1954.欧米の弱気、中国の強気



どうも中国の世界戦略が軌道に乗り始めている。その検討。Fより

中国の強気に対して、EUは元気が無く、米国はイラクから抜け切
れずに苦悩しているように感じる。このため、中国の世界戦略を止
めることできないでいる。活用資金が中国以外の国にないことが原
因である。

中国は米国がイラクに関心を寄せている間に、北朝鮮核問題で米国
に貸しを作り、米国が中国の資源獲得戦略に口を挟ませない状況に
して、世界に乗り出している。ロシア製より性能が良いイスラエル
から武器輸入やEUからも武器輸入を行い、日本や台湾の米国製武
器に勝てる軍を持ち、アジアの覇権を取ろうとしている。この動向
に歯止めを掛けられないために、韓国は親中派が勢いを増して、反
米・反日の方向に向かっている。

ロシアは自国製の武器を中国に売りたいために、中国への石油供給
を見返りにして武器を含めた同盟関係を構築して、石油と武器をラ
イジング中国に今後の継続的に売り続けたようである。

EU、特にドイツは失業者が500万人を出しているし、フランス
は米国への輸出が振るわない。このため、この2ケ国は経済が振る
わない。拡大EUで市場が拡大すると期待したが、逆に工場が周辺
国に移転して、経済的にはマイナスになっている。このため、EU
諸国や米国の変わりに中国に輸出しようと、中国のご機嫌を取る。

武器輸出も解放したが、日米の反対でできないでいる。もし、フラ
ンスが中国に着くなら、日本は世界で一番売れているフランス製の
ブランド品の不買運動をする可能性もあると言うべきである。反日
の韓国製品も不買運動にする可能性を仄めかす必要を感じる。
日本は中国で不買運動に会い、企業は反中的な行動を縛られている。
これを同じことを日本もするべきでしょうね。

中国はアフリカの資源も狙い、行動している。米国は南アやリベリ
ア以外は弱いために中国は割りと自由に動ける。しかし、中国は南
米のベネズエラとの友好関係を確認している。米国のお膝元である
が、米国は何もできていないというか、南米でも反米的な動きが出
ている。日本をペルーかわ追い出したが、米国は再度、日本を呼び
込む可能性がある。そうしないと、ペルーも親中派が力を持つ可能
性がある。そして、世界の資源を中国は押さえようと、カナダの企
業の買収も考えている。西インド諸島の国でも中国との関係を強化
している国が出てきている。

これに対して、ブッシュ政権は経常赤字で、イラクへの軍事費が大
きいために、手を打っていない。日本に米国は中国対抗のODAを
中国対抗のために必要としている。それと、インドを取り込んで、
中国包囲網を作りたいようであるが、インドが米国の思惑に乗るよ
うには思えない。ダライラマも中国のチベット占拠を認めて、中国
の自治州のような位置でいいと言い始めている。

しかし、日本が常任理事国になると、中国としては優位性を失くす
為に、日本が常任理事国になることを阻止するようである。この理
由を日本は先の戦争を反省していないという。日本が常任理事国を
拒否されると米国も手がなくなるために、中国が日本を常任理事国
にならないなら、常任理事国を拡大する価値が無いために、米国も
中国に同調している。

どちらにしても、中国の経常黒字を資源確保のための活動資金にし
ているために、これに対抗できるのが日本の経常黒字しかない。
このためにもODAを日本が拡大するように仕向けたいようである。
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イラン・サウジと軍事協力強化=中国の中東戦略−米専門家が警告

 【ワシントン7日時事】ブルメンソール元米国防総省中国担当上
級部長は、中東問題専門誌ミドル・イースト・クオータリー(
2005年春季号)に寄稿した論文で、中国がイランやサウジアラ
ビアにミサイルなどを売却し、軍事協力を強化する一方、イスラエ
ルにも接近していると指摘、「中国の新中東戦略は、拡散防止とい
う米国の目標と相いれないものだ」と警告した。 
(時事通信) - 4月7日15時1分更新
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中国と軍事交流強化 韓国方針「日韓水準まで」

 【ソウル=久保田るり子】韓国が中国との軍事交流を「日韓水準
」にまで強化する方針を打ち出し、北東アジアの安全保障にも絡ん
で注目を集めそうだ。盧武鉉政権は米韓関係に縛られない「自主外
交」を志向し、さらに最近は日米韓の同盟関係に固執しない「北東
アジアのバランサー」を目指すという“新外交”を打ち出している
が、日本との教科書問題でも中国と連携を強めるなど、その“中国
シフト”が目立っている。
 中国との軍事交流強化は尹光雄国防相が四日、韓国担当記者との
懇談で明らかにした。尹国防相は「中国は朝鮮半島の平和と安定を
望んでいるだけに、国防相会談の定例化など軍事協力を強化する計
画だ」としたうえで、「少なくとも日韓の水準にまで引き上げる必
要がある」と明言した。
 日本と韓国は大臣級会談が事実上、定例化しているほか、幕僚間
のハイレベル交流や部隊・艦艇の相互訪問、救命部隊の共同訓練な
ど幅広い交流が行われている。
 尹国防相は先月末、北京で中国の曹剛川国防相と会談し、国防相
会談の定例化に加えて、黄海での合同救命訓練や国防政策について
の実務協議などを提案し、中国側も「積極的に検討する」と応じた。
 中韓の国防相会談は四年ぶりで、韓国はこれまで中国との軍事交
流には慎重だった。「中朝が同盟関係にあり、軍事交流も幅広く、
また米韓同盟関係から中台問題への対米配慮もあって中国との軍事
交流には踏み込めなかった」(外交筋)という背景があったためだ
が、韓国がいま中国シフトに傾斜するのは、盧武鉉政権の新外交志
向があることも間違いない。
 尹国防相は、韓国記者に「周辺国家との軍事外交では(自国の)
国益を最優先にバランスを取る必要がある」とも述べたが、韓国メ
ディアはこの発言をとらえ、「歴史問題などで関係が悪化している
日韓から中国寄りに軸を移すこともあり得るという意味」などと解
説している。
(産経新聞) - 4月6日2時57分更新
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成17年(2005年)4月1日(金曜日) 
通巻第1078号 

中国のアフリカ資源外交も凄まじい
  アンゴラ、スーダンなど西側が見捨てた国々へ大量のエンジニ
アを派遣している

 巨大な龍が世界の資源を食い荒らしている。

 1993年に石油輸入国へ転落してから中国の石油消費は経済発
展と平行して増大し、昨年は前年比三割増、いまや日本をぬいて世
界第二位の石油消費国。毎日の輸入量は700万バーレル。

 中東、露西亜、中央アジア、中南米諸国への大々的進出ぶりに関
しては小誌でも何回か指摘した。東シナ海の日中中間線を超えての
ガス盗掘もまもなく本格化させる。

 アフリカへの尋常ならざる進出ぶりも特筆すべきであろう。

 90年代半ばに中国はスーダンへ進出した。夥しいエンジニアと
労力を送り込み、99年にスーダンの鉱区での石油生産を開始した。
 ついでCNPC(中国国有石油ガス公司)はチャドへ接近し、
60億ドルの長期契約を提示し、石油鉱区開発権利を得た。チャド
はちなみに台湾と外交関係がある。

 リビアとは2004年に1000万バーレルの原油購入契約。総
額は3億ドル。リビアへの供与は武器であろう。

 アルジェリアとは電話通信プロジェクトと引き替えに鉱区を確保
、アンゴラには20億ドル、17年契約の鉱区開発権利。
 アンゴラはいま中国からの労働者に溢れ、政府ビル、道路修理な
どに投入されている。ことほど左様に日本人がしらない、関心も薄
い地域に中国人が活発に浸透している!
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片岡鉄哉のアメリカ通信
中国包囲網インドに拡張

ライス、またも驚異的発言

先日、ライス国務長官がソウルで出したびっくり発言を紹介したば
っかりだが、彼女はニューデリでも続けている。印度のシン首相と
会見したライスは、「印度を21世紀の世界的パワーにするような、
決定的に幅広い戦略的関係をワシントンは考慮している」と言明し
た。[2]

発端は、ブッシュ政権がパキスタン政府のF-16戦闘機を20機ほど売
却すると言う報道だった。カシミール地方でのイン・パキ紛争があ
るから、インド政府は直ちに抗議した。そしたらライスがニューデ
リに飛んで、より高度の装備をしたF-16を、より多数インドに売却
すると言い出したのだ。[3]

それだけでない。指揮系統、ミサイル防衛、早期警戒システムなど
を譲渡するというのである。これはブッシュ政権が小泉政権の憲法
改正・再軍備を後押しするのと同じ動機である。目的は中国を戦略
的に包囲することである。

インドは大英帝国の帝国主義を経験しているので、おいそれとアメ
リカの手には乗らないだろうが、取れるものは取るだろう。胡錦濤
は震えているのでないか。
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中国:原油輸入量、1億トン突破 自動車急増背景に

 【北京・大谷麻由美】中国税関総署は21日、04年1月から11
月の中国の原油輸入量を前年同期比35.2%増の1億1062万
トンと発表した。中国が96年に原油の純輸入国になってから1億
トンを突破したのは初めて。輸入量で日本の約半分になる。石油消
費量では米国に次ぐ2位の消費大国になるのも確実になった。中国
政府は国内での省エネ対策とともに海外での資源確保を一段と迫ら
れることになる。

 中国の原油生産量は近年、ほぼ横ばいで推移していることから、
通年の輸入依存度は40%に達する見通しだ。国際エネルギー機関
(IEA)統計によると、中国は02年の輸入量で米国、日本、韓
国、ドイツなどに次ぐ世界8位だったが、今年は米国、日本に次ぐ
3位に浮上する可能性がある。

 一方、03年の石油消費量は大手石油会社のBP(旧ブリティッ
シュ・ペトロリアム)統計で米国が9億1430万トン。中国は
2億7520万トンで日本の2億4870万トンを抜いた。中国の
輸入、消費量は中国政府の予測を大幅に上回るペースで伸びており
、国際価格にも影響を与えそうだ。

 需要を押し上げた原因は自動車の急増だ。中国紙報道によると、
中国国内で製造された自動車の1〜11月の販売台数は前年同期
16.8%増の458万台。米国、日本に次ぐ世界3位の市場規模
になった。経済成長を反映して石油化学製品の需要も増えた。

 中国政府はエネルギー需給のひっ迫を受けて、11月下旬に「省
エネルギー中長期特定項目計画」を発表した。中国国有石油各社は
中東・アフリカなどで政府援助をテコにした油田の自主開発や企業
買収による資源確保に力を入れている。

 中国の一人当たりのエネルギー消費量は日本の1割程度で、経済
成長に伴って需要が大幅に増加するのは避けられそうにない。IEA
は10月に発表した「世界のエネルギー展望2004」で、中国の
原油輸入が2030年ごろ、現在の米国並み(約5億トン)になる
と予測している。

 ◇急成長、省エネ実現の壁に
 アジアを中心にしたエネルギー需要の急速な伸びは、現在の原油
価格上昇の構造的要因になっている。特にアジア地域の石油の輸入
依存度は高まっており、2030年には8割を超えると予測されて
いる。中でも中国はダントツの勢いだ。
 中国政府は深刻なエネルギー不足を緩和するため、「省エネルギ
ー中長期特定項目計画」を徹底させる方針だ。計画は「交差点の信
号を白熱灯から発光ダイオード(LED)に替えると消費電力を約
90%節約できる」「自動車の代替燃料開発で石油3800万トン
を節約する」などと効果を強調する。
 しかし、モータリゼーションなど産業・社会の変化が始まったば
かりの中国社会で過度な省エネを同時に推進することは「成長の活
力」をそぐという消極論も国内に根強く、省エネ社会をスムーズに
実現するのは容易ではない。
 中国は需要増の大半を海外での資源獲得に頼っている。「中国版
メジャー」と呼ばれる3大国有石油会社は90年代初めから、サウ
ジアラビア、ブラジル、スーダン、アンゴラなど世界50カ所以上
で油田権益を獲得。米国や日本などと摩擦を生むようになっている。
 中国の石油消費が今後も拡大を続ければ、供給面での不安と相ま
って原油高が続くのは必至で、日本もエネルギー安定供給のためア
ジア全体でエネルギー政策に取り組む必要があるとの認識を強めて
いる。
 このため、経済産業省は今年10月、「アジア・エネルギー・パ
ートナーシップ・タスクフォース」を設置。石油備蓄制度の強化や
省エネ・環境対策にアジア全体で取り組む体制を整えていく構えだ。
【須佐美玲子、浦松丈二】

◇中国の国別原油輸入量(04年1〜10月)
国名     輸入量(万トン) 比率
サウジアラビア 1336  13.42%
オマーン    1309  13.15%
アンゴラ    1219  12.24%
イラン     1114  11.19%
ロシア      925  9.29%
ベトナム     472  4.74%
スーダン     470  4.72%
その他     3111  31.25%
合計      9956  100%
 (新華社CHINA OGPから)
毎日新聞 2004年12月22日 3時00分
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キルギス 中国にらむ駐留米軍 背後から牽制/露軍は眼中になし   
   
  ビシケク郊外のマナス国際空港に着陸した米空軍輸送機。米軍基地では兵舎の建設が続
 いている 

 「反テロ戦」を名目に中央アジア・キルギスに展開する米軍は、同国で先に起きた政変
 にも動ずることなく、多くの不安定要因を抱える周辺地域ににらみを利かせていた。米
 軍駐留は長引きそうだが、近くに基地を持つかつての宿敵、ロシア軍の存在は眼中にな
 いようで、民主化の地殻変動が始まった中央アジアと、その隣の大国、中国を視野に入
 れているようだ。(ビシケク 内藤泰朗・産経)
 ◆急ピッチの寮建設

 キルギスの首都ビシケクの北西約三十キロ。車で三十分ほど走ったマナス国際空港に、
 米空軍基地は、隣接していた。何重ものバリケードを通り、検問所から敷地内に入ると、
 「寮」と呼ばれるクリーム色の二階建て兵舎の建設が急ピッチで進められていた。

 鋼鉄製の外壁に覆われた「寮」には、テロリストの攻撃を想定してか窓はないが、「寮
 にはエアコンもつき、テントよりは快適に暮らせるようになる」。基地内を案内した報
 道担当のマーチン軍曹(25)はこう説明した。

 米軍は、二〇〇一年十二月からアフガニスタンでの反テロ作戦「不朽の自由」のため、
 同地に駐留。米軍と連合軍の将兵合わせて約九百人がテント暮らしをしているが、「寮」
 が完成すれば、兵員のさらなる長期的滞在も可能となる。

 「基地は作戦終了後、撤収される」(同軍曹)という言葉とは裏腹に、中央アジアでの米
 軍のプレゼンスは長期に及ぶ予感がした。

 ◆戦略的中継基地

 基地は、キルギスで政変が起きた先月二十四日も「通常の態勢で、アフガンなどの最前
 線基地へ物資や燃料、兵員などの輸送を行っていた」(同軍曹)。

 一日平均十五機の大型輸送機が離着陸を繰り返し、千二百人ほどの兵員が毎日、ここを
 経由して米国や世界の米軍基地と行き来する。マナス基地は、中央アジアに展開する米
 軍の補給を担う戦略的に重要なハブ基地なのだ。

 滑走路には、民間、軍用両方の航空機が駐機していたが、一見して民間機の数より、灰
 色の大型輸送機の数の方が多いようにみえた。

 米軍は、大型輸送機一回の離着陸に七千ドル(約七十五万円)をキルギス政府に支払う。
 共益費や燃料代など、基地が落とす金は、国家予算がわずか三百億円程度の貧しいキル
 ギスには欠かせない収入源となっている。アカエフ前政権を崩壊に追いやった野党勢力
 がつくる暫定政権も、米軍基地を手放せない理由がそこにある。

 ◆飛ばない露軍

 キルギス政府はその一方、米軍の基地開設から二年後の〇三年十月、ロシア空軍基地設
 置を許可した。ロシア側は、米軍基地からわずか四十キロしか離れていないカント空港
 に基地を開き、ソ連崩壊以来退潮傾向にある中央アジアでの復権に向けて動き出した。

 だが、今回、ロシア側にも基地の取材を申し入れたが、「モスクワが許可すれば受け入
 れる」とやんわり断られた。

 ビシケクの消息筋によると、ロシア軍は「ロシアがキルギスを守る」見返りに、基地の
 維持費や燃料費などをキルギス側が負担するよう求めるなど、米軍とは異なる対応を示
 している。

 兵員数も公式には千二百人だが、実態は百二十人程度。新型戦闘機スホイ27は数機あ
 るが、ほとんど飛行せず、時々飛んでいるのは旧式の練習機だという。同軍曹も「ロシ
 ア軍とは接触はない。われわれは、自分たちの仕事をするだけだ」と述べ、かつて世界
 を二分した“旧敵”は、もはや眼中にはないとの印象を与えた。

 ◆中国の話題はタブー

 「悪の帝国・ソ連」の亡き後、当地で注目されているのが、急速に経済成長し、石油や
 金などの地下資源が豊富な中央アジアへの影響力拡大をもくろむ中国の動向だ。

 中国がキルギス軍や警察に車両や軍服まで提供して懐柔に動く一方で、中国人外交官が
 暗殺される事件も起きる。

 「ビシケクでは、中国の話はタブーだ」。そう話す消息筋は、水面下では、親中国、反
 中国などさまざまな勢力が暗躍して危険な状況にあると断言。「キルギスは、中国に気
 を使い、恐れている。だが、米軍は、その中国からの分離、独立を求めるもっとも不安
 定な地域、新疆ウイグル自治区の動向を含め、中国を背後から牽制(けんせい)している」
 と指摘している。

                   ◇

 ■米露両軍基地存在 民主化へ希望の星

 □キルギス・ウイグル人協会「イチパク」代表、ルズムフマト・アブドゥルバキエフ氏

 中央アジアの小国・キルギスの政変は、その周辺地域にも大きな影響を与えるだろう。
 特に、私が生まれ、三歳のとき両親とキルギスに脱出するまで暮らしていたウイグル民
 族の国家、東トルキスタン(現在の中国・新疆ウイグル自治区)の人々には大きな勇気を
 与えたに違いない。

 中国に共産政権が樹立された後、東トルキスタンは一九五五年に占領された。キルギス
 やカザフスタンなど周辺諸国に脱出できなかったウイグル人たちは、中国政府の占領下
 に置かれ、中国化政策のもと、独自の文化や伝統、言語を破壊され、弾圧され、非人道
 的な扱いを受けている。

 だが、今回の政変は、いかなる全体主義体制も遅かれ早かれ崩壊することを虐げられた
 ウイグル人たちに示した。

 われわれはテロリストではない。中央アジア全体を爆発させるようなことはしてはいけ
 ない。暴力やテロでは、問題は永遠に解決しない。圧政を敷く抑圧者たちに、新たな弾
 圧の口実を与えてしまうだけだ。

 政治、経済、社会の民主化を通してこそ、この問題は解決され、ウイグル人の解放と独
 立につながると信じる。圧政を続ければいずれどのような結末を迎えるか、今回の政変
 は示した。

 その意味で、民主主義の拡大を打ち出した米国のブッシュ政権、そして中央アジアの安
 定を保障する米露両軍の基地の存在は中央アジアだけでなく、新疆ウイグル自治区の民
 主化の希望の星なのだ。日本も政権に資金供与するのではなく、民主化のプロセスを支
 援してほしい。(談)
       Kenzo Yamaoka


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