核武装のポイント トリニティ 核武装のポイントをトリニティ風に三つ挙げます。 まず、核武装できる能力の構築。 それから、核武装する意思の構築。 んでもって、核武装の正当性の構築。 といった感じでしょうか。何度も言いますように私は素人なので、 核武装できる能力の部分については理解するのがやっと!というと ころで、これはもう核武装反対論賛成論に関係なく、リアリストの 方達にバンバンたたいてもらいたいポイントです。お前のようなバ カは相手にしないなどと言わないで、お願いですからボコボコにし て下さい。 次に核武装する意思の部分。残念ながら、私はリアリストの方達の 核武装反対論の根拠を見ると、反発するのではなく、なるほど! それはもっともだ!と頷いてしまうので、あまりカタイ意思の構築 はできないような気がします。きっとむちゃくちゃ腰砕けの意思に なってしまうのではないでしょうか。日本弱体化勢力の方達にとっ ては、非常に圧力がかけやすい相手ですね! それから核武装の正当性です。私が中心的に扱おうと思っているの はこのポイントです。具体的には、世界と日本が示し合わせて、日 本の非核戦略には正当性があるんだよ、と思い込ませているレトリ ックを検証して、なんかそれって怪しくない?う〜ん、核武装にだ って正当性はあるんじゃないのかなあ?という非常に控えめな問い を突き詰めていきたいと思っています。 最後にはっきり言いますが、平均的な核武装賛成論よりもリアリス トの反対論の方がはるかに冷静で理性的で現実的です。日本政府が 核武装しない、というのは別に理想主義にかられてそうしているの ではなく、非常に冷静な打算の上の判断です。ですから、核武装の 正当性をこれから構築していくためには、政府以上にクールになら なければなりません。長く険しい取り組みになるでしょう。 ============================== 核武装のデメリット考察 トリニティ 核武装のデメリット・問題点について考察します。このツッコミ どころ満載の考察については、皆さんの意見を反映させることで、 徐々にアップデートさせていきたいと考えています。 ・核を持ったら、核保有国の攻撃対象にされる。 →攻撃されるリスクが高まるのではなく、核保有国は戦時において は相手の核攻撃能力の最小化を最優先事項とする、ということです。 核抑止が逆にリスクを高めるのだったら、核保有国も核戦略家も皆 妄想狂ということになりますね。 ・中国の軍拡が今よりも本格的になる。中国との対立が激化する。 →むしろ日本が核という矛を持つことで、中国政府・国民は今まで の挑発的な敵対行動をあらためる可能性の方が高いと思います。お 互いに経済的依存関係にあるわけだし、米ソの軍拡競争の愚かさを 日中ともに理解してますからね。背景から対立を煽って武器を売り つけようとする勢力につけこまれない限り、長期的に見て日本の核 保有は成熟した日中関係を築く契機になるでしょう。(ただ核保有 にいたるまでの妨害はすさまじいかもしれません) ・日本がアメリカの安全保障上のライバルに格上げされる。(ただ でさえ経済的ライバルとして目の敵にされているのに) ・NPTを脱退すれば、核物質の輸入が規制され、原発が動かなくなる。 ・日本への食料・エネルギー資源が封鎖される。 →問題は日本の核保有がアメリカに認められるかどうかという点で す。これは中国を念頭においたうえで、アメリカに合理的に計算し てもらうしかありませんね。技術力以外何もない無資源国家、人口 わずか一億の日本と、被害者意識に燃える人口十億オーバーの中国 。長い目で見て、はたしてどちらがアメリカの脅威になるか? 今はアメリカの金融力・軍事力・情報支配力・食糧エネルギー支 配力が圧倒的ですが、中国が順調に成長し、相対的に日本がカウン ターバランスとして機能しなくなれば、確実にアジアは中国におさ えられてしまいます。アメリカの覇権国としてのピークは今ですか ら、そうなればやがて米中の力関係は逆転することになるでしょう。 優位を崩されたくなければ、地政学的に中国の膨張を抑えられる位 置にある日本をサポートして、パワーバランスの均衡の実現をはか るしかありません。 もっともアメリカのグローバリストは中国の提供する利権にズブ ズブにされていますから、米中共同覇権を認めて日本を叩き潰して しまい、その結果として中国に覇権を奪われる可能性もおおいにあ りえますけどね。日本も中国の利権戦略には気をつけましょう。 ・NPT体制の崩壊を招く。核ドミノの引き金をひいてしまう。韓国や 台湾を核武装に追いやる。 →日本は中朝露による具体的な核の脅威にさらされていて、少なく とも今のフランスやイギリスよりは核保有の正当性はあります。安 全保障上の危機にさらされているのに、何故日本人は核の保有を許 されないのか?独裁国家の中国やロシアには核保有が認められて、 民主主義国家の日本にだけは認められないとするなら、その合理的 な理由の提示を求めるべきです。 韓国や台湾の核武装については、別にとめる理由はありません。 ・日本を嫌いになる人間が増える。ソフトパワーが減少する。 →なるほど。弱い日本が好きと。そういう方達は日本がチベットみ たいになるともっと好きになるんでしょうかね。 ・日本の戦後外交の一貫性が破壊される。 →例えるなら、日本はスネオ、アメリカはジャイアンです。スネオ はジャイアンに金を払ってこう言っている。僕に手を出したらジャ イアンの拳が飛ぶからな!そのうえで自分は暴力をふるわないイイ 奴だと言い張っているのです。日本のスネオ主義(平和主義のこと です)の欺瞞に世界や日本を付き合わせる時代はそろそろ終わりに した方がいいんじゃないかな。まあ、スネオ主義はスネオ主義で、 冷戦時代はアメリカにリスクを転嫁する有効な戦略だったと思いま すけど。 ・(本格的装備の場合)財政上の負担が増大する。 →アメリカに対抗するような核戦力となると、かなり大きな負担に なるし、核の軍拡レースを引き起こすおそれがあるからやめた方が いいでしょうね。巡航ミサイルに核弾頭を搭載させる程度の、純粋 に報復の意味しか持たない水準の核武装で十分ではないでしょうか。 *細長い国土に人口が密集している日本は核攻撃に対して脆弱であ り、核の応酬で対等の犠牲を強いることが難しい。 →確かにこれは地政学的にどうしようもない問題ですね。対等な報 復となると難しいが、中国や北朝鮮への致命的な報復を可能にする 第二撃能力の抗堪性は確保したい。そうなるとコストがどのくらい になるのか、すみません、今の私には正確には答えられません。 *日本は活断層だらけなので、国内での核実験は難しい。 →臨海前核実験で十分という説もあるんですよね。日本国民の核ア レルギーさえ払拭できれば、色々と技術的な配慮をしたうえで実験 についてはなんとかなるような気はするのですが。 *核保有にいたるまでの技術的困難が存在する。 →大丈夫です。経済第二位の大国までのぼりつめた努力にくらべれ ば、たいしたことはない。問題は技術的準備段階における内外の干 渉です。やはり世論の支持が必要ですね。