2264.日米の国際戦略の差



日本の国際戦略をシッカリしないと、米国と戦略が違うために今後
大きな問題が起きるように感じる。    Fより

米国の戦略は、イスラム教圏の民主化、市場化である。このために
欧州や中国、ロシアをも巻き込んでイスラム教地域を世界市場にす
る決意である。ライス国務長官の演説からそう感じる。このため、
米国は多極化社会を容認するとしていることで、中国やロシアとは
友好な関係を確立していくようだ。

しかし、米国の中国などに対する戦略が明確になったのに、日本は
まだ同盟国の戦略に対応する中国への戦略を描けていない。という
より、日本は米国とは違う中国への戦略であるように見える。
そして、米国のゼーリック国務副長官が日本に対して、戦略の違い
を指摘している。

しかし、日本の国際戦略を描けていないために、米国に日本の中国
への戦略を示せない。というより、日本は情緒的な段階で中国に敵
対しているが、その理論付けをしていない。この部分で将来、米国
との戦略的な違いが明確になって、両国に禍根を残すように感じる。

ここで、日本は中国の民主化を要求する明確な国家方針を掲げるべ
きである。米国にもその方向で説明しないと、米国との同盟関係も
おかしくなるし、もし、尖閣列島に中国武装兵士が押し寄せた時に
、米国が中国と日本のどちらにも加担しないようだと、同盟関係が
意味を成さないことにもなる。

どうも、今の時点で米国と日本が違う中国への戦略になっている。
中国も米国も両国友好関係が、米国にとっても、中国にとっても経
済的な関係で両国の利益になると見ているように感じる。

しかし、日本は中国に大きな恐れを感じている。中国に進出した日
本企業が企業の自由な活動を制限され、一部政府関係者にワイロを
要求されている。そして、軍事力は年間20%以上も増強されてい
る。

この中国は、太平洋戦争のことで日本を脅かしている。しかし、そ
のようなことを繰り返されると、日本人もいい加減、頭にきている。
そのような寛容でもない、民主的でもない、貧富の差が激しい中国
に日本は社会変革を要求するべきであると民衆の多くが感じている。
法輪功などの宗教に対しても寛容ではない。中国人の人権は制限さ
れている。中国人は自由な市場人ではない。どこかで監視されてい
る。この状態が問題を起こしているように感じる。

米国はイスラム教圏の方がテロなどで米国社会を脅かしているため
に、先にイスラム教地域の市場化、民主化が重要なのでしょうが、
日本はイスラム教地域とあまり接触がないために、脅威を感じない。

このため、日米の基本的な戦略が相違することになる。相違しても
同盟関係を結んでいれば、相手の脅威に対しても理解をする必要が
ある。この差を理解できないと、同盟関係を結べない。

さあ、日米は戦略の差に相互が同意できるのでしょうかね??
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米が外交官ポストを再配置、中国・インドにシフト

 【ワシントン=貞広貴志】10日付の米紙ワシントン・ポストは
、米国務省が予定している外交官の再配置計画について報じた。

 中国とインドの要員を大幅に増強する一方で、ロシアやドイツ、
日本は削減する内容となっており、米外交の軸足が中印へと移って
いることを外交官の人員配置の面からも鮮明にしている。

 同紙が入手した一覧表によると、世界で増える74の外交官ポス
トのうち中国が15ポストを占め、インドの12、インドネシアの
5と上位3か国がアジアで、全体の43%を占めた。逆に削減され
る61ポストについては、ロシアが10、ドイツが7、日本、ブラ
ジルなどが3となっている。

 ブッシュ大統領は先月末の一般教書演説で中・印両国を「新たな
競争相手」と名指しした。米政府筋によると、インドを中心とする
南アジアについては13日に本省の機能強化も発表される予定で、
両国を今後の外交の重点にすえる方針が明確になりつつある。
(読売新聞) - 2月12日0時37分更新
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米副長官、靖国参拝に懸念 中韓との関係悪化で

 【ワシントン31日共同】ゼーリック米国務副長官は1月31日
、日米議員交流で訪米した自民党の逢沢一郎幹事長代理らと会談し
、小泉純一郎首相の靖国神社参拝を受け中国と韓国が反発している
ことについて「米国としては関係がさらに悪化することを望まない
」と懸念を表明した。
 副長官は1月歴訪した日本、中国などとの協議を踏まえ、日本側
にあらためて中韓との関係改善を促した形だ。
 逢沢氏らによると、副長官は日米関係の強化に期待を示した上で
「歴史問題がマイナスに作用することは避けてほしいというのが米
国の基本的な立場だ」と説明。
 一方、副長官は歴史問題に関し「中国が政治的カードとして持ち
出す側面も否定できない」としながら「中国の人々の心に深い影を
落としている部分も理解している」と述べた。
(共同通信) - 2月1日12時56分更新
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東シナ海ガス田開発「日中関係が緊張」・米が報告書
(nikkei)
 【ワシントン=吉田透】米エネルギー省は8日、中国の石油戦略に
ついての分析リポートをまとめた。東シナ海の天然ガス田開発を巡
って「日中関係が次第に緊張を高めている」とし、米政府も同問題
を注視していることを示した。中国による世界各地での石油資源獲
得の動きについては、米経済に打撃を与えることにはならないと指
摘した。

 ガス田開発を巡る日中摩擦では、事実関係や経緯について中立的
な立場からの記述がほとんど。米政府として、日中のどちらを支持
するのかなどは一切触れていないが、摩擦の行方に高い関心を示し
ていることをうかがわせる。 (07:02) 
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日中関係改善「小泉首相に期待せず」 中国・国務委員(ASAHI)
2006年02月09日01時01分

 自民党の野田毅衆院議員(日中協会会長)は8日、北京で唐家で
唐家●(タン・チアシュワン)国務委員(副首相級=外交担当)と
会談した。野田氏の説明によると、唐国務委員は小泉首相の靖国神
社参拝に関連して「小泉首相にもう期待はしていない。在任中に(
両国関係が)好転する可能性は非常に小さい」と述べ、首相の任期
中に日中関係の改善は困難との考えを示した。 

 両者は、日中協会などの日中友好7団体のトップが3月末に訪中
することで一致。唐国務委員は「中国の主な指導者と会見してもら
い、その場で重要な談話を発表する予定だ」と述べた。野田氏のほ
か、橋本龍太郎元首相(日本国際貿易促進協会会長)や高村正彦元
外相(日中友好議員連盟会長)らが訪中し、胡錦涛(フー・チン・
タオ)国家主席との会談を調整する方向だ。 

 また唐国務委員は、日中関係について「中国はデッドラインを明
確にする」と述べた。野田氏は「歴史認識や台湾問題については譲
れない、という意味だと受け取った」と記者団に説明した。 

●は王に旋 

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