2587.安部首相と胡錦濤主席の政権基盤について



安部首相と胡錦濤主席の政権基盤について

 中国首脳の来日について、春に温家宝首相、秋に胡錦涛主席との
新聞報道が先走ってあった。この情報を流したのはインテリ情報と
して優れていると思う。なぜなら、胡錦党主席の政権基盤のリトマ
ス紙になるからだ。安部首相の靖国参拝阻止のために春秋の例大祭
に来日する目的という尤もらしい理由がなされていた。ところが、
今秋の中国は権力闘争の真っ只中(第17回党大会)。一党独裁政
権の中国の権力者が国内を離れることができるなら、その権力基盤
は盤石と判断できるが、早々と今秋の胡錦党主席の来日がないと報
道された。そこまで、権力基盤が盤石ではないことが証明された。
さらに、人工衛星への弾道ミサイル攻撃実験を事前に胡錦涛主席が
許可した形跡が見られない。軍部が独断専行したともみえる。昨年
来より軍人の給料を倍増し、大将を大量昇進させ、台湾進行への法
整備等で少なくとも軍首脳の忠誠心を勝ち得たように思えたが、実
態はそこまで至っていないと思える。

 ひるがえって、民主主義国家である日本の権力基盤は選挙で勝利
することである。国民は小泉前首相の1日1回のテレビコメントに
より権力者の方針表明は当たり前と思っている。旧態然とした演説
などでは欲求不満がたまるだけだろう。政治プロには受けるが、小
泉前首相の残した宿題をこなしているだけで、顔の見えない安部首
相では参議院選挙の勝利は困難とも感じる。

 軍首脳を含めた強い権力基盤を有した人物でないと、多くの国内
問題を抱える中国は迷走する危険がある。2008年は米国、台湾
、韓国、ロシアの選挙イヤーに北京オリンピックと東アジアは錯綜
する。そのためにも2007年の中国の第17回党大会と日本の参
議院選挙で日中とも基盤強化された政権になることが望まれる。
さもないと、日中の両政権とも国内の反対を抑えることができず、
東アジアは政治的に不安定になる。国力が中小グループに囲まれた
ダントツの国力の一国はその安定さえ保てばすむが、現在の国際環
境は相互に安定しないと成立しない。

 万一に備えた米軍の配置換えを考慮すると、2008年以降に備
えた悪いパターンでの安全保障政策を立案する時期なのだろう。

佐藤俊二
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仲津英治
「地球に謙虚に」運動代表


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