2287.イラン核問題の続報



イラン核問題の進展を報告する。    Fより

米国港湾管理をUAE企業に任せるのを反対していた米国議会が審
議する前に、UAEの企業は港湾管理を米国企業に売却することで
紛争を回避したが、このシコリでUAEとのFTA交渉が延期され
た。

これ以上のシコリを残すと、イランとの紛争に大きな障害になるで
しょうね。あくまで、シーア派とスンニ派の紛争という状態を米国
としては作る必要がある。この必要を一番感じているのがライス国
務長官でしょうね。

イランが核開発を諦めないために、国連安保理での審議が開始され
ることになったが、協議には、米英仏ロ中の常任理事国と独の6カ
国から国連大使が参加し、安保理ではまず、強制力のない「議長声
明」を出し、イランにウラン濃縮の停止を求める基本方針で一致し
たとみられている。

しかし、イランの最高指導者ハメネイ師は国連や米国を信用しない
と述べ、かつイランのプルモハンマディ内相は中東の石油輸出の要
所であるホルムズ海峡を封鎖して報復する可能性を警告した。

このようにイランがむしろ、戦争を煽っている感じになっている。
その基盤をなしているのが、アハマディネジャド大統領が「米欧は
イランを必要とし、我が国に打撃を与えられないと知っている」と
演説し、安保理は原油価格の一段の高騰などを恐れ、イランに原油
輸出制限などの制裁を科すことができないとの認識である。

どうも、ハルマゲドンを期待しているような行動をアハマディネジ
ャドはしている。中東の不幸はこのようなイスラム教の強烈な信徒
(イスラム教原理主義者)を大統領にしたことでしょうね。イラン
国民全員が殉教することを願っている。

この経済制裁はないという認識は誤りで、欧米諸国は有志連合を組
んでもイランを攻撃する可能性が高い。それはイラク戦争を見ても
分かる。しかし、イラクでの失敗から、イランを占領することはし
ない。核施設・政府機関・軍施設の空爆を行うのと、ペルシャ湾で
の海戦を行うだけで、陸軍の投入はない。

しかし、イランは空軍力・海軍力では負けるので、陸軍をイラクへ
進軍させることになる。そして、イラクの米陸軍を叩く暴挙に出る。
このため、在イラク米軍はクウィートへの脱出路を塞がれる。米陸
軍はトルコに撤退するのと、ヨルダンからイスラエルに撤退するこ
とになる。この時点で米国はイランの核攻撃を決定する。

その後は、イランも報復攻撃をトルコ・イスラエルに行うことにな
る。これがハルマゲドンでしょうね。その方向に確実に向かってい
る。とうとう、私が生きている間にハルマゲドンを見ることになり
そうですね。しかし、あっけなく終わりそうな予感もする。
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ホルムズ海峡封鎖を警告 イラン、安保理協議に反発

 【テヘラン11日共同】イランのプルモハンマディ内相は11日
、国連安全保障理事会が核問題の本格協議入りに向けた動きを強め
ていることについて「われわれは世界最大で最も敏感なエネルギー
輸送の航路を抱えている」と述べ、中東の石油輸出の要所であるホ
ルムズ海峡を封鎖して報復する可能性を警告した。国営通信が報じ
た。
 ホルムズ海峡が閉ざされれば、イランだけでなくサウジアラビア
やアラブ首長国連邦(UAE)なども石油を輸出できない事態にな
り、世界経済が大混乱に陥るのは必至。内相の発言は欧米のみなら
ず湾岸諸国からも反発を呼びそうだ。
(共同通信) - 3月11日21時54分更新
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イラン核問題、安保理開催時期で溝・常任理と独が協議
(nikkei)
【ニューヨーク=中前博之】来週にも始まる国連安全保障理事会の
イラン核問題討議について、常任理事5カ国と独の国連大使が10日、
国連本部で対応を協議した。制裁へ向けた議論は当面行わず、段階
的にイランに圧力をかける方針を確認したとみられる。制裁も辞さ
ないとする米国と、慎重なロシア、中国との溝は埋まっておらず、
安保理の開催時期などを巡って水面下の駆け引きが続いている。

 協議には、米英仏ロ中の常任理事国と独の6カ国から国連大使が参
加。安保理ではまず、強制力のない「議長声明」を出し、イランに
ウラン濃縮の停止を求める基本方針で一致したとみられる。 (16:00) 
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イランのウラン濃縮停止、猶予は2週間・欧州案
(nikkei)
 【ウィーン=桜庭薫】AFP通信は10日、欧州諸国が週明けから
本格化する国連安全保障理事会でのイラン問題の議論に関し、ウラ
ン濃縮活動を停止するまでの猶予期間を2週間とする案を用意してい
ると伝えた。イランにウラン濃縮関連活動の即時停止を求めたうえ
で、国際原子力機関(IAEA)のエルバラダイ事務局長に、2週間
以内に安保理でイランの順守状況の報告を求めるとしている。
 (11:39) 
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イラン最高指導者、核問題で米に不信感
(nikkei)
 【ドバイ=加賀谷和樹】イランの最高指導者ハメネイ師は9日、同
国の核開発問題を巡り「仮にイランが譲歩しても米国は新たな口実
を設けるに違いない」と述べ、核爆弾製造につながるとしてウラン
濃縮関連活動の停止を求める米国に強い不信感を示した。

 同師は最高指導者の選出機関、専門家会議の会合で演説した。国
連安全保障理事会がイラン核問題を議論することが決まった後、公
の場で発言したのは初めて。

 アハマディネジャド大統領は9日、「米欧はイランを必要とし、我
が国に打撃を与えられないと知っている」と演説。安保理は原油価
格の一段の高騰などを恐れ、イランに原油輸出制限などの制裁を科
すことができないとの認識を示した。 (11:00) 
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「イスラムに否定的」46% 米世論調査で拡大

 【ワシントン9日共同】9日付の米紙ワシントン・ポスト(電子
版)は、米国民の間でイスラム教に対する否定的な見方が拡大、46
%になったとの世論調査結果を掲載した。2001年の中枢同時テ
ロ後よりも7ポイント高かった。
 調査はABCテレビと共同で2−5日、1000人を対象に実施。
 イスラム教が非イスラム教徒への暴力をあおっていると答えた人
は33%で、02年1月時点の14%から倍増した。
 同紙は「イスラム教徒が(聖典)コーランに基づき、信じている
ことを好きになれない。憎しみを説いているからだ」などとした回
答者の声を紹介。専門家は、イスラム過激派の言動に偏った報道や
政治家の発言がこうした傾向を助長していると分析している。
(共同通信) - 3月9日17時13分更新
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米国とUAE、自由貿易協定めぐる交渉を延期

 [ワシントン 10日 ロイター] 米国とアラブ首長国連邦
(UAE)は10日、自由貿易協定の締結に向けて予定されていた
次回交渉を延期したと発表した。
 UAEの国営企業ドバイ・ポーツ・ワールドは前日、米議会の激
しい反発を受け、米国における主要6港の管理業務の引き継ぎを断
念し、同業務を米国企業に移転する方針を表明していた。
 米国とUAEは2005年以来、自由貿易協定の締結を目指して
協議を重ねており、来週アブダビで5回目の交渉が行われる予定だ
った。
 米国のグティエレス商務長官は、通商交渉では交渉の延期は珍し
いことではないとした上で、「UAEは重要な戦略的パートナーで
あり、テロとの戦いに勝つためには穏健なアラブ諸国が必要だ。
われわれは(ドバイ・ポーツ・ワールドによる米国の港湾管理業務
が)なぜそれほど大きな懸念要因で、なぜ議会が懸念したのかを説
明する必要がある」と語った。
(ロイター) - 3月11日14時27分更新
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米大統領、中東との関係悪化を懸念・UAE企業の米進出断念
(nikkei)
 【ワシントン=藤井一明】ブッシュ米大統領は10日講演し、UAE
企業が米港湾施設の管理業務を断念したことについて「中東の同盟
国や友好国にどんなメッセージを送ることになるのか懸念している
」と述べた。その上で「テロとの戦いに勝つためには穏健なアラブ
諸国との関係を強めなければならない」と強調した。

 スノー財務長官は同日のテレビ番組で「我々は孤立主義を望まな
い」と、海外からの投資に開かれた姿勢で臨む姿勢を強調。一方、
米通商代表部(USTR)は来週予定していたUAEとの自由貿易
協定(FTA)を巡る協議を当面延期することを明らかにした。 
(01:27) 
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管理業務を米企業に移転 UAE社、衝突回避へ

 【ワシントン9日共同】米主要港の施設管理を引き継ぐ予定だっ
たアラブ首長国連邦(UAE)の国営会社「ドバイ・ポーツ・ワー
ルド」は9日、管理業務を米国の会社に移転する考えを示した。
CNNなど米メディアが一斉に報じた。
 米下院歳出委員会が8日、同国営会社への施設管理委託を阻止す
る修正条項を可決、委託許可の方針を変えないブッシュ政権と議会
との対決色が強まっていた。ロイター通信によると、同社は業務権
利を米企業に売却する方針だといい、政権と議会の全面的な衝突は
回避される公算となった。
(共同通信) - 3月10日6時8分更新
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米政権「タカ派」、イラン批判強める
(nikkei)
 ブッシュ米政権の「タカ派」幹部がイラン批判を強めている。米
国への対決姿勢を維持するアハマディネジャド政権を敵視する立場
の表れだが、過熱すると欧州やロシアなどからの反発を招く場面も
ありそうだ。

 チェイニー副大統領は7日の演説で、イランがウラン濃縮を継続し
た場合、国際社会が「実効性のある結末」を招く措置をとるだろう
と警告した。ラムズフェルド国防長官も同日の会見で、イランがイ
ラクの治安維持を妨害する目的で、精鋭部隊である革命防衛隊をイ
ラクに送り込んでいると初めて非難。「後で誤りだったと気づくだ
ろう」と言い切った。

 ライス国務長官は中ロなどの反発を懸念し、「国連安保理ではイ
ランに対し最初は制裁論議はしない」と述べているが、タカ派の間
ではイランへの不満が徐々に強まっており、発言は今後もエスカレ
ートしそうだ。(ワシントン=加藤秀央) (07:01)

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