2110.選挙に思う



選挙に思う   
   
  マニフェストや公約と調子のいい事ばかりが聞こえてくる選挙戦だ
が、今まで何を為したのか、その実績が問われてこそ、それも意味
あるものとなるだろうが、それがなければ、空論に過ぎない。

   国民は、苦しんでいる。国会議員の利権政治で、だ!国家の未来
を憂える気持ち等、全く感じられない。
 中曽根康弘氏が憂国の士宜しく、憲法改正をテレビ討論で訴えてい
たが、同氏の運輸大臣当時、福島交通社長、政商小針暦二が同社の
使途不明金で新幹線駅前の土地を買い占めている。未だ誰も新幹線
計画を知る前にである。国会の追求を免れるため、社会党議員に口
封じ工作をした。信濃川河川敷も全くこれと同様である。これら同様の
ことは、限りなくある筈だ。元の土地所有者が訴訟を提起しているが、
敗訴している。
 議員自身の利益のみだけで、政治は動いて来たと言っても過言では
ない。優遇された身分に政党助成金に企業献金。それに議員年金等
々は言うまでもないが、直接、知ることが出来ないものが多々ある。


 郵政民営化等と格好いい事を言っているつもりだろうが、もうウンザ
リだ。制度さえ変えればてよくなるものでもあるまい。その上、抜け道
までバッチリ作っておくのも彼等の常套手段だ。
 政官業の癒着は、語られて久しいが、司法、立法、行政の三権の癒
着が語られることは皆無だ。この三権の癒着こそ、日本に静にそして、
深く巣食っているものはない。将に、民主主義が破壊されているのだ。
国民の主権が蹂躙され、命が奪われている。

 アスベストで多くの国民が肺気腫で苦しみ、死んでいった。そして、
今も発症し、闘病に苦しみ、発症の不安を抱いている。
 59年にILOが危険性を指摘していた。WHOから、使用禁止の勧
告も出されていた。一体、国会議員は責任を感じないのだろうか。
企業の言いなりになって、使用の規制を為さなかったのだ。
 ライ予防法を制定して、ライ患者の人権を蹂躙してきたことに責任
を感じないのだろうか。制定すべき法案を廃案し、廃案すべき法律
をそのまま成立させ続けたのだ。

 北朝鮮による拉致事件について、検察は、久米裕さんの拉致実行
犯を不起訴処分にした。その後、横田めぐみさんをはじめ、多くの被
害者を出している。大韓航空機事故では、田口八重子さんの存在が
明らかになった。そして北朝鮮によって、拉致されたことが判明しても
国会議員は、座視。

 小泉現総理は、郵政民営化を唱えるが、340兆円の郵政、簡保を
まるで巨悪の根源のように宣が、これらの資金の悪用を許してきたの
は、現総理自身ではなかったのか。官僚の恣意に運用されてきた特
別会計に地方債を入れると1,000兆円を優に越えるのではないか。
重ねて言う、国の債務を大きくしたのは、現小泉総理自身だ。そして、
郵政を悪者扱いにするのは、おかしい。その上、財務省出身の女性
官僚を刺客として、出すのは辻褄が合わないのではなかろうか。
 郵政の資金があるから浪費したといった論理は、放漫な生活で、
散々、散財して、生活破綻をさせて、サラ金のせいにするのと同じだ。
そういう人に限って、必要なもの、生活を豊にさせるものを購入してい
ない。家族は精神的に陥れられている。
 民になれば、市場原理に基づいて、有効に活用される。これは、自
身が無能を自認しているの事だ。政治献金をして、仕事にありつこう
とする民間企業が豊な社会を実現する事業を実施できるとは、考え
難い。

 バブルの時は、如何だったのか。挙句の果て、民間企業は、国民
にツケを回してきたのだ。
 山深い当村では、太平洋銀行が山林を宅地に変更して、5億円の
泡金を発生させた。とどのつまり、2千万円で村に買わせたのだ。
国から寒村に至るまで、犠牲にしている。

 清水建設は、あちこちゴルフ場の倒産が起きている時期の平成3
年に、150億円掛けて、約170兆歩の山林を破壊して、ゴルフ場を
建設した。結局、赤字で村に、このゴルフ場を譲渡した。この事実を
株主は知っているのだろうか。

 元参議院議員木枯紋次郎こと中村敦夫氏の講演を聞いた。講演
後、質疑に移った。「水田の航空防除があるため、無農薬、有機栽培
に取り組めない。航空防除のための国の補助金を打ち切ってもらえ
ないだろうか」と要望が出された。 中村敦夫氏の回答、
 「私も農業委員会に属しているが、委員会は、官僚の説明を聞くセ
レモニーのようなものです。」と堂々と言ってのけた。国民の要望に耳
を傾ける気持ち等更々ないようだ。自身の国会議員としての姿勢を省
みることさえ出来ないのだ。これは、国会議員の職業病ではなかろう
か。
 
 弾劾裁判の形骸化が言われて、久しい。法務委員会を傍聴された
方の同委員会の怠慢ぶりを告げる新聞の投稿記事が掲載されてい
た。将に司法の腐敗は、ここにある。
 わたくしは、20年来、裁判をしてきたが、出鱈目極まりない判決を
堂々と遣って退ける裁判官には、言葉さえない。裁判記録の保存期
限は5年である。判決書を残し、裁判記録は廃棄される。5年過ぎれ
ば、裁判官自身の出鱈目な判決は、消えてしまうのだ。この裁判記録
を謄本或は、正本をコピーしない限り、裁判官のイカ様は、煙となって
しまうのだ。

 私の個人的訴訟は、差し置くことにする。三権の癒着を如実に指摘
できる事件を紹介したい。
 先ず、平成5年の村長選挙で現職村長は落選し、運動員らとともに
逮捕された公職選挙法違反事件である。
 被告人らとその家族の証言。
 「以後、選挙には、係わらない。」と被告人ら全てが異口同音に証言。
 「郵便貨物の仕事をしてきたが、もう出来ないだろう。」と。
 「私は、対抗馬の妻とは、従姉妹になるが、親戚より、娘の就職(国
家公務員)を斡旋してくれた現職村長の方が大事です。」と。
 
 判決は、酒食のもてなし、それに伴う金品のやり取りは、村の土壌
 被告人の村長は、業者と癒着した無用の公共事業で借金財政となった
4期の出鱈目行政を自画自賛。判決は、この自画自賛をそのまま認め
た。挙がった金額が1,100万円である。当然実刑の額である。執行猶
予5年であった。
 地元の信用金庫がマイクロフイルムの偽造をして、業者からの選挙資
金は不問となった。当選した側も逮捕を免れた。その後、運送業者の被
告人は、郵便貨物の請負を今もしているし、対抗馬で当選した村長の支
援で県議選に当選。2期目の選挙に落選したが、自民党の支部長までし
ている。検察は、捜査するわけでもなく、控訴もしていない。 

 同県議の後援会の公選法違反事件を告発したが、検察は不起訴処分。
検察審査会が不起訴不当の議決を出しても、再び不起訴処分。

 同元県議の傀儡村長を官製談合で告発しているが、検察は、未だ公訴
の提起する気配はない。100%で落札させて、その後、請負金額の増額
をするといったタチの悪いものである。予定価格といっても、政府の作成し
た単価表に基づく高額なものである。
 告発は、予定価格調書、入札結果一覧表、工事請負契約書に工事請
負変更契約書と耳を揃えて提出している。この現職は今回の村長選挙で
は、これらの談合業者の広告を入れた新聞の折り込みチラシを出してい
る。村政は、必要もない道路建設が目白押しだ。「人の道を外れている」
と言う言葉があるが、誰も通らない道路を建設して、人の道を外れた事を
しているのだ。

 村の一般会計から、社会福祉協議会への支出が事業費の20倍になっ
ている。これは、永年続いている。住民監査請求をしたが、支出の根拠を
示さない。請求側が証拠を挙げないから却下と言うが、経費が事業費の
20倍である証拠だけで充分だ。支出の根拠を示さねばならないのは、監
査側であり、村当局である。
 結局、住民訴訟に至ってしまったが、訴額が高額なため、訴訟救助の
申立をしたのだが、裁判官は、「単に補助金が高額であると言うだけでは、
敗訴であることは、明らかだ。」と却下の決定をして、裁判を受ける権利奪
い出鱈目な行政を許しているのだ。

 不当な判決を受けた人が「裁判官jは袖の下を受け取っているんだ。」
と語っているのを一度ならず聞いているが、我々一般人が袖の下など送
ったら直ちに逮捕され、敗訴になるだろう。上からの意のままに動いてい
れば、出世できるようになっているのだ。袖の下どころの問題ではない。
巨額の袖の下が永年にわたり、付与されるのだ。
 「犬になれなかった裁判官」等、これを証明する書籍は、結構出版され
ている。公明党や創価学会系の出版物の新聞広告に勝訴を告げている
が、裁判所の勝訴こそ眉唾ものである。
 結局、詰まる所、弾劾制度が正常に機能すれば、国会議員の利権が
失われるということなのだ。 最高裁判所の国民審査が実施されるが、司
法の実態を知る国民は、どの位いることだろう。

 今更、出鱈目な財政運営で郵政民営化、改革と善人ぶる。胸に青いリ
ボンのバッジをつけて、北朝鮮の拉致問題に取り組んでいますと善人ぶ
る。国会議員は、自身の悪を善に摩り替えるその強か(したたか)さには、
脱帽するばかりだ。

 「官から民へ」もう、耳にタコが出来てしまった。利権政治を根絶しない
限り、意味ないものだ。
 最近、当村の村債では、政府系の財務省財政融資資金、日本郵政公
社、公営企業金融公庫、県振興基金といった公的資金に、縁故債と称
する民間資本が入ってきている。
 官から民≠ヨのシフトが既に始まっている。当村の場合、地元信用
金庫に農協からだ。
 民間金融機関は、地方自治体に貸付すれば、融資先企業も繁盛する。
民は、益々繁盛する。結果、無用な公共事業が横行する可能性がある。
民間金融業は、100兆円の国債を買っていることからも、有効に資金を
運用する等、到底考えられない。

 平均寿命が頭打ちになって、年金制度は、いじらなくてもそのまま維持
されると言った意見が出ている。
 自殺者は一向に減らない。犯罪被害で命を奪われる。有害食品で身体
は、蝕まれる。アスベストにエイズ、BSE でいつ発症するか分からない。
 国民の生命とともに、人心はますます荒廃して行くように思う。一体、日
本は、如何なるのだろう。 

 かって、企業は、大学4年間を遊び呆けていた者を採用し、教育してい
た。今は、リストラで、正規従業員を減らし、会社に残されたとしても、過
酷な労働条件の下で心身ともに病んでいっている。社会は、益々疲弊し
ていくだろう。小泉首相は、郵政民営化を善とし、反対した代議士を切り
捨てた。この非情さこそ、一般庶民生活にも強いていくと思う。 

 共産党の「確かな野党」には、「仕方ない共産党でも入れるか」と言う
気分を失せさせた。利権政治に物言えないと言うよりは、利権政治に
与しているとさえ思えるからだ。

 貴方の一票で国を変える!あり得ない!立候補者は、2世3世議員に
官僚、法曹出身者、メディア出身、タレント、それに地元業者の利権を背
負った地方議員から這い上がった者である。
 投票を促す文書にポケットティッシュに傷バン、耳掻きが各戸に配られ
てきたが、これは、誰のお金で買ったのか。これも利権ではないか。そん
なもので選挙に行くこと自体、おかしい。
國井 明子 
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「郵政新会社は、官僚天下り天国となる」

先の国会に提出された郵政民営化法案を、総務省、財務省の官僚の大半が表面だけで
なく内心でも歓迎しているという。

これは、今回の法案が民営化しても政府の強力なコントロール下にある中途半端なも
のであり、分割、業務拡大による肥大化により逆に天下りポストが数倍増するからで
ある。

その是非は別として、将来への不安を抱く郵便局員が民営化に反対するのはある意味
自然で分からなくもない。

しかし、中央省庁の高級官僚が反対せずむしろ歓迎しているのは、いかにも不自然で
ある。
彼等は、本来そうあって欲しいものの、省益や私益を犠牲にしても国益を目指す、そ
んな崇高な理念の持ち主だっただろうか。
大変残念ながら、現在の多くの官僚はそうではないだろう。

彼らが歓迎するのは、今回の郵政民営化法案が、彼等にとって痛みを伴う改革でない
何よりの証拠である。
そこに大胆にメスを入れた、縮小、廃止、民営化を含む真の郵政改革こそが待たれ
る。

佐藤 鴻全

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