2371.自衛隊のイラク撤退



イラクから陸上自衛隊の撤退が迫っている。   Fより

サマワを含むムサンナ州の治安権限が、多国籍軍からイラク正式政
府へ来週にも移譲される見通しになった。このため、英国と豪州が
自衛隊の派遣地であるサマワから撤退することが決まった。
英豪軍が現地の自衛隊に自衛隊はどうするのかという打診があるが
、現地では判断できないと回答している。

日本政府はその報告を受けて、6月中に撤退を決めて、29日の米
ブッシュ会談で表明することにしている。8月には完全撤退になる
予定で、小泉首相退陣までには、陸上自衛隊は撤退を完了するはず。

英軍がなぜ撤退を急ぐのかは、イランとの交渉を優位にしたいため
で、シーア派地域はイランの影響下にあり、イランと問題を起こす
と、現地英国軍を標的とした攻撃を仕掛けられる可能性があった。

英軍が撤退しても、シーア派地域はイラン軍と地元警察が治安を守
ることできる。

黙示録では、日本軍が引き上げた後、ハルマゲドンは起こると記さ
れている。このハルマゲドンがまた、近づいた印象を持っている。
イランとイスラエルの対立は、いつ核戦争が起きるか分からない方
向になっている。

EUはとうとう、イランの平和利用核開発を認めてたようだ。ロシ
アはこの案をイスラエルが受け入れない心配をして、米国に圧力を
掛けて欲しいと依頼している。その見返りが、イランがEU案を受
け入れなければ、国連安保理でイラン制裁決議案に賛成すると言っ
ているようだ。上海機構にイランの大統領もオブザーバで出席した
ので、受け入れが決まったと思う。

中国もロシアと同様な方向になっているが、中国はイランに駆け込
みで武器を売っている。このためそれに関与した4社が米国から制
裁を受けている。イランを巡る駆け引きを見ていると、米中対決が
近づいている印象を持つ。イラクが正常化して、シーア派政府を抑
える目的の駐イラク米軍が4万人程度になって出口戦略が完了した
段階で、イランより中国に米国の目が行くような気がする。

中国は世界的に反米国家を支援し、資源を米国から奪う方向で活動
している。ロシアは自国の石油取引をルーブルにする決定をしてい
るが、それ以外は米国に楯突こうとしていない。

ドルの垂れ流しがそろそろ限界であることは、今回の世界的な株暴
落でも明らかで、ライスは地域通貨を容認する方向になっている。
そして、徐々にドル離れに持って行くよう指導している。急激に変
化させると世界経済に大混乱を起こすために、米国指導者も譲歩し
て、ソフトランディングさせようとしている。

そして、中国の動きを親米にする方向としては、中国の民主化と経
済の透明性の確保でしょうね。要は体制変更なのです。最初に透明
性確保をするでしょうね。これは中国の元からアジア共通通貨への
乗換えで変換できる。中国の銀行の不良債権がどれほど、積み上げ
られているかが問題で、その実態は経済制度の変革を行う際に見え
ると見ている。

これがアジア通貨やユーロやルーブルなどの地域基軸通貨への移行
を可能にしている理由である。

これを受けて、日本はアジア地域基軸通貨の創生をする重要なメン
バーであり、靖国神社問題で中国と韓国との離反はこの動きをでき
なくすることになり、米国の目指している方向と違うことになって
いる。

このため、日本に目覚めて欲しいと、アジア版ダボス会議を東京で
開催したのです。目を覚ませ、日本!!!
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陸自撤退、月内に決定 イラク(ASAHI)
2006年06月16日16時53分
 政府は、イラク南部サマワに派遣している陸上自衛隊の撤退を月
内に決定する方針を決めた。サマワを含むムサンナ州の治安権限が
、多国籍軍からイラク正式政府へ来週にも移譲される見通しになっ
たためだ。小泉首相が最終判断したうえで、29日の日米首脳会談
の前に撤退を表明する。首相は自民党総裁としての任期が切れる9
月末までに陸自を撤退させる意向を固めており、政府は陸自のクウ
ェートへの出国を1カ月程度で終わらせ、8月中にも撤退を完了さ
せる方針だ。 

 イラク情勢をめぐっては、ブッシュ米大統領がイラクを電撃訪問
してマリキ首相と会談。その後、日米英豪4カ国は15日にロンド
ンで実務者会合を開き、撤退に向けて意見交換した。このなかで英
国は、早ければ19日にもイラクでの治安権限を移譲したい意向を
表明。豪州は同調し、米国も英軍の判断を尊重する考えを示した。
これを受け、日本政府は撤退への条件がほぼ整ったと判断したと見
られる。 

 麻生外相は16日午前の記者会見で「地域によるが治安の回復が
見られるのは確かだ。イラクから(陸自の)撤収ができるかに関し
ては、早めに出来うる状況になりつつある」との認識を示した。 

 政府は8日にイラク正式政府の治安関連3閣僚が決まったことを
踏まえ、派遣の基本計画の撤退4条件のうち、「復興の進展」に続
いて「政治プロセスの進展」も満たされたと判断。「治安権限移譲
」は、ロンドン会合を受けて来週にも開かれる3閣僚や米英の現地
司令官らによる権限移譲委員会で決まる見通しを立てている。残る
条件の「多国籍軍の動向」については、治安維持にあたる英国軍と
ほぼ同時に撤退する必要があると判断している。 

 治安権限移譲については、英国のイングラム国防担当閣外相が4
日の額賀防衛庁長官との会談で、近く移譲される候補地としてムサ
ンナ州などを挙げていた。 

 ただ、バグダッドやバスラの治安は悪化しており、権限移譲委員
会でムサンナ州の移譲が順調に決まるのかどうかなど、流動的な面
も残されている。 

 一方、クウェートを拠点とする航空自衛隊の輸送支援活動は、米
国と国連からの要請を受け、現在のサマワ近郊タリルから首都バグ
ダッド、北部アルビルへ拡大することを検討している。 
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撤収計画、現地陸自に打診=権限移譲後30日で移動を−イラク南部
英軍

 【サマワ16日時事】陸上自衛隊のイラク派遣で、同国南部を統括
する英国軍が現地陸自部隊に対し、治安権限が多国籍軍からイラク
側に移譲された場合、日本側がどのように撤収するか打診していた
ことが16日、英軍筋の話で分かった。英軍は権限移譲後、6週間で南
部バスラなどの基地に移動すると伝えたという。
 英軍は移動を開始した場合、陸自には30日以内のクウェートへの
撤収を要請。日本側は「撤収は政治決定していない」として、現地
レベルで調整できる状況ではないと説明した。 
(時事通信) - 6月17日7時1分更新
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イラク・ムサンナ州の治安権限移譲決定=2週間以内に発表か
                          −英政府

 【ロンドン16日時事】英政府スポークスマンは16日、BBCに対し、
イラク南部で展開中の多国籍軍が、陸上自衛隊が活動するサマワの
あるムサンナ州の治安権限をイラク政府に移譲することが決まった
と語った。
 首相官邸や国防省は権限移譲の時期を明らかにしていないが、BBC
は2週間以内に発表される見通しだと伝えた。同スポークスマンは、
英軍は権限移譲の発表から「最大45日間」は同州から撤収を開始し
ないと述べた。 
(時事通信) - 6月17日1時4分更新


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