2482.北朝鮮の核実験宣言



北朝鮮の核実験宣言、韓国の潘基文外相の次期国連事務総長当選、
日中韓首脳会談開催決定など、いろいろなことが目白押しであった。
この検討。        Fより

北朝鮮が核実験を行うと宣言した。この宣言事態は想定できる範囲
である。テポドン2が致命的な失敗で、当分再打ち上げができない
と米国に見透かされて、前回のミサイル発射が瀬戸際外交にならな
かったことが判明した。瀬戸際外交のために北朝鮮が次に何をする
か、予想できたことである。

瀬戸際外交にするためには、この実験を成功させないと北朝鮮とし
ては意味がない。このため、金正日総書記も万全を期するはずであ
る。中国は北朝鮮との国境である白頭山で軍事訓練を行い、この実
験をけん制したが、そのけん制が効果を上げていない。中国の外交
努力も限界があると、李肇星外相も認めている。

韓国も潘基文外相の国連事務総長が決まったことで、日米に歩調を
合わせる方向に進路を変える可能性がある。北朝鮮への融和政策、
太陽政策を見直す方向である。

北朝鮮の現状は、国際的な食糧援助がなくなり、かつ中国からの食
糧援助も、ミサイル発射事件から途絶えている。このため、食糧の
蓄えもなくなることが見えている。北朝鮮の軍人も金正日総書記の
政治には反対できないために、米国との戦争を望み、その戦争に負
けて金政権からの解放を待ち望む状態になっている。また、北朝鮮
軍は世界でも強いと思い込まされている国民からも対米戦争を望ま
れる事態になっている。それだけ国民も苦しいのだ。

そして、この戦争に勝つ兵器が核兵器なのでしょうね。そして、核
実験を行うが、近々の戦争に使う目的があるので非常に怖い。特に
宥和政策を取った韓国が一番危険な状態になっている。

独裁国家に宥和政策を取るとどうなるか、独ヒットラー政権で歴史
が証明しているのに、その過ちを再度、韓国、中国はやったことに
なる。核を搭載できるミサイルを持っていないために、飛行機や自
動車に搭載して、敵地で爆発させるしかない。この目標はソウルで
しょうね。この放射能の影響を中国も北朝鮮も受けるが、今の切羽
詰った北朝鮮には、その影響を心配するユトリはない。

このため、中国もロシアも北朝鮮をこれ以上、甘やかしていけない。
原爆の使用を真剣に考える国家はどうなるか、世界の反乱国家への
見せしめとして、北朝鮮を征伐する必要になっている。

核実験した北朝鮮に中国、ロシアを含めた国連軍が戦争を行う覚悟
が必要である。特に中国軍が前面に立つしかない。韓国国境には、
兵力の半分の北朝鮮軍がいる。また米軍は航空支援しか出来ない。
韓国軍と自衛隊は難民救済が必要になりますね。

北朝鮮の最終局面が始まった。金正日政権が崩壊し、朝鮮統一か中
国への併合かを中国、韓国、国連の潘基文総長の間で熾烈なやり取
りになるはず。その時、中国も韓国も、日本の政治的な支援が必要
になる。しかし、今回、韓国が日米の歩調に合わせるようになり、
かつ国連事務総長に潘基文外相を送り込んだことで優位になる。

安倍新政権と友好関係を築きたいのは、北朝鮮問題で日本をどちら
が味方につけるかが重要なことになっている。こう読まないと日中
韓首脳会談が見えない。北朝鮮の拉致問題や北朝鮮制裁について、
安倍首相も堂々と中国、韓国に主張をすることである。北朝鮮征伐
後の戦後処理を話し合うことである。
==============================
北朝鮮、中朝国境近くの廃鉱での核実験実施を検討=中国筋
  
 [北京 6日 ロイター] 北朝鮮政府から説明を受けたとする
中国筋は6日、北朝鮮が核実験を中朝国境近くの廃鉱の奥深くで実
施する準備が「ほぼ整った」が、米国からの譲歩が得られれば、実
験を延期する可能性もあると述べた。
 同筋は、北朝鮮北部の中国との国境近くにある廃鉱の入り口から
約2000メートル(6562フィート)の地点で核実験が行われ
るとしている。
 金正日総書記は、実験が近くの白頭山に「過度な揺れを与えない
よう」指示したという。
 同筋は北朝鮮当局者らと話した後、ロイターに「彼らは準備がほ
ぼ整っている」と語った。同筋は実施時期については言及しなかっ
た。
(ロイター) - 10月6日18時42分更新
==============================
「冗談でも言うな」「安保理は分裂」 声明案で米大使(ASAHI)
2006年10月05日16時12分
 「米朝協議の必要性を日本の声明案に盛り込んだらどうか」(ロ
シア・チュルキン国連大使) 

 「冗談でもそれは言うべきでない。朝鮮戦争で何人の兵士が命を
失ったか知っているのか」(米国・ボルトン国連大使) 

 北朝鮮の核実験声明に対応するため、国連安全保障理事会が4日
に開いた非公開協議で、米国とロシアの国連大使が激しい応酬を展
開したことが、複数の出席者の証言から浮き彫りになった。米国の
ボルトン氏は、北朝鮮の核実験強行の場合に安保理に頼らず単独行
動を取る可能性を示唆する激しさだったという。 

 出席者らによると、非公開協議で中国の王光亜・国連大使が自国
の対応を紹介。中国当局が北京駐在の北朝鮮大使を呼んで懸念を伝
え、中国の李肇星外相が関係国の外相と電話協議をしたと述べた。

 これを受けたチュルキン大使が中国の努力を評価したうえで「影
響力のある国がもう一つある。米国はなぜ直接協議に応じないのか
」と発言した。 

 これに怒ったボルトン氏は「すでに6者協議の一環でやっている
」と応じ、激しく反論し、言い合いとなった。米朝協議に言及した
ことをチュルキン氏が「冗談だった」と弁明しても、ボルトン氏は
怒りが収まらない様子。議長である日本の大島賢三・国連大使が「
安保理の結束が大切なので、今日はこの辺で」と引き取った。 

 ボルトン氏はこれに先立ち、北朝鮮による核実験声明を国際社会
への「脅迫だ」と非難。「注目を集めるための戦術や策略ではなく
、全世界に核保有能力を示すためのもので、最も厳しい脅威だ」と
主張するとともに、北朝鮮が実際に核実験を実施した場合に「制裁
と、それを超える措置に踏み切る」と明言した。「北朝鮮は非常に
深刻な結末に直面する。それは必ずしも安保理によって制限される
ものではない」とも述べ、単独行動を示唆した。 

 出席者は「安保理の場で、安保理を無視して単独の軍事活動も辞
さないことを示唆するのは、異例の発言だ。ほかの理事国は静まり
かえって聞いていた」と話した。 
==============================
韓国、対北朝鮮で強硬姿勢 潘氏の国連総長就任も影響か(ASAHI)
2006年10月05日00時45分
 北朝鮮外務省の核実験声明を受けて、韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョ
ン)政権は4日、「実験を強行すれば、すべての結果について責任
を取らねばならない」と北朝鮮に強い警告のメッセージを送った。
6者協議などで「北の主張寄り」との批判を受けがちだった韓国と
しては、異例の突き放し方で、核実験の可能性を見極めつつ、関係
国との協調へと、かじを切り始めた。 

 「北が核実験できないよう、様々なチャンネルを通じて、強力に
、厳重に警告せよ」。盧大統領は4日、安保関係閣僚を集めて指示
した。宋旻淳(ソン・ミンスン)・大統領秘書室統一外交安保政策
室長は「実験をするかしないかの可能性を論議している時ではない
。絶対にさせないように努力することが肝心だ」と焦りを見せた。

 対北交流を担当する統一省も別に声明を出し「核実験を強行すれ
ば南北関係に決定的な悪影響を与える」とあえて厳しい姿勢を示し
た。 

 南北間の対話は北朝鮮による7月のミサイル発射以来、ほぼ途絶
えている。韓国がコメや肥料支援を凍結し、北朝鮮側が報復として
離散家族再会事業の打ち切りを宣告。今月2日には北朝鮮側の要望
で4カ月ぶりの軍事実務接触が開かれたが、わずか2時間で成果な
く終わった。 

 北朝鮮の韓国に対する反発はミサイル絡みだけではない。3日の
核実験声明の中で北朝鮮は「米は朝鮮半島周辺で第2の朝鮮戦争の
ための軍事演習と武力増強を繰り広げている」と述べたが、これは
8月下旬の米韓合同演習を批判したものだ。ラヂオプレスによると
、国内向けの朝鮮中央放送などは、韓国で巡航ミサイルの開発や米
からの地対空誘導弾パトリオット購入説があることについて「公然
たる対決宣言だ」と非難する論評を伝えている。 

 「自主防衛」を唱える韓国は、軍事力での対米依存度を減らし、
有事の際の作戦統制権を米軍から移管する問題に力を傾けている。
北朝鮮は、こうした動きに神経をとがらせている模様だ。 

 韓国としても、6者協議の再開に北朝鮮が応じないばかりか、ミ
サイル発射、核実験声明と脅威をエスカレートさせた現状では、来
年末の次期大統領選で政権奪還を狙う野党ハンナラ党を利すること
になる。国連安保理で北朝鮮問題をめぐる応酬が続く中、現職の外
交通商相から事務総長へ転じることが確実な潘基文(パン・ギムン
)氏の立場へも悪影響を及ぼしかねない。 

 外交通商省は4日、米中ロ3カ国の外交当局と矢継ぎ早に連絡を
取り「緊密な連携」を確認したが「もはや独自の行動を起こす選択
肢はない」(韓国政府関係者)ほど危機感が募っている。
==============================
北朝鮮外務省声明の骨子(ASAHI)
2006年10月04日00時58分
 北朝鮮が3日、発表した外務省声明の骨子は次の通り。 

 1 北朝鮮の科学研究部門で今後、安全性が徹底的に保証された
核実験を行うことになる。すでに核兵器製造を公式に宣言している
。核兵器保有宣言は核実験を前提にしたものだ。 

 2 北朝鮮は絶対に核兵器を最初に使用しない。核兵器を通じた
脅しと核の移転を徹底的に許さない。 

 3 北朝鮮は朝鮮半島の非核化を実現し、世界的な核軍縮と終局
的な核兵器撤廃を推進するためにあらゆる努力をする。


コラム目次に戻る
トップページに戻る