2223.中南米の離反



中南米の米国離れが加速している。その検証。  Fより

このコラムではフジモリさんの関連で、中南米を見てきたが、米国
の植民地経済を脱せない、または米国が資源を奪い取る植民地経済
になっているために経済発展ができない中南米を見る。
そして、IMFが80年代に中南米の金融および構造改革として、
経済をメチャメチャにしたシコリが現在、反米政権への交代として
実ってきている。

この米国に歯向かっているのが、キューバのカストロ、ベネズエラ
のチャベス、アルゼンチンのキルチネル政権であり、米国に歯向か
わないが、離米しているのがブラジルのルラ政権であり、パナマの
トリホス政権、ウルグアイのバスケス政権である。

そして、ボリビアで、反米政権が誕生した。チャベス・ベネズエラ
大統領の盟友として知られるエボ・モラレス社会主義運動党(MA
S、左派)党首が先の大統領選で対抗馬の親米派候補を予想を上回
る大差で破った。

米国では宗教指導者がチャベスを暗殺しろと呼びかけたり、2002
年にチャベス政権をクーデターで倒そうとしたが失敗している。
米国の裏庭であり、この地域の反米政権を倒そうと米国は陰謀を廻
らすが、下層の先住民たちは、80年代のIMF改革で一層貧困に
なっているために、反米候補に投票することになる。

親米派がスペイン系白人で、反米派が先住民であり、この戦いは数
で勝る先住民が一部貧困白人票も取り込み優勢になっている。フジ
モリさんも同じ構図で当選した。このパターンが定着したのが今の
中南米でしょうね。

日本の東アジアで取った経済発展の仕組みを米国は中南米に施さず
に、その地域を一次産業のプランテーション農業や鉱物資源の供給
地としてしか見ないために、貧困が恒久化しているのです。
米国内の工場をシフトし、経済水準を上げてその地域を市場にする
という意識がない。この感覚が欧米諸国にはないために、旧植民地
が反米や反欧州になってしまうのでしょうね。中南米やアフリカを
見ると悲しい思いがするのは、人間性を高めようとしない植民地政
策が今でも、欧米諸国は行っていることによると見える。さあ、ど
うなりますか??

そして、この問題のペルー版がフジモリさんの構図であることを見
通してほしい。左翼は構図が一緒と見えないらしい。
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中南米に「左」旋回の波 経済自由化政策の失敗→高まる反米感情

 【ニューヨーク=長戸雅子】中南米地域が“左旋回の季節”に入
りつつあるようだ。最新の波はボリビアにまで押し寄せ、強硬な反
米派のチャベス・ベネズエラ大統領の盟友として知られるエボ・モ
ラレス社会主義運動党(MAS、左派)党首が先の大統領選で対抗
馬の親米派候補を予想を上回る大差で破った。地域の他の左派、中
道左派政権と同様、経済政策の失敗を米国主導の改革にあると捉え
た国民が反米へと流れている状況が背景にはあり、〇六年に予定さ
れる南米各国の大統領選での「モラレス効果」が注目されている。
 「米国が民主主義国家なら、民主主義的なやりかたでの国民の決
定というものを尊重すべきだ」

 モラレス氏は二十二日付ボリビア紙、「ラ・ラソン」紙との会見
で米国をこう挑発した。同氏が当選確実となったことを受け、ライ
ス米国務長官が「民主的統治を行うかどうか注目する」と述べた点
を意識したものだ。

 モラレス氏はキューバ国営テレビにも出演してカストロ議長を称
賛するなど、「米国の悪夢」を早くも体現している。
 モラレス氏は選挙戦で天然ガス資源の国有化、コカインの原料と
なるコカ栽培規制撤廃を掲げ、国民の七割を占める貧困層からの圧
倒的支持を得た。ガス資源で得た収入を貧困層に分配する計画や富
裕層への特別課税の検討も明かしている。

 一九八二年のメキシコ債務危機を機に深刻な経済危機に見舞われ
た中南米各国は、九〇年代に米国や国際通貨基金(IMF)の後押
しで市場開放や外資導入による「新自由主義」(ネオリベラリスモ
)政策を実施した。
 だが、外資は鉱業など特定の産業分野に集中して有効な失業対策
にはならず、政府の福祉削減策などもあって貧富の格差がかえって
拡大した。

 国民とりわけ貧困層の目には一連の失政はIMFを実質影響下に
置く米国のせいと映り、その結果、ブラジルのルラ政権(二〇〇三
年一月)、アルゼンチンのキルチネル政権(同年五月)、パナマの
トリホス政権(〇四年九月)、ウルグアイのバスケス政権(〇五年
三月)など左派、中道左派政権が、次々に誕生した。
 十一月にアルゼンチンで行われた米州首脳会議でも、ブラジルな
ど四カ国(当時、現五カ国)によるメルコスル(南米南部共同市場
)加盟国が米主導の米州自由貿易地域(FTAA)交渉再開に否定
的姿勢を貫き、米国との対立を鮮明にした。

 さらに、同会議開催中に行われた反ブッシュ政権デモにモラレス
氏が参加していたことも、米国には容認し難かろう。
 〇六年には、一月のチリ大統領選決選投票で中道左派のバチェレ
元国防相のリードが予想され、十月にはブラジル大統領選、年末に
はベネズエラ大統領選がそれぞれ予定される。
 ベネズエラではチャベス再選の可能性が高く、同氏を「独裁民主
主義者」(アロンソン元米国務次官補)とみる米国の懸念は強まり
こそすれ、弱まる気配は全くない。
     ◇
 □筑波大大学院・遅野井茂雄教授
 ■変わらぬ植民地時代の構造
 中南米では十九世紀にスペインからの独立が相次いだが、これは
「スペイン人の子孫のスペインからの独立」であって、先住民が彼
らを追放したわけではない。白人が上層部を占め、先住民が下層を
形成するピラミッド型の社会構造が植民地支配の最大の影響であり
、この状況は現代まで五百年間、変わっていない。

 各国とも独立後、鉱物やコーヒーなどプランテーションの農作物
、つまり一次産品を先進国に輸出してきており、第二次世界大戦で
先進国が戦場となったため輸出が鈍り工業化へと舵(かじ)を切っ
た。
 一九八〇年代に中南米は大変な経済危機に見舞われる。産業の国
有化による非効率な経済構造で国際競争力もない中で行われた構造
改革が「ネオリベラリスモ」で、保護関税撤廃や国営企業の民営化
などの規制緩和・撤廃が急速に進められた。
 米国は世界銀行や国際通貨基金(IMF)の背後で資金援助、そ
れと引き換えに経済自由化を促した。各国とも債務返済の重圧がの
しかかり、米国の改革案をのまざるを得なかった半面、グローバリ
ズムの進展に中南米が対応していくには不可避の選択でもあった。
 この結果、欧米資本の流入で経済は回復したものの、中南米全体
で成長率は3%台と低く雇用は増えず九〇年代には失業率が倍に跳
ね上がった。
 中南米は元来、経済格差が大きい社会で、その格差は縮まるどこ
ろか拡大、四割に達する貧困人口も減らなかった。数百年来の構造
的問題が解決されないことへの批判も加わって、左派政権の相次ぐ
誕生という形となって現れた。この傾向はここ五年ほどのものなが
らさらに強まる勢いだ。
 ただ、ブラジルやウルグアイ、チリなどは左派政権とはいっても
、「ネオリベラリスモ」の枠内での経済政策を継続している。米国
は今後、こうした国々との関係を維持し、ベネズエラやアルゼンチ
ン、これからのボリビアとの分断を図る可能性もあるのではないか
。(談)
(産経新聞) - 12月28日2時27分更新
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ボリビア大統領選 反米の先住民・モラレス候補が当選(ASAHI)
2005年12月22日23時18分

 18日投票されたボリビア大統領選挙を管轄する全国選挙裁判所
の22日朝までの開票結果によると、開票率約97%でモラレス候
補が54.1%を獲得した。対抗馬だった親米派のキロガ候補は
28.6%にとどまった。投票率は約85%だった。 

 大統領任期は5年。ボリビアは西部の山岳地帯に貧しい先住民が
多く、資源が豊かな東部の低地帯に欧米系の移民が多い。だが今回
の選挙では、貧困の改善を訴えたモラレス候補が東部でも3割の票
を得るなど全域で支持を広げた。
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中国、ベネズエラに衛星売却・08年に打ち上げ2005/11/03 10:49 
(nikkei)

 【北京=宮沢徹】中国は2日までに南米ベネズエラへ通信衛星を
売却する契約に調印した。2008年に中国が打ち上げる。10月に2度目
の有人宇宙船「神舟6号」の飛行に成功した中国は衛星打ち上げに
自信を深めており、宇宙ビジネスを強化する。

 ベネズエラなど反米色が強い国へ衛星を売り込むとともに、月探
査など今後の宇宙開発ではロシアと協力関係を深める方針。宇宙分
野で米国をけん制する狙いもありそうだ。

 新華社によると衛星の設計から製造、テスト、打ち上げまでを中
国長城工業が手掛ける。衛星はベネズエラの国内通信や放送用に使
われる。チャベス大統領は調印式で「通信衛星を持つことで西側の
独占と封鎖を打破し、自主的に通信、テレビ事業などを発展させら
れる」と述べた。

 中国の宇宙技術はもともとロシアから導入した技術がベースだが
、今後は宇宙開発の分野でロシアとの協力関係を一段と強化する方
針だ。北京で3日に開かれる中ロ首相による定期会談では、07年から
10年間の長期宇宙探査共同計画も協議される予定。 (07:00) 
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ベネズエラ大統領「取り除く時」 米宗教右派教祖が発言(ASAHI)
2005年08月24日17時59分

 ブッシュ政権を支える宗教右派(福音派)の教祖パット・ロバー
トソン師が、反米的な言動で知られるベネズエラのチャベス大統領
の暗殺を主張し、波紋が広がっている。 

 同師は22日、自分の持つ宗教テレビ番組でチャベス氏について
「共産主義とイスラム過激主義の発射台になろうとしている」と述
べ、「我々は彼を取り除く能力を持っている。その能力を行使する
時が来たと思う」と述べた。 

 同師は酒浸りだった若きブッシュ氏を更生させたといわれる。 

 23日の記者会見で発言について問われたラムズフェルド米国防
長官は「法に違反する。国防総省はそうしたたぐいのことはしない
」と否定。国務省のマコーマック報道官も「米政府がベネズエラに
敵対的な行動をとる準備をしているという考えは事実に反する」と
火消しに追われた。 

 ロイター通信によると、キューバ訪問中のチャベス氏は「発言し
た人間が何者かも知らない」といなしたが、同国のアルバレス駐米
大使は「ロバートソン師は現大統領の最も頼りになる支持者だ。ホ
ワイトハウスは最大限の非難をすべきだ」と不快感を示し、チャベ
ス大統領が来月、国連特別首脳会合でニューヨークを訪問する際の
「安全の保証」を要求した。 
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<ベネズエラ>チャベス氏 大統領を辞職していないと主張 
2002/04/14 19:09 

 ベネズエラの事実上のクーデターで拘束され、14日に解放され
たチャベス氏は、一連の政変の間も法的には大統領を辞職していな
いと述べ、自分自身が正統な大統領であると主張した。(共同)
(毎日新聞)
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カルモナ暫定大統領が辞意 2002/04/14 16:06 
   
 カルモナ暫定大統領が辞意・チャベス派部隊が官邸制圧
 【カラカス13日共同】チャベス・ベネズエラ大統領の失脚に伴い
暫定大統領に就任したペドロ・カルモナ氏は13日、記者団に対し暫
定大統領の辞任を表明した。 
 カラカス市内では同日、前大統領失脚に抗議する支持者ら数千人
が大統領官邸の付近に集まり抗議行動を展開。前大統領を支持する
軍部隊が大統領官邸を制圧した。AP通信によると、チャベス氏支
持者らが国営テレビ局を占拠し、同氏を支持する放送をしていた。

 カルモナ暫定大統領はチャベス前大統領辞任を受け12日に就任し
たが、わずか1日で辞職することとなり、ベネズエラ情勢は一段と混
迷を深めている。 

 これに先立ってエフライン・バスケス陸軍司令官は同日会見し、
軍部がカルモナ暫定政権を支援する条件として、暫定大統領が国会
の解散などを命じた12日の大統領令の見直しなど13項目を示した。

 これを受けて暫定大統領は国会を近く招集し、最高裁判事や検事
総長などの罷免も撤回するとの考えを米CNNテレビとのインタビ
ューで明らかにしていた。 
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『薄毛』のある社長に突然、現金で10万円渡されました。実話です。
ある社長に突然10万円渡されました。何かと思ったら『ココにいい
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