1774.米国の負けでどうなるか??



イラクの米軍が負けて、もうイラクにいられない状態になっている。
さあ、どうなるか考察しよう。    Fより

米軍の負けが確定的になっている。サマワの状態も米軍が陥落した
と発表した後も、ゲリラ勢力の配下にあり、ロケット攻撃を米軍が
受ける状態になっている。それと、米軍のキミット准将を狙撃して
、死亡させたとゲリラサイドから発表があった。もう、ヘリの安全
は保てない状態になり、F−16やF−15などの戦闘機による攻
撃しかできないようだ。このF−15もミサイルにより打ち落とさ
れているとのこと。

このような状態であり、米陸軍が何時までバクダッドの中心部を確
保できるかわからない。それより米軍自体の安全も怪しくなってい
る。ロケットによる攻撃を受けて、苦戦しているようだ。

ワシントンにもイラク戦悲観論が出ている。しかし、選挙まで1ケ
月になり、ここでブッシュが悲観論を言うわけには行かないが、政
府高官が、本音を漏らし始めている。パウエルやラムズフェルドな
どが弱気というか本音を言うと、ブッシュかローブから注意をされ
て、前言を翻すことが頻発している。

もう、どう終戦に持っていくかを米国国務省、国防省は検討してい
るようだ。一方、イラクのアラウィはイスラエルに接近しているよ
うだ。イスラエルもイラクに親ユダヤ政権があれば、イスラエルの
安定は格段に増すと思っている。

しかし、イスラエル軍を入れると、イラク暫定政権は民衆の支持が
無くなる。選挙も出来ないために、米軍や米国・イスラエル傀儡政
権と見られる。イスラエルが参戦すると、事態は一層混迷すること
になる。それより、ハルマゲドンの可能性が増すことになる。

米国の中東自由化も挫折することになる。中東の不安定化になる。
特にイスラエルへの影響が強くなる。今、イラクにいるゲリラが、
今後はパレスチナに移動して、かつイラクのロケットをゲリラは使
い始めることになる。イスラエル安定から一歩間違えると、イスラ
エルの崩壊になるように感じる。この時、故郷から追われたユダヤ
人たちは日本という同類の国に来ることになるでしょうね。
そのように予言されている。
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イラク問題で広がる悲観論
  Growing Pessimism on Iraq
ワシントン・ポスト 9月29日 By Dana Priest and Thomas E. Ricks
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http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/articles/A58183-2004Sep28.html

 CIAと国務省の諜報担当者によるこの1年間の評価と、現・元
政府高官の話しによると、国家安全保障機関に所属する専門家のあ
いだでは、イラク情勢はブッシュ政府高官が公式に表明しているよ
りも悪化しており、成功する可能性はますます望み薄であると考え
る者が増えてきているという。

 ブッシュ大統領とラムズフェルド国防長官その他が、楽観的な公
式見解を示すかたわらで、イラク現地で反乱勢力と戦いCIAと国
務省で分析にあたっている高官や陸軍将校団の幹部たちは、イラク
における反乱は公式に認められている以上に、より深く、より広範
囲に広がっていると証言している。

 CIA高官との接触を保っている元諜報機関幹部は、CIA関係
者が「イラク政策に憤慨してい。その理由は、大失敗であり、どん
どん深みにはまりこんでいるからだ」と話した。「それを立て直す
明快な方策がない。期待しうる最高のものでも、おぼつかない足取
りでテロリストに同調するという半ば失敗した状況と、弱体政府へ
の引継ぎといったところだ」。

 諜報機関のイラク分析に目を通したあるアメリカ政府高官は、「
明らかに、事態は改善されてない」と語った。

 かつてイラクで従軍した経験があり、今も電子メールでバグダッ
ドの幕僚と連絡をとっているある陸軍参謀将校は、「むしろ悪化し
ている」と言って同調した。「戦場では今、多くの悲観論が流れ出
しているようにみえる。私には信じられない事態が進行している。
グリーン・ゾーンのなかでも侵入者が攻撃を指揮しているんだ。
そんなことは1年前にはなかった」。

 今週末(この記事は9月29日付:訳註)パウエル国務長官は、
政府スポークスマンによる前向きな話題から話し始めるのでなく、
反乱勢力が増えていること、中東で反米世論が増大していることを
認めた。彼はABCの番組『ジス・ウィーク 今週のできごと』で
、「そう、確かに悪くなっている」と述べた。

 同じ頃、中東を担当する米軍司令官アビザイドは、NBCの『ミ
ート・ザ・プレス』に、「われわれは選挙を通して前途を切り開く
つもりだ」と述べた。アビザイドは新しい政治秩序とイラクの治安
部隊がいったん機能するなら、イラク問題に勝算はあると指摘した。

 パウエルの告白とアビザイドによる深刻ぶった警告は、7月に完
了した国家諜報委員会(NIC)の評価が公表された数日後に出て
きたものであり、それは政府の描く展望とは劇的に異なる見通しを
提出し、CIAと国務省・国防相の総意を代表するものであった。

 国家諜報委員会は、最良のシナリオにおいても、イラクは今後
18ヶ月は「安定する望みは薄い」ことが予想されると指摘した。
そして最悪の場合は、内戦に陥ることもありうる。

 政府高官によると、7月時点での評価は、2003年末および戦
争前になされた評価と似ており、アメリカの占領に対するレジスタ
ンスは、政府が描いているものよりもっと悲観的な事態をつきつけ
ている。政府高官を務めたある人物は、「皆、事態はもっと悪くな
ると予想していると話している」と述べた。

 7月文書の査定に加わったある高官は、CIA幹部に助言する
NICがバラ色のシナリオを盛り込まないと決意したのは、「あま
りに非現実的だったためだった」と説明した。

 その概要がニューヨーク・タイムズによって暴露されたあと、ホ
ワイトハウスのマクレラン報道官ともう一人のホワイトハウス報道
官は、この諜報委員会の評価は「悲観論者と反対者」の仕事だと決
めつけた。

 ブッシュ大統領はその評価は一つの憶測だと言い、それは多くの
諜報当局者を驚かせている。

 「CIAは幾通りかのシナリオを描いたのだ」とブッシュは9月
21日に説明した。「暮らしがひどくなるケース、暮らしは良好の
ケース、暮らしがもっと良くなるケース。それに、どんな状況が好
ましいのかも考慮されている」。

 2日後、ブッシュは自身の言葉を修正した。「私は『憶測』とい
う不適切な言葉を使った。『見通し』と言うべきだった」。

 ブッシュはさらに続けた−−「CIAがやってきて、『これは可
能性なんです、可能性、一つの可能性です』と説明した」 「しか
しアメリカ国民にとって聞く価値があるのは、現実である。そして
まさに現実に(イラク)首相がこの地に来ている。彼は現地で起こ
っていることを説明してくれている。それは最良の報告書だ」。

 かつて反乱勢力を「どんづまり」と一蹴したラムズフェルドは、
イラクにおける局面と見通しを今でも前向きに描いてみせるものの
、彼の楽観論を見直し始めた。彼は先週、上院軍事委員会が開かれ
る前に、「自由への道は平坦ではないし、これまでも平坦だったこ
とはない」と語った。「個人的見解では、公正な評価には、幾らか
の忍耐と、幾らかの展望が求められるものだ」。

 今週、保守的なコラムニストであるロバート・ノバクが、その評
価の準備を監督したNICに所属する諜報将校ポール・ピラーと
CIAを非難した。

 カリフォルニアで開かれた私的な晩餐会でピラーがイラクについ
ておこなったコメントは、彼およびCIAの他のスタッフは大統領
と見解を異にしていることを示している−−こうノバクは指摘した。

 最近および現役の諜報将校がこの二日間、ノバクの見解に異論を
唱える会見をおこなった。ピラーと一緒に勤務しているジョージタ
ウン大学教授で諜報関係の専門家であるダニエル・バイマンは、「
ピラーは究極のプロフェッショナルだから」と弁解した。「違いが
あるにしては彼の語り口調はあまりに穏やかだ」と。

 あるCIA高官は「もし政府内の人々が自説に固執しても私は驚
かない」と述べた。他の人々同様に、彼も匿名を条件に取材に応じ
たが、その理由は、彼らが話をすることには公的な認可が与えられ
てないからであり、また、政府中枢の高官を批判することになるの
を心配しているからでもある。

 「われわれは都合の悪いことも見るよう彼らに働きかけいるとこ
ろで、彼らに情報を提供しようとしているんだ。もちろん、彼らが
聞きたくないことも言ったりしている」。

 CIAとホワイトハウスのあいだの対立に関して、CIA、国務
省、ペンタゴン(国防総省)と接触を持つある諜報関係の専門家が
次のように話した−−「現在の対立関係」は、イラク問題でCIA
が政府と立場を異にしているのではなくて、「国務省と軍のあいだ
にある」と。

 国家安全保障を担当する高官は、近づく大統領選挙がイラク問題
での大衆的議論を歪めてしまったようだと認めた。

 陸軍大学で中東地域戦略と立案部門の主任であるスティーブン・
メッツは、「イラクは確かに思っていたとよりも厳しい状況になっ
たと誰もが口にする。特にイラク国民の側のナショナリズムは激し
くなった」と話し。しかし彼は、「われわれは中立だが、政治的な
談論が何かを反映しているとは思わない。双方に加熱ぎみの議論が
あり、言い過ぎのようだ」と付け加えた。

 ある陸軍参謀将校にとって、イラクからの報告書は、現地で適切
な経過が進行しているかどうか疑問を抱かせるものであった。

 「報告書には、イラク人治安部隊は出口戦略だと述べられている
が、私が現地から聞いていることは、そのイラク軍が機能してない
というものだ」と彼は指摘した。「イラク人治安部隊は、占領者を
追い出すために、反乱勢力や一般大衆と共謀している、と感じさせ
るものがある」。

 彼はさらに続けた−−「私の感じ方が間違いであってほしい」。

  (ポスト記者ウォルター・ピンカスとロビン・ライトが協力)
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[アラブの声]イラク国防相、省内秘密会議でイスラエルからの軍事
支援を要請

 イラクで進退窮まった観のある米軍は、イスラエルの軍事力に頼
るしか方法が無くなったのか?5日付のヨルダンのアッサビール紙
は、イラクとイスラエルの関係正常化実現に躍起となるイラク首相
と国防相や、裏で糸を操るアメリカの姿を伝えた。

 国連総会でイラク暫定首相アラウィとイスラエル外相が結んだ握
手でイラクとイスラエルの関係が近づいてきた。その後、イラク国
防相ハーゼム・シャーラーンが「イスラエルとの完全な関係樹立を
支持する」との声明を出した。

 情報によると、イスラム法学者機構(スンナ派最高権威団体)と
ムクタダ・サドル派(シーア派)、ジャワード・ハーリシー(シー
ア派でイラク独立と一体化を唱える旗手)のメンバーが、イラクと
イスラエル関係正常化の動きを阻止するために頻繁に協議している。

 イスラム法学者機構の代表ハーリス・ダーリー師は、「首都バグ
ダード中心部の堅固なグリーン・ゾーン内には、シオニストの大使
館があることを示す情報を掴んでいる」と明かした。「イラク政府
は、イスラエルの対外諜報機関、モサドと上層部で協調し続けてい
るし、イスラエルに対して責務を負っている。モサドはイラク侵攻
とイラク抵抗勢力叩きの主要当事者である」

 ハーリシー事務所は、シャーラーン国防相を「悪辣極まりない考
えの持ち主で、イスラエルとの関係緊密化を最も強く支持する一人
だ。ナジャフやファッルージャが危機的状況に陥った時に、シオニ
ストたちと完全な関係樹立に柔軟な態度を示し歓迎した」と痛罵し
た。

 複数の政治報告書によるとシャーラーン国防相は、国防省内で開
かれた秘密会議で、「対イラク抵抗勢力闘争にイスラエルから軍事
、治安援助を要請する」提案をした。同報告書は、「抵抗勢力は、
シオニストとの関係と協調志向のためシャーラーンを、アラウィ暫
定首相に次ぐ第二の標的と見なしている」と指摘している。

 複数のイラク人政治家は、「アラウィはイラクの治安安定に必要
とあらば、悪魔とも手を組む。治安状況が悪化した後、イスラエル
との関係樹立は優先課題になっている」と語る。

 パレスチナを支援する民族主義的姿勢が原因で、最近バグダード
大学のパレスチナ研究センター所長の職を解かれたホダー・ヌエイ
ミー女史は、イラクとイスラエルの接近を、「大中東構想建設のた
めの、地域環境の運備工作の一部」と喝破する。

 バグダード大学の国際関係学科所長ナビール・サリーム氏は、「
アメリカ人はイラク政府にイスラエルとの関係緊密化を急ぐよう圧
力を加えている。イラク人は両国の関係正常化を絶対認めない」と
米国を非難した。

 イラクとイスラエルの関係緊密化の目的は、米国がイランとシリ
アに、それぞれ核問題とパレスチナ抵抗勢力支援の問題で、圧力を
掛けることにあるとする見方がバグダードで支配的である。一方あ
る大政党内では、「イラク政府の検討課題になっているイラクとイ
スラエルの関係緊密化は、イラクと、それぞれシリア、イランとの
関係を後退させ、国境治安警備での相互協力の弱体化につながる」
とする見方が強い。

 更に恐るべきことは、「暫定国民評議会(議会)のフアード・マ
ースーム議長は、『大統領は名誉職で首相が実権を有するという点
で、考えられているイラクの政治形態はイスラエルの政治形態と似
通っている故、来るイラクの総選挙でイスラエルの援助を求める』
とイスラエルの研究機関に書簡を出した」と漏れ聞こえることだ。

 イラクの戦略研究者たちは、次のように予測している。「イラク
がイスラエルと接近を図れば、アラウィは支持者を失うことで立場
を弱め、イラク抵抗勢力の強勢につながる」イラクの民衆は、アラ
ウィとシャーラーンの最近のやり方を見て、イラクにイスラエル人
が存在しているとの情報の信憑性を確信するようになり、ますます
抵抗勢力への支持を強め始めた。
http://www.assabeel.net/article.asp?version=561&newsid=8173§ion=80


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