1842.国際安全保障学と戦略学



消印所沢さんのサイトで、面白い情報がある。
http://mltr.e-city.tv/faq12.html#military-science

「軍事は,外交・経済・運輸・教育などと並ぶ国家行政機能として
の要素を持ち,軍隊(軍事力)を維持・管理し,戦争に際しては,
政治が命ずる使命に対してその保有する力をどのように行使するか
という作戦・用兵機能としての要素を持っている.
 単純にいえば,軍事学とは,これらの要素(分野・機能)を持つ
軍事に関する学問と言う事になる.」(防衛大学校・防衛学研究会
『軍事学入門』かや書房)

 つまり軍事学とは,軍事にかかわる学問の総称であり,また,狭
義の意味では上の軍事力の運用(戦略・戦術)の研究であるという
ことになります.

     ┏哲学━軍事(戦争)哲学
学問━┫
     ┗科学┳経験科学━┳自然科学的軍事学━軍事地理・気象学,兵器学....
         ┃       ┃
         ┗先験科学  ┗社会科学的軍事学┳普遍的
                         ┃軍政学,用兵学,リーダーシップ...
                         ┃
                         ┗個別化的   軍事史(戦史) 

 日本では趣味に分類別けされやすいのは,学問的教養・専門的職
業として軍事をやっている人間が,ごくごく少数だから.
 そこで,例えば

第二次世界大戦時の軍艦の性能に関する知識は「実用」じゃない ⇒
 「実用」でないなら「趣味」だ
という扱いにされがちなのだと思われる.

 ただし,日本の大学における<学部・学科制>の枠組みと似たよ
うな形式での「戦争学部」や「軍事学科」は,米国には存在しない
.米国の大学における「軍事教育」は目的や内容,組織の面におい
て非常に多様である.もちろん米国には,外交官として,国防政策
の専門家として,安全保障の研究者として,軍事史学者として,
あるいは単に軍事に興味のある一学生として軍事を学ぶのに必要な
場は提供されている.
 米国の大学では「(広義の)軍事学」は3つに区分されて,それぞ
れの学科等で学ぶことになる.
(1)士官養成を目的としたROTCの「(狭義の)軍事学=military science」
(2)政治学科で開講される,国際政治学の一部としての「安全保障論=security studies」
(3)歴史学科で開講される「軍事史=military history」
http://tokyo_univ_whr_club.tripod.co.jp/NO38.doc

 軍事学は職業教育としての側面と,教養教育(即ち人文学・社会
科学)としての側面の2つがあります.
 一般大学で軍事学を教えるという仮定なので,必然的に教養教育
としての軍事学ということになるんでしょうが,この場合,他の伝
統的な学問分野の基礎なしに軍事という複雑な分野を学生に教授で
きるのかという疑問を私はもっています.
 つまり,歴史や政治などに関する深い理解なしにいきなり軍事を
学生に詰め込んだとしても軍事偏重型のアンバランスな学生を育て
る結果になってしまうということです.
 これは誰が見ても望ましいことではありませんよね.

次に,仮に軍事学科を設けたとしても卒業生が就職できないようじ
ゃせっかく独立した学科を開設した意味がありません.自衛隊に行
くといっても,軍事学科生は職業教育ではなく教養教育としての軍
事しか学習していないわけですし,防衛産業だってそんな学生より
は工学部出の人間を採りたがるでしょう.
 アメリカのROTCは独立した学科じゃないのか?と思う人がいるか
もしれませんが,あれは日本の教職課程と同じで正規の課程ではあ
りません.ROTCとは別に正式の専攻が必要とされてます.
 これはただの笑い話のように聞こえるかもしれませんが,実を言
うとかなり重要な示唆を含んでいることなのです.というのも,就
職先がないということは,一般大学で職業教育でもない,伝統的な
学問分野の一部でもない軍事学を講ずる意味があるのか?という問
題を反映しているからなのです.

 私が思うに,シビリアンが軍事を学ぶ意義というのは,歴史や政
治を軍事の視点から見られるようになるため,別の言い方をすれば
歴史的・政治的な文脈の中で軍事を捉えられるようになるためでは
ないでしょうか.
 軍事に専従するのはそれが自らの職業である軍人だけですからね.
 シビリアンはむしろより大きな視点から軍事を見るべきであって
,その方が市民として国家や政治のあり方を考える際に有益でしょ
う.
 というわけで私は軍事は歴史学・政治学などの一部として教授さ
れるべきだと思ってます.

 ロンドン大学キングスカレッジには「戦争学部Department of War Studies」
なるものがあるようです.
 なんでも,創設者はあの戦略家リデル・ハートで,「平和を欲せ
ば戦争を知れ」とのモットーから生まれたとか.
http://www.kcl.ac.uk/depsta/warstu/index.html
 ただ,イギリスの制度に関しては無知なので具体的な話はできま
せんが,HPを見て思ったのは,Dept. of War Studiesは「戦争学部
」ではなく,「人文学部・戦争研究学科」と訳すべきではないのか
,ということです.

U. of London>King's C.>School of Humanities>D. of War Studies
という組織構成なので,決して独立の学部ではないと思うのですが.

人文学部にあることから分かるように,軍事学と言っても人文学系
のカリキュラム(軍事史・思想・哲学)を取っているようです.
 ただ,範囲はアメリカの歴史学科にある軍事史講座より広いよう
で,歴史学・国際関係論から社会学・心理学,更には哲学まで動員
して,戦争と言う現象を学際的に教授・研究すると書いてありまし
た.
 人文学を軸にした総合的な軍事学ですね.

 この学科と,イギリスの外交・国防当局とのつながり自体はある
ようです.授与する学位を見てみると,BA/学士(戦争研究)の他に
,実学系のMA/修士(戦争研究,国際安全保障論,国防研究)と,学
問研究系のM.Phil./修士とPh.D./博士(共に戦争研究)があるので
,専門家養成と学問研究の両方に対応した体制と取っているようです.
 ただ,学士レベルのカリキュラムを見てみたのですが,人文学部
なのでアメリカのプロフェッショナル・スクールのような現代の喫
緊の課題を扱った科目は少なかったです.完全な実学系だとは言い
切れませんね.

 アメリカの例にしろイギリスの例にしろ,改革のモデルとして参
考にする場合は日本の大学制度との違いを考慮しないといけません.
アメリカの場合,プロフェッショナル・スクールという専門家・実務
家を養成する制度が確立されており,なおかつ需要があるからこそ
,安全保障論の分野での軍事教育が盛んなのです.
 また,学部・学科制ではなく,専攻制という柔軟な制度があるお
かげで,(職業的需要のない)教養教育として軍事史や安全保障論
を開講しても,歴史学・政治学専攻の学生と他専攻の学生を掻き集
めることができるわけです.
 ROTCの特殊性については言うまでもありませんよね.

 イギリスについては自信を持って言えないのですが,1つ注意しな
くてはならないのが,イギリスの大学には一般教育課程が無くいき
なり専門課程に入ってしまうということです.
 それは,高校までの段階で人文学を中心とした教養教育が行われ
ているために,大学ではいきなり専門を教授するのです.
 だから「戦争研究学科」という軍事学に特化された学科があって
も,学生は既に様々な分野に関する幅広い教養を有しているので,
いわゆる軍事偏重型の「専門バカ」にならずに済むわけです.
 実学よりも人文学を重視したカリキュラムになっているのも,「
専門バカ」を養成しないための工夫かもしれません.
 それに,イギリスの場合,需要がないせいなのかKing's College
以外で軍事学を教授している大学というのがないのでは?
ということはKing's Collegeの例をもって「イギリスはこうだ!」
と考えてしまうのは,例外的な事実を以て一般論を述べているよう
であまり日本における軍事教育の参考にはならないと思います.
(Private 3rd Class Nanashi)

 KCL(King's College, London)に行ってた知り合い(現在LSEにい
ます),から聞いていた話は,講義の組み合わせという点では,「な
ぜ兵士は敵を殺すのか」といったことを哲学的に議論・考察する授
業が必修のような感じであるそうで,そうした哲学的な考察を軍事
研究に際しても加えるのは英国の伝統だそうです.
 その辺りは人文的教養を重視する英国らしさみたいなものを感じ
ますね.

 英国における人文教養の重視というのは,専門馬鹿の回避という
目的でなされてるという風にも言えますが,多分底流としてあるの
はあの国特有のアマチュアリズムの様なものだと思います.その一
つが将来的な専門とは全く異なる,中世史とか哲学とかを深く研究
することによって視野とか判断力を涵養するという伝統で有るよう
に聞いています.

 ただ,最近は英国でもそうした伝統はかなり失われてきているの
か,KCLでも歴史研究より,現代的な軍備管理とかのテーマの方に人
気が集中しているようだとその知り合いの人は言っていましたが.

 カレッジに関しては私も詳しく知っているわけではないです.イ
ギリスの大学制度はややこしく,特にオックスブリッジはかなり特
殊なようですので(典型的にはすべての教官・学生は大学に中心の
教会から,3マイルとか5マイル以内への居住が義務づけられている
とか,カレッジと学部の教育の分担とか)一般化しにくいのですが
,ロンドン大とかウェールズ大などのカレッジ構成を見ていると,
UCLA,UCSD,UCB などのカルフォルニア大学群のあり方と似ている
感じはしますね.(某古都)

 当たり前のことなんですが,イギリスの事例を見るに,アメリカ
以外にも個性的な大学教育のモデルは幾らでも存在するのだなと感
じます.
 これから,日本の大学でも(時代の流れで)安全保障や軍事史な
どを教育・研究することが増えるのでしょうが,その際どのような
在り方を目指すのか―実践的な専門教育か,教養としての人文教育
か,など―が必ず問われるでしょう.
 その時,日本の大学はどんな理念を示せるのか,仮に外国の例を
参考にするとしたら,どのような目的の下どの国を参考にするのか
,といった課題に対し日本の大学が答えを見つけられるのか,気に
なるところです.

 今(2001年現在),日本で国際政治を学ぶのに一番いい大学は,
青学の国際政経らしいです.
一昔前までは東大国関を定年退官した大物研究者(永井教授とか渡
辺教授とか)を集めている感じでしたが,最近は若手研究者を自前
で揃えているようで,「実績のある重鎮も気鋭の若手も」という姿
勢で覇気があっていいですね.(Private 3rd Class Nanashi)

 拙の卒業した某国立大学では,生産工学の授業で,経営の成功例
としてB-29を,失敗例としてB-36を挙げていた.
 「先生,B-24の方が・・・」とつっこみたかったが,言えなかった.


 参考までに,英国某大学のInternational Security Studies(国
際安全保障学)と戦略学(Strategic Studies)のカリキュラムを紹介.

≪学問上の位置付け≫

政治科学(ポリティカル・サイエンス)
↑
↓
国際関係論(インターナショナル・リレーションズ)
↑
↓
国際安全保障学(インターナショナル・セキュリティースタディーズ)
↑
↓
戦略学(ストラティジック・スタディーズ)

 戦略学は軍事と政治の関係、そして国際安全保障学はそれに国際
関係学の要素を入れて、もっと視点を大きくしたもの(=人間・地
球・環境の安全保障などもやる)ということになります。

 戦略の階層については,G先生に教えてもらいました。こういうこ
とになっているみたいです。

Vision(ビジョン:展望?)
↓
Policy(ポリシー:政策)
↓
Grand Strategy(グランド・ストラテジー:大戦略)
↓
Military Strategy(ミリタリー・ストラテジー:軍事戦略)
↓
Operation(オペレーション:作戦)
↓
Tactics(タクティクス:戦術)

 ちなみに地政学は、最初のビジョンのところに入るかも、と申し
ておりました。私はてっきり大戦略のところだと思ってたんですが
、たしかに言われてみれば(例:海と陸との戦いというコンセプト
など)ビジョンと言っても間違いなさそうですね。

 ちなみにCFRのウォルター・ラッセル・ミードは、新著の中で、ク
ラウゼヴィッツの例を引きつつ、

Grand Strategy(グランド・ストラテジー:大戦略)
↓
Military Strategy(ミリタリー・ストラテジー:軍事戦略)
↓
Tactics(タクティクス:戦術)

という三つの階層があることを示しております。まあだいたい似て
ますよね。

≪教科書・副読本他文献≫

 まず国際安全保障学(International Security Studies)のほ
うですが、

Losing Control: Global Security in the Twenty-First Century
Paul Rogers 
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0745319092/kokusaisenrya-22

People, States, and Fear: An Agenda for International Security 
Studies in the Post-Cold War Era
Barry Buzan 
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/1555872824/kokusaisenrya-22

の二冊を中心に授業がすすめられるとのことです。

国際関係論の入門書の中では一番出来がよいものだそうです。

"Understanding International Relations" by Chris Brown

この著者は、たしかLSEの有名な先生ですね。

 安全保障学ではこの二つの論文がすごかったです。

'The red template': US policy in Soviet-occupied Afghanistan
Hartman A.
Third World Quarterly - Journal of Emerging Areas, 1 June 2002, 
vol. 23, iss. 3, pp. 467-489(23) 

American Globalism in the Middle East: The Roots of Regional 
Security Policy
Charles A. Kupchan
Political Science Quarterly, Vol. 103, No. 4. (Winter, 
1988-1989), pp. 585-611.

 やっぱカプチャンは頭いいですよ。論文の構成がしっかりしてる
し、めちゃくちゃ鋭い。最初のハートマンのほうには、三極委員会
とかロックフェラーのことも出てきます。ブレジンスキーの話は、
中東が絡んでくるとどこでも出てきますねぇ(笑)

 LSEのC先生に聞いてきたおススメ本です。

1、The Social History of the Machine Gun 
John Ellis 

 アメリカが技術革新だけに頼ろうとすることを鋭く分析した本だ
そうです。

2、Human-built World: How to Think About Technology and Culture 
Thomas P. Hughes 

 これも技術革新と文化について

3、Studies in International Relations: Essays by Philip Windsor 
Philip Windsor, Mats Berdal (Editor) 

 C先生がメチャメチャ勧めておりました。「文化の部分を忘れるな
!」ということらしいです。先生はこの人に最も影響を受けたとい
ってました。

4、The Closed World: Computers and the Politics of Discourse in 
Cold War America (Inside Technology S.) 
Paul N. Edwards

 これも技術系でおススメらしいです。 

5、Engineering and the Mind's Eye 
~Eugene S. Ferguson

 この本よりも、とくかくこの作者のものは良いといってました。
その他は Van Riper という人のものだとか。 

 読めと言われた雑誌
http://www.carlisle.army.mil/usawc/parameters/welcome.html

 一方,戦略学のほうでは,その教科書は、

Strategy in the Contemporary World: Introduction to Strategic 
Studies
John Baylis 
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/019878273X/kokusaisenrya-22

Modern Strategy
Colin S. Gray (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0198782519/kokusaisenrya-22

 上記は単に授業で最も核となる教科書ということで、その他に各
授業ごとに副読本や論文の類を死ぬほど読まされることになります。

 G先生に「入門というか、よい教科書を教えてくれ」とお願いした
ら,教えてくれました。

1、Strategy in the Contemporary World: Introduction to Strategic 
Studies by John Baylis 
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/019878273X/kokusaisenrya-22

 これは戦略学の基本的な論点がかなりコンパクトにまとまってい
る本です。入門書としてはこれが一番良いかも知れません。私も読
んでみた限りではこれが一番わかりやすかったです。
 最初のほうでリアリストの伝統や理論についてまとめて書いてあ
るところなど、写真は少ないのですが,とても親切です。
 読みやすさ、そして情報のまとめ方などを考えると、やはり戦略
学ではこの本が決定版だと判断しました。

2、Modern Strategy by Colin S. Gray
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0198782519/kokusaisenrya-22

 クラウゼヴィッツ主義者で戦略学の背会敵権威コリン・グレイ氏
が,自分でも一番自信をもって書けたと自慢している本です。
 彼の意見がほぼ網羅されているのですが、文字が細かく量も多い
のであまりおススメはできません。
 このコースで博士号を取りたいひとは必読みたいです。

3、The Pursuit of Victory: From Napoleon to Saddam Hussein 
by Brian Bond 
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0198207352/kokusaisenrya-22

 戦略の歴史を知るためにはこの本↑と、

4、World Politics and the Evolution of War by John J. Weltman 
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0801849497/kokusaisenrya-22

これがほぼ決定版だそうです。

5、On War (Everyman's Library Classics S.)
Klaus Von Clausewitz, Michael Howard, Peter Paret
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/1857151216/kokusaisenrya-22

 ご存知、「戦争論」の英語版なんですが、これが一番良い英訳だ
とのこと。日本には1832年版のやつがあればそれが一番良いら
しいです。

6、Masters of War: Classical Strategic Thought by Michael I. Handel 
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0714681326/kokusaisenrya-22

 これは孫子からクラウゼヴィッツまで、古典の戦略理論を紹介。
第三版が良いとのこと。
 あいにくここでは絶版ですが・・・。

7、The Making of Strategy: Rulers, States, and War by
Williamson Murray, MacGregor Knox, Alvin Bernstein
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0521566274/kokusaisenrya-22

 ケーススタディが多く詰まったものだそうです。

8、Makers of Modern Strategy from Machiavelli to the Nuclear Age 
by Peter Paret, Gordon A. Craig, Felix Gilbert
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0198200978/kokusaisenrya-22

 これは最近のものの中ではすでに古典扱いのすばらしいできの本
だそうです。

9、War (Oxford Readers) by Lawrence Freedman
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0192892541/kokusaisenrya-22

 ロンドンのキングスカレッジの有名な教授が編集した、戦略など
に関する重要エッセイのコレクションです。もちろんウォルツ、ミ
アシャイマー、モーゲンソーやグレイなどのほかにも、クラウゼヴ
ィッツやアーレント、リデルハートのような古典もあります。
 戦略系の人でこの名前を知らなかったらモグリでしょう。
 買って中身をみてビックリしました。こりゃ確かに名著です。


10、The Art of War in World History: From Antiquity to 
the Nuclear Age by Gerard Chaliand 
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0520079647/kokusaisenrya-22

 フランス人から見た視点です。このようにちょっと変わった視点
から学ぶことが重要だと言ってました。


 さて,一週目に読まされるのが、いきなりこれです。

http://www.dtic.mil/doctrine/jel/jfq_pubs/

 バリバリの軍事誌やんけ。

http://www.dtic.mil/doctrine/jel/jfq_pubs/0422.pdf

 このリチャード・ベッツという人のものもかなり読まされることになりそうです。

http://mitpress.mit.edu/journals/pdf/isec_25_02_5_0.pdf

http://www.dtic.mil/doctrine/jel/jfq_pubs/0729.pdf

http://www.dtic.mil/doctrine/jel/jfq_pubs/1117pgs.pdf

 上記の四つのPDFの論文のほかに、

●クラウゼヴィッツの『戦争論』の1、2、3、8章

●David Jablonsky "Why Is Strategy Difficult?" in Gary Guertner, 
ed, THE SEARCH FOR STRATEGY(1993)

● Michael Howard "The Forgotten Dimensions of Strategy " 
in FOREIGN AFFAIRS(Summer 1979)

ということになります。

クラウゼヴィッツ についてのサイトですが,G先生もおススメのサイトが,
http://www.clausewitz.com/CWZHOME/CWZBASE.htm

有名な引用句のコレクション
http://www.clausewitz.com/CWZHOME/Quotations.html

「戦争論」の一番理解しやすい読み方だそうです。
http://www.clausewitz.com/CWZHOME/Handlart.htm

「これを読め!」
とおっしゃってました。軍事文化の違いについてです。

http://www.usni.org/Proceedings/Articles04/PRO10scales.htm

 無料ですが、登録しないと見れません。
 空軍と海軍の考え方の違いや、アメリカはもっとテクノロジーの
部分よりも相手の文化のことを戦略的に勉強しろ!という内容です。
 結局、戦争もビジネスも人間力が大事だ、というところにつながっ
てきますな。

≪カリキュラム内容≫

 安全保障学 一週目

Peter Hough "Understanding Global Security" の第一章
http://mitpress.mit.edu/catalog/author/default.asp?aid=19583

Nicholas Thomas and William T Tow "The Utility of Human Security
: Sovereignty and Humanitarian Intervention"
http://sdi.sagepub.com/cgi/reprint/33/2/177 

Alex Bellamy "The Utility of Human Security"
http://sdi.sagepub.com/cgi/reprint/33/3/373

Thomas Nicholas "Gaining Security by Trashing the State?
: A Reply to Bellamy and McDonald"
http://sdi.sagepub.com/cgi/reprint/33/3/379

Nizar Messari "The State and Dilemmas of Security
: The Middle East and the Balkans" 
http://sdi.sagepub.com/cgi/reprint/33/4/415

P.H. Liotta "Boomerang Effect: The Convergence of 
National and Human Security"
http://sdi.sagepub.com/cgi/reprint/33/4/473

Gary King "Rethinking Human Security"
http://docserver.ingentaselect.com/deliver/cw/taps/00323195/v116n4/s4/p585.pdf?fmt=dirpdf&tt=4375&cl=59&ini=&bini=&wis=&ac=0&acs=10001092&expires=1097267601&checksum=7E415C8D21DA9FB4A698AB5A7A09DF9C&cookie=565450176

Mabee B "Security Studies and the `Security State'
: Security Provision in Historical Context"
http://saturn.bids.ac.uk/cgi-bin/ds_deliver/1/u/d/ISIS/13435405.1/sage/ire/2003/00000017/00000002/art00002/936C3A2B43690593109726712799982C6D8D688F44.pdf?link=http://www.ingenta.com/de/ingenta%3Bid=eq2of9egmqdtg.crescent&format=pdf

 安全保障学 第四週目

1、International Linkages and Regional Interests in Soviet Asia-Pacific Policy, pp. 213-234
Leszek Buszynski
http://www.jstor.org/cgi-bin/jstor/printpage/0030851x/dm992037/99p1297l/0.pdf?backcontext=table-of-contents&dowhat=Acrobat&config=jstor&userID=86e1b9be@reading.ac.uk/01cc99333c005015c1713&0.pdf

2、'The red template': US policy in Soviet-occupied Afghanistan
Hartman A.
Third World Quarterly - Journal of Emerging Areas, 1 June 2002, vol. 23, iss. 3, pp. 467-489(23) 

3、Soviet Strategy in Southeast Asia: The Vietnam Factor
Paul Kelemen
Asian Survey, Vol. 24, No. 3. (Mar., 1984), pp. 335-348.
http://www.jstor.org/cgi-bin/jstor/printpage/00044687/di014411/01p0146p/0.pdf?backcontext=table-of-contents&dowhat=Acrobat&config=jstor&userID=86e1b9be@reading.ac.uk/01cc99333c005015c1713&0.pdf

4、The Impact of the Korean War on the Cold War
Robert Jervis
The Journal of Conflict Resolution, Vol. 24, No. 4. (Dec., 1980), pp. 563-592.
http://www.jstor.org/cgi-bin/jstor/printpage/00220027/ap010085/01a00010/0.pdf?backcontext=table-of-contents&dowhat=Acrobat&config=jstor&userID=86e1b9be@reading.ac.uk/01cc99333c005015c1713&0.pdf

5、Soviet Behavior in Regional Conflicts: Old Questions, New Strategies, and Important Lessons, pp. 432-465
Richard K. Herrmann
http://www.jstor.org/cgi-bin/jstor/printpage/00438871/di971267/97p01137/0.pdf?backcontext=table-of-contents&dowhat=Acrobat&config=jstor&userID=86e1b9be@reading.ac.uk/01cc99333c005015c1713&0.pdf

6、American Globalism in the Middle East: The Roots of Regional Security Policy
Charles A. Kupchan
Political Science Quarterly, Vol. 103, No. 4. (Winter, 1988-1989), pp. 585-611.
http://www.jstor.org/cgi-bin/jstor/printpage/00323195/di980422/98p06082/0.pdf?backcontext=table-of-contents&dowhat=Acrobat&config=jstor&userID=86e1b9be@reading.ac.uk/01cc99333c005015c1713&0.pdf

7、The Stinger Missile and U.S. Intervention in Afghanistan
Kuperman A. J.
Political Science Quarterly, 1 July 1999, vol. 114, no. 2, pp. 219-263(45) 
http://docserver.ingentaselect.com/deliver/cw/taps/00323195/v114n2/s3/p219.pdf?fmt=dirpdf&tt=4375&cl=144&ini=&bini=&wis=&ac=0&acs=10001092&expires=1098799306&checksum=6E68020DF07A659F84E05C54BDA37E78&cookie=565450176

8、The Superpowers and an Arab-Israeli Political Settlement: The Cold War Years
Jerome Slater
Political Science Quarterly, Vol. 105, No. 4. (Winter, 1990-1991), pp. 557-577.
http://www.jstor.org/cgi-bin/jstor/printpage/00323195/di980430/98p0910q/0.pdf?backcontext=table-of-contents&dowhat=Acrobat&config=jstor&userID=86e1b9be@reading.ac.uk/01cc99333c005015c1713&0.pdf

9、"Should We Fear This?" Stalin and the Danger of War with America
CWIHP Working Paper No. 39
Author: Kathryn Weathersby 
http://wwics.si.edu/topics/pubs/ACFAEF.pdf

2、'The red template': US policy in Soviet-occupied Afghanistan
Hartman A.
Third World Quarterly - Journal of Emerging Areas, 1 June 2002, vol. 23, iss. 3, pp. 467-489(23) 
http://www.ingenta.com/isis/browsing/TOC/ingenta;jsessionid=63s1jnv1oapmp.circus?issue=pubinfobike://carfax/ctwq/2002/00000023/00000003

安全保障学 第五週目

1、Ghosts of Arms Control Past
Paul F. Diehl
Political Science Quarterly, Vol. 105, No. 4. (Winter, 1990-1991), pp. 597-615

http://www.jstor.org/cgi-bin/jstor/printpage/00323195/di980430/98p0912i/0.pdf?backcontext=table-of-contents&dowhat=Acrobat&config=jstor&userID=86e1f123@reading.ac.uk/01cc993341005015d0dae&0.pdf

2、Arms Control, Stability, and Causes of War
Robert Jervis
Political Science Quarterly, Vol. 108, No. 2. (Summer, 1993), pp. 239-253.

3、Preserving the ABM Treaty: A Critique of the Reagan Strategic Defense Initiative
Sidney D. Drell; Philip J. Farley; David Holloway
International Security, Vol. 9, No. 2. (Autumn, 1984), pp. 51-91.

http://www.jstor.org/cgi-bin/jstor/printpage/01622889/di008108/00p0025c/0.pdf?backcontext=table-of-contents&dowhat=Acrobat&config=jstor&userID=86e1f123@reading.ac.uk/01cc993341005015d0dae&0.pdf

4、A Farewell to Germs: The U.S. Renunciation of Biological and Toxin Warfare, 1969–70
Tucker J. B.
International Security, 1 June 2002, vol. 27, iss. 1, pp. 107-148(42) 

http://www.ingenta.com/isis/browsing/TOC/ingenta;jsessionid=g55sfj1n3kf5h.crescent?issue=pubinfobike://mitpress/ise/2002/00000027/00000001

5、Preventing Proliferation: The Impact on International Politics
George H. Quester
International Organization, Vol. 35, No. 1, Nuclear Proliferation: Breaking the Chain. (Winter, 1981), pp. 213-240.

http://www.jstor.org/cgi-bin/jstor/printpage/00208183/dm980233/98p0177n/0.pdf?backcontext=table-of-contents&dowhat=Acrobat&config=jstor&userID=86e1f123@reading.ac.uk/01cc993341005015d0dae&0.pdf



安全保障学 第7週目

1、Humanitarian responsibilities and interventionist claims in international society
Alex J. Bellamy

http://journals.cambridge.org/bin/bladerunner?REQUNIQ=1100553982&REQSESS=1582697&117000REQEVENT=&REQINT1=163094&REQAUTH=0

2、International peacebuilding and the ‘mission civilisatrice’
Roland Paris
Published Online: 06 Nov 2002

http://journals.cambridge.org/bin/bladerunner?REQUNIQ=1100554138&REQSESS=1582697&117000REQEVENT=&REQINT1=129102&REQAUTH=0

3、William Maley 
Twelve Theses on the Impact of Humanitarian Intervention 
Security Dialogue 2002 33: 265-278

http://sdi.sagepub.com/content/vol33/issue3/

4、Partners Apart: Managing Civil-Military Cooperation in Humanitarian Interventions Gourlay, C. 

http://www.unidir.ch/pdf/articles/pdf-art131.pdf

5、Human Rights: Amnesty International and the United Nations, pp. 143-160
Ramesh Thakur

http://www.jstor.org/cgi-bin/jstor/printpage/00223433/ap020121/02a00030/0?frame=noframe&dpi=3&userID=86e1f0b2@reading.ac.uk/01cc99333c0050166280b&backcontext=table-of-contents&backurl=/cgi-bin/jstor/listjournal/00223433/ap020121%3fframe%3dframe%26dpi%3d3%26userID%3d86e1f0b2@reading.ac.uk/01cc99333c0050166280b%26config%3djstor&action=download&config=jstor

6、Human rights and culture: beyond universality and relativism 

pp. 7-27(21) Authors: Penna D. R; Campbell P. J 

http://www.ingentaconnect.com/content/carfax/ctwq/1998/00000019/00000001;jsessionid=2gtpgejx7ju88.victoria

7、Reality check: human rights nongovernmental organisations confront governments at the United Nations 

pp. 389-404(16) Author: Gaer F.D. 

http://docserver.ingentaselect.com/deliver/cw/carfax/01436597/v16n3/s2/p389.pdf?fmt=dirpdf&tt=15&cl=49&ini=&bini=&wis=&ac=0&acs=10001092&expires=1100556114&checksum=83348612B65A3FC9AB3EE74B9C66ED51&cookie=1471439232

8、Civil-Military Responses to Security Challenges in Peace Operations: Ten Lessons from Kosovo. by John C. Cockell 

http://www.questia.com/PM.qst?a=o&d=5000670178

9、Iain Atack 
Ethical Objections to Humanitarian Intervention 
Security Dialogue 2002 33: 279-292

http://sdi.sagepub.com/cgi/reprint/33/3/279

10、

http://www.odi.org.uk/hpg/confpapers/pugh.pdf

 一方,戦略学の世界的権威、G先生の授業(戦略学)で話し合われるテーマ。

秋学期

1、イントロダクション:戦略の特徴
2、実践のためのセオリー:クラウセヴィッツと彼の批判者たち
3、倫理:平和のために殺すこと、秩序と正義
4、戦争の原因と平和の条件
5、戦略の文化、軍事的文化、国家ごとの様式
6、地理、地政学、そしてランドパワー
7、シーパワー、海洋戦略、そして海軍
8、戦略と高度:エアーパワーとスペースパワー

春学期

9、核兵器、抑止政策、戦争計画
10、テクノロジーと戦争:RMA、技術の進歩、サイバーパワー
11、恐怖の力:テロと反テロ
12、第一次世界大戦:近代戦争の創造
13、第二次世界大戦:全地球紛争への戦略
14、冷戦:イデオロギー、武装競争、そして大戦略
15、防衛計画:不確定性への対処

 戦略学 第一週目

出された質問が、

●What is strategy and how does it 'work'?

●What did Michael Howard mean by the forgotten dimension of strategy?

●Can excellence in one or two dimensions compensate for lack of exxcellence in others?

の三つ。これに答えるために、以下の論文を読みます。

1、Why strategy is Difficult? by Colin S. Gray
http://www.dtic.mil/doctrine/jel/jfq_pubs/0422.pdf

2、Is Straegy Illusion? Richard K. Betts 
http://mitpress.mit.edu/journals/pdf/isec_25_02_5_0.pdf

3、The Trouble with Strategy by Richard K. Betts
http://www.dtic.mil/doctrine/jel/jfq_pubs/0729.pdf

4、RMAs and the Dimensions of Strategy by Colin S. Gray
http://www.dtic.mil/doctrine/jel/jfq_pubs/1117pgs.pdf

5、クラウゼヴィッツの『戦争論』の1、2、3、8章

6、David Jablonsky "Why Is Strategy Difficult?" in Gary Guertner, ed, THE SEARCH FOR STRATEGY(1993)

7、Michael Howard "The Forgotten Dimensions of Strategy " in FOREIGN AFFAIRS(Summer 1979)

8、Colin S. Gray "Modern Strategy" 第一章

1、Why strategy is Difficult? by Colin S. Gray
http://www.dtic.mil/doctrine/jel/jfq_pubs/0422.pdf

 この中でG先生は戦略(strategy)が難しい理由を五つ挙げております。

@政策(policy)と軍事(military)の橋渡し役だから。
Aとにかくその性質上、複雑になりがち。
B戦略家をトレーニングして育てることは不可能→経験のみ
C重要な要素、面が多すぎる
D敵が何をやってくるのか、何を考えているのかを知ることがほとんど不可能。

 その他に、いくらテクノロジーが進化しても戦争の霧(fog of war)=不確実性、を消すことができないこと、そして今のほうがいろいろな要素を考えなければならないので、実行するのが難しい、などと書いております。

●What did Michael Howard mean by the forgotten dimension of strategy?

 この質問の答えなんですが、マイケル・ハワード氏※は、クラウゼヴィッツになぞらえて、戦略には四つの面がある、としております。その四つの面とは、

@logistial(補給)の面。
Aoperational(実行)の面。
Bsocial(社会)の面
Ctechnological (技術)の面

です。
 この論文が書かれたの1979年なんですが、核戦略を引き合いに出しながら、アメリカは戦略における技術的な面ばかりを強調しすぎる傾向があり、ソ連や中国のように社会的な面を統一することを全く考えていない、ということを語っております。

 ※ハワード氏の略歴です。英国保守党の中の人とは別人なので念のため.

http://www.clausewitz.com/CWZHOME/Bassford/Chapter21.htm#VanCreveld

Sir Michael Eliot Howard (1922-). Howard, whose education was interrupted by World War Two, served as a captain in the Coldstream Guards and won the Military Cross in 1943. He began teaching history in 1947 at King's College, London. He first read Clausewitz (in the Graham translation) in 1953 when he was appointed lecturer in war studies. 

I was initially most impressed by his concept of "friction," and the importance of moral forces as a means to overcome it. This related very directly to my own wartime experiences, and made me realize that what I had been through was a universal phenomenon in military affairs. Only very much later did I become interested in his teaching about the connection between war and politics. Fundamentally he appealed to me, and still does, because of his success in explaining the limitations of intellectualizing about war. It is an aspect of his teaching that I find still goes down very well in lecturing to the Services, and quite often leads them actually to read him. (47)
Howard moved to Oxford in 1968 and was appointed to the Chichele chair in 1977, serving as Spenser Wilkinson's successor as professor of the history of war until 1980. Howard has been particularly successful at implanting a respect for Clausewitz in his students, who have come to dominate British military studies. A number of his protégés have contributed to the English-language literature specifically on Clausewitz. (48) In 1980, Howard moved up to the even more prestigious Regius Professorship of Modern History and thence to Yale in 1989, as the first Robert A. Lovett Professor of Military and Naval History. From Yale, he has moved on to the Institute for Advanced Study at Princeton.

戦略学 第二週目

1、"Clausewitz, History, and the Future Strategic World" by Colin S. Gray
http://www.army.mod.uk/img/doctrine/scsi47.pdf

2、"Can Reading Clausewitz Save us from Future Mistakes?" by Bruce Fleming
http://www.carlisle.army.mil/usawc/parameters/04spring/fleming.pdf

3、戦争論、第一巻と第八巻

4、Modern Strategy by コリン・グレイ 第三章

5、Peter Paret "Makers of Modern Strategy" のクラウゼヴィッツの章

6、"Clausewitz" by Michael Howard

7、"Reading Clausewitz" by Beatrice Heuser

 4ではクラウゼヴィッツについてがテーマなのですが、この戦略思想家の「弱点」が述べられています.

@アイディアが細かいところまで煮詰まっていない(未完ですから当然といえばそうなのですが・・・)
A戦略の「三位一体」が勘違いされやすい。
B「戦争は政策の継続である」という“政策”(policy/politik)は何かをほとんど解説していない。
C「戦争と政策」の関係についての公式が、かなり未完成である。
D「戦争論」は、国家中心的な見方である(リアリストすぎる)
Eその当時のドイツ(プロシア)の状況(ナポレオンとの戦争における事実など)にとらわれすぎている。
F「敵」についての考察がほとんどない。
G「戦略」の定義が、やたらと軍事戦略だけに偏りすぎ。
H「戦争の目的」が軍事に偏りすぎ。
I「防御のほうが有利」というが、これはドイツのようなランドパワーのときだけにしか当てはまらない。他の「〜パワー」では、すべて攻撃のほうが有利。
J「重力の中心」(center of gravity)という概念の説明があまりにも物理的だ。
K絶対的戦争(殲滅戦争)と現実の戦争(制限戦争)の概念がうまく調和できていない。
L「戦争になったら情報は当てにならない」と書いて間違った教育をした。
M戦争の原因、政策の目標、国政術については何も書いていない。「戦争とは政策のことだ」とあるのに、肝心の「政策」については何も書かれていない。
N戦争の倫理について弱い。戦争を美化してはいないが、戦争をある種の必要悪と考えているため攻撃されやすい。
O兵站や補給について何も書いていない。
P海戦についてはほとんど触れていない。
Q「天才」「決定的な点」という言葉があやふやだ。
Rゲリラ戦に関する理論が弱い。
S文章が読みづらいために、余計な誤解を招いた。
などなどです。

戦略学 第五週目

1、Culture Clash: Assessing the Importance of Ideas in Security Studies
Michael C. Desch
International Security, Vol. 23, No. 1. (Summer, 1998), pp. 141-170

http://www.jstor.org/cgi-bin/jstor/printpage/01622889/di008163/00p0061k/0.pdf?backcontext=table-of-contents&dowhat=Acrobat&config=jstor&userID=86e1b9be@reading.ac.uk/01cc99333c005015cf3f8&0.pdf

2、Thinking about Strategic Culture
Alastair Iain Johnston
International Security, Vol. 19, No. 4. (Spring, 1995), pp. 32-64.

http://www.jstor.org/cgi-bin/jstor/printpage/01622889/di008150/00p0150f/0.pdf?backcontext=table-of-contents&dowhat=Acrobat&config=jstor&userID=86e1b9be@reading.ac.uk/01cc99333c005015cf3f8&0.pdf

3、Military Culture Does Matter
Volume 7, Number 2
January 1999 by Williamson Murray 

http://www.fpri.org/fpriwire/0702.199901.murray.militaryculturedoesmatter.html

戦略学 第六週目

1、Revisiting Mackinder and Angell: The Obsolescence of Great Power Geopolitics by CHRISTOPHER J. FETTWEIS A1

http://taylorandfrancis.metapress.com/app/home/contribution.asp?wasp=2724frwwwh1rrwaupj4p&referrer=parent&backto=issue,1,8;journal,7,18;linkingpublicationresults,1:102435,1

2、The continued primacy of geography - A Debate on Geopolitics
ORBIS, Spring, 1996 by Colin S. Gray

http://www.findarticles.com/p/articles/mi_m0365/is_n2_v40/ai_18338849/pg_1

3、Military Power: Explaining Victory and Defeat in Modern Battle
by Stephen D. Biddle

4、Geopolitics, Geography and Strategy 
~Colin S. Gray, Geoffrey Sloan

5、Democratic Ideas and Reality 
~H. Mackinder

 おまけ:イギリス生活便利サイト
http://www5a.biglobe.ne.jp/~london/linkco.htm


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