2445.次世代産業は江戸時代から探せ4



環境問題を解決するキーワード「Reduce・Reuse・Recycle」ですが
、江戸時代は循環型社会として完璧でした。  Fより

「Reduse(リデュース)」
消費量を減らす。たとえば、暖房は部屋全体を暖めるのではなくて
、寒い日は厚着などでカバーしながら単純に自分の体の回りだけを
暖めていた。この代表が「火鉢」。火鉢は廃材や木炭を使うことか
ら枯渇しないエネルギー源ですし、消費量は現代の6分の1です。

「Reuse(リユース)」
江戸時代はあらゆるものが大切に使用され、同じものを何度も使う
社会を実現していました。たとえば、着物のお古を浴衣にし、かつ
その後、雑巾に、最後は燃料にしていた。そして、その灰は灰屋に
売るというように何度も使い回しをしている。

もう1つが、古本でした。古本屋から買うことが一般的でした。紙
が和紙でできているために、洋紙に比べて丈夫でしたから長持ちす
ることも重要な原因でした。江戸時代の日本は出版大国で、当時、
出版社が日本で350社以上もあった。本は高価なもので、新刊書は
1冊で当時の大工さんの日当の2〜5日分でしたので、庶民は古本屋か
ら買うか、貸本屋から借りて見ていた。古本屋は600軒以上あった。

「Recycle(リサイクル)」
たとえば、「灰買い」。家庭や商家の竈から出る「木灰」を買い取
り、肥料を必要とする人や、酒造業、製糸業に販売していたのです。
ロウソクの燃え残りのしずくをロウソクの流れ買いと呼ばれる業者
が回収していた。

「Repair(リペア)」
江戸時代はあらゆるものを修理して使った。たとえば、提灯や下駄
も壊れた部分を直して使われていた。商人の必需品「そろばん」。
割れた陶器も直して使った。直す業者を『焼き継ぎ屋』という。そ
のため『瀬戸物屋、商い薄くなりしという程なり』(「塵塚談」文
化十一年)という記録も残っている。

このように3Rの観点から事業を見直すと、新しい発見がある。
今まで産業廃棄物と思われていたものの価値を引き出すことで、新
しいビジネスになる。たとえば、とんこつのだしがらの骨を砕いて
野菜の肥料土にする。調理された後の魚の骨を砕いて飼料にする。
中国や東南アジアの安い人件費を使って、廃材から鉄や銅などの金
属を取り出す。

産廃を燃やすことが難しくなっている。ダイオキシン類濃度の規制
値が低くなり、焼却炉ができなくなっている。無酸素炉しか解決方
法がない。燃焼ではなくて、溶かすことに重点を置くことが重要に
なっている。このようなすると、有効な分子が下に残土として蓄積
する。この残土から生成しれば、リサイクル可能になる。

廃油の処理も水素を結合させて、軽質油にできる。石炭液化の技術
を使うか、ここで紹介したスピン磁気量子波動を使い非常に低エネ
ルギーで油分子と水分子を原子に分解したあとでガソリンや灯油、
軽油に組み替えることができる技術が日本にはある。

今、産業廃棄物が面白い。家庭ゴミでも新聞紙やペットボトルの値
段が中国への輸出で安定的に高い水準にある。残すは生ゴミである
が、これを肥料にする方法はEM法などで確立しているので、石油
価格が高騰すると可能性がある。それよりエタノール原料にできな
いでしょうかね。もし、そのような微生物を発見したら、すごいこ
とになると思いますね。

皆様、どうか次の時代を目指して、がんばってください!!!


コラム目次に戻る
トップページに戻る