1886.日本外交の検討方法について



日本の問題点が明らかになってきた。この日本外交をどう考えるか
を検討しよう。           Fより

日本企業がどんどん世界に出て行っている。特に自動車、自動二輪
車などはアジアでの販売台数を拡大している。拡大日本になってい
る。日本企業が世界に出て行くと共に、日本人も世界に出て行って
いる。特に退職者を中心として、アジアなどに定住する人が増えて
いる。そして、このアジアにはヨーロッパの人たちも多い。

特にスエーデン人が多いことは、インド洋津波で犠牲になった2000
人ものスエーデン人がいたことで判明した。そのほとんどが、年金
生活者であったようだ。米国人は予想より大幅に少ない。もう米国
人は金持ちではないことが、このツナミ被害者数でも分かる。国民
の多くが年金だけでの生活ができないという事実があるようで、米
国で年金支給年齢になっても生活のために働く必要があるようだ。

日本人は、逆に年金だけで生活するためにアジアに定住する人が増
えている。このことでもスエデーン人と同程度に日本人は豊かにな
ったことが分かる。しかし、今後の日本を見ると不安になる。

日本の外交政策が親米により過ぎるために、EU・英国などとの関
係が損なわれないか、多くの日本企業が中国でビジネスし利益を上
げているのに、中国との関係を正常化する必要がないかなど世界の
覇権構造:米国の覇権がゆらいでEUや中国などの多極構造になる
変化が起きているのに、日本だけがその変化に取り残されたように
感じるのです。

どうも、日本人は世界から集まってくる情報を収拾して、冷静に見
ないし、それに基づいた今後のシュミレーションをしないように感
じる。自分に都合のいい希望的な観測をしている。このために先の
大戦で敗戦したというのに、また同じ失敗を国際政治で犯している
のです。

特に酷いのが、第2次世界大戦で日本が負けた理由を情報戦を怠っ
たためであると分析している張本人が、親米的な見方しかせずに、
多くの親米には都合が悪い情報を見ないで、日本は米国の属国がい
いと言う。このように敗戦に至る情報分析の仕方と同様な希望的な
情報分析をしている。この評論家が日本の外務省に大きな力を持っ
ているのが、日本の外交政策の問題になっているように感じる。

もう、そろそろ不毛な精神論や希望的で具体性のない政策議論が止
めて、世界の情報を収拾して、シュミレーションを行い、日本の国
益を最大限にする具体的な政策を審議するべきである。ロシアとの
外交交渉でも優先するべき課題は何かが分からないために、ロシア
に譲るべき所とロシアから引き出す所のポイントが全然分からない。

全部日本の言うとおりにはならないし、反対にロシアの言う通りに
もならないのが外交交渉であり、どこかで折り合うポイントを見つ
めることが重要なのである。その譲るポイントが日本サイドに見え
てこない。これでは外交交渉にならない。ロシアは2島返還と譲歩
している。石油のパイプラインを日本優先にするとして譲歩したが
、日本は4島に拘るために、石油パイプラインも中国を先に作るこ
となったようである。

米国のブッシュ第2期就任演説が世界からの悪い評価受けている。
しかし、この評価を日本の親米評論家は無視している。このような
情報を無視することによる日本の国益上の損害は大きいことになる
と思う。日本企業は実世界、現実的に対応するために中国、EU市
場を狙って成功している企業が多くなっている。これに反して、国
際政治分野で日本の政治は成功していない。その原因が、情報を冷
静に見ない。希望的な感情的な見方しかしないためだ。

どうか、問題点に気が着いて、冷静な情報分析をしっかりして、今
後のシュミレーションも行い、国際政治に大きな足跡を日本が残し
ましょうよ。日本の精神文明は今後の世界に重要な意味を持ち、日
本しかできない使命があるのですが、今のような希望的・感情的な
情報分析方法では無理でしょうね。情報分析や情報の見方の変更を
求めます。
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今日はアウシュビッツ・レニングラード解放の日 CHOCO 
   
 今日はレニングラード・アウシュビッツが解放の日・・・

うーん、歴史ってのはほとほと恐ろしいもんや。
知らぬが仏で済まされる問題とちゃいまっせ。

いや、近代・現代史こそ、近代戦争などについて、もっともっと真
剣に研究されなあかん!

日本は過去を研究しての戦略がなさ過ぎや。

ロシアなんか、これを利用して、またポーランドにも恩を着せ、
ドイツに謝らせ、ソ連がアウシュビッツを開放した英雄になりきる
。。。

ほんまに、お前らが英雄とは絶対に思えんぞ・・関西人の目は誤魔
化せんぞ。
もちろんナチスドイツの味方なわけやないけど、しかし、スターリ
ンのソ連が英雄で正義なんて、いまだにそんな嘘をつき続ける国家
ロシアをどうしても信じたらあかんと思ってしまう・・

いくらロシア人が好きでも、ロシアの芸術が、凄くても、これだけ
ははっきりさせなあかん。騙されたら、あ・か・ん・

いつもながらに嫌らしいプーチンの演説を久しぶりに、ロシアラジ
オで聴きながら、思う。
なんて、要領のええ男や。さすがは元KGB、既にポーランドのクラ
コフ(アウシュビッツに近い有名な古都)で演説してる。

しかも、「反ユダヤは現在も残念ながら、わが国に存在するが、
これからも我々はこのような勢力との戦いを続ける」とか、かっこ
ええこと言って・・・
あんたが、牢屋に囲っているユーコスの大将ホドルコフスキー
もユダヤ人とちゃいまんの??
と突っ込みたくなる関西人であった。

しかし、ロシア人にとって、そんなことよりももっと恐ろしい
実際にレニングラード封鎖(当然、ナチスドイツの成せる対ソ連戦
線の最も熾烈な激戦)というのは、900日間続き、その間に100
万人が死亡、その内60万人が餓死という想像を絶する惨事が起こ
り、これを解放したのが今日だというんだから、当然、追悼すべき
日やと思う。

それにしても、日本も戦争でどれだけやられたかわからんが一人の
死でも衝撃だが、何万という数になると、もうほとんど、想像力を
超えるものがあり、それだけの残酷さを突きつけられた日には絶句
するしかないわな。

とにかく、問題なのは、この歴史を利用しようとしている狡猾な男
がおるということや。
関西人には、明らかに、それがプーチンちゃうかと思えるし、中国
や韓国も北朝鮮もまた然り。

そういう連中に簡単に騙されていたら、これからの時代は多分、生
き残れない気がする関西人であった。
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北朝鮮の「宣戦布告」を吟味する   
   
憲法9条絡め経済制裁阻止の構え/制裁カード発動し得る態勢整えよ
元統幕議長 杉山 蕃
経済制裁論に対する武力威嚇

 国会が開幕したが、冒頭から、議論より意地の張り合いの様相で失望を禁じえないが、
 是非中身の濃い論議を戦わせて欲しいものである。今国会での注目点の一つに「拉致問
 題」への今後の対応がある。

 横田めぐみさんの「遺骨」として我が国に引き渡した骨が、DNA鑑定の結果、他人の
 ものと判定されて以来、我が国の世論は、北朝鮮の態度に対し明確に怒りを爆発させて
 いる。当然のことであるが、これを契機に問題は一層深刻化していくと予想している。
 若干の所見を披露したい。

 まず、「経済制裁」問題である。拉致事件それも大量の無辜の日本市民を、国家組織と
 して拉致したこと自体、常軌を脱した悪徳行為である。そして、罪の一部を認めたにも
 かかわらず、事後の処置を不誠実極まりない態度で応ずることに対し、被害者家族を筆
 頭に「経済制裁」という「実行動」をもって対応すべきとする声が高いのは、理解でき
 るところであり、反対する立場にない。

 おそらく経済制裁といっても、年間千隻といわれる北朝鮮船舶の入港禁止、在日朝鮮人
 の本国送金禁止ぐらいの処置が主なものになろうが、その効果は、北朝鮮にとっては大
 きいし、国際的に大きなダメージを与えることになるだろう。

 この動きに、北朝鮮の反応は顕著なものがある。「制裁の発動は宣戦布告と見なし、強
 力な物理的方法で即時対応する」とする武力・核威嚇に始まり、「政治的脚本でデッチ
 あげである」「DNA細部データを提供せよ」「骨を返還せよ」等々の水掛け論・延長
 戦への持ち込み、六カ国協議に核開発と関係ない拉致問題を持ち込んだ我が国を「疎ま
 しい存在」として邪魔者扱いにし、協議不進展の責任を転嫁する動き、さらには、米国
 に日本が制裁発動時には凍結中のミサイル発射を再開することを匂わすなど次々と矢玉
 を発射しつつある。その反応が大きいほど「制裁」の影響が大きいことをうかがわせ興
 味深いところではある。

「戦争放棄」で手詰まりの読み

 本事態に関連し、大変重要な点を指摘したい。それは「宣戦布告」とする北朝鮮の意図
 を十分に吟味し腰の据わった対応を考えなければならないということである。読売新聞
 のアンケートでは、三百八十一人の国会議員が回答を寄せ、82%の三百十三名は制裁
 を発動すべきとしたという。誠に頼もしい高率であるが、どれだけの議員が事態の重大
 性を認識しているのか気になるところである。

 おそらく、北朝鮮の読みは、次のようなものであろう。経済制裁の発動が宣戦布告と見
 なすことにより、「戦争放棄」条項を有する我が国では、発動できないとする見方が支
 配するであろう。発動されても国際的に憲法無視の大キャンペーンで応ずることができ
 る。軍事的には、日本が北朝鮮を攻撃することは有り得ない反面、北朝鮮が周辺海空域
 において、わが国の船舶・航空機に対し、軍事的攻撃を行うことを宣言するだけで、わ
 が国の通商・漁業・航空交通などに打撃を与えることができる。

 また、得意の不正規戦をほのめかすことにより、わが国にテロの恐怖のどん底を味わわ
 せることができる等々、失うものはない。さらに、得意満面と言ってよい「核兵器の使
 用」まで匂わすことになれば、腰砕けにならず筋を通す日本人は限られてくる。わが国
 にとって頼みの日米安保は、米国の置かれている状態から、政策協議の段階で米国側に
 「遺骨の真偽問題でそこまで…」というブレーキがかかると見ることができることから、
 進展・出方に応じて柔軟に対応すれば良いとする判断であろう。

制裁には危機管理努力が重要

 いずれにせよ、「経済制裁を!」と勇むことは簡単であるが、続く展開を覚悟して、危
 機管理に万全の対策を考えて欲しいと願うものである。筆者の立場は、決して制裁に反
 対するものではない。むしろ、国際紛争解決の手段としての戦争を放棄したわが国とし
 て、経済制裁は唯一の選択肢であり、乱用は許されないものの大切にしなければならな
 い手段である。

 また、武力威嚇・核恫喝も平和国家であるが故により強靭に反発すべきであると考えて
 いる。今回の北朝鮮による「宣戦布告」発言は、多大な教訓を与えた好機と理解し、危
 機管理に一層の関心・努力が向けられることが重要である。

 おりから、憲法改正問題が熟しつつある。先日、NHK特集番組を見て、激変する国際
 情勢・国際社会のなかで、不戦の理念は良しとするも、あまりに他国とかけ離れたフレ
 ームにしがみついている女性元野党党首をはじめとする改正反対論の人たちが一段と旧
 (ふる)い現実離れした存在に見えた。

 是非、今回の「宣戦布告」を契機に、憲法に遡って「平和を創出する努力」を考え、協
 調する諸外国と同じ土俵で、同じ目線で努力する構え(コンスティチューション)を早
 急に整備する必要性を痛感する。世界日報 掲載許可
       Kenzo Yamaoka
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2期目ブッシュ政権に中ロの脅威   
   
 冷戦後初の反米ブロックが出現か/民主主義の覇権に対抗する包囲網
米コラムニスト Charles Krauthammer(チャールズ・クラウトハマー)
民主主義拡大を進めた米政権

 ブッシュ政権は後半に入った。米国は関与している世界中の紛争で勝利しているが、こ
 れからも勝利し続けられるだろうか。

 ブッシュ政権が起こした大民主化運動は、順調に進み、大部分の評論家らが考えている
 事態とはかなり違った展開を見せている。これはいいニュースだ。だが悪いニュースも
 ある。大部分の評論家らが考えている以上にやっかいな問題だ。それは、ソ連帝国の崩
 壊以来初めて、大国からなる反米ブロックが出現しようとしていることだ。

 まず、いいニュースから見ていきたい。民主主義の強化と拡大を目指すブッシュ政権の
 大プロジェクトは、大成功を収めている。最近も、ウクライナでオレンジ革命が大勝利
 を収めた。グルジアでの「バラの革命」に続くものであり、この二つの重要な旧ソ連構
 成共和国が全体主義から歴史的な決別を遂げた。あまり報じられていないが、二つの重
 要なイスラム国、インドネシアとマレーシアで行われた選挙で、イスラム政党が大敗北
 を喫した。
 それほど重要視されてはいないものの、それ以外のイスラム世界でも、民主化へのアフ
 ガニスタン型の奇跡が起きた。世界で最も国民にとって苛酷とみられるこれらの地域で、
 自由選挙が行われ、成功しているのだ。さらにパレスチナで選挙が行われ、政治改革が
 始まった。数週間前に、五百人以上のパレスチナ人知識人が民主化、法の支配、透明性、
 アラファト式の独裁支配の終結を要求する声明を公表したことも、いいニュースだ。

 そして、イラクで選挙が行われようとしている。多くの問題を抱えているのは間違いな
 いが、同時に大きな希望でもある。イラクでの自由選挙と立憲政治の先鞭を着けるもの
 であるとともに、これまで分断されてきた多数派、イスラム教シーア派とクルド人に事
 実上、権力を移行するものでもある。シーア派とクルド人は、米国が新生イラクを(旧
 イラク政権の支配政党)バース党支持の武装勢力から守るために非常に重要だ。

 武装勢力は、選挙のプロセスや選挙妨害のために徹底した悪意に満ちたテロを実行して
 きた。これは、武装勢力が、西側の同調者が言い張ってきたような国を愛する者のレジ
 スタンスではなく、民主主義と多数派支配に反対するものであり、追い込まれ、自暴自
 棄になっているだけであることを示すものだ。

疎外感から独裁体制に逆戻り

 次いで悪いニュース。アルカイダは、過去三年半の間に明らかに弱体化した。依然とし
 て、確実に生き残っているが、ここでは、このことを言おうとしているわけではない。

 アルカイダはパックスアメリカーナにとって脅威だ。しかし、それ以上にとらえどころ
 のない脅威がある。少なくとも二大国が関与する反米連合が、初めて生まれようとして
 いるのだ。ポスト冷戦時代を最も特徴付けてきたのは、十五年間にわたりこのような反
 対勢力が出現しなかったことだった。歴史的にこのようなことはあまり起きていない。
 ナポレオン時代のフランスや帝国主義ナチス・ドイツのように覇権国家が存在するとほ
 ぼ例外なく、大国は連合形成を進め、覇権国に対抗したり、封じ込めようとしてきた。

 これが再び起きようとしている。ロシアがソ連の崩壊をおとなしく受け入れたことの当
 然の結果ともいえよう。ロシアは、なす術(すべ)もないままウクライナを失い、それ
 に続いて、多くの屈辱的な敗北を味わってきた。まず、外側の第三世界、続いて東欧諸
 国、次いで内部の十四共和国を失った。

 北大西洋条約機構(NATO)は、ロシアのバルカンでの同盟国セルビアを攻撃し、バ
 ルト諸国にまで拡大した。さらに、昔の独裁支配体制に確実に戻りつつあるプーチン大
 統領のロシアは、ウクライナで政治的敗北を喫した。これは、西側世界全体から、とり
 わけ米国からのロシアの疎外感を強める要因として働いた。

不吉なロシアの中国への傾斜

 それを受けてロシアが、中国に共同歩調を取り始めたことは、驚くに当たらない。しか
 し、これは不吉な動向だ。中国は世界的に勢力を増しつつあり、持たざる指導的国家と
 いう地位にあるからだ。二十一世紀のドイツに似ている。十二月、ウクライナ大統領選
 のやり直しが行われ、親西側のビクトル・ユーシェンコが勝利した週に、ロシアが中国
 に擦り寄る大きな出来事があった。まず、ロシアの膨大なエネルギー資源開発で経済協
 力を強化することを発表した。次いで、さらに不吉なことがあった。ロシアの国防相が
 十二月二十七日、「歴史上初めて」中国領で大規模合同軍事演習を行うことを発表した
 のだ。

 一方の中国は、イランのような悪質な反米ならず者国家との関係を深めている。これに
 シリア、北朝鮮、キューバ、チャベス大統領のベネズエラなど自称反帝国主義のがらく
 た国家を加えれば、米国を標的とした大きな「反覇権国」ブロックが出現する。

 これは、新型の冷戦とは違う。米国は引き続き、圧倒的に支配的な超大国であり続ける
 だろう。しかし、対テロ戦争を優勢に進めるわれわれにとって、歴史的脅威となる。疲
 れている暇はないのである。(世界日報)掲載許可
       Kenzo Yamaoka

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