米国のナスダックが、1月4日から3日間急落した。10%以上 の下げになったが、これは米国経済が不安定になった証拠です。 今まで、米国経済を引っ張ってきたのは、インタネット関連企業で したが、このバブルが弾けると、その他の企業も今までの安定した 利益さえ確保できなくなるのです。どうしてか? 消費者の購買意欲が最高になって、いろいろな商品を購入してい た。日本と同様に米国も、GNPに占める消費比率が高いため、 この消費が減少することは、全体の景気を下げる方向になります。 この時、インタネット以外の企業の商品・サービスも大きな影響を 受けるはずです。徐徐に全体へ影響が回ることになるのです。 まあ、1月7日に戻しましたが、今後も神経質な展開が予想でき ます。もし、米国株をやっている人がいたら、早く手仕舞うことで すね。暴落はないが、行きつ戻りつして、下落していくでしょう。 一方、日本も下落したが、最近急上昇した通信株の下落以外は 落ち着いた展開をしていた。まあ、大丈夫でしょう。株や景気の 上昇期ですので、少しのことは消化してしまう力を持っている見た いです。特に個人株取引が多くなっているのが心強いですね。 米国のFRBグリーンスパン議長がどうこの危機を統制するかが 見物ですね。国際収支の累積赤字などいろいろな重荷を米国は背負 っているのです。この回転が止まるとたいへんなことになるのです。 一番最悪な展開は、日本の円、欧州のユーロなどに、米国投資資金 が逃げていき、ドルの暴落が起こり、対円ドルが1ドル=50円に なって、米国はハイパーインフレになり、景気はどん底に転がり落 ちることでしょう。多くのメイン銀行が不良債権を大量に持つこと になり、倒産が多発してしまう。株やナスダックはどんどん下がり、 ドルから円やヨーロに資金逃避が起こり、ドルの基軸通貨としての 役割が終了することです。 このような展開になると、米国の世界支配は揺らぎ、EUか日本 が全面に立つ必要が出てきますが、日本にはその準備が出来ていま せん。自己を守る軍事力もない状態では世界支配はムリです。 このため、NATOを中心とした支配体制に移行することになるが 中ロ同盟は、多軸支配を主張するはずです。 特にロシアはチェチェン戦争拡大になっていますから、非常に いいタイミングで暴落になったと思うはずですが、米国も景気が おかしくなれば、仮需要としての戦争は、大きな景気浮揚策として いい施策であるため、この両方から戦争が益々拡大になってしまう ように思います。 日本は当面東アジアの経済・軍事共同体化を進める必要があるでし ょう。円の基軸通貨の一歩として、アジア準基軸通貨にする必要が あります。その後、EUと中ロが混乱を引き起こしている間に、実力 をつけて、世界に出ていくのでしょう。 このような想定をしておかないと、いざという時、慌てるのでここ で考察しておきます。 現実はこの中間の状態でしょうから。