2399.G8サンクトペテルブルグ・サミット



サンクトペテルブルグ・サミットについて   Fより

ロシアが大国として、議長を務めるサミットであるが、米国のブッ
シュ大統領は不満であったようですね。異分子ロシアが居るために
、欧米の考え方が分かる者同士の先進国首脳会談にならなかったと
いう意味で大失敗なG8サミットでしたね。

ドイツのメルケル首相が言うように、サミット参加国を増やすと、
欧米日とは政治風土や文化の違い過ぎる国が参加するために、共通
基盤の上での議論ができない事態になる。このことが今回のG8で
分かったようですね。

しかし、異分子ロシアの民主主義推進を米国は主張しなかった。こ
れはイラン問題、北朝鮮問題でロシアの力を貸して欲しい米国とし
ては言い出せなかったようですね。米国の覇権力がイラク戦争で減
退した影響が出ている。

そして、その米国がイスラエルのレバノン攻撃をなぜ止めないかと
いうと、イラク駐留米軍では兵力が分散してしまい、イラクにゲリ
ラを送り出しているシリア・ヒズボラを攻撃できない。この身代わ
りで、イスラエル軍にシリアやヒズボラを攻撃させて、戦線を拡大
していると読める。そして、米国としてはイラン核問題も一気に、
解決する意図が窺われる。

この米国の意図に気がついているのが英国でしょうね。ロシアは、
どちらかというと、シリアを援護し、フランスはレバノン擁護で、
米国がサミットで孤立したのでしょうね。日本の小泉首相は米国の
意図が読めないために、援護ができない。

米国は北朝鮮問題を中国と日本で解決してほしいと望んでいる。
北朝鮮の攻撃を受ける韓国から4万人の米軍は引き上げている。
しかし、一方、中東には米軍は13万人いる。どちらが重要か、こ
のことでも分かる。

ロシアと中国は自分たちの影響力を高めるために途上国サミットを
同時に開催して、欧米日との違いを明確にしている。特に中国はサ
ミット・メンバーではなくても存在感を感じさせていたようだ。
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米、二国間会談を重視
(nikkei)
 【サンクトペテルブルク=加藤秀央】ブッシュ米大統領にとって
今回のサミットは必ずしも満点の内容ではなかった。レバノン情勢
では孤立しかけ、民主化を巡り意見を異にする議長役プーチン・ロ
シア大統領を全面支持するのも難しい。大統領は逆に二国間会談を
通じて議論をリードしようと試みた。

 最終日の昼食会。レバノン情勢を巡り、大統領が品格に欠ける表
現を口走ったところを偶然、会場のマイクロホンが拾った。イスラ
エルを攻撃するヒズボラの背後にいるとされるシリアに圧力を強め
られなかった「プーチン采配」への大統領の不満が爆発した形とな
った。 (07:02) 
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ロシア異質性論議なく・サンクトペテルブルクサミット
(nikkei)
 【サンクトペテルブルク=坂井光】プーチン大統領はサミットを
大国ロシアを世界に印象づける舞台として十分に活用した。議長と
して世界の指導者と渡り合う姿はソ連崩壊以降国民が失っていた自
尊心をくすぐり、2008年春の任期切れまでの政権運営を盤石なもの
にした。ただ、民主化後退などの批判の声が封じ込まれる素地が一
段と強まったのも確かだ。

 「立場を一致させることができなかった問題はなかった」。プー
チン大統領は17日の閉幕記者会見でこう強調した。特に、中東に関
する声明については「ロシアがいなければバランスがとれた声明は
出せなかった」とも語りシリアをテロ国家として指弾しようとした
米国を暗に批判。イスラエル寄りの米国の主張を退け、妥協を見い
出したのは自らのイニシアチブだったと自賛した。 (07:02)
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G8加盟国拡大、現時点で必要なし=メルケル独首相
   
 [サンクトペテルブルク 17日 ロイター] ドイツのメルケ
ル首相は、主要国(G8)首脳会議の加盟国について、新たに拡大
させる必要はないとの認識を示した。
 ドイツは来年、G8会議の議長国を務める。
 首相は、当地で開かれた会議終了後、記者団に対し「G8は世界
経済で特別な役割を果たす国々の集まりであり、各国は一定の原則
を認識している。現時点で(枠組みを)変える必要はない」と指摘。
ただし、加盟国以外の国々を招待する流れは継続すべき、と語った。
(ロイター) - 7月18日7時42分更新
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北朝鮮とイランに懸念=米ロ首脳が共同声明

 【サンクトペテルブルク17日時事】米ロ両国首脳は17日に発表し
た共同声明で、北朝鮮とイランへの懸念を表明した。
 声明は、北朝鮮によるミサイル発射に深刻な懸念を示した上で、
6カ国協議への復帰やミサイル発射の凍結(モラトリアム)順守を改
めて要求。また、イランが核問題解決に向けた包括案を受諾してい
ないことを批判した。米ロ両国はこれらの問題に国連安保理で一致
して対応するため、積極的に協力していると指摘している。 
(時事通信) - 7月17日23時1分更新
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在韓米軍、15基地を韓国に返還(朝日新聞)

 在韓米軍は15日、韓国に15の軍事基地の管理権を返還した。 

 同日、韓国国防省が派遣する2つのグループが、朝鮮半島の軍事境
界線に近いブン(さんずいに文)山、坡州、東豆川、議政府の各地
に向かい、現地にある15カ所の米軍基地の鍵を受取った。続いて、
韓国軍がそれぞれの基地に進駐。これら基地では今後、1週間から3
カ月かけて移管作業が進められる。 

 近年、米国は世界的な範囲で軍事戦略の調整を行い、外国の駐留
米軍の再編を進めている。現在、朝鮮半島の軍事境界線近くに置か
れている米軍基地は、漢江以南に移転する。2011年までに、韓国に
70余りある米軍基地のうち、59カ所が韓国に返還される予定。 


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