2299.イラン核問題について



イランと米国が直接交渉を始める。この検討。   Fより

イラク内戦になる可能性があるイラク情勢を米国とイランが直接、
イラク安定化について話し合うことになった。あくまでもイラク情
勢を話し合う場であるが、米国は当然のごとく、核問題を議論の場
にだすことになる。

イラクでは米国はシーア派の味方を演じてきている。シーア派の守
護神はイランであり、その意味ではイラクでは米国とイランは味方
の関係にある。しかし、イラン核問題では米国とイランは敵の関係
になっている。

そして今まで、イランと核問題の交渉に当たっていたのは、欧州連
合(EU)である。そして、決裂するとロシアが仲介に入っていた。
このため、米国はイランと直接交渉をしていない。よって、イラン
と米国が直接交渉する場を設ける必要を感じていた。今回、イラク
情勢という味方の関係で交渉の場が設けられたことになる。

このまま、米国とイランが相互に核問題で強硬姿勢であると、本当
にハルマゲドンになり、地球に住む生物全体が大きな試練を受ける
ことになるため、ここはどこかで妥協をするべきであるが、両者共
に最後の交渉まで強気でいる可能性もあり、予断は許さない。

それより心配なのが、イスラエルが先にイランのウラン濃縮工場を
攻撃する可能性であり、米国のミアシュイマはイスラエル選挙の前
にイラン攻撃へのけん制論文を書いている。

そして、ロシアがウラン濃縮をロシアで行い、イランに輸出するこ
とで、イランの原子力発電所を容認する妥協を欧米はしている。
それを認めないで、あくまでもイランが独自に自国でウラン濃縮に
こだわっている。しかし、どこかでイランも妥協しないと、イラク
と同様な有志連合の侵略戦争を仕掛けられることになる。その時は
欧米だけではなくて、露中の2ケ国もイランの味方にはなれないこ
とになる。ここがイラク攻撃時とは大きく違うことになる。

予想としては、イランが交渉の妥協点を探しているように感じるが
、どうであろうか???
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米、イランとの協議実現へ・ライス国務長官言明、来週にも
(nikkei) 
 【ワシントン24日共同】ライス米国務長官は24日、イラク情勢を
めぐる米国とイランの直接協議について「適切な時期に開かれると
確信している」と述べ、早ければ来週にも開催する可能性を示唆し
た。デルベス・メキシコ外相との会談後の記者会見で語った。 

 イラン核問題をめぐる国連安全保障理事会の協議が難航する中、
激しく対立してきた両国の直接協議実現は局面打開につながるとの
見方も出ている。しかし長官は「限られた問題」に関する協議だと
指摘。議題をイラク情勢に絞り、核問題は取り上げない方針をあら
ためて強調した。 

 協議にはハリルザド駐イラク米大使が出席、イラクへの武器供給
停止などをイラン側に求める。長官は「われわれの懸念について話
す機会を持つことは重要だ」と直接協議の意義を説明した。 

 ライス長官はまた、安保理議長声明の文案をめぐって対立してい
るロシアのラブロフ外相と電話会談したことを明らかにし、「さら
に数日」交渉を続けることで合意したと言明。ロシアや中国の意見
も考慮に入れた修正案の取りまとめに自信を示した。 (10:02)
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イラン・ハメネイ師、米国との協議認める姿勢(ASAHI)
2006年03月23日01時20分

 イランの最高指導者ハメネイ師は21日、北部のマシャドで演説
し、イラク情勢をめぐる米国との直接協議について、イランが十分
に主張できるならば開催は認められる、との考えを示した。同師の
対米協議に関する言及は初めて。国営放送などが伝えた。 

 同師はまた、国連安全保障理事会でのイラン核問題の協議につい
ても、「イランの国益に反する決定が出れば、従うべきではない」
とし、対米協議が実現したとしても「核問題が議論されるべきでは
ない」と述べ、イラク情勢と自国の核問題との関連付けを認めない
姿勢を示した。 
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イラク内戦化を否定=イランの干渉に警告−米大統領

 【ワシントン21日時事】ブッシュ米大統領は21日午前(日本時間
22日未明)、ホワイトハウスで記者会見し、イラクが内戦状態にあ
るとの見方を否定、イラク治安部隊養成などの進展を強調し、「わ
れわれは成功すると信じている」と述べた。
 ただし、「(駐留米軍の)早まった撤収は、(国際テロ組織)ア
ルカイダなどの台頭を招く」とし、早期撤退には慎重な考えを示し
た。
 大統領はイラクで暴力行為が頻発していることを認めながらも、
イラク部隊が治安維持に努めているほか、政治、宗教指導者も暴力
自制や、統合政府樹立に向けて協調していると指摘した。
 大統領はまた、イランに対し、宗派間抗争の扇動や仕掛け爆弾
(IED)の部品密輸などイラク内政への干渉は「受け入れられない」
と警告。こうした立場を伝えるため、ハリルザド駐イラク大使にイ
ラン当局者との接触許可を与えたことを確認した。
 イランの核問題では、欧州連合(EU)の英仏独3国に今後も交渉を
委ねるとし、ロシア、中国とも協調していく意向を示した。 
(時事通信) - 3月22日3時0分更新

ミアシャイマー等のイスラエルロビー批判論文

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