2225.海賊についての基本知識



海賊についての基本知識

dragoner_JPさん

ちょっと昔までの現代海賊のメッカはご存知マラッカ海峡。ここは
交通の要衝の上、海峡は浅くて浅いので船は低速で航行さざるを得
ません。ここで活動していた海賊は、地元漁民が大勢だったと言わ
れています。元々、ここいらの漁民は漁業の傍らで海賊行為をして
いたという、ある意味伝統的な海賊です

なお、テンユウ号事件では中国港湾で発見されたが、中国港湾当局
の関与がないと成立できない船名書換や当局の捜査妨害が行われて
いた。
ここで留意すべきは海賊の狙いは積荷の換金にあったということ。
だけど、現在のソマリアでは事情が異なる

ソマリア沖の海賊の特徴は、積荷狙いではなく船員を人質にとった
身代金目的。シンジケート型と違い、船員は海賊の元で生かされて
いる。人質経験者によれば、扱いはわりと丁重だという。ここでシ
ンジケート型みたいな船員皆殺しやったら、本気で各国に潰されか
ねないので極めて賢明

そういう意味で誘拐産業である。お金を払えば返しますよという。
ちなみに100万ドル/人が相場とされます。

ところがこれも複雑で、ソマリア海賊組織の裏に何があるかは諸説
あります。アルカイダを疑う声はずっとあるし、シンジケート説も
ある。実際、海運情報が集まるロンドンで、ターゲットの情報を漁
っている人員がいたとされる報道もある

ソマリア海賊の逮捕者を見ると、国籍がインド洋全般に及んでおり
、インド系も逮捕されている。余談だが、インドのムンバイ同時多
発テロも海路からテロリストが侵入したとされる

シンジケート型、ロビンフッド型(村ぐるみで海賊、成果は村で分
配)、テロリスト型と様々な累計がある海賊だけど、ソマリアはこ
れらの複合的要因が強く、ウリが知る限りでは特定の分類はまださ
れていないと思う


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