2447.中国でトヨタがイジメ??



時折新華社を中国語で拾い読みしております。そうしたら氣になる
記事がありました。SONYに続く日本企業イジメの対象がトヨタ
になったのか、あるいは普通のクレームなのかF樣にご教示いただ
きたく。以下は概略です。

新華社記事url http://news.xinhuanet.com/auto/2006-08/25/content_5004710.htm
2万台を越えるクラウン(皇冠)乗用車にゴムの脱落が起き交換の
ため召還を呼びかけへ 2006年08月25日 09:15:06

拙和訳:

新華ネットの北京の8月24日のニュース(記者黄全権)によると、フ
ロントガラスの側面のゴムレールが脱落する欠陥がり危険があるた
めの天津一汽の豊田の自動車有限会社は2005年2月21日〜9月20日の
期間に生産する20069台の王冠(クラウン)の乗用車についてリコー
ルする。 

国家品質検査総局からのニュースでは、今回のリコール原因は部分
的にゴムの付着具合が弱く車が高速で走る時条にゴムが落ちる可能
性があり、状況によっては落ちたゴムのレールが後続車と通行人に
対して事故を引き起こしたり負傷させたりする可能性があることを
表明している。天津一汽の豊田はユーザーから車を召還してゴムを
取りつけなおして対処する。 

聞いたところでは、天津一汽の豊田の自動車有限会社はディーラー
の一汽の豊田自動車有限会社よりユーザーに書簡を送りユーザーに
知らせるように依頼し、ユーザーが車を最近の豊田の取次販売店に
持ち込み、あるいは販売ネットワークに持ち込んゴムの無料交換補
修し、技術者が補修完了か確認する 

問合せ先は豊田の自動車の顧客のサービスセンター(800-810-1210
あるいは010-64629300)に電話。あるいはwww.qiche365.org.cn中国
自動車召回ネットで登録して引取りを待つ、または欠陥品相談セン
ターホットラインでユーザーも中国の自動車を登録してネットの(
のwwwを召還することができる.qiche365.org.cn),あるいは動かし
て欠陥製品の管理センターのホットラインの010-65537365で関連情
報が入手できる。 
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この報道、日本でみましたか?

因みに今年1-7月まで中国主要メーカーで製造販売された自動車は 

伊兰特       :10万3千台 
凯越         :10万台 
捷达ジェッダ?   : 9万8千800 
桑塔纳サンタナ? : 9万7千600台 
               79,800元≒\1,197,000 
花冠(カムリ):  5万台 147,800元≒\2,217,000 

合計      :80万5千800台 
うち乗用車は38.9% 

(参照 http://www.auto-stats.org.cn/ReadArticle.asp?NewsID=4252)   

1-7月までの全製造台数は 
生産413万3千500台 
販売400万6千100台 
参照  http://www.auto-stats.org.cn/ReadArticle.asp?NewsID=4253

因みにクラウンロイヤルサルーンは中国で48万元ですから、日本
円で720万円。クラウンがサンタナに劣るるはずがないだろう?
あるいは中国吉林省現地の作業員レベルやインフラが悪いのか?け
っこうどうでもよいようなクレームではないか。などと色々考えて
しまいました。よろしかったらF樣の今後の中国バブル崩壊に関す
る見解も含めたお考えをご教示ください。 

以上長文失礼致しました。
ken
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(Fのコメント)
中国での企業問題は、後で述べるが、トヨタもおかしくなっている。

トヨタ自動車の問題点は、部品を車種間で共用したことで1つの部
品の欠陥が多車種に波及することと、この数年でロシア、中国など
多数の工場を立ち上げたことで品質管理に手落ちがあったことと、
設計工程の短縮化で実地試験をシュミレーションに置き換えたこと
で経年劣化等が甘くなっていることなどが、仇になって、今年度の
リコール台数が過去最大になってしまったようですね。

渡辺社長も、このリコールの多さが、トヨタの最大の問題であると
認識して、品質管理の専門家を最高指導者として任命して、原因を
追求し始めているとのこと。昔から新しいプリウスのようなハイブ
リッド車種や新工場が立ち上がると当初は欠陥が出るものである。

トヨタ自動車は自前主義で、工場をこの2・3年で急速に各地に立
ち上げているが、その品質管理に手が回らないと現場は悲鳴を上げ
ている。

トヨタ車は品質がいいから買うという神話があり、その神話を壊す
ことは大きな問題であると、関係者は認識しているようだ。今後、
順次、対策が打たれることを期待したい。

(中国でのビジネス)
外国からの投資が減っている。今、中国国内企業の投資が活発であ
るが、国内企業でも出身省政府と違う省政府の所に行くと、恣意的
な役人の嫌がらせがあり、中国国内ではなくてベトナムなどの海外
に投資をする傾向が出てきている。

中国は共産党独裁で、役人天国で、政治家がやりたい放題ができる
国であるが、この国柄を変えないと、今後の経済発展はどこかで行
き詰ると見ている。

とりも直さず、これは中国の民主化で、役人や政治家が企業より下
の地位になって、中国工場を助けるという役割を担うことが重要に
なっている。

今は、ワイロを要求される前に、ワイロを渡す習慣が中国企業には
あり、省政府の重要なポストの人に全て、月10万円程度の顧問費
用を渡しているが、全ての省政府にはできない。このため、省が変
わると、嫌がらせがくる。トヨタだけではなくて、企業全てがそう
いう目にあっている。今は、ワイロを渡すしかない。

日系企業も人件費の高騰で、ベトナムやインドネシアなどに移転し
ている。中国の発展が中国国内企業の投資に委ねられた。政府も国
内企業優遇策をとり始めて、外国企業の投資に制限をつけ始めてい
る。さあ、どうなりますかね??
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緊急レポート
リコールしなかった
トヨタ自動車の矛盾 
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/HONSHI/20060828/120504/

「リコールが必要と分かっていたにもかかわらず,リコールしなか
った」と疑われているトヨタ自動車。一貫して「当時の判断は正し
かった」との態度を表明しているが,果たしてそうか。重大性の認
識不足,不十分な原因調査,矛盾した説明・・・。企業姿勢を問わ
れるべき要素は,幾つもある。 

 2006年7月11日,熊本県警察はトヨタ自動車の現役部長ら3人を業
務上過失傷害の疑いで熊本地方検察に書類送致した。「リコールの
必要性を認識していたにもかかわらずリコールしなかったために交
通事故を招いた」というのが理由である。
 同日,同社は1枚の文書を公表し,この3人に「落ち度はなかった
」(同社)ことを主張。しかし,同社と熊本県警察の見解には相違
があったため,管轄官庁の国土交通省は「報告」を求める。これを
受けて同月20日,同社は報告書を提出し,国土交通記者会で会見を
開いた(図)。この場で同社取締役副社長の瀧本正民氏は,会見の
時期が遅れたことなどに関して陳謝したものの,リコールしなかっ
たという判断の正当性をあらためて主張した。
 だが,書類送致までの経緯を見ると,その主張の根拠は弱い。欠
陥の影響を過小に見積もっているようにみえるし,原因調査も決し
て十分とはいえない。さらに,前出の会見で矛盾した説明をしてい
る。正当性を主張するには,明らかに説明不足だ。 
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トヨタ リコール 成長のツケ
http://www.j-cast.com/2006/05/17001373.html
2006/5/17
トヨタ自動車のリコールが相次いでいる。2006年5月16日には4輪駆
動車「ランドクルーザープラド」(96年4月-99年1月製造、107,767
台)のリコールを国土交通省に届け出た。後輪タイヤと駆動軸をつ
なぐ鋼鉄製部品「フランジ」の耐久性が足りず、山間部のカーブな
どを繰り返し走行すると、折損してタイヤが脱落する恐れがあると
いうものだ。 


リコールの対象となった「レクサス GS430」。トヨタは大丈夫なのか
    トヨタ自動車は06年5月10日、06年3月期決算を発表した。売り
上げ利益共に過去最高を記録したにもかかわらず、大手全国紙各紙
は11日付けの紙面で、一斉にトヨタの今後の経営に警鐘を鳴らす記
事を掲載した。
   1. リコールの増加に見られる品質管理の低下、“トヨタ神話”
の崩壊 2. 事業の急拡大による人材不足 3. 巨額設備な投資による
高コスト経営―――などだ。
   今回はこうした分析が的確なことを示しているとも言えそうだ。 
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「品質改善の取り組み、成果が出てきている」トヨタ渡辺社長(J-CAT)
2006年8月28日 
「今回の事件を契機にして、情報収集のやり方について、販売店と
の関わりを含めて、量、質のレベルを上げていくことに取り組んで
いる」。こう語るのはトヨタ自動車の渡辺捷昭社長だ。

トヨタでは現在、開発、生産準備、調達、販売、サービスのそれぞ
れの分野で、いま何が問題であるか「見える化」を進めている。そ
のための組織、「CF(カスタマー・ファースト)委員会」を設置し
、委員長である渡辺社長は6月、7月にかけて現場回りをしたという。

「なぜそうなっているのか確認でき、防止のための手を打てるよう
になってきた。その結果、不良率の低下やお客様の苦情件数、リコ
ール件数などの面で必ず表れてくると思うし、実際にその成果が出
てきている」と渡辺社長はトヨタの品質問題に自信をのぞかせてい
た。


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