1954.北朝鮮問題の進展



北朝鮮問題を、ただ単なる北朝鮮問題と見ると間違える。Fより

徐々に明らかになってきたのが、中国の対米戦略に北朝鮮が組み込
まれていることである。中露対米国の代理戦争に北朝鮮を中国が使
っているということである。

北朝鮮が中国の言うことを聞かないと中国は言うが、実を言うと中
国が北朝鮮に言わせているのである。その証拠に朝鮮半島の非核を
推進するとしていた中国が、いつの間にか、北朝鮮の核武装を容認
して、かつ経済援助を増額している。もし、北朝鮮の核武装反対な
ら、経済援助を増額するはずがない。この中国に対して米国は何も
効果的な手段を講じない。これで韓国は米国を見切った。

韓国はあまりにも米国が頼りないので、中国にすがろうとし始めて
いる。6ケ国協議も中国の韓国が日米離反をさせるための道具でし
かなかったようである。中国の心理戦の勝利である。米国の負け。

米マイヤーズ統合参謀本部議長も北朝鮮が韓国の脅威ではないと、
韓国の日米からの離反を誘う言葉を投げている。これに韓国は反応
して、中国と組んで日本の常任理事国入りを反対し始めている。
これは日米韓同盟関係からの離脱そのものである。

米国もこれで負担が大きい在韓米軍の撤退を韓国に提案できる状況
になってきている。ヨーロッパからも米軍は撤退する。米国は全精
力を中東とカスピ海地域獲得に向けられることになる。

中露対米国のハートランド争奪戦が始まろうとしている。北朝鮮問
題が米国にとって、重要な戦略的な位置を占めていない。日本のミ
サイル防衛網を構築すれば、北朝鮮ミサイルは怖ろしくない。この
ため、北朝鮮が核開発やミサイル製造に力を振り向けさせることで
通常戦争兵器の更新を遅らせて、韓国軍だけで勝たせることができ
ると見ている。

このため、韓国からの撤退をカーライルなどの米ファンドが完了す
ると韓国は捨てられる。韓国が北朝鮮の金独裁政権の餌食になるな
ら、それもよしである。通常戦力では韓国のほうが上であるが、戦
争になれば北朝鮮ミサイルや砲弾がソウルに降り注ぐことになり、
韓国経済はずたずたになる。反日国家韓国の将来に日本は何の責任
も持てない。

反日の代償が大きいことを韓国国民は知るべきである。日本国民と
しては、日米が傍観する第2次朝鮮戦争を起こしてみたいと、今の
韓国の感情論に対して思うし、このためにも北朝鮮に対する経済制
裁を日米で行いたいと希望してしまう。

それに反対するのが、中国と韓国になり、中韓同盟対日米同盟が完
成する。勿論、韓国が米軍駐留経費を払わないと言い出し始めたた
めに、在韓米軍は撤退する。このために、中国の支配が半島全体に
及ぶことになる。それでは北朝鮮と韓国は統一できるかというと、
北朝鮮を中国の朝鮮自治区と統合されてできないか北朝鮮の金体制
に組み入れられて、韓国は民主主義ではなくなる可能性もある。

どちらにしても、韓国国民がノムジュン大統領のような親北朝鮮で
反米、反日の大統領を選んだ代償として、支払わねばならないこと
になるようである。韓国国民は民主主義と自由を捨てた国民になる。
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 「北は韓国の脅威でない」発言の真意   
   
  リチャード・マイヤーズ統合参謀本部議長の「北朝鮮は韓国の脅威ではない」との言葉
 に、一部の幹部から国防総省に問い合わせがあった。
 NBCのニュース番組「ミート・ザ・プレス」の司会者ティム・ラサート氏は、議長に
 しつこく食い下がり、米軍を広い範囲に配備し、世界中で起きる可能性のある戦争、例
 えば北朝鮮との戦争のシナリオに対処できるかどうかについて質問した。議長はそれに
 対し、「それについてははっきりしている。北朝鮮が現在、韓国の脅威になっていると
 は思っていない。半島で紛争を起こそうとすれば、それは政権の終わりであり、敗北す
 ることを北は知っている。それについては確信がある」と答えた。

 マイヤーズ議長のスポークスマン、フランク・ソープ海軍大佐は、議長の答えは、「わ
 れわれは北朝鮮の脅威に対処することができるかどうか」という質問に対するものであ
 り、脅威がまったくないと言ったわけではない、と主張した。

 「北朝鮮の韓国に対する脅威を否定しようとしたものではないと思う。明確にしようと
 しただけだ。つまり、北が韓国に侵攻し、半島を占領しようとしても、成功することは
 なく、政権が終わりを迎えることになる、と言いたかったのだ」

 ソープ大佐はさらに、「ティムのインタビューはかなり強引なものだった」と指摘した。

難しいスパイ対策−イラク

 国防総省当局者が、イラク政府、治安・情報機関でスパイ対策ができておらず、重大な
 問題となっていることをワシントン・タイムズに明らかにした。イラクの武装勢力は、
 多くの重要な機関にスパイを送り込むことに成功しているというのだ。

 首相府、国防省、バグダッド国際空港を警備している治安部隊にもスパイが侵入してい
 たことがこれまで明らかになっている。

 バグダッド空港の警備を担当したイラクの民間企業が、武装勢力につながっていたこと
 が明らかになったこともある。

 対スパイ活動を通じて、イラクの武装勢力を発見したり、無力化することは非常に難し
 く、イラク、米軍を含む連合軍のいずれも、これには高い優先順位は置いていない、と
 同当局者は語った。(ビル・ガーツ&ロワン・スカーボロー)世界日報 掲載許可
       Kenzo Yamaoka
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北朝鮮の核保有宣言   
   
 「外交ゲーム」視は禁物/対南統一へ「抑止力」維持狙う
 竹島問題が日韓両国間に大きな影を落としている。韓国の盧武鉉大統領自らが激しい言
 葉で日本を非難しているが、両国がこの問題に特化して関係がギクシャクすることは避
 けねばならない。ここは冷静に、両国だけでなく東アジアの安全保障の確保という視点
 から、共通の脅威に目を向けた対応を優先すべきだろう。
 その共通の「脅威」とは何か。言うまでもなく北朝鮮の核開発問題である。もちろん、
 竹島問題も領土主権上揺るがせにできない問題だが、これは二国間の継続協議として、
 むしろ前者の問題を喫緊の課題として日韓両国が共同歩調で臨むことが求められている
 のではないか。

 その北朝鮮の核開発問題だが、一つの大きな転機がやってきた。二月に北朝鮮が核製造
 宣言を行ったのである。この「宣言」を含む北の戦略をどう読み解くかを、「Voic
 e」四月号で武貞秀士氏が「核保有宣言はカードではない」で明らかにしている。

 武貞氏は、北の核製造宣言に対する「外交ゲームにすぎない」といった世界の反応、と
 くに日本のそれについて隣の国が核保有宣言をして、その「軍事的意味」に何の感想も
 ないという風景は不思議と指摘している。北の核を説明する際、「大事な軍事問題をす
 べて外交の問題に置き換えてしまっている」というのである。

 この場合、わが国では政府をはじめとして「大騒ぎをすれば北朝鮮を利するだけ」と努
 めて冷静さを装おうとするが、脅威に対する具体的な防衛対処の検討を避け、現状を糊
 塗しようとする姿勢の表れともいえる。

 果たして、北朝鮮の「核」をめぐる言動は「外交ゲーム」にすぎないのだろうか。武貞
 氏は、「瀬戸際政策」「外交カード」「体制保証獲得の最後の賭け」という説明は、北
 朝鮮が描く朝鮮半島のグランドデザインを見落としたまま、北朝鮮の核を「こけおどし
 でしょう」といっていることになる、とその誤りを指摘する。

 北が描く「グランドデザイン」とは何か。蓋然(がいぜん)性の高い北朝鮮の取り得る
 統一のシナリオとして、@交渉と宥和政策で在韓米軍を撤退させたあと、最後は通常兵
 器で駆逐するA自主的平和統一を貫徹して、交渉と交流とにより、北朝鮮が主導する連
 邦制統一実現に向けて雰囲気を醸成していく――というものだ。

 北朝鮮としては戦争回避に重点を置くだろう。そこで、まず韓国との交流を進め、一方
 で在韓米軍の撤退、米国との不可侵条約締結を強調しているのはそのためだ。だが、北
 朝鮮は「統一の段階まで核抑止力を保持する」と明言、「核抑止力」を統一政策と絡め
 ている。いわば北の対南統一政策と核保有は一体であり、イザとなれば大量破壊兵器の
 使用をほのめかすことで、米国に朝鮮半島への介入をためらわせることを企図している
 のである。

 北朝鮮は韓国のことを「自国」と呼んでいる。今の韓国の盧政権の路線は、まさに北の
 見込み通りに展開していると北が受けとめているといっても過言ではないだろう。

 そう考えると、北が核開発を断念するという事態は想定しにくい。日本はそうした金正
 日国防委員長の「核戦略」を「ゲーム」視するのではなく、最悪のシナリオを想定した
 対応を練っておく必要があろう。

 また、中国の動向も要注意だ。中国にとって北は「お荷物」であり、見放しつつあると
 の見方は「朝鮮半島における中国の戦略的な外交を過小評価するもの」と武貞氏は警告
 するが、対北サポートでむしろ米国、韓国、日本への外交力量が大きくなることは六カ
 国協議でも自ら確認している。

 その意味で、韓国が米国と日本と対北核問題で揺るぎのないスクラムを組むことが求め
 られていると言える。

 編集委員 黒木 正博・世界日報 掲載許可
 
     Kenzo Yamaoka
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北経済協力、曲がり角に   
   
 儲からず韓国側に倒産続出
メリット追求する「第3の事業」も
 韓国と北朝鮮の間で行われている南北経済協力が曲がり角にきている。特にここ七年間、
 金大中前政権から始まった対北融和政策の流れに乗って、韓国政府の主導の下に数多く
 の民間企業が北朝鮮に投資したが、その大半は北朝鮮側に巨額の外貨をもたらしながら
 も韓国側は採算が取れず倒産に追い込まれるケースが続出、一方的な「協力」にとどま
 っている。解決の糸口をつかめないでいる北朝鮮の核開発問題も投資リスクを大きくし
 ている中、「根拠のない楽観論」から脱却し南北双方の経済的メリットを追求すべきだ
 として「第三の対北事業」を標榜(ひょうぼう)するグループも現れている。(ソウル
 ・上田勇実)

 韓国企業による対北投資は、一九九二年に大宇が五百十二万jを投資し繊維分野で北朝
 鮮の三千里総会社と提携し南浦に進出したのが最初。実際に投資を実行する基準となる
 統一省による「南北事業承認」は、今年二月十八日までの約十三年間に五十六件、総額
 にして実に十億j以上に達している。しかし、このうち採算ベースに乗せている企業は
 ほとんどないのが現状だ。

 韓国国内で対北朝鮮三大事業と呼ばれる「金剛山観光」「鉄道・道路連結」「開城工業
 団地」の進行状況をみてみると、まず金剛山観光は、九八年十一月のツアー開始以来、
 今年一月末まで約八十七万二千人が参加し、陸路観光が定着した二〇〇三年九月以降、
 日帰り観光なども可能になって利用客が急増したが、北朝鮮側への支払いが同事業を進
 める現代峨山の経営を圧迫している。

 北朝鮮は昨年、観光客一人ひとりから徴収する観光代価など同事業を通じて一千九十九
 万jの利益を得た一方、現代側は開発独占権の代価として北側に支払う九億四千二百万
 jが重くのしかかり、幾度もの資金難に直面。〇二年になって韓国政府が現代への資金
 支援に乗り出したが、毎月二十億ウォン以上の赤字を出し続け、黒字化のメドは立って
 いない。
 京義線・東海線の鉄道および道路の連結事業は、道路においては京義・東海いずれも昨
 年十一月に連結され、物資の輸送などが格段に便利になったが、韓国政府はここでも北
 朝鮮側工事に対し資材や装備など昨年だけで五百九十五億ウォンを支援しており、今後
 基盤施設建設費などに総額二千二百五億ウォンを投資する予定だ。

 現代峨山と韓国土地公社が進める官民共同による開城工業団地の場合は、第一段階百万
 坪の造成に関連し、土地賃貸料と地上施設物撤去費用として一千六百万jを北朝鮮側に
 支払うことになっており、試験団地に入居する十五社は総額七百三十九億ウォンを投資
 する計画。またこれらの企業が現地の北朝鮮労働者に支払う賃金は、一人当たり五十七.
 五jで、現在すでに一千百人の労働者に毎月六万三千二百五十jの人件費がかかってい
 る。

 ここで一つ言えることは、いずれも韓国側から莫大(ばくだい)な資金が北朝鮮に投下
 されている半面、韓国側は「大幅なマイナス」か採算を問われない支援性の投資として
 国民の税金が巨額に使われていることだ。対北事業の多くは韓国政府が音頭を取って始
 めたか、韓国政府のお膳(ぜん)立ての枠内で進められており、「儲(もう)からない
 対北事業」は見方によっては政府がミスリードしたといえなくもない。

 朴相鳳ドイツ統一情報研究所長は先日、ソウル市内で開催された討論会で、現在の南北
 経済協力の問題点として、@北朝鮮は投資対象国として海外資本を誘致するほど安定し
 た国家ではないA北朝鮮の経済は建国以来最悪の状況B北朝鮮の経済主体と経済協力か
 ら得られるメリットは不確実――などを挙げ、「リスクがあるのに南北経済協力を続け
 る理由の一つに非合理的な期待と楽観論がある。今からでも戦略的な代案で国家リスク
 を最小限に抑えて新しい経済協力を樹立すべきだ」と述べ、自由な企業活動や現地労働
 者に対する自律的な管理などが保証されない段階では、対北投資はすべきでないと強調
 した。

 こうした中、「収益の極大化よりも損失の最小化に意識が傾いていた」(対北事業関係
 者)これまでの対北事業を根本的に見直し、徹底して利益を追求する新たな対北事業の
 パターンを模索しようという動きもみられる。

 これは北朝鮮側が平壌市内に提供する敷地内に入居し、北朝鮮で絶対的に不足している
 ガラス、ビニール、衣類、家畜用飼料、加工食品、建築資材などを主に北朝鮮国内向け
 に製造する中小企業十数社によって進められているプロジェクトだ。同プロジェクトに
 かかわる南北観光共同体準備委員会の趙恒元代表は、「今回の計画は政府主導でも大企
 業による投資でもないいわば『第三の対北投資』。しかしチャレンジではなく、必ず成
 功させなければならない」と語った。

 南北経済協力の特殊性の壁を突き破り、「儲かる」新たなビジネスモデルを構築できる
 か関心が集まりそうだ。世界日報  掲載許可
 
     Kenzo Yamaoka
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日本と朝鮮半島の歴史から見える宿命   
   
 「地政学」を考察することの重要さ  《忘却の彼方的存在の学問》
 北東アジア、朝鮮半島からわが国を含めた地域を時折まとめて見直し、考え直してみる
 必要があるのではないか。

 その際、もっとも身近に役立つのは歴史と地理をからみ合わせ、統合してとらえる視点
 ではあるまいか。実のところ奇妙なほどの切実さで蘇るのが、戦前に一時もてはやされ
 た「地政学」という視野、観点である。

 「地政学」と聞くと、今でもキッとして、「なんたる暴言、失言を!」とマナジリを決
 する向きもおありになるようだ。確かに「地政学」はその提唱者、創始者のハウスホー
 ファー(一八六九−一九四六)の名とともに、いわば丸ごと葬り去られ、忘却の彼方に
 押しやられた名前であり、「学問」であるに違いない。ハウスホーファーというだけで、
 特にナチス・ドイツに受け入れられ、もてはやされた「危険極まるエセ学問」とも決め
 つけられかねない。

 確かに当時の「地政学」は、ナチス・ドイツに急接近してもてはやされたうえ、外交政
 策や方針に利用されたこともあったろう。そうした忌まわしい亡霊を蘇らせようという
 のかと、いきり立つ方たちの気持ちも分らぬではない。

 私が申し上げたいのも、かつての「地政学」の復活などといった話ではなく、広い立場、
 観点から眺め直してみると、歴史や政治と地勢、地理とは意外なほど深々と結びつき、
 絡み合っている。

 《北東アジアのバルカン半島》

 北東アジア、特に朝鮮半島とわが国との関係は「地政学」そのままの歴史と地勢、地理
 の根深い相関関係の典型的なケースに見えてくる。神功皇后のいわゆる「三韓征伐」も
 あれば、白村江での日本軍敗北という史実なども記憶に残っている。「神功皇后」は、
 半ば神話的な存在に違いないが、やはりただの「作り話」とも思えない。

 さらに、日本人として忘れがたいのは、鎌倉時代のいわゆる「元寇」で知られる蒙古の
 大軍による北九州への侵攻だ。北条時宗の命令のもと、北九州の沿岸で迎え撃った。わ
 が方が苦戦したものの、辛うじて「台風」襲来に救われたという次第である。戦前は講
 談仕立ての少年物語にもなり、私などもドキドキしながら愛読した覚えがある。

 いや、もっと身近な近代史でも、維新革命直後の明治初年、西郷隆盛は「征韓論」の主
 張がもとで下野し、やがて「西南戦争」勃発(ぼっぱつ)に至った話など、改めて申し
 上げるまでもない。日清、日露戦争のほぼ直接の発火点が朝鮮半島であったという史実
 もある。

 このように、朝鮮半島とのかかわりはわが国の歴史、政治史上避けて通れない関門にも
 似ている。その意味でも北東アジアの「バルカン半島」と呼ぶこともできようか。

 ともに強大な「大陸国家」の圧力をまともに吸い寄せ、引き受ける形となりやすく、大
 きな戦乱の発火点ともなり、激戦場ともなった不幸な「めぐり合わせ」は改めて申し上
 げるまでもあるまい。

 私は歴史について、「運命論者」ではないが、地形、地勢というものの、不思議なほど
 の吸引力・支配力には目をふさぐことができない。「政治体制」は変わっても、民族の
 習性、習癖は意外なほど一貫性があり、ときにはほとんど「血と土にかかわる民族の宿
 命」といった不幸な言葉さえ念頭に浮かぶのだ。

 もちろん、かつてのドイツ人学者の少々奔放すぎた「地政学」的な想念・妄念を丸ごと
 受けて、ことさらに不吉な妄想図絵を思い描こうというわけではないのだ。

 ただ、政治体制や状況がときにめまぐるしく移り変わっても、地形・地勢そのものは驚
 くほど変わらない。かつて、ヒトラー・ドイツに「悪用」された「地政学」、それに基
 づき鼓舞された形の国際政治的な野心、いや幻想・妄想を改めて現代に蘇らせてみよう
 というのではないのだ。

 《政治と地理の相関関係》

 ただ、地理・地勢はほとんど超歴史的ともいいたいほどの、いわば不変不易というに近
 い要素であることは、時折しかと思い浮かべてみる必要がある。

 たとえば、大陸国家と島国国家、また半島国家では、政治的発想から行動様式に至るま
 で、不思議なほど趣を異にしがちである。どうやら「地政学」的ないわば不変要素があ
 りそうだ。

 広く大きく世界史をふり返ってみると、「地政学」的見方、とらえ方の大きさ、時に
 「永遠不変」ともいいたくなるようだ。

 ナチス・ドイツ流の妄想には要注意だが、地形、地勢といういわば人類史にとっての
 「不変恒久」の要素を忘れてはなるまい。
 (産経新聞【正論】評論家・佐伯彰一)
       Kenzo Yamaoka
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チッペルレさん、お久し振りです。
Loverain@オーストラリアです。

> 米国は厳しいですね。 

日本政府はアメリカから引き渡し要求はなかったと言っているようです
が、そうでなければ勾留理由もない人間を――アイスランドが引き取ると
言っていて航空券も自分で用意するという人間を、日本国民の税金を無駄
に使って拘留していたのはおかしいです。もっとも、こないだの「NHKの
政府の意向を反映させて自主規制をしていた」番組改竄事件と似たような
“おべっか”だったのかもしれませんが。

> 10カ国くらいの国籍を既に取得しているかも?

欧州諸国などは自由に行き来が出来るパスポートだとありましたね。

> 米国国籍は剥奪処分になるのでしょうか?

剥奪したら、脱税などで捉えて裁こうとしているんだから、それが出来な
くなるでしょう? パスポートは勝手に無効にしておいて。でも国籍はま
だあるんじゃないでしょうか。でなければ、罪人だから本国へ返せと言え
なくなりますよ。

> 最大の罪は、アメリカへの事実上の反逆罪

「どっちが本当の反逆罪を犯しているか」は意見が分かれるでしょうが。

>  92年、米政府が国連の対ユーゴスラビア経済制裁決議を受け、
> 米国人に対しユーゴにかかわる経済活動を禁止する中

こういうのも変ですよね。
だって、同様に経済制裁下にあったイラクに対してはOil for Food とか
言いながら石油欲しさに取り引きをして、儲けていた米企業にはお咎めな
しでしょう? 私は「それは表向きの理由で、ほかにフィッシャーを気に
入らない何か別の理由があったのだろう」と思っています。

彼の9・11直後の発言や、今回アイスランドに着いてからの小泉に対す
る発言を見ても、超・過激ではあるが頷けるものはあるし。(^_^;)

> このことが彼の人生に暗い影を

詳細は知りませんが、ボブ・フィッシャーには敗れることへの恐怖がある
んでしょうね。実際は1992年のスパスキーとの対決も勝ったそうですし、
本当に天才らしいですが>チェスに関して。

> 本人が知らないままにパスポートを無効にすることは、アメリカの法律
に

違反しているんですか?
ならば、彼を一方的に逮捕・拘留することからして間違っていたでしょ
う。ま、アブグレイブでもグアンタナモでもファルージャでも、ジュネー
ブ条約にガンガン違反してる国ですから。

> フィッシャー氏の対戦相手、元世界チャンピオン・スパスキイ氏(フラ
ンス)

彼は日本の米国大使に宛てて「それなら自分も逮捕してフィッシャーとと
もに拘留してくれ。チェスのセットを差し入れてから」と抗議の手紙を書
いているそうです。将棋棋士の羽生も小泉首相宛てに嘆願メールを出した
そうですね。

> 米国はアイスランドにフィッシャー氏を受け入れないよう圧力をかけた
が、
> アイスランドは拒否した。

この辺、立派ですね! 米国の圧力で、イラク侵略支援国家リストに入れ
られた小国コスタリカが、一大学生の疑問から発して憲法裁判を起こし、
支援を撤回させ、米政府のリストから自国を削除させたことと似ていま
す。
#違憲の法律まで作って派兵する日本とは大違い。

> ボビー・フィッシャー氏(62)

つい先日9日に、拘留中に誕生日を迎えたんですよね。

その日、朝食のゆで卵がついてこなかったことで喧嘩になって5日間独房
にも入れられたそうです。ひどい扱いですねぇ、日本の入管。しかし
フィッシャー氏は無事に出国し、アイスランドに着いたそうです。

暗いニュースリンク
http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/ 
に出ていました。あとは

ポピー・フィッシャー事件考
http://www.marino.ne.jp/~rendaico/igo_fisherco.htm 
も詳しいです。タイトルが「ポピー」ですけど。(^_^;)


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