1738.異型の聖人



柳田国男などが基礎を作り網野さんが提唱して、だんだん古代から
続く日本の構造が明らかになってきている。この継続検討が必要で
ある。  Fより

網野先生も死んで、この古代日本の構造を明らかにする人がいなく
なっている。しかし、この古代日本の構造解明が必要になっている。
日本が世界を救うのは、この秘められた日本の構造にあるのですか
ら、一刻も早く、解き明かすことが求められているように感じる。

特に、聖徳太子の預言書を見ていると、その思いを深くする。この
予言体系が大本教の出口王仁三郎や日月神示の岡本天明に繋がる。
そして、この予言系の最終時点に現在あるのです。最後のときに、
弥勒菩薩が世に現れることになっている。

古代天皇成立時に戦乱という問題が起きていない。この事実が日本
の和の思想を構成するが、日本は豊かであり、中国や朝鮮から政権
の敗残者が逃れてきても、豊富な食糧があるために、飢える事がな
く、このため戦争が起きない時代が続く。それと、2500年前に
、中国から最初に逃れた民族が、長江文明の末裔である呉・越とい
う江南の米を主体とした農耕民族であり、農業ができれば戦闘的な
民族でなかった。これが日本古代の幸運になっている。この人たち
は縄文人とは住む地域が違うし、生活環境が違うために戦争も起き
なかったのです。

そして、この2つの民族は、融和して天皇という制度を作ったので
しょうね。ピラミッドが日本の各地にあるのは、縄文宗教の影響で
あると見える。山の縄文人支配が当分続いたように感じる。この日
本のピラミッド群を見ると、縄文人の実力が分かる。この後に秦の
末裔たちが日本に来る。ここで天皇の移譲が起きたと考える。

この古墳時代から景教の思想が日本に濃厚になる。東方キリスト教
(景教)はユダヤ教の教えに近い。聖徳太子の予言もユダヤ予言体
系を引き継いでいる。このため、末法の世に弥勒が再度来て、世界
を助けるというようなキリスト再臨を思わせる予言ができるのでし
ょうね。この予言でも分かるとおり、秦氏の存在は大きい。

しかし、秦氏が裏で支える天皇家が成立して、権力は仏教支配を目
指した百済王朝の蘇我氏であったり、新羅王朝の貴族である藤原氏
であったり、その時の朝鮮・中国の事情が影響したのでしょうが、
平安時代、藤原氏の権力が確立してからは、大陸で負けた政権の貴
族たちが日本に亡命しても、日本に安定的な政権が確立していたた
めに、政権サイドの貴族にはなれなくなっているようだ。

このような中国の旧政権の貴族を、平安時代からは下級の役人であ
る学者や僧侶として、日本に招き入れた。この招き入れるために、
全国に国分寺を建てている。このため、中国の歴代文化が日本に残
り、前政権の貴族を皆殺しする中国には残っていない理由です。
朝鮮も同様ですね。日本には、唐招提寺や五山文化などの中国の一
流な文化が時々、花開くことになるし、現在、神社やお寺にその文
化が残っている。朝鮮の白磁器も日本に多く残っている。日本は工
人を聖人として処遇したが、朝鮮は工人を冷遇している。

この伝統を生かすような仕組みを現代に復活する必要があると思っ
ている。ユダヤ人はセム族であり、日本人と同じように背の小さな
、そして浅黒い人たちなはずです。イスラエルにいる大柄で白人の
ユダヤ人は、本当のユダヤ人ではない。そして、どうもラザードな
ど米国投資銀が景教国家である日本投資・中国投資を増やしている
のが気になる。

この背の低い人をニューヨークのダイヤモンド街に多く見かける。
この人たちは、そろそろ米国が衰退と見て、次の安全な場所に移動
するはずである。この安全な場所が日本や中国であるようですね。
この人たちを受け入れる法律の整備が必要です。グリーンカードで
もいいはず。中国はこの人たちを狙って、グリーンカードの制度を
作っている。機を見るに敏です。しかし、中国はまだ反米が強くて
リスクに敏感なユダヤ人が行くとは思えない。また横に逸れた。

日本の天皇制度成立を見ると、縄文文化と弥生文化が調和している。
弥生時代初期、縄文時代後期には、大きな戦争がなかったことは、
このコラムでも過去に論じていることである。どうも、縄文文化を
継承する一族が、天皇家をサポートする役割を与えられたような感
じがする。このため、裏の日本の構図ができて、この人たちは異型
の聖人(サンガ)となり、古代・中世において、戦国時代も関所を
無料で通過できたのです。密教の高野山との技術的なことで結びつ
いたようですね。戦国時代は異型の聖人たちが大活躍した時代でも
あるのです。商人や工人、忍者がその腕を振るえた時代ですし、死
体処理業もいい収入になっていたようだ。

そして、関東には過去から差別問題がないが、関西には差別問題が
あり、この裏日本は明治以後には社会問題になっていた。アンタチ
ャブルな人たちとして見られている。表の日本経済が、米や農業の
みで構成されているのは昔からであるが、しかし昔から神社や寺の
縁日に欠かせない芸人・商売人・道具師などは神聖な存在として昔
から戦国時代まで、ある程度尊敬されていた。この人たちが裏の日
本を構成して、天皇を助ける存在であったようだ。ここまでは網野
さんの功績。しかし、社会的な身分となると最低であった。このた
め、江戸時代:士農工商の身分制度ができることになる。異型の聖
人ではなくなり、身分の低い階級にされたのです。しかし、身分が
低いはずの伊賀・甲賀の忍者などが徳川を守り、天皇を守っている。
裏社会が機能していた。

もう1つ、天皇になろうとした織田信長を暗殺した明智光秀は裏の
人間であった疑いがある。織田は京都になぜ軍勢を引き連れて、本
能寺に入ったか??なぜ、突然、明智は決起するのか??そして、
徳川時代になって、明智が天海僧正になったという歴史が出てきて
いるのかの疑問があるが、簡単に説明できるのです。
その理由は、天皇に織田がなろうとしたために、裏社会が防御に回
ったと思えるのです。そして、豊臣秀吉も諜報にその才がある所を
みると裏社会の人間であることが分かるのです。ということは、徳
川・豊臣が共謀して、明智に暗殺をさせたが答えなのでしょうね。

もう一人、足利義満が天皇になろうとしたが、急死する。ここにも
裏の関与があるとみている。毒を盛った可能性が否定できない。
もう1人、天皇になり損ねたのが道鏡である。日本史で見えるのは
この程度であるが、裏の活躍で天皇家を守っている。裏が表を支え
る仕組みができているために、京都御所は平安・室町・江戸時代、
竹が短冊なっている簡単な塀で防備しているだけの簡単な社でしか
なかったのです。

どうも、現在その裏が支える仕組みの崩壊が起きている感じを受け
る。皇太子が発言したように雅子様とこの裏を支える侍従たちが対
立しているように感じる。この日本の裏社会が海外で先端的な教育
を受けた雅子様には、理解不能なのでしょうね。

ほとんどの日本人が同様な状態にあると思うが、ここは日本が成立
した起源やその仕組みを理解してほしいし、今後の世界と向き合う
日本が拠って立つ基盤を理解して欲しいものですね。
日本が成立したのは、逃げてくる人たちを無条件で受け入れたから
ですし、和の精神を発揮したからですよ。

日本の起源の理解がない似非右翼が、明治以後の国家神道的に日本
を立派であると高みに上げて、他民族の流入を拒否して鎖国すると
、次の日本はなくなる。大きな気持ちで、開放していないと日本に
優秀な人が集まらない。古代から中世の大らかさを再度獲得して、
かつ、世界の救済に立ち上がらないと、制度が間に合わない。

日本の人口が減少に転じるのも、神が再度古代の大らかさを取り戻
せと言っているように感じる。

参考資料:
風の王国 五木 寛之  新潮文庫

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