2402.昭和天皇のお心



昭和天皇のお言葉でお心が明らかになった。  Fより

靖国神社に1975年11月以降、天皇は参拝していない。この理
由がA級戦犯の合祀であったことが分かった。これは日本の中心に
いる方のお気持ちを考えないで、A級戦犯の合祀が行われた。この
ため、天皇は不快に感じたのでしょうね。

天皇のお心が分かったのであるから、速やかにA級戦犯を別院に分
祀して靖国神社に天皇と外国の方も来れるようにするべきでしょう
ね。2CHでは永田メールではないかという意見もあるが、徳川侍
従長の言葉もあり、真実であると見える。

昭和天皇は、戦争責任を東京裁判で免れている。そして、その裁判
を痛恨の思い出と見ていた。また、当時マッカーサーからも東京裁
判の進行を聞いている。この東京裁判を日本が認めないと、日本が
許されないと見ていたはず。

今もその状況は変わらない。米国は日本を民主化したのは東京裁判
で軍国主義者を処刑したからであるとブッシュも演説している。こ
のため、中韓だけではなく、米国との関係も維持できない。国際状
況を見ると、東京裁判を全面否定できない状況であり、A級戦犯を
靖国神社に合祀するのは国際関係上もおかしいと見える。

特に天皇は戦争で負けた要因として、日独伊の3国同盟と思ってい
たはず。このため、当時の松岡洋介外務大臣と白鳥駐イタリア大使
が一番罪が重いと思っているのでしょうね。

当時の状況を見ると、昭和天皇のご発言は当を得ているように感じ
る。A級戦犯を英雄とすることは国内的にはいいが、国際的には問
題が大きい。外交を取り仕切る首相がA級戦犯を認めることはでき
ないし、東京裁判を全面否定することもできない。

特に東南アジアの首脳たちも近々、米国帰りの人たちになり、米国
の歴史観を持って帰ってきている。このため、戦後の日本統治時代
の教育を受けたトップ層が引退している。この面でも日本の歴史観
は東南アジアでも受け入れられなくなっている。

日本が東京裁判を全面否定できるのは、日本が日米安保を破棄して
独立独歩で国際社会に出て行けるようになってからの話で、今のよ
うな中国や北朝鮮がいる限り、米国と同盟関係を組み必要があるた
めに、できない。

中国の民主化が完成し、かつ北朝鮮の金政権から民主的な政権にな
った時、日本は米国から第2の独立ができるのでしょうね。
==============================
昭和天皇、A級戦犯靖国合祀に不快感・元宮内庁長官が発言メモ

 昭和天皇が1988年、靖国神社のA級戦犯合祀(ごうし)に強い不
快感を示し、「だから私はあれ以来参拝していない。それが私の心
だ」と、当時の宮内庁長官、富田朝彦氏(故人)に語っていたこと
が19日、日本経済新聞が入手した富田氏のメモで分かった。昭和天
皇は1978年のA級戦犯合祀以降、参拝しなかったが、理由は明らか
にしていなかった。昭和天皇の闘病生活などに関する記述もあり、
史料としての歴史的価値も高い。 (07:00)
==============================
「天皇の心」政界に波紋 靖国参拝、分祀論議加熱か(ASAHI)
2006年07月21日00時09分
 昭和天皇の気持ちは、政界の議論にどう影響するのか――。靖国
神社へのA級戦犯合祀(ごうし)に昭和天皇が不快感を示したメモ
が明らかになったことで、小泉首相が靖国参拝を公約した8月15
日、さらに9月の自民党総裁選を控えるなか、政界に波紋が広がっ
た。天皇の真意をどう受け止めるのか、戸惑いも隠せない。小泉首
相の参拝の是非やA級戦犯の分祀などをめぐる議論は、さらに熱を
帯びそうだ。 

 ■総裁選の争点化か 

 「天皇陛下は心の中でこう思われていたのか、と靖国神社をもう
一度考え直そうという影響を及ぼすんじゃないか」 

 自民党の加藤紘一元幹事長は国会内で記者団にこう語った。天皇
発言のメモがきっかけになり、総裁選に向けて靖国問題をめぐる議
論が改めて呼び起こされるとの見通しを示した。ある閣僚経験者も
「昭和天皇がこうおっしゃっていたと口に出して言う人はいないと
思うが、心情的には影響を与える」との見方だ。 

 山崎拓前副総裁も記者団に「靖国参拝は外交上の問題として扱っ
てはならないとの議論が一部政治家によって強調されてきたが、内
政上の問題であることが明確になった」と述べた。争点化を望んで
いない安倍官房長官らを念頭に、むしろ議論を活発化させるべきだ
との考えだ。 

 安倍氏が独走しつつあるなか、「反小泉・非安倍」の結集を目指
す加藤氏らの勢力は、メモを機に巻き返しを図りたいとの思いが強
いようだ。 

 これに対し、ポスト小泉候補の口ぶりはそろって慎重だ。 

 安倍氏は20日の午前と午後の記者会見で「政府としてコメント
すべき立場ではない」などと繰り返すのみ。谷垣財務相も記者団に
「天皇陛下がどういうふうにおっしゃったというのを政局と絡めて
言うつもりはない」。このところ「靖国神社の非宗教法人化」を唱
えている麻生外相も、この日はコメントを避けた。 

 総裁候補にすれば、世論調査で賛否がほぼ二分する靖国問題に深
入りするのは得策ではないとの判断もある。このため、「天皇の政
治利用」との批判を避ける名目で、メモをきっかけに逆に靖国問題
の争点化を回避しようとする動きが出てくる可能性がある。 

 当面は小泉首相の「8・15参拝」が焦点になる。参拝に踏み切
れば、今まで以上に国内の反発も強まることも想定される。 

 20日の谷垣派の在京議員総会では「こういう状況で首相はどう
判断するのだろうか」との声も出た。安倍氏の周辺からは「これで
首相は参拝しない大義名分を得た」との見方も出ている。 

 ■分祀論、じわり動き? 

 政界には、A級戦犯の合祀に不快感を示した昭和天皇の発言メモ
が見つかったことで、分祀論議に弾みがつくとの見方が多い。「各
方面からA級戦犯分祀論が加速するだろう」。公明党の神崎代表は
記者団にこんな見通しを示した。 

 分祀論を支持してきた与謝野経済財政担当相も「(天皇が参拝を
やめた)本当の理由は分からなかったが、一定の背景説明が可能に
なった」とメモの意義を評した。 

 20日夜には山崎、加藤両氏や津島雄二元厚相、丹羽雄哉元厚相
、高村正彦元外相らが集った席で分祀論について持論を言い合った
という。 

 別の打開策も浮上している。無名戦没者の遺骨を納める靖国神社
近くの千鳥ケ淵戦没者墓苑では20日、隣接する国家公務員宿舎の
敷地を使って墓苑を拡充する構想を進める自民党プロジェクトチー
ムのメンバーが、周辺を視察。武見敬三座長は「年内に拡充案のと
りまとめをしたい」と意欲を示した。総裁選での靖国問題の過熱化
を避けようと、中川秀直政調会長が温めている案だ。 

 だが、一気に解決に向かうほど簡単ではない。 

 A級戦犯の分祀は、かつて中曽根元首相が靖国神社に働きかけ、
99年には当時の野中広務官房長官が同神社を特殊法人化して分祀
する道を探ったが、いずれも実現しなかった。 

 国立の戦没者追悼施設建設によって解決を図る案もあるが、首相
の靖国参拝を支持する若手議員の会は20日、これに反対する意見
書を取りまとめた。今津寛会長は天皇の発言メモについて「事実だ
とすれば重たいと受け止めざるを得ないが、首相に公式参拝をして
もらうことについてはいささかも変わらない」と強調した。 

 もともと、ここへきて分祀論を主張し始めたのは日本遺族会会長
である自民党の古賀誠元幹事長だ。6月には「けじめをつける」と
靖国神社の崇敬者総代を辞任。国立追悼施設などの案により靖国神
社の存在が形骸(けいがい)化しかねないとの危機感とともに、政
争の具にしたくないとの思いがある。 

 だが、関係者の意見集約は容易でなく、古賀氏自身も「実現は非
常に難しい」と考えている。中国から20日帰国した古賀氏に記者
団がメモの感想を求めたが、事務所の回答は「コメントすることは
何もありません」だった。 
==============================
昭和天皇発言メモ、首相「自らの靖国参拝に影響ない」
(nikkei) 
 小泉純一郎首相は20日、昭和天皇がA級戦犯合祀(ごうし)に不
快感を示していたことを記録した富田朝彦元宮内庁長官の日記と手
帳(富田メモ)に関連して、自らの靖国神社参拝への影響を「あり
ません それぞれ人の思い、心の問題ですから 強制するものでも
ない」と強調した。首相官邸で記者団の質問に答えた。 

 9月末までの首相在任中に参拝するかどうかについては「行っても
いいし、行かなくてもよし。誰でも自由だ」と言及を避けた。「適
切に判断する」とするこれまでの表現は使わなかった。 

 富田メモについて首相は「陛下にも様々な思いがおありになった
んだと思う」と指摘。A級戦犯合祀後に昭和天皇が靖国神社を参拝
しなかったことに関しては「私がどうこう言う問題ではないと思う
」と述べるにとどまった。 (20:21) 

コラム目次に戻る
トップページに戻る