2027.マケインの民主化支援の動きは



マケインの民主化支援の動きは?    アルルの男・ヒロシ

最近、マケインさんが精力的に海外に飛び回っております。最近は
中央アジアの民主化を支援したり、今度はビルマの民主化を支援す
る論文をWSJに寄稿しております。

次の大統領選挙の絡みかも知れませんが、何でなのか知っている人
がいれば教えて下さい(ヒントでもいいです)

Lady Liberty
By MITCH MCCONNELL and JOHN MCCAIN
June 15, 2005; Page A14
http://online.wsj.com/article/0,,SB111879370504259755,00.html?mod=opinion&ojcontent=otep

Senators caution Bush on Uzbeks 
http://www.iht.com/articles/2005/06/09/news/uzbek.php
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アルルさんに奉ぐ      転載
マケインさんは、次の選挙の大統領候補になるために行動している。

 McCain May Be Bush's Ticket
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2005/06/13/AR2005061301461.html
By E. J. Dionne Jr.

Tuesday, June 14, 2005; Page A21

McCain-Bush in 2008?

That would be John and Jeb, the most logical Republican ticket 
if the party remains in the polling doldrums. 
If President Bush and his political maestro, Karl Rove, decide 
that the only way to create a political legacy is to nod toward 
the Arizona senator with whom they have battled and feuded, 
they will go for the guy who can win.

This scenario was outlined to me recently by a shrewd and 
loyally Democratic political operative with personal ties 
to the McCain camp before Mark McKinnon, one of the president's 
top media advisers, publicly confirmed that he would help 
a McCain presidential run if it materialized.

Times change and politicians do what they have to do. 
For years, McCain and the president couldn't stand each other. 
The surest way not to get a job in the early Bush administration was 
to have supported McCain over Bush in the 2000 primaries.

But McCain made a crucial decision to alter the relationship in 2004. 
Courted hard by John Kerry as a potential running mate, 
McCain said no. He decided he wanted to be president and that 
it was unlikely he would ever get a Democratic nomination -- 
and implausible that he could win as an independent. 
His one shot was as a Republican.

Once this choice was made, everything else fell into place. McCain joined 
the Bush crowd. He gave a powerful speech endorsing the president 
at last year's Republican National Convention in New York. 
The address was perfect for both McCain and Bush. 
Unlike the speeches bashing Kerry and the Democrats by Zell Miller, 
Arnold Schwarzenegger and Rudy Giuliani, McCain's stuck to policy 
and praised Bush for his decision to go to war in Iraq.

This allowed McCain to keep his reputation for clinging 
to the high ground, but it was also important for Bush, 
whose central policy legacy, for better or worse, will be Iraq.

The standard view of McCain's choice, especially among Democrats, 
is that he sold out to Bush for nothing. 
This assumes that McCain can't win the 2008 Republican nomination 
because of the intense opposition he will face from the Republican right, 
especially from Christian conservatives. 
It also assumes that Bush will never lift a finger to help McCain.

In Bush's ideal world, that would probably be true. 
But the current moment is not ideal for Bush, and the economy, 
Iraq and the political situation may be even less ideal two 
and three years from now.

If the Republicans' ethics problems worsen, 
McCain's Mr. Clean image will look ever more attractive 
to Republican members of Congress desperate to hold power. 
If things get really bad, many Republicans will be happy 
to dump House Majority Leader Tom DeLay and embrace McCain.

The situation in Iraq shows no sign of turning around quickly. 
Who would be willing to stick with Bush's adventure? 
Bush would like to hand over power to a president committed 
to his Iraq policy. McCain -- 
who is close to the party's neoconservative wing -- 
has been steadfast in defending the president's decision 
to go to war, despite doubts about prewar planning and mistakes early 
in the occupation.

And if middle-class income growth is sluggish, bread-and-butter discontent 
will benefit any Democrat running on a throw-the-bums-out platform. 
McCain could promise just enough change to win the election. 
He voted against Bush's tax policies, yet he is also among 
the most fiscally conservative members of the Senate.

For all these reasons, Bush and McCain could end up as each other's 
best friends. Bush has been battling, with Rove's help, 
for a long-term political realignment in favor of the Republicans. 
The president could well come to see McCain as the only Republican 
with a chance to push a Republican era forward. McCain, in turn, 
knows that his only way around the Republican right is to run 
with Bush's open blessing, if not his outright endorsement.

And here is where Florida Gov. Jeb Bush, the president's brother, 
could be the deal-closer. Jeb Bush has said he will not run in 2008. 
But that does not rule him out as a vice presidential candidate. 
If McCain won, Jeb would be the No. 2 to a president who will 
turn 72 on Aug. 29, 2008, and might well serve only a single term. 
If McCain lost, Jeb would have enhanced national recognition 
for a run in 2012. If picking Jeb is the price of winning over George W., 
McCain will pay it.

George W. Bush and John McCain may prefer not to need each other. 
But by 2008, they could well become codependent. 
American politics has produced stranger alliances.
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国際戦略コラム殿 
今国会6月15日「衆議院郵政民営化特別委員会質疑」
上記の件で朝からテレビの放映を見て毎度ながら
「小泉総理」の答弁はまつたくおざなり
つまり其の時其の時の言葉の遊びであつて衆議員どうしなれば可と
しても衆議院は国民の代表者であつて答弁は議員どうしの話でなく
「国民にたいする」答弁と考えて欲しい
答弁者は野党にたいするものであるが其の後ろに国民が野党の議員
をかえして小泉総理に質問しているのだと考えるべきである、

「良く考えよ」とのコマーシャルの言葉が有るいい加減にまともな
答弁をする事を望む
毎度国会質疑を聞いていて各答弁者はまずます真面目に答弁してい
るだが、小泉総理は総理としての資格はまったく無い国民を代表し
た質問者に正しく正確に答弁する事を望む。
         
       06.15. s_kiyoc 
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英と独仏の間でEU主導権争い   
   
 欧州憲法批准拒否で英浮上
形勢不利の独仏がEU牽引役に固執
 フランスとオランダが欧州憲法条約を否決したことで、欧州統合にブレーキが掛かって
 いる。統合の牽引(けんいん)役だったフランスの退潮に代わり、英国の発言力が増し
 ている。欧州連合(EU)サミットを控え、主導権を失うことを恐れるシラク仏大統領
 は、ドイツのシュレーダー首相との関係を強化し、英国に対抗しようと必死だが、大陸
 の「古い欧州」の政治的弱体化は、避けられない情勢だ。パリ・安倍雅信・世界日報掲
 載許可)

 フランス、オランダが、国民投票で欧州憲法条約批准を否決したのを受け、英国のブレ
 ア政権が自国の国民投票の無期限凍結を決めた。国民投票を予定する他のEU加盟国の
 凍結連鎖が予想され、欧州統合プロセスは、根本的な見直しを迫られている。同時に、
 これまでの統合の牽引役だった仏独と、英国の対立も表面化している。

 EUは今月十六、十七日に、ブリュッセルでEU首脳会議を開催する。欧州憲法は、全
 加盟国で批准されなければ、発効できないため、フランス、オランダの否決が、今度の
 EU首脳会議に重くのし掛かっている。欧州懐疑論が根強い英国が、国民投票の凍結を
 決めたことで、推進派の仏独と、激しく対立することが予想される。

 シラク大統領は自国の否決を受け、即刻、ベルリンに飛び、シュレーダー首相と会談し、
 両国が今後も変わらず、統合を深化、拡大させていくことで合意した。さらにシュレー
 ダー首相が十日に訪仏し、シラク大統領と再会談を行い、EU首脳会議へ向けて、欧州
 憲法の批准プロセスの継続を再確認し、協力して訴えることで合意した。

 両首脳はまた、仏閣僚を交え、EU首脳会議の主要議題である二〇〇七−一三年のEU
 の中期予算編成についても集中討議した。両国は、拠出金で優遇処置を受けている英国
 に、処置の見直しを迫ることで合意、予算編成の拠出金をめぐる討議で、仏独は英国に
 譲歩を迫ることで、優位に立ちたい構えだ。

 英国は七月から、EU議長国となる。その英国は、これまで加盟国のEU拠出金で、サ
 ッチャー首相時代に獲得した優遇処置を継続して受け、逆に仏独には負担となっている。
 ブレア首相は「わが国だけの見直しには応じられない。見直すなら、根本的な見直しを
 すべきだ」と交渉には応じない構えだ。

 一方、農業補助金などで最も恩恵を受けているフランスは、EUの共通農業政策(CA
 P)で、英国と対立している。シラク大統領は「過去の合意を譲ることはできない」と、
 英国が主張する補助金額の再交渉には応じないとしている。同問題では、シュレーダー
 首相が建設的な妥協を受け入れる用意を示しているが、フランスは国内調整がつく可能
 性が薄い。

 仏独首脳は、十日の間に二回も首脳会談を行い、「両国が欧州の深化、拡大を主導する
 ことが重要」(シュレーダー首相)と仏独枢軸の統合推進を確認している。その背後に
 は、仏独が描いた統合ビジョンが、欧州憲法の否決で危機に瀕(ひん)している事情が
 ある。そのため、EU内での発言力が急速に落ちることを恐れている。

 英国ガーディアン紙は先月二十日、デニス・マクシャン元英外務省欧州担当相(五月初
 旬まで)のメモを掲載した。その内容は、欧州憲法批准問題で、シラク大統領の指導力
 や、国民への説明能力の欠如が指摘され、フランスが否決すれば、これまで、統合に非
 協力的としてバッシングを受けてきた英国に代わり、フランスがバッシングを受け、英
 国が発言権を増すだろうとも予測した。同メモは、ブレア首相や英閣僚に配られていた。

 英国はいまだに、欧州統合を象徴する単一通貨ユーロにも参加しておらず、共通農業政
 策でも仏独と対立、イラク戦争では、仏独との対立で、共通防衛政策を展開できなかっ
 た。英国内には、欧州統合懐疑論が根強く、ブレア政権は当初は、欧州憲法の国民投票
 に意欲を見せていたが、フランス、オランダの否決で、即座に凍結を決めた。

 一方、EUの主導権争いには、英国と仏独の国内政治事情も大きく影響している。英国
 は五月に総選挙を終え、労働党が勝利し、ブレア政権は三期目に入った。過去八年間に
 おける安定した経済成長、低金利、低失業率、インフレ抑制などで、国民の支持を得た。
 再認を受けたブレア政権には、勢いがある。

 逆にフランスのシラク大統領は、欧州憲法否決で急速に支持率を落とし、政治的に弱体
 化した。高失業率を抑制できず、景気も低調で、〇七年の大統領選への三選を目指す出
 馬の目はなくなり、政治運営も困難を極めている。一方、ドイツも左派政党内の新しい
 連携などで、左派のシュレーダー政権の政治運営は困難を極め、落ち目というイメージ
 が強い。

 米国から「古い欧州」と呼ばれた仏独は、共に反米路線で米国型自由経済を嫌い、社会
 民主主義による福祉国家建設を固守している。米国が主導権を握るグローバル化にも反
 対で、EUを「グローバル化から守る要塞(ようさい)」と位置付けている。この論に
 は、ポーランドなどの新加盟国からも、反対の声が上がっている。

 ブレア首相は、欧州の社会党大会などで、欧州の社会主義運動は、大きな変更の必要が
 あると説き、実際、英国の労働党は、ブルーカラーを基盤とした社会主義政党から完全
 に脱却し、高い支持を得ている。仏独は、英国の選択を敬遠し、旧来の社会主義色の強
 いシステムを追求し、英国と激しく対立している。

 だが、欧州憲法否決で、統合プロセスに大きなヒビが入った今、両者の対立は、今後の
 統合プロセスに大きな影響を与えそうだ。英国の発言権が増す中、EU首脳会議は、重
 く、本質的な課題に取り組む必要に迫られている。
    Kenzo Yamaoka
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加盟国、増産か現状維持で二分   
   
 15日にOPEC総会 ケライギ報道官に聞く
 ウィーンに本部を置く石油輸出国機構(OPEC)は十五日、総会を開催し、今年第三
 ・四半期の生産枠を決定する予定だ。原油先物価格はニューヨーク商業取引所(NYM
 EX)で一バレル=五三ドル台で越週し、高騰を続けている。原油消費国の欧米諸国か
 らは「経済成長のブレーキとなる」との懸念の声が聞かれる。そこでOPECのアブド
 ルラマン・ケライギ報道官に総会の見通しなどを聞いた。
(聞き手=ウィーン・小川 敏・世界日報掲載許可) 
中印両国との関係を強化 

ケライギ報道官 
 ――総会の主要議題は何か。
 主要議題は原油市場の動向、具体的には、原油価格の現状分析だ。その上で、第三・四
 半期の生産枠を決定する予定だ。

 ――世界の原油市場の供給と需要のバランスはどうか。

 OPECのデータに基づけば、市場の供給状況はいい。OPEC加盟国は現在、日量三
 千万バレル以上を生産している(イラクを除く十カ国)。すなわち、現在の生産量は公
 式生産枠を約二百五十万バレル上回っている。OPECが市場の安定供給を実施してい
 るからだ。

 ――アハマド議長は生産枠の拡大を主張している。

 アハマド議長は増産を主張したが、増産は選択肢の一つだ。加盟国の中には現生産枠の
 維持を期待する声がある。すなわち、増産と現状維持の二通りの可能性がある。議長の
 増産発言がOPECの最終決定ではない。総会前日の十四日に閣僚監視副委員会の報告
 を受け、それに基づいて加盟国が最終決定をする運びだ。

 ――加盟国の大勢は増産か、現状維持か。

 大勢は市場の需要と供給の現状に関する監視副委員会の報告を受けてから判断したい意
 向だ。加盟国の提出する数字が時には異なっていたため、市場の正確な供給量を把握す
 ることが重要だ。だから、現時点では増産か、現状維持かを即断することは難しい。

 ――原油価格の高騰に対して、消費国の欧米諸国から圧力が強いのではないか。

 どこからも圧力を受けていない。安定供給と合理的なレベルの原油価格はOPECの責
 任だ。それは消費国と生産国の双方の利益となる。OPECは世界経済の発展や原油輸
 出国の利益を阻害する考えはまったくない。だから、OPECの願いと国際社会の必要
 との間のバランスを取るために努力をしている。

 ――原油価格は現在、一バレル五〇ドルを上回っている。価格高騰の原因は何か。

 米国の石油在庫レベルと関連がある。同水準はまだ低い。需要の拡大が予想される第三
 ・四半期に対する懸念も価格高騰要因となる。すなわち、将来の市場への懸念だ。第三
 ・四半期の供給減への不安だ。

 ――テロや紛争によるリスク・プレミアムがあるが、サウジアラビア国王が病院に運び
 込まれたというニュースが流れると原油価格が上昇した。最大の原油輸出国サウジの国
 王に問題が起きた時、政情の流動化だけではなく、原油価格のさらなる高騰をもたらす
 のではないか。

 サウジ国王の病気と原油価格との間には密接な関係はない。もちろん、心理的な影響は
 排除できない。国王が亡くなり、サウジの政情が不安定となり、原油供給が妨げられる
 ケースは考えにくい。国王が亡くなれば、皇太子がその職を引き継ぐ。国家は存続する
 からだ。市場は通常悪いニュースに反応する。世界の原油市場は論理に従って反応しな
 い。予測できるものではない。

 ――ところで、中国は今日、原油の最大消費国の一つだ。中国との協調関係はどうか。

 OPECの加盟国と中国との二カ国間対話はあるが、機関としてOPECが直接中国と
 対話することはこれまでなかった。例えば、中国はサウジにとって大切な顧客であり、
 中国との貿易関係は良好だ。ベネズエラも中国との関係を深めてきた。原油を輸出して
 いるはずだ。中国とインド両国が将来、世界最大の原油消費国となることは必至だ。そ
 の意味から、OPECは今後、両国との対話を強化していく考えだ。

 ――イラクの石油産業の復興状況はどうか。公式生産枠への復帰時期はいつごろか

 正直いって、信頼できるデータがないから、返答は難しい。イラクのトータルの原油輸
 出量は日量百五十万から二百二十万バレルの間だ。イラクが戦争前の生産量に復帰する
 までにはまだ時間がかかるだろう。生産枠への復帰時期も同様だ。

 ――新目標価格帯の決定時期は。

 長期戦略グループが現在、協議中だ。同グループが最終提案をまとめ九月までに総会に
 提出できると予想する。同提案が採択されるか、修正されるかは加盟国の対応次第だ。
       Kenzo Yamaoka
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アフリカ救済/自立策を柱にした援助戦略を   
   
  七月に英国で開かれる主要国首脳会議(サミット)は、アフリカ支援問題が主要テーマ
 となる。十一日に閉幕したG8財務相会議では、重債務貧困国のうちアフリカを中心と
 した十八カ国向け債権四百億j(約四兆三千億円)を全額放棄することを決定した。
世界の安定的発展に重要  世界日報掲載許可

 主要国は協議を継続し、サミットまでに包括的な支援策の取りまとめを目指しているが、
 援助の乱発を避け中長期的な自立策を柱とした援助戦略を構築すべきだ。

 アフリカは第二次大戦後、ほとんどの地域が独立を達成した。現在残っている非独立地
 域は、インド洋、大西洋に若干あるだけだ。

 しかし、長期にわたる貧困状況が続いている。現在、アフリカ内で比較的良好な経済状
 態にあるのは、地中海沿岸のアラブ諸国と南部の南アフリカ周辺諸国、それにインド洋
 にある一部観光国だけだ。中央部を占めるブラックアフリカは、貧困の極みにある。

 この地域では、〇三年の一人当たりの国民総所得が、五百j未満の下位途上国は二十九
 カ国に上る。五百jから千jの上位途上国は八カ国。千j以上の国はガボン(五千五百
 j)、カボベルデ(千四百九十j)だけだ。このうちガボンは産油国であり、カボベル
 デはポルトガルとの関係が深い。エチオピア(九十j)、ブルンジ(百j)、コンゴ=
 旧ザイール(百j)など九カ国は、二百j以下と貧しい。

 アジア、アフリカ、ラテンアメリカのうち、アジアは高い経済成長を続けている。ラテ
 ンアメリカは波があるもののアフリカとは比較にならないほど発展している。だが、ブ
 ラックアフリカだけは経済発展の波に乗れず、驚くべき停滞が続いている。

 ブラックアフリカが取り残されたのはなぜか。

 その第一は、植民地からの独立を過大評価したことが挙げられる。欧州勢力が撤退した
 結果、経済状態が悪化し、道路や鉄道などは植民地時代より退化しているところもある。
 また、ソ連式社会主義経済を導入して失敗した国も多い。

 また、国内の混乱による経済の悪化がある。アフリカ諸国は旧植民地時代の国境を変え
 ないで独立したため、同じ国の中に敵対する民族が住むケースも多く、内乱や内戦につ
 ながった。人口の爆発的増加も問題だ。さらに、アフリカの独裁政権の腐敗が挙げられ
 よう。
 今回、英国サミットがアフリカに焦点を当てるのは、このままではアフリカは完全に取
 り残されるという事実認識と、貧困脱却が世界の安定的な発展にとって重要との考えに
 裏打ちされている。

 今後、主要国に求められることは、アフリカにおける民主的政治の拡大と監視および経
 済発展の支援を効果的に行うことだろう。九月には国連で貧困削減に関する首脳会議を
 開き、全世界的な関心の中でアフリカ問題の解決策を議論する。日本もそのための役割
 を期待されているし、積極的に関与していくべきだ。

 日本は四月のアジア・アフリカ首脳会議で、今後三年でアフリカ向け政府開発援助(O
 DA)倍増を表明し、G8財務相会合で評価された。また、アフリカ開発銀行への二億
 jの特別基金創設を提案するなど支援の手を差し伸べる意向であり、評価できる。

バラまき支援は避けよ

 ただ、全額債務返済免除も一つの解決法だが、支援がバラまきになってはいけない。ア
 ジア支援が成功し、多くのアジア諸国が高い経済成長を続けているように、各国の事情
 に応じた中長期的な自立救済策を柱に据えるべきである。
       Kenzo Yamaoka
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英保守党、まだ不透明な次期党首選   
   
 新旧立候補予定者が意欲
 先月行われた総選挙で敗れた英保守党は、辞任を表明しているハワード党首後の体制づ
 くりを目指し、新旧の候補者が次期党首選への意欲をのぞかせている。しかし、抜きん
 出た候補者がおらず、次期党首選はまだ不透明のままだ。
(ロンドン・行天慎二・世界日報掲載許可)

 次期党首選は十月初めの党大会後にスタートし、年末までに新党首が誕生することにな
 っているが、既に党内外では立候補者をめぐってさまざまな憶測がなされている。立候
 補しそうなのは、下馬評が一番高いデービス議員(影の内相)、古参有力者のクラーク
 議員(元財務相)、リフキン議員(元外相)、カメローン議員(影の教育相)、フォッ
 クス議員(影の外相)、ランズレー議員(影の保健相)、イェオ議員、ダンカン議員な
 どだ。

 ほとんどの議員はまだ正式に立候補表明はしておらず、水面下で勝算の可能性を探って
 いる段階。今月初めにデーリー・テレグラフ紙に発表された世論調査結果(保守党員と
 同党支持者対象)によると、党員の間で人気が高いのはデービス、カメローン、クラー
 ク、フォックスの各議員の順。党支持者の間では同じく、デービス、クラーク、カメロ
 ーン、フォックスの各議員の順、となっている。

 同調査によると、次期党首に必要な最も大切な資質としては@党員を超えて広範な有権
 者を引き付ける能力A党の将来について明確なビジョンを表現できる能力――が挙げら
 れている。政策に関しては、これまで通り、治安や移民政策に厳格な姿勢で臨む人物。
 また、対欧州に関しては、欧州懐疑派のスタンスを忠実に守りながら、問題に柔軟に対
 処する人物が望まれている。

 クラーク元財務相は前々回の党首選で次点になった党内有力者だが、親欧州派であるこ
 と、それに六十四歳という年齢がマイナス要因。右派のデービス影の内相は党内で人気
 があるものの、一般有権者を魅了する器を欠いている。中堅のフォックス影の外相、三
 十六歳という若手のカメローン影の教育相へは期待感もあるが、指導者としてはまだ未
 知数だ。

 党内の中道穏健派に属するランズレー、イェオ、ダンカン各議員は、総選挙で保守党が
 三回連続敗北したことを反省し、治安・移民政策などこれまでの右派寄り政策中心から
 もっと幅広い政策の党へのイメージ脱皮が必要だと訴えている。

 現段階では抜きん出た候補者がおらず、党首選は不透明なままだ。
       Kenzo Yamaoka


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