イラク・シーア派を米国は敵にし始めた。 Fより 米国のイラク対応が変化している。シーア派地域のイラク軍や警察 から、銃器が回収され始めているようだ。そして、米軍が南部に展 開し始めている。米国は今までイラク・シーア派の味方で、スンニ 派を潰してきた。ここへ来て、イランとの間で問題が起きているた めに、米国はシーア派からスンニ派に乗り換え始めたようである。 しかし、米国がどう戦略を変更しても、イラク・スンニ派は米軍に 対抗するし、イラク・シーア派を今後、敵にすると攻撃してくるし 、在イラク米軍は大変なことになる。そして、イラク・シーア派が 米軍に迫害されると、イラン軍の介入がある。今でもイランの特殊 部隊がイラクのシーア派民兵組織に混入しているが、米軍に対抗す るために、より重火器を持ったイラン軍が本格介入する可能性があ る。米国もイラン軍の介入を待ち望んでいる。イラン攻撃の材料に なる。そして、シーア派最高指導者のシスタニ師が「米軍がイラン を攻撃したら対米聖戦を訴える」とのファトワを密かに発布したと いう。 このようなシーア派からスンニ派への乗り換えのため、イラク政府 首相をシーア派のジャファリ現首相ではなくて、スンニ派で親米的 なチャラビやアラーウイを首相にしたい意向である。この工作の完 成を見るために、ライス国務長官と英ストロー外相は突如、バクダ ットに行くことになる。 ここで、親米派のクルド人政治組織とスンニ派政治組織を結んで、 チャラビかアラーウイを首相にする協定を結んだはずである。これ で、再度シーア派は多数派ではあるが、政権中核部に加われないこ とになったようである。イラク議会でシーア派が60%以上占める はずが、40%になっていた。このように選挙結果もおかしかった が、その意図が米国にあったことが明確になっている。ここで分か ることが、もう1つある。 イラク情勢をコントロールしているのは、ラムズフェルドではなく て、今やライスになっている。ライスはラムズフェルドをトップに する国防総省の今までの戦術を失敗と規定している。これはブッシ ュも同意しているから言えるし、ライスはリアリズムの原理で行動 し始めている。大幅にイラクの戦術を変更している。 やっと、これで腸ねん転のような状態を脱した。これで、中東全域 でスンニ派を米国は味方して、シーア派を押さえることになる。 中東の民主化を米国は言わなくなる。石油地域はシーア派が多い。 このシーア派をスンニ派の王様が統治している。この構造を壊そう としていたのが、ラムズフェルドなどのネオコンたちであるが、そ れでは米国の石油支配にとっては、地域が混乱して大きな問題であ る。やっと、そのネオコンが定義した構造を打破することができた。 元の状態に戻したことになる。リアリストたちが心配した状態にな り、やっと共和党中核メンバーがネオコンと福音派から脱して、リ アリストの政策に復帰する方向になったようである。 このため、ブッシュの支持率は福音派などの宗教右派でも支持率が 低下している。しかし、今はリアリズムの政策を実行しないと、理 念ではイラン・イラク問題が解決できない。 さあ、どうなりますか?? 2295.イラン戦争開始=ハルマゲドンの開始 http://fuku41.hp.infoseek.co.jp/k8/180321.htm ============================== 「イラン攻撃なら対米聖戦を」シスタニ師が密かにファトワ発布か (日刊ベリタ) イラク情勢をめぐり米国との協議を控えるイランは、米国からの攻 撃に備えて着々と手を打っている。イラク占領直前には米軍に協力 をしたシーア派最高権威のシスタニ師が「米軍がイランを攻撃した ら対米聖戦を訴える」とのファトワを密かに発布したという。2日 付のイスラム・メモが報じた。(日刊ベリタ=齊藤力二朗) ============================== ラムズフェル怒!ライス「誤り」発言に激ギレ痛烈批判 「彼女が何を言っているのか、はっきり言って全く分からない」 。ラムズフェルド米国防長官が、イラク戦争での「誤り」を認めた ライス国務長官の発言にかみついたことが6日分かり、開戦をめぐ って対立した国防総省と国務省の争い再燃かと話題になっている。 ライス氏は3月31日、訪問先の英国で、イラク戦争には「多く の戦術的誤りがあった」と述べ、物議を醸した。 米地方ラジオ局とのインタビューで、ライス氏の発言への感想を 求められたラムズフェルド氏は「敵はこちらが何をするかを見て、 それに対応する。こちらもそれに伴って、戦術を絶えず変えなけれ ばならない。もしこれを戦術的誤りと言う者がいれば、戦争とは何 かについての理解が不足していると思う」と痛烈な批判を浴びせた。 ラムズフェルド氏は2003年のイラク戦争開戦時、外交解決を 模索していた当時のパウエル国務長官と鋭く対立した。(共同) ZAKZAK 2006/04/07 ============================== No.334「イラク・シーア派がアメリカの敵になる?」2006年04月07日 いま、イラク南部のシーア派居住地域で、不思議な現象が起こり 始めている。この地域に展開するイラク軍や警察から、銃器が回収 され始めているとイラクの友人が伝えてきた。 アメリカ軍は一日も早くイラクの軍や警察に、イラク国内の治安 を任せたいところなのだが、何故このような現象が起こっているの だろうか。このことに加え、イラク南部にアメリカ軍が展開し始め てもいる。この結果、イラク南部のシーア派住民の間には、異様な 緊張状態が生まれているのだ。 このことに加え、アメリカ政府は何とかして、ジャアファリ首相 を引き摺り下ろし、アメリカの息のかかったチャラビやアラーウイ を、首相職に再登場させる方法を模索し始めているようだ。 イラクのスンニー派の幹部の中から、組閣問題、首相職について 楽観論が2−3週間前から出始めていたが、そのことはアメリカと スンニー派幹部の間で、何らかの取引が始まったためであろうと推 測していた。 ここに来て露骨なジャアファリ降ろしが始まったことは、アメリ カの瀬踏みが終わったということであろう。 こうしたアメリカの動きに対し、イラク南部95パーセントのシ ーア派住民が反発しており、今後アメリカが強引にジャアファリ降 ろしを進めようとすれば、暴発することがほぼ確実であろう。 何故アメリカはこのような、危険なことを行おうというのだろう か。そこには明確な動機が無ければなるまい。それは、実はイラク 国内問題からではなく、イランに対応する陽動作戦の一部ではない のか。 イラクのシーア派が蜂起し、アメリカ軍と武力衝突を起こし、相 当の犠牲者を生み出した場合、もしイランが何の手だても出来ず、 手をこまねいていた場合、イラクのシーア派とイランとの関係は、 完全に冷却化しよう。 イラクのシーア派の聖地ナジャフとカルバラに対する破壊活動が 、この戦闘の中で起こった場合、イランはどう対応するのか。 もし、イランが何もしなければ、シーア派の聖地をイランはコム にするためにナジャフとカルバラを犠牲にし、見殺しにした、とイ ラクのシーア派住民からは非難されよう。つまり、イランが動かな ければ、アメリカがイランとイラクのシーア派を分断することが出 来るということになる。 イランがもし軍を動かして、イラク・シーア派とアメリカ軍との 衝突に参戦することになれば、アメリカはそれを口実に、イランに 対する軍事行動を起こそう。 そのいずれの場合でも、サマーワに駐留する自衛隊員は危険にさ らされるということだ。次善の対応策はあるのか。その前にこの情 報を日本は掴んでいるのか。