2555.北朝鮮問題について



北朝鮮との6ケ国協議は休会になり、成果がなかった。  Fより

今回の北朝鮮の目的は、中国が核実験後国連の制裁に踏み出すのを
防止して、中国からのより多くの援助を引き出すことと、米国の金
融制裁を解除するための糸口を見つけることに目的を置いていたこ
とが分かる。北朝鮮の目的は完璧に達成したが、その他の5ケ国は
完全に肩透かしに会った。

米国と北朝鮮は2ケ国で金融制裁の協議を開くことが確定して、6
ケ国協議の意味が無くなる。金融制裁の議論と同時に核問題も協議
することになる。これで中国や韓国、日本などの雑音を無くした状
態で、米国と対面できる。

北朝鮮の姜錫柱第1外務次官は11月に訪ロして、中国から離れて
ロシアと組みたいと求めたが、ロシアは拒否している。今回ロシア
は事情を北朝鮮から聞いているために、進展がないと本国から代表
を送らずに中国駐在ロシア大使が代表になった。

ロシアに拒否されて、金正日委員長は中国の求めを受け入れて、6
ケ国協議を金融制裁解除なしで、しかし、6ケ国協議と平行して金
融制裁の協議もすることで合意した。中国の強引な要求に屈したが
、どうも中国の対応を快く思っていない。中国からは金正男を首班
とした親中政権を希望されている。

今後、米国との2ケ国交渉で核問題を話し合い、これ以上の制裁を
防止しながら、中国からの離脱を進めることでしょうね。そうすれ
ば、韓国との統一など、朝鮮統一に持っていける。もし、中国の支
配権が確立すると、中国の一部にされることが間違いない。
ここは逆転ホームランのチャンスになる。

今後の路線としては、米国から資本を入れて、中国資本から離れる
ことを中心に米国と協議していくことになる。タングステン鉱は、
米国は劣化ウラン弾の放射線障害問題に直面して、欲しいはず。

金融制裁解除と同時に、鉱物資源の権利を中国から米国に売り渡す
ことで、交渉を進める気がする。そうすると中国も米国資本が北朝
鮮に入るために、資本の横暴は無くなる。米軍を北朝鮮に駐留させ
ることもいい。

しかし、もし交渉がうまくいかない時には、核実験の再開など強硬
な手段をちらつかせるのでしょうね。このためにパキスタンから招
いている技術者を温存している。

私の見解は、しかし、交渉はうまくいかずに、北朝鮮は最後の冒険
をしてしまうように感じる。ミサイルを日本に打ち出すと見ている。
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<ライス長官>北朝鮮の「金融制裁解除と核は別問題」と発言
12月22日10時18分配信 毎日新聞

 【ワシントン吉田弘之】ライス米国務長官は21日、6カ国協議
で北朝鮮が米国による金融制裁解除を核廃絶に向けた前提と主張し
ていることに対し、「二つは全く別個の問題で、6カ国協議でやら
なければならない朝鮮半島の非核化が脇道にそらされてはいけない
」と述べ、北朝鮮の姿勢を批判した。マッケイ・カナダ外相との会
談後の記者会見で語った。
 また長官は、同日のAP通信とのインタビューで「北朝鮮が核兵
器廃絶の意思を持っていると思うか」との質問に「信じる理由がな
い。それを(6カ国協議で)試しているところだ」と語り、北朝鮮
に対する不信感をあらわにした。さらに一連の協議で何らかの結果
が得られなかった場合「われわれが6カ国協議のプロセスの中でど
ういう位置にいるのか評価しなければならない」と語り、協議への
対応を考え直す可能性も示唆した。
 一方、米国務省のマコーマック報道官は同日の会見で「協議は終
わっていない。何らかの合意があることを希望している」と述べた
うえで「意見の相違について各国の代表団が自国に持ち帰り、指示
を受けることもある」と語った。
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6者協議、再開日程決めず休会 作業部会設置も見送り(ASAHI)
2006年12月23日01時11分
 北京で開かれていた北朝鮮の核問題をめぐる6者協議は22日、
議長国の中国が「朝鮮半島の非核化」を確認する議長声明を発表し
、再び休会を宣言した。核放棄への具体的な行動を求める日米中韓
ロに対し、北朝鮮は最後まで議論に応じようとしなかった。中国が
目標に据えた作業部会の設置も見送られ、次回協議の開催日程も決
まらなかった。今後、6者協議の存在意義を問う声が高まる可能性
もある。

 議長を務める中国の武大偉(ウー・ターウェイ)外務次官は同日
夕、北京の釣魚台国賓館で記者団を前に議長声明を読み上げた。武
次官は5日間の協議で参加国が「朝鮮半島の非核化」を対話で平和
的に実現することが「共同の目標と意志」であることを確認したと
述べた。協議再開は「できる限り早い時期で合意した」と語った。

 今回の協議では、北朝鮮代表の金桂寛(キム・ゲグァン)外務次
官が「核保有国」の立場を主張。米国による金融制裁を「敵視政策
」の一環として、その解除が先決と主張し続けた。 

 金次官は休会後に記者会見し、「米国が敵視政策をやめようとし
ないことが原因だ」「今回の交渉で米国に金融制裁解除の考えがな
いことが分かった」などと述べた。 

 一方、ヒル米国務次官補は22日夜、北朝鮮の態度について「前
向きな兆候はある」としつつも、「失望している。13カ月の中断
によるダメージは大きかった。次回の協議は数週間後を想定してい
る」と語った。 

 外務省の佐々江賢一郎アジア大洋州局長も記者会見で、北朝鮮の
対応を厳しく批判。「今後、国際社会の北朝鮮への批判はより厳し
いものになるだろう」と語った。日本政府は、国連安全保障理事会
の対北朝鮮制裁決議の厳しい履行を中国や韓国を含む各国に働きか
ける方針だ。 

 また、佐々江局長は今回の協議期間中、夕食会などで金次官と2
回接触し、日本人拉致問題を提起したことも明らかにした。佐々江
氏は「拉致問題の解決が重要であると改めて伝えた。この機会に北
朝鮮の誠意ある対応を要求したい」と語った。協議関係者によると
、金次官は黙ってうなずいていたという。 
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北朝鮮、今年の食糧生産448万トン 韓国側推定(ASAHI)
2006年12月22日18時55分
 韓国農村振興庁は22日、北朝鮮の今年の食糧生産量は前年に比
べ1.3%減の448万トンと推定されると発表した。 

 米の生産は干拓地開発などで栽培面積が増えた一方、田植え時の
降水量の不足や7月の集中豪雨による浸水が影響し、6.4%減の
189万トンにとどまった。 
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北朝鮮“2度目”虎視眈々…“無言の恫喝”か 

 核実験直前の北朝鮮に入国したパキスタンの核技術者約20人が
、いまだに出国していないことが17日までに、分かった。金正日
総書記率いる北としては、ハノイで開催中のAPEC(アジア太平
洋経済協力会議)や来月前半にも開催予定の6カ国協議を見据えて
、いつでも2度目の核実験に踏み切る用意があると“無言の恫喝(
どうかつ)”をしているとみられている。

 中国消息筋によると、パキスタン技術団は9月末、中国遼寧省丹
東市から鴨緑江大橋を渡り、北の新義州に入ったという
(夕刊フジ10月7日既報)。

 パキスタンといえば、「核兵器開発の父」と呼ばれるカーン博士
の国。北の核との結びつきは密接で、北がミサイルを輸出する見返
りに核兵器開発に必要な技術を提供したとされ、北の10月9日の
核実験でもパキスタン技術団がアドバイスしたとみられている。

 この技術団が出国していないことについて、前出の中国消息筋は
、失敗とされる核実験のデータ収集と分析を行っているだけでなく
、2度目の核実験実施も視野に入れていると警戒している。

 中国消息筋は「核実験後の18日、中国の唐家セン国務委員らが
平壌入りして『2回目の核実験に踏み切れば、貴国への石油供給は
即時停止する』と強硬に迫ったが、金総書記は何も明言しなかった。
北は2度目の核実験というカードを手放していない」と語っている。

ZAKZAK 2006/11/17
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<北朝鮮>姜次官の訪露は治療目的

 北京の外交筋は10日、モスクワを訪問中の北朝鮮の姜錫柱(カ
ン・ソクチュ)第1外務次官が、病気治療のために滞在していると
明らかにした。ロシア当局が同筋に伝えた。姜次官はモスクワで治
療した経歴があるといい、数日間滞在する見通しという。
(毎日新聞) - 11月10日20時49分更新


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