ヒズボラのゲリラ兵は手ごわいとイスラエル兵が言う。 Fより ヒズボラのゲリラはイラク戦争に従軍していて、米軍の兵器を知っ ている。イスラエル軍の兵器も同様であるから、慣れている。どう も、そのイラク戦争を教訓として、準備をしてきたようですね。 イラクに派遣していたヒズボラ・ゲリラ兵を戻して、計画的に戦闘 作戦を練っていた可能性がある。 その意味では成功でしょうね。どこまでヒズボラの計画が練られて いたかを知ることができる。しかし、イスラエル軍がここで苦戦す ると、第2のヒズボラが出てくるし、イスラエル軍の常勝の神話が 崩れることになり、今後の影響は非常に大きいでしょうね。 イランはヒズボラとの停戦に関与すれば、イラン核問題での交渉材 料になり、得点を稼げることになる。ヒズボラのナスララ師も、戦 闘継続を主張しているために、当分、戦闘は続くことになるし、戦 闘に大負ければ、ヒズボラの武装解除が待っている。武装解除をさ れないためにも、戦って勝利することでしょうね。イスラエル軍に 抵抗して、イスラエル側から緩い停戦条件が出てくると、ヒズボラ はイスラム教社会の英雄になり、シーア派全体がイスラム社会に大 きな影響力を持つことになる。勿論、イランの影響力は増して、ス ンニ派諸国はシーア派住民との摩擦が増えることになる。地域覇権 を狙うイランが勝つか、イスラエルが勝つか、ヒズボラの抵抗にか かっている。 もう1つ、サウジアラビアのアブドラ国王がイスラエル非難の声明を 出したし、欧州諸国もレバノンの現状を放映されて、反イスラエル になってきている。あまり長くはイスラエル軍も戦闘ができない。 このため、許容範囲の時間でどこまでヒズボラ支配地域を攻略でき るかでしょうね。また、親イスラエルのイスラム教ドルース族を緩 衝地帯に移住するとかの対策が必要になるかもしれない。 ============================== 国際部隊まで「レバノン南部駐留」…イスラエル国防相 【エルサレム=林路郎】イスラエルのペレツ国防相は25日、記 者団に対し、レバノン南部の停戦を維持する国際部隊が派遣される までの間、イスラエル軍が独自に「安全保障地帯」を設定し、暫定 駐留を続けると述べた。 レバノン紛争では停戦に向けた国際的枠組みが全く決まっていな いのが現状で、イスラエル軍が限定的ながら駐留を続けることで、 紛争の長期化は避けられなくなる。 ロイター通信がイスラエル政府の情報として伝えたところでは、 安全保障地帯の設定はイスラエルが米欧主要国の同意を得たうえで 行い、国境から幅3〜4キロの帯状の地域に、後方支援を含めた最 大2万人規模の部隊を駐留させることになる。国防相の発言は、 2000年5月に完全撤退して以来6年ぶりにイスラエルがレバノ ン南部の一部を占領する意思を示したものだ。 (読売新聞) - 7月26日3時6分更新 ============================== レバノン国際部隊、2―3万人規模に・米が提案 (nikkei) 【カイロ=横田一成】イスラエルとイスラム教シーア派民兵組織 ヒズボラの戦闘終結後にレバノン南部に派遣する国際部隊構想の米 国側の具体的な提案が明らかになった。規模は約2万―3万人で停戦 成立直後から派遣される見込みだが、関係各国の思惑が絡み曲折も 予想される。ライス米国務長官がレバノン、イスラエル双方に提示 、26日にローマで開く緊急外相会議で欧州各国と協議する。 米CNNによると国際部隊は停戦直後にはトルコ、エジプトの連 合軍約1万人が国連か北大西洋条約機構(NATO)の指揮下で派遣 される。その後、欧州各国などによる約3万人の部隊と入れ替わる。 国際部隊はレバノン政府が同国南部の支配権をヒズボラから取り戻 す手助けをすることになる。 イスラエルのペレツ国防相は25日、国際部隊が展開するまでレバ ノン南部に緩衝地帯を設置、イスラエル軍を配置する考えを示した 。緩衝地帯は幅3―4キロにわたる見込み。イスラエル政府筋は国際 部隊は約2万人が必要で、各国が合意してから実際の派遣までに1―2 週間かかるとの見通しを示した。 (01:18) ============================== イスラエル軍:ヒズボラは手強い敵だ。(The State.com) [イスラエル-レバノン国境]レバノン戦線から帰還したイスラエ ル兵が、死を恐れそうもない、知的で、よく訓練された、冷徹なゲ リラ軍との戦いについて語る。 イスラエル軍はこう述べる。ヒズボラは民間人の間や、地下2、3 階の深さの掩蔽(えんぺい)壕に潜んでいる…彼らは長年この戦闘 を計画してきた、これがその証拠なのだ。 「彼らを叩くのは難しい」と、1人の兵士が言う。「彼らは、何も恐 れない」 兵士たちは―ほとんどが上官からの命令で匿名だったが―時折、カ ラシニコフ、ロケット推進型手榴弾や対戦車用ミサイルを発射する ために茂みから姿を現すヒズボラゲリラと、村通りの家と家の間で 、発砲の応酬をするのだと説明してくれた。 ヒズボラは厚かましくも越境してイスラエル兵2名を捕らえ、それ が今回のイスラエルの反攻を招いている。そのヒズボラの力を無力 化することを狙って、イスラエルは大きな挑戦に立ち向かっている 、軍のコメントはこう強調した。 約100名のヒズボラ戦士をすでに殺したと言うイスラエルの巨大な火 力にもかかわらず、戦争はユダヤ人の国とってあまりうまくいって はいないと、軍事アナリストのなかには言う者もいる。予想以上に タフな抵抗にあっているからだ。ゲリラを明確に押し戻したり、何 百発ものロケット弾が北イスラエルに打ち込まれるのを阻止できて いないのだ。 ここ2、3日イスラエルは、国境を越えこと500ヤード足らずの 丘の上にある、Maroun al-Rasという南レバノンの村を支配するため 、戦ってきた。軍は村の中に重要拠点があると言ったが、日曜日、 戦車とヘリコプターで内部を激しく砲撃した時も、発砲と砲撃の音 はまだ聞こえてきた。 現地の将校はなお戦いは続いていると確認した。 「彼らの戦いぶりはわれわれが思っていたようなものではないのだ 」と1人の兵士が言った。「彼らはいっそう激しく戦っている。地 の利を得て有利なんだ」 1人の兵士は、イスラエル軍が同じものを着ているから、ゲリラた ちはオリーブグリーンの軍服を着ている、と言った。ヒズボラは出 て行って攻撃しても大丈夫と思われるまで、地下の補強した掩蔽壕 の中に潜んでいるんだ、という兵士もいた。国境の背後に集結した 部隊が誘導ミサイルでヒズボラを撃てるように、イスラエル軍はい っしょに集またりしないで、掩蔽壕から離れている方が良いのだ、 と兵士たちは言った。 「彼らを叩くのに、この夏かかる」と、マイケルシドレンコ(21) が他の実戦部隊とともに道路標識の陰で休みながら言った。背後の 丘で、大きい発砲と絶えず続く鈍い爆発が、聞こえていた。 「彼らは普通の兵士ではないんだよね」と、シドレンコが言った。 「彼らは、ゲリラだ。とても頭がよい」 シドレンコは、ヒズボラ戦士がレバノン民間人の後ろから発砲して いるのが見えると言った。 「そういうわけで、味方の兵士が死んでいく」と、彼は言った。 戦闘開始以来、これまで戦死した19人の兵士のうち、5人は Maroun al-Rasを支配しようとして死んだ。 これ以上の死を避けるためイスラエルは、地上侵攻を国境付近のピ ンポイント作戦に限定することに決めた。ヒズボラを押し戻して、 イスラエルを攻撃する能力を破壊するというイスラエルの目標を達 成するには当然不十分だ、と軍事アナリストが言っている方針だ。 兵士がみんなヒズボラのことを強烈だと言っているわけではない。 ある兵士は、イスラエル軍が車両に乗って現れると、ゲリラ兵は「 チキンみたいに臆病に逃げる」と言った。 Maroun al-Ras村のある丘の下の、簡単に攻撃できる範囲で野営する 20数台の軍用車両と数百人の部隊を、ヒズボラがなぜ攻撃しないのか 不思議だと言う兵士もいた。 ほとんどの者は、ゲリラがハイファのようなイスラエルの人口の中 心地にロケットを向けたいと思っているのだ、と信じていた。 落下傘部隊を含む、2、3百名のイスラエルの中核部隊が、 Maroun al-Ras村の戦闘のほとんどを担ってきた。 日曜日の攻撃は主に、イスラエル軍が丘の上の地点に砲撃を加え、 装甲輸送車が部隊に物資を運ぶというものだった。 1人の青年は、いつ、どこで、次の砲撃があるのか分からないので、 輸送任務は悲惨なこともある、と言った。 「向こうのあたりは大変なんだ」と、南アフリカからの移民で、明 るい目をした、戦車ドライバーのアロン・ウィリアムズ(20)が言っ た。 戦車や兵員輸送装甲車でMaroun al-Ras村に近づいた時もヒズボラは 攻撃してこなかった。むしろイスラエル軍に村に到着させ、そこで 攻撃するようにし向けた、と兵士たちは言った。 イスラエル軍が撤退してからの6年を使って、ゲリラたちは掩蔽壕 を建設し、武器を貯蔵して、戦術を学んできたということが、戦い ぶりを見て分かると、兵士たちは言った。 「彼らには、我々がどこにいるか、何をしているか、どういう種類 の武器を持っているか、といった知識が十分にある」と、シドレン コが言った。 だが後で、彼らがずっと強くなってから戦うより、いま戦う方がま しなんだ、と彼は言った。 http://www.thestate.com/mld/thestate/news/world/15106350.htm