正しい科学の運命と正しい科学の方向 正しい科学は必然的に新しい科学であり、その運命として、既存の 科学界から強烈な反発を受けます。 既存の科学は、その限界を自覚していますが、その正しい方向につ いては自覚していません。 「神はサイコロを振らない」と言った、アインシュタインの自然観 に沿った形で、マイロン エバンスによって統一場理論が形成されつ つあります。 1980年代すでに、メンデル サックスは四次元空間の対称性+反対称 性=非対称性を許容し、四元数(Quaternion)やスピノルを使って 同様の統一場理論に達しています。 サックスはディラックと議論する中で、フェルミオンとボソンの統 一的な説明を証明するように示唆されました。 サックスが後年出した解答は、宇宙全体が真空部分を含めてフェル ミオンを素材とする格子システムでできており、ボソンはフェルミ オンでできた宇宙の枠組みの上で生じる現象に過ぎないというもの です。 マルクス コーエン(Marcus S. Cohen)はサックスの理論を発展さ せ、フリードマン理論などを取り入れて、8種のスピノルからなる 統一場理論を完成させています。 コーエンの論文については下記のホームページを参照ください。 http://www.geocities.co.jp/Technopolis/6483 コーエンに対する世の中の正当な評価は全くありませんが、私は この理論が現状最も真実に近い理論であると考えます。 倉田大嗣は30年前にサックスの結論と同様の結論に達しております。 さらに20年前に達した結論はコーエンと同様のものでした。 しかし、アカデミックな場での評価は無視もしくはバッシングを 伴う強烈な反発でした。 そのためその後の活動は、実験的な証明をするための、この理論の 工学的応用の研究開発でした。 エバンスが強く意識し、サックスが余り意識していないものが、エ バンスが言うB(3)スピン磁場です。コーエンはB(3)スピン磁場を非 線形磁場として宇宙の格子間力として扱っています。 倉田はB(3)スピン磁場に対する物質と空間の物性解明が工学的応用 の要として、今日まで研究開発を行ってきました。 コーエンは8種の基本スピノルが4個のペアを作り、真空の格子を 作っているとしています。 真空の格子でできた宇宙には様々のエネルギー波動が飛び交ってお り、真空の格子において、これら波動が孤立波を作るなどしてエネ ルギーを得たものが粒子として現れるとしています。 倉田も同様の物理観です。 スピン磁気量子波動に満ちた空間から、尽きないエネルギーを引き だすことができます。 これ以上の議論は無駄です。 神戸へ来て、実物を見られることを勧めます。 山口潔 ============================== 触媒的利用 「地球を救う大変革 3」 比嘉照夫 著 サンマーク出版 1997年5月 P122より EMX, EMXセラミックスの応用は、 「水の電気分解に触媒的に利用すると、高い効率が得られるばかり か、機器の寿命も長くなります。」 とありました。 m-yamazaki ============================== 西シベリアの永久凍土が急速に溶解 メタン放出で温暖化ガス削減 努力も無にする恐れ(農業情報研究所) http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/earth/climatechange/news/05082001.htm 05.8.20 人間が作り出した温暖化を一因としてシベリアの永久凍土が急速 に溶けつつある。これは温室効果ガスの大量放出につながる。それ が予測されていた以上の気候変動を引き起こすだろう。NewScientist.com がロシアの研究者のこのような警告について報じている (Climate warning as Siberia melts,8.11; http://www.newscientist.com/channel/earth/mg18725124.500)。 警告を発したのは現地から戻ったばかりのロシアのトムスク大学の 植物学者・Sergei Kirpotinとオックスフォード大学のJudith Marquand。 彼らによると、シベリア西部の100万uの永久凍土が溶け、浅い湖に 変わりつつある。フランスとドイツを合わせた面積の泥炭湿地の急 激な溶解は、数百億トンの強力な温室効果ガス・メタンを大気中に 放出する可能性がある。 Kirpotinは、この溶解はすべて最近3年か4年の間に起きたもので 、未知の臨界点が超えられ、溶解の引き金が引かれたのではないか と疑う。 西シベリアは地球のどこよりも速く温暖化している。最近40年で 平均気温が3℃上昇した。これは、人間が作り出した気候変動と北極 振動として知られる大気循環の周期的変動、それに加えて氷の融解 ー裸地と海洋が氷や雪よりも多くの太陽熱を吸収するーのフィード バックが重なったためと信じられている。 2ヵ月前、東部シベリアの数千の湖が最近30年の間に消えつつある という報告が出た(New Scientist, 11 June, p 16)。西シベリアで の今回の発見と矛盾しているように見える。しかし、これは同じ過 程として説明できるという。気温上昇は“結霜隆起”を生み出し、 これが次には平らな永久凍土層に穴ぼこや小山を作る。永久凍土が 溶け始めると、下部の氷結泥炭により排水が阻まれる池ができる。 池が以前からあるより大きな湖に合体すると、最後の永久凍土が溶 解、湖の水が地下に流れ去る。 シベリアの泥炭湿地はおよそ1万1000年前、最後の氷河期の末期に 形成された。以来メタンを生み出してきたが、その大部分は永久凍 土の中に閉じ込められてきた。カリフォルニア大学のLarry Smithは 、西シベリアの泥炭地だけでも、世界中の地表に蓄えられたメタン の4分の1に相当する700億トンのメタンを含むと言う。彼の同僚の Karen Freyによると、湿地が乾ききるとメタンは酸化、二酸化炭素 を放出する。しかし、現在の西シベリアのように湿ったままだと、 二酸化炭素の20倍の温室効果があるメタンを直接放出する。 今年5月、アラスカ・フェアバンク大学のKatey Walterは、ワシン トンの米国北極研究コンソーシアム会合で、東部シベリアでメタン が噴出している場所を発見したと報告している。これは、真冬でさ え表土が凍るのを妨げているという。 これは、温暖化が温暖化を呼ぶ過程が既に始まっていることを実 証するものであろう。700億トンのメタンがいつまでにどれほど放出 されるかはわからないが、世界資源研究所(WRI)の推計 (http://earthtrends.wri.org/pdf_library/data_tables/cli1_2005.pdf) では、世界全体の農業・工業生産などの人間活動から生じるメタン の総排出量は二酸化炭素換算で59億4820万トン[2000年、メタンの 温室効果は二酸化炭素の23倍として計算、従ってメタンの総排出量 は2億5862万トンとなる]だから、これらの排出を今すぐ止めたとし たとしても、それを上回る量のメタンが年々排出され続けるのは確 実だろう。 それだけではない。2000年の温室効果ガス総排出量は二酸化炭素 換算で333億9570万トン、メタンに換算すると14億5200万トンほどだ から、700億トンのメタンのうちの2%が年々放出されるだけでも、 それに相当する温室効果ガスが排出され続けることになる。つまり 、334億トンほどの二酸化炭素排出が今すぐ止まったとしても、それ 以上の温室効果ガスが西シベリアの凍土から排出され続ける可能性 が高いだろう。 ということは、温室効果ガス排出削減の努力如何にかかわらず、 今既に手がつけられなくなっており、耐え難くなっている猛烈な熱 波、干ばつ、大洪水などの災厄が、ますます頻度と強度を増してい くであろうということだ。我々の将来は暗澹たるものだ。 いや、それほどの心配はいらない、シベリアの凍土が溶けたとして も家が倒れる程度、耕作可能地が広がって温暖化は悪いことばかり とも限らない、干ばつによる食糧生産への悪影響は遺伝子組み換え (GM)技術で十分克服できる、温暖化防止対策に多額のコストをか けるのは考えものだという一流学者がいる(その名は言わない。日 経新聞に連載中の「未来技術をよむ 2030年の世界」を読んでいる 人はわかるだろう)。 しかし、この見解は、例えば、温暖化は人々がまったく免疫をもた ないマラリアをシベリアにも北上させる可能性を見過ごしている。 人々がバタバタ倒れてしまったのでは、折角の可耕地も無意味にな る。温暖化の影響は多岐複雑で深刻だ。作物生産に限っても、GM技 術だけで対応できるような代物ではない。 この学者は、「自分の専門が全体を代表するかのように思い込んで しまった「傲慢」な科学者(「専門バカ」)なのだろうか。それと も、「物分りがよく、呑み込みが早く、見通しが利き、前途の難関 をいち早く見抜き、そして自分の頭の力を過信・・・そのため、上 っ面しか撫でず、初めから困難を回避し、難関に遭遇すると意気阻 喪しやすく、自分が考えたことと一致しないと相手が間違っている と思い込む」「頭のいい人」なのだろうか(池内 了 『寺田寅彦 と現代』 みすず書房 2005年1月 116-121頁)。 どっちにしても、我々は、もはや頭のいい科学者に未来を託すわけ にはいかないようだ。「物分りが悪いために地道に努力し、呑み込 みが遅いために段階を追って進まねばならず、前途の難関が見えな いために楽観的な気分のままに難関にぶつかり、頭のいい人が考え てダメと決まっているような試みでも一生懸命続ける・・・その結 果、頭のいい人には見えなかったことが見えるようになり、頭のい い人が手を着けなかった問題に挑戦し、頭のいい人が回避した難関 をくぐり抜けたりする場合がある」「頭の悪い」我々自身に頼るほ かない。 関連情報 2年続きのCO2濃度急上昇、温暖化が温暖化を呼ぶ過程の始まり?,04.10.12 http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/earth/climatechange/news/04101201.htm