2336.憲法記念日に



憲法記念日に

日本国憲法なんて、丸めてゴミ箱に捨てておしまい
ー 私の憲法との付き合い方の変遷 −

−1− 意味論と解釈論
若いころは、憲法という大切な法律があって、そこに、これこれ
このように書いてあるから、こうでなくてはいけないよね、てな感
じで、ものを考えていた。

これは意味論・解釈論的なアプローチであり、一生懸命に考えてい
る割には、パッシブ、受動的である。

言葉の意味というものは、受け取る人の数だけ存在しうる、実にあ
いまいなものである。
同一人物の中においても、なんらかの体験や啓示、あるいは、その
日の気分によって、同じ言葉が違った意味をもつため、議論が収束
しない。
現在行われている憲法論議は、ほとんどこの域で堂々巡りをしてい
る。

−2− 存在論と意識論
もう少し日本国憲法をあるがままに、存在的にとらえてみれないの
だろうかと考えた。いや、そう考えた憲法学者の著作に出会ったの
だった。中川剛の「憲法を読む」(講談社現代新書、絶版)である。

日本国憲法の詔勅、前文、すべての条文を、ひとつひとつ丁寧に読
んで、分析を加えた名著である。
実は、戦後の日本の憲法学において、このような著作は私は他に知
らない。

そもそも、天皇の名によって、明治憲法の改正として成立し、
しかしながら前文で高らかに国民主権をうたっていて、その実、す
べてGHQが作ったという出生の秘密を論じないで憲法を論じるから、
話がおかしくなるんだ。

国民主権すら、怪しい<神話>である。誰も信じていない<8・15
革命伝説>が、唯一、天皇から国民への主権委譲を説明していると
いうことの胡散臭さにもっとこだわれ!

日本の憲法学は、まるで新興宗教の教義を守らんとするかのような
ガチガチに硬直した、教条主義であっただから、「憲法を読む」は
、憲法学会からも無視されたひどいもんだ

一方で、そのガチガチの硬直した教条主義とは、いわゆる「戦後民
主主義」のことである。戦後民主主義というイデオロギーの怪しさ
についてはもう11年前に、「戦後民主主義と世界」という論考が
ある。

http://fuku41.hp.infoseek.co.jp/kak2/1207112.htm

この戦後民主主義という、だらしない思想の総括が必要だ。
そう思ったこともあった。

しかし、誰もついてこない。日本というぬるま湯のような空間にい
ると、思考が鈍るのだろうか。

誰も信じていないのに、守ろうとする。実に不純きわまりない形で
、いまも戦後民主主義の、甘ったるくて、無責任で、こずるい思想
が蔓延している。

だから、意味論・解釈論の落とし穴から抜け出てくる奴がいないん
だ。

−3− 脱言語、そして生命の地平へ
だからね、もう、一気に、捨てておしまい日本国憲法なんて。

言葉はいらない。迷いが生じるだけ。
言語の彼方を、言葉のない世界を意識するんだ。

言葉がなければ存在しえないものは、すべて虚妄だ。
ヒトという言葉を使うサルだけにしか通用しないもんだ。
言葉なしで、成り立つものだけが正しい。

道元のいう仏法の世界だ。
憲法なんていらない。
憲法について議論することは、時間の無駄だ。
そんなことしているうちに、地球は壊れてしまう。
何億人、何十億人ものヒトが死に、
今かろうじて生き残っている野生生物も、
死に絶えてしまうだろう。

憲法なんてくだらないものは忘れておしまい。
そして、自分の目や耳で、自分の皮膚感覚で、
世界と対峙するんだ。
(2006.5.3, 得丸久文)
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荒川修作講演メモ

5月1日に、東京芸大で行われた荒川修作の講演会のメモを書き残
しているBLOGを見つけました。
講演の雰囲気を感じることができるかもしれないと思い、皆様にも
ご紹介します。
(著者の許可はもらっていません。明らかな誤記は僕が勝手に加筆
修正しました)

http://aon9.ameblo.jp/

東京芸大の茂木健一郎の授業で、荒川修作のレクチャーがあったの
で、聴講して来ました。スゴすぎる、強烈な話しでした。
以下講議の覚え書き...

「自然とは何?人間とは何?...と少しでも考えた事があるか...」
アメリカ、イギリス、日本など、世界中の有名な生物学者が、
昨年10月にパリで集まった。
地球はあと数十年ももたないとみんな言ってる。

芸術なんてやっている場合じゃない

人は死なない、消えてゆくだけ
17世紀以降、芸術家はとんでもない人ばかり
それ以前はレオナルド・ダビンチのように立派な人も少しはいた
科学者が一番ヒドイ、ただの修理工
SF作家よりヒドイ、科学者自身それを認めている
地球が爆発するより、人間を殺した方がイイ
人の足をひっぱり殺し合う、みにくい生物
無限の生命より、一億円のお金を取る
これ以上私たちが住んで、他の動物に悪い事をしたら
原子爆か水素爆でなくなった方がイイ
消えていくことは、悲しいことじゃない
「生きてやろう!」と思え...

三鷹ハウス計画/カナダ、ドイツ、アメリカなど
色々な国が日本の現状に呆れかえってる
公開しても日本人が全然来ない
日本は、人、文明、文化...落ちた
「サイテーでも僕ぐらいの希望を持て!」
太陽、光、水、有機体が作れる住まい
「俺は死なない、死ねない...」
科学者の渡辺格先生、泣いて願った...
有機体を知るには、今の科学は役に立たない
哲学、文学、芸術まったくダメ
「今日から、今から有機体の可能性を毎日考えろ!」
この50億年、何のための労働を人類はしてきた?
何もしていない...壊してばかりで....
おまえたちのものさしは全て間違っている
三鷹の家はヘレン・ケラーに捧げた
観察の時代は終った。作れ!
自然、有機体は完全には作り出すことは出来ない
まずはマネして作ってみること
アラブは、飛行機、車など物質文明をなくそうとしている
深い深呼吸をしたことがあるか?
坊さんは深い呼吸をすると倒れる
噴火口になりたい
何もかもに頭にきている
「心や精神、魂などはゴミ箱に捨ててこい」
物理学者のニールス・ボーアが日本にきたとき、
いろんな場所でいろんな富士山の写真をとって日本人に見せた
誰もそれが富士山だとはわからなかった
物事は色々な角度の見方がある

結婚制度など意味がない
反転: 谷川俊太郎にやめてくれ..と言われた
「反転」まずはじめにする
接触を多くして、生命を気づかせる
近代科学は、生命に何一つ出来なかった

夏目漱石なんかくだらない 猫にしておけばよかった
「君が動いているんじゃない 細胞が反応しているんだ」
五感や六感なんてくだらない言葉
科学は幾何学の奴隷...

蜘蛛の巣、蜂の巣ができるか
何十億年もかかってあそこまで作り出すようになった
人間が作った道、街、はずかしい
おまえらも早く燃やせ!
自動車、自転車、人間より大きいとは何事だ
キチガイ沙汰だ
こんな話しをして おまえらに自殺されてもこまるが...
抵抗することはできる
アメリカは、ここの100億倍ヒドイ国
「無限とはどんなものか考えろ」
17C以降、人という動物は、労働の目的を持たなかった
「有機体」(物,生命,人)であるところの「私」(人,家族)
の関係(間)

「海の波が私に語った...」
ヘレン・ケラーが京都に来た時、桜の花びらが頬にあたり
言った言葉。芸術家、科学者がこんな事を言ったか?
私たちはしょうがない世界に住んでいる
お金、旅、食事、病院....病院に行ったら医者のつもりで
先生に質問しろ 答えられなかったら行くな

言葉はキライ
物に言葉は附随してこない
一番感動、愛を感じる時は言葉は出ない
三鷹の家に生命保険をかけようと思っている
「もう消えていく」というところから
自然食は生まれている あまり良くない
法律を変えれば200才まで生きられる現代
どこの国でもエライヤツは知っている
ヒトは地球上で最も悪い動物なので、
あまり生きられないようにしている
人と人が愛するなんてチャチな事
ほおっておけばイイ
「永遠とは何かとは考えたことがあるか?」
着てる服を捨ててしまえ
「常識は、一番大きな非常識」
あの星のキラキラ....オレは必ずなる
オマエらも一人ぐらいなれ
自分は驚かないことはやらない
自分で作る

顕微鏡で見る生命体ウィルス
ウィルスは毎秒戦っている
「ウィルスは毎日どうやって生きているか考えろ」
蜂は巣が家じゃない、外が家
この300年は全てダメ
縄文の頃をみる
「与えられたものと私を知っている」
アフリカの土人
シェルターやビルディングはない
熊から守るための穴があるだけ
コロンビアの共同部族
「私はあなた」だからケンカはしない
イラン、イラクの8000年の歴史
普通のオジさん、オバさんが医者じゃないのに
見ただけで悪いところを言いあてる
新しい科学者になれ! 芸術は総合...
日本の人は僕を信じる事が出来ない
40-50年前は少しはいた
ポルトガル、パリ、ギリシャ、イギリス
デュシャンの娘(=マチスの娘)からの誘い
日本人は共同性の力を持っている
色々な国の人がいう(アラブでも)でも今はヒドイ
50何人のビンボーの人が三鷹の家のため助けてくれた
外国に行った、日本でバカにされた人
日本がこんなにヒドくなるとは思わなかった
色々な人に長い手紙を送った ビルゲイツ、ホリエモン、
JR、石鹸、化粧品など沢山の会社...
一人に10枚ぐらい出した 会ってもくれない

「何の希望も持たないで労働している」
科学なんてこれっぽちも知らないヤツら
クソ、バカいうので嫌われる
小学校、母も間違える 小さい時から錯乱状態
「地球上でこれほど大発見したヤツはいない 天才」

ワグナーはインドミュージックのマネだとドイツで口にしたら
何千人もに殺されそうになった
ドイツの音楽、哲学はインド、中国のマネ
でもドイツ人は聞く耳はある...
.ためしに聞き比べてくれた.

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