米国の現在時点、いつ株暴落が起きるてもおかしくない状態
になっています。

軍事政策学
http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/csis.htm

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