108.世界情勢のUPDATE



(ロシア情勢)
 プチン代行がとうとう、プリマコフの国家主義と同じ方向に舵を
切り始めた。これで、エイティン前大統領の影響力はなくなる。
プチン大統領代行は、チェチェン戦争も勝利したため、3月の選挙は
当選確実の状況になっている。ここでは、国家主義の色が濃くなる
はず。プリマコフも、このようなプチン代行を応援できる。
しかし、政商のベレゾフスキー氏らは、今後大変なことになる。
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(米国国防省の報告)
 クリントンの今までの政策を否定するトーンになっている。
4ケ月前のランド研究所が出した報告書の通りになっている。ランド研
の見解が、クリントン大統領の政策を否定していると、その時論評した
が、とうとう国防省の報告書として正式になった。

 クリントンは1月に中国政策を変更した。中国はパートナーから
脅威になる競争者へ見解を変更したのです。

10月のランド研究所の見解
http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/111026.htm

やっと、日米指令所ができた。日米安保が実施できることになる。
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(中国の駆逐艦)
 ロシアのミサイルを搭載した駆逐艦が現実のものとなり、台湾海峡
の緊張はたいへんになってきた。ミサイルもモスキッドから最新鋭
のサンバーンになっている。このロシア製駆逐艦を中国は、4隻発注
した。海上攻撃能力が増したのは確か。
 台湾軍はイージス艦がほしいが、米国は引渡しを止めている。この
ため、海上能力は現時点では中国軍の方が上になる可能性がある。
しかし、まだ航空兵力では、台湾の方が上。どちらにしても、中国軍
増強は、日本としても把握する必要がある。
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(共同通信からの引用1)
02/10 16:14 ロ代行がエリツィン離れ? 自立ぶり示す発言も 

 【モスクワ10日共同】昨年末に辞任したエリツィン前大統領か
ら後継者に指名されたプーチン大統領代行兼首相だが、このところ
「エリツィン離れ」とも言える発言が目立っている。代行への影響
力行使を図る前大統領側近との対立説も出るなど、三月末の大統領
選での圧倒的優位を背景に、代行は自立への自信を深めつつあるよ
うだ。                           
 「エリツィン離れ」を印象付けたのは八日のテレビインタビュー
での発言だ。                        
 圧倒的な「プーチン人気」の理由を問われた代行は「国民は国家
がガタガタになったことに不満だった。私が国家の強化に乗り出し
たのを見た国民は歓迎したのだ」と答え、混迷続きだったエリツィ
ン時代をあっさり否定してみせた。
 また代行は「大統領が一部大企業の利益だけに奉仕してはならな
い」とも発言。ベレゾフスキー氏ら政商との癒着をめぐり、批判が
噴出していた前大統領の失政を暗に批判した。         
 再選をかけた一九九六年の大統領選で政商らの支援に頼った前大
統領と対照的に、大統領選での当選が確実視されている代行は財界
からの資金援助を必要としておらず、ベレゾフスキー氏ら政商と一
定の距離を置いていると言われる。              
 これを裏付けるように、九日付のセボードニャ紙は前大統領の側
近グループの間で、代行の自立ぶりに対する不満が高まっていると
報じた。                          
 同紙によると、側近グループは当初、代行を思いのままに動かせ
ると踏んでいたが、最近は代行が「忠告をだんだん聞かなくなった
」という。                         
(了)  000210 1613 
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(共同通信からの引用2)
2/08 22:01 米国防報告の要旨                                

 【ワシントン8日共同】八日米議会に提出された米国防報告の要
旨は次の通り。                       
 【総論】                         
 二○一五年までに直面する可能性がある脅威、リスクを想定し四
年期防衛見直し(QDR)を策定。わが国の安全と世界におけるリ
ーダーシップのよりどころは、軍事力にかかる。        
 【東アジア・太平洋地域】                 
 一、日本との安全保障における同盟関係はアジア地域の繁栄のた
めのかなめとなる。                     
 一、地域の安定に大きな影響を与える中国にも関与し続け、経済
、人権など国際社会の枠組みに取り込むことは極めて重要。   
 一、現在米国にライバルは存在しないが、二○一五年以降に誕生
する可能性がある。中国とロシアがその潜在性を持つが、中国の経
済成長は速く人民解放軍の近代化は進んでいる。米国の国益に軍事
的脅威を与える存在になり得る。               
 一、地域最大の予測不可能な危険は、朝鮮民主主義人民共和国(
北朝鮮)の軍事的脅威。テポドン2号が開発される可能性が高く、
政治的延期理由がなくなった場合は、いつ発射実験が行われてもお
かしくない。                        
 一、アジアへの兵力十万人の配置は、日本などと協力して今後も
継続する方策を探る。                    
 【核戦力】                        
 核兵器は、不確定な将来に対するリスク回避として不可欠。米国
は今後も戦略核戦力を十分に維持しなければならない。     
 【ミサイル防衛】                     
 核、生物、化学兵器の拡散で、ミサイルの脅威が増大、米国とそ
の同盟諸国は戦域ミサイル防衛(TMD)システムなどを早急に開
発していくことが重要。                   
(了)  000208 2200 
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02/08 22:01 米国防報告骨子                                  

 一、日本との同盟関係はアジア地域繁栄のかなめ       
 一、中国の国際社会への取り込みは極めて重要        
 一、現在米国にライバルは存在しないが、二○一五年以降に誕生
する可能性がある。中国の経済成長は速く、米国の脅威になり得る
 一、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の軍事的脅威は予測不可
能。テポドン2号の発射実験がいつ行われてもおかしくない   
 一、アジアへの兵力十万人の配置は日本などと協力して継続  
 一、米国と同盟諸国は戦域ミサイル防衛(TMD)システムを早
急に開発                          
 (共同)                         
(了)  000208 2200
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02/13 02:01 米軍指揮権確立が前提 

 前田哲男・東京国際大教授(軍縮・安全保障論)の話 政府は自
衛隊と在日米軍の指揮権の関係について明確にしておらず、その中
で日米共同調整所が実体化するのは問題だ。軍隊を動かす際には「
一戦域一司令官」が基本的原理で、日米の共同対処でも米軍の単一
指揮権の確立は前提のはず。周辺事態に際して自衛隊が米軍の指揮
下で動くとしたら集団的自衛権の行使につながるのは明らかだ。 
 昨年の通常国会では周辺事態法は論議されたが、共同調整所など
は正面から取り上げられず、政府はその性格をはっきりさせる必要
がある。                          
(了)  000213 0200 
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02/13 02:01 設置は遅きに失した                      

 森本敏・野村総研主席研究員の話 周辺事態法などが整備されて
も、日米共同調整所という活動調整機能が設けられないと、新ガイ
ドラインの実効性を高めることができず、設置は遅きに失した感が
ある。ソウルの米韓合同司令部には数百人の在韓米軍、韓国軍の将
校が活動しており、日米共同調整所にも米軍の連絡将校が日常的に
勤務して情報交換することが望ましい。            
 自衛隊と米軍の指揮権は独立しており、効率的な共同作戦のため
に調整所が必要になる。「米軍の指揮下に入る」という考え方は、
ためにする論議だ。                     
(了)  000213 0200              
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02/13 02:01 「日米統合司令部」設置へ 日本有事、周辺事態に対

 日本有事や周辺事態の際に、自衛隊と在日米軍の戦闘作戦行動に
ついて調整を図る「日米共同調整所」が、五月に東京・市谷に完成
予定の防衛庁新庁舎の地下に設置されることが十二日、明らかにな
った。                           
 調整所は、自衛隊と米軍の幹部が集まり、部隊配置や情報収集、
後方支援に関する共同行動の立案、伝達を行う事実上の「日米統合
司令部」。日米防衛協力のための新指針(ガイドライン)は調整所
を「平素から準備しておく」と明記しており、自衛隊、米軍の情報
通信システムが恒常的に置かれるほか、必要に応じて米軍関係者が
派遣される。                        
 ただ調整所をめぐっては「自衛隊が米軍の指揮下に入るのは不可
避で、憲法が禁じる集団的自衛権行使につながる」(野党幹部)と
の指摘もあり、国会などであらためて論議を呼びそうだ。 
防衛庁関係者によると、日米共同調整所は自衛隊の中央指揮所や
陸、海、空各幕僚監部のオペレーションルームが並ぶ堅固な地下フ
ロアの一室に置かれる。日米で策定された作戦内容は、双方の通信
ネットワークを通じて速やかに在日米軍司令部(横田)、在日米海
軍司令部(横須賀)や自衛隊各部隊に伝達される。       
 防衛庁は、有事の際の日米間の具体的な協力内容を確定、実施す
る枠組みとして、調整所設置も含めた「調整メカニズム(機構)」
の具体案を近く米側に提示し、年内にも合意したい意向。調整所は
この合意を受けて正式にスタートする見通しだ。        
 ガイドライン関連法の成立に続いて調整所を含むメカニズムの構
築が実現すれば、新指針が打ち出した日米の防衛協力態勢はほぼ整
うことになる。                       
(了)  000213 0200 
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(共同通信からの引用3)
02/11 15:09 国産艦にもロ製ミサイルか 中国の雑誌が報道 

 【上海11日共同】中国の雑誌「大衆科学」最新号は、「中国の
新鋭艦は米空母を恐れない」との記事を掲載、中国がロシアから購
入したミサイル駆逐艦以外に、一九九五年から建造が始まった国産
の旅海級新鋭駆逐艦にも高性能のロシア製誘導ミサイル「サンバー
ン」が搭載されていると報じた。               
 同誌は一九九六年に台湾海峡が緊張した際の例を挙げ、中国にと
って米空母にどう対処するかが課題だったが、サンバーンには米空
母戦闘群の防護網を突破する能力があり、中国の海上主権維持に役
立つとしている。 
 旅海級の一番艦「煙台」は昨年就役したが、搭載しているミサイ
ルは国産「鷹撃1号」(C801)の射程を伸ばした「同2号」(
C802)とみられていた。                 
 同誌は大衆向けの科学啓もう誌だが、軍事関連記事もよく掲載す
る。                            
(了)  000211 1508
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02/11 09:55 中国駆逐艦配備に米が懸念 選挙前に台湾海峡緊張 

 【ワシントン10日共同】米国防総省のキグリー副報道官は十日
、中国がロシアから購入した初のソブリメンヌイ級誘導ミサイル駆
逐艦(七、九四○トン)が台湾海峡近海に数日以内に配備されるこ
とを確認し、三月十八日の台湾総統選挙を前に中台間の軍事的緊張
が一層高まることへの懸念を表明した。            
 このミサイル駆逐艦は米空母への直接の攻撃が可能で、米国への
威嚇の意味も込められていそうだ。              
 米国は一九九六年の台湾海峡危機の際には、二空母戦闘団を同海
峡周辺に派遣。副報道官は今回の駆逐艦配備が米軍戦力への脅威に
はならないものの「中国と台湾の軍事バランスを大きく崩す動きは
米国にとって懸念だ」と語った。米紙ワシントン・ポストによると
、同駆逐艦は中国が所有する最大の艦船となる。        
 副報道官によると、この駆逐艦のロシアから中国への売却決定以
降、米国は中国軍乗組員の訓練など過去二、三年間動きを注視して
きた。                           
 駆逐艦は、核弾頭搭載可能な誘導ミサイル「サンバーン」(射程
百十キロ)を装備。一隻当たり八億ドル(約八百七十億円)とされ
、一月四日にロシアと中国の乗務員が乗り込み、サンクトペテルブ
ルクを出港し南下していた。                 
 中国はロシアから同駆逐艦二隻を購入、もう一隻が今年中に配備
されるほか、さらに二隻を発注したとの情報もある。米軍事専門家
は今回の配備で「中国海軍は飛躍的に攻撃力を強める」と話してい
る。                            
(了)  000211 0954              


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