2363.年金問題



年金問題              浅山

ご関心頂けそうな各位

メール有難うございます、忘れず季節ごと頂くメールにいつも浅学、晩学ながら
学ばせていただきます。

社会保障の始まりを「ビスマルク」から書いて頂き、その後の時代の中での変遷
は未だ十分に消化しきれぬ所ですが、咋今の日本の年金問題に所感を荒っぽいこ
とを承知で書きます。

社会保障の年金、先進国で日本の人権思想の考え方とリンクして、市民とか国民
とかのためになる、保障の考え方が未熟に思えます。

その意識担保のためにも財源を同じ所に置き、今のように公務員が国民、市民の
税金から共済年金などの財源を確保しているようでは、水のように絞る所から出
てくる発想の封建制度時代の治めるもの、治められるものの発想がいつ復興する
か不安です、最近の国家権力の強化への「歩」の進め方はあの盗聴法に始まり、
教育基本法改定までの間にある、小刻みな立法措置。最後は憲法改定で完了で
しょうか。

今の日本の「官」の発想は伝統的なそれに近いものを感じます、それを組織ぐる
み、組織防衛にしているのではないかと思えますが。組織の歯車の構成員のかた
を個人的に、ご存知の貴方には、個人の良い面を知るがゆえに甘くなることは分
かりますが、組織のありよう、変容は組織というものが動かすベクトルを客観的
に眺め、錆びや悪しき制度を取り除き、改良に入らねば成らないことを峻別する
ときでは無いかと思います。「メディアの餌食にされるあの方々」と言われる気
持ちは分かりますが、すべてのメディア人を肯定しませんが、今、眠れる国民、
いや日々の労働で疲れる国民に気付かせの揺り起こしてくれるのは、彼らの役割
でも在りますから、何パーセントかのアソビ、祭り縫いも。

勿論特別会計の枠内での独立法人「社会保険庁」の国税庁への一本化、の考え方
(民主党案?)など検討が始まるかもしれませんが、改革はこの期を逃す手は無
いと思います。

先日、自民党の河野太郎議員が「年金」で総裁選挙に出る公約を行いましたが、
これは重要なことで、もっと若い国民の支援が有ったら良いのにと思います。

必ず人間の内の何人かは人生の途上で思わぬ時に思わぬことで出会う不幸があり
ます。そのために備えをと言われるのも分かります。しかし、関東圏の地震予測
すら、最近関東圏に大地震は間違いの予測ではないかと報じる所も出てきまし
た、そして警戒を緩める、同様に人の個人の一生の危機を予測して行動を緩める
ことと、社会の堅牢なバックグランドを得て、老いたときの補償のある国では壮
年の働く時期の働き甲斐にも違いが起こることでしょう。

いや、メール有難うございました。僭越な言でしたが。草々。
                 浅山正治 2006年5月30日 さいたま市
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東京版朝日 30 日夕刊。        浅山

各位

同紙「論壇時評」筆者杉田敦氏。政・官・国民という題で、コイズミ流「官邸主
導」政治を論じた高見勝利論文を紹介、内閣と議会のバランスの問題。また内閣
機能の強化で「政」対「官」の領域を区分から対立関係とする素朴な前提されす
ぎる傾向があると指摘、複雑な現代社会における政策決定で、政と官を切り離し
てとらえるのがいかに難しいか、十分に意識してきたかと問いかけている、これ
もメディア国民が単純にいや政が彼らの功を見せびらかすために、官を下位に置
く批判とも読みましたし、日本のためになると読めます。

議会が首相を選出する日本型の議員内閣制と大統領制、どちらがリーダーシップ
を高められるか、コイズミ総理初期に見られた大統領的首相公選制の論議を論じ
る長谷部恭男論文。

特に私が面白く、ためになると感じたのは原発や基地の直接投票について議会民
主主義と矛盾はないかという日本の一般的な考え方を19世紀英国の政治学者ダイ
シーという人の言葉を引用した石川健治論文掲載誌の紹介で、議会主権論とレ
ファレンダム(国民投票)の整合性がある。

これらの論壇時評を通じて、表面的政局で庶民は政治を占いがちですが、その地
下層にある社会を良くする、民主主義を守る知恵を教えていただけることを感
謝。しかし最近の「官」の腐敗は組織防衛の中で腐り始めている、次回はそんな
論文で教えて欲しい、改善への道を。

得度へ向かわれる得丸様、最も下世話な政治の話など遠ざけられると、会は行き
詰りますが、時にはエロ坊主、くそ坊主でお付き合いくださいますよう。


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