2353.海洋国際法の重要性



YSさん、コバケンさん、私Fとがインホイールモーターの先生に
会った。              Fより

3人の国際戦略論者が先生とお会いした。先生は、竹島問題をまず
初めに提起してきた。日本海の海洋調査を韓国はほとんど済んでい
るが、日本は海洋調査船を4隻しかないために、日本海の海図は戦
前の海軍が調査した物を使用している。このため、海図上の名称は
このままであると、韓国の名称が使用されることになり、日本海か
ら東海になる可能性が高いと。

コバケンさんは、竹島問題は日本の負けで、韓国は先制攻撃に出て
日本は防戦しているだけと述べていた。日本は太平洋に目が行き、
日本海を無視しているが、韓国は北へは領土を拡張できないために
海洋を狙っていることが明確で、日本海に出てくることが見えてい
ると。

今後は領土拡張の視野が土地ではなくて、海になる。地球の7割が
海であり、この海をどれだけ自国に持つかが次の領土拡張と考えて
いる国が多い。そして、海域の領土を12海里から200海里した
ことで、紛争地域が増加する。この海域の戦いは国際法と国際司法
を知っていることが必要で、かつ国際会議で積極的に参加して、提
言し味方を増やすことが必要である。

韓国は海洋国際会議で、大量の資料を持ち込み、提起している。ド
イツの専門家に教えを請う姿勢で味方を作っている。それに比べて
日本はただ参加しているだけで、問題意識を持っていない。今まで
の利権を守るだけに終始するだけで、負けが見えている。日本は海
洋の問題を統一的に管理する部門もないために、大統領直轄の海洋
局がある韓国にやられている。

日本も首相直轄の組織を作るなど体制整備とどう味方を作るかが
今後日本が問われることである。英国に留学しているコバケンさん
は、国際法の専門家も知るよう先生に説かれていた。

中国の海洋調査も同様に多数確認されている。中国の潜水艦は現時
点で700隻で、日本は15隻しかない。米国も潜水艦数隻で、量
的に中国が圧倒している。水上艦も増えている。質の問題はあるが
中国の軍事力増強は、大きい。明時代の鄭和を見習い、中国は海洋
国家になると2005年に宣言している。この宣言でもわかる通り
、中国海軍増強は米国の艦艇を中国近海に寄せ付けないようにする
ことから、中国海軍が東シナ海、太平洋へと進出することができる
レベルになっている。

中国対応ではYSさんと私Fの意見は違う。YSさんは共産中国の
方が日米同盟ができる。しかし、中国が民主化されると米中が友好
関係を増強するので、日本の位置が危うくなると。このままの中国
にするべきと。私Fは民主化するべきと考えている。今はバックパ
シングを日米でやっている段階という認識は一致している。ライス
とチェイニーで対日本戦術が違うように感じる。勿論、ライスは日
中を敵対させて、その後に米国が出て行くと考えていることはライ
スがリアリストであることで分かる。

中国の軍事対応を日本も考える必要があるが、日本は目が覚めてい
ない。平和は、何もしないことで守れるのではなくて、相手とパワ
ーバランスが取れているときに守れると言うことが分からないよう
だ。これが基本的なリアリストの思想である。これは一同全員が同
じ思いでしたね。それと日本に味方してくれる国家を複数持つこと
が重要であり、日本は米国と英国など欧米諸国と東南アジアで緊密
に連携することが重要である。

何が起こっても、日本は対応手段を持つことが必要である。この対
応方法を検討する機関がシンクタンクである。しかし、日本のシン
クタンクは各省ヒモ付きで省OBの行き先であるし、日本財団系の
資金は細かく民間機関にばら撒かれて、シンクタンクの維持ができ
ないなどと、レベルが欧米に比べて低い。シンクタンクにトヨタ財
団などのような民間資金が供給されていない。欧米だけではなく韓
国や中国のシンクタンクにも負けている状態になっている。コバケ
ンさんも日本に帰れない。

靖国神社参拝問題は、日米の歴史観にも違いがあり、米中が歴史観
で連携される可能性が高い問題である。日本は米中から挟み撃ちさ
れる問題であることを知る必要がある。先生は中国の嫌がることを
しないで、中国に対応する大人の規範があるでしょうと。

自動車屋YSさんは発電機を搭載した電気自動車が理想であると、
今のプリウスでも駆動の10%程度しかモータを利用していない途
上の産物だと。ハイブリッドの理想は、全駆動をモーターで行い、
エンジンは発電するのみにすることであり、その面からするとホン
ダのハイブリッドは方向が違うと。燃料電池は改質をする際、純粋
水素が補給されればいいが、そうでないと透過膜が劣化して、直ぐ
に使えなくなる問題が克服できていないと。

日本の技術を韓国は追いかけてきている。電気分野や弱電分野は韓
国の技術レベルは日本と同じか以上になっている。韓国の3次元C
AD使用はほとんどの企業が採用している。国家が補助して産業を
サポートしているが、日本の中小企業で3次元CADを利用してい
る企業はそれほど多くない。カメラやDVRでも韓国製は日本製よ
り、よくなっている。中国はCADソフトをコピーして利用してい
る。中国が韓国を追いかけている。日本は両国にこの分野では離さ
れたと。

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