1710.中国の反日をどうするか?



江沢民の時代、反日教育をして、日本に対抗して国家作りをしてい
た。この時代と今は違うが後遺症が出ている。  Fより

胡錦濤国家主席になって、経済中心に国家運営を考えるようになっ
たが、その前の江沢民時代はまだ、反自由民主主義陣営を言う国家
目標で反日反米をスローガンにして、国民意志を統一していた。
このため自由阻止の天安門事件も起きている。

この時代は、このコラムも当然、反中国で中国の日本敵視政策を撤
回させべく主張した。その敵対的な中国にODAを集中して援助し
た自民党の政策はおかしいと指摘した。中国にも市場主義で日本と
協力していくことを願ったが、胡錦濤主席になって、やっと国営企
業が民営企業化し、日本も中国市場に参加できる状態になり、その
中国ビジネスが大規模になって、日本経済に大きなウエートを占め
る事実が出てきた。

そして、アサヒビールやコマツ、新日鉄、ダイハツなどが中国に進
出して成功している。今回の景気回復は中国向け輸出に支えられて
いる部分が大きい。ちなみに韓国は中国製品に負けて、大不況であ
るが、日本は部品や高付加価値製品であるために、中国製品と競合
になっていない。

このように、もう日本と中国が仲たがいできるような関係ではない
。このため、反中ではなく、東アジア共同体のような中国とASE
ANを含めた地域経済圏を構築するべきと主張を変えている。
そして、ASEAN諸国も中国とのFTA交渉が最終段階に来てい
る。日本とASEANの交渉は反対に頓挫の危険性を帯びている。

日本は自国中心で戦略的なことを無視している。このような対応を
していると、ASEAN諸国は中国との関係を強化してアジアに日
本の居場所がなくなる。日本と中国は、そういう意味では競合関係
にある。切磋琢磨ということでしょうね。

中国は基本的にEUみたいな上海人、福建人、北京人、華南人、湖
南人などの諸民族の連合体になっている。このため、中国への愛国
心はない。そのバラバラな民族をあたかも1つの中国人と意識させ
ているのは、教育とマスコミでしかない。諸民族では言語・文化も
違うので統一感を作るのは容易ではない。

この統一感高揚のために江沢民時代は反日を教育・宣伝をしていた
ことが、今成果として若者が反日運動を反政府運動に代わりに行う
理由であろう。

しかし、今後の日中関係を正常するには、日本政府も中国に中国内
の反日活動に善処を求め、かつ在中日本人保護をお願いするしかな
い。現在胡錦濤政権は経済中心のリアリスト政権であるので、日本
と問題を起こそうとしていないはず。そこがノムジュン韓国政権と
違う。政権トップが反日を煽っている韓国の方が日本からすると問
題が大きい。

恐らく、米国は中東大戦争を行うために、東アジアでの活動は停滞
して安全保障・経済上、日中両国が友好な関係でないと、アジアが
安定しない。
そして、今後の世界を経済的にリードするのは日本と中国になるよ
うな気がする。世界の普及品工場の中国と世界的な部品供給・高付
加価値品工場の日本となるでしょうね。
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日・ASEAN、EPA巡る事前協議が難航
 モノやサービスに関する自由貿易協定(FTA)にとどまらず、
人の交流の自由化などを含む経済連携協定(EPA)の締結に向け
た日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)の政府間事前協議が難
航している。関係者によると、農業分野で譲歩を迫られることを嫌
う日本側が交渉の期限設定を渋っていることにASEAN側が反発
、今後の協議の打ち切りを通告する事態に及んでいる。

 日本とASEANは昨年の首脳会議で、2012年までに関税撤廃な
どを完了させることで合意している。日本側は協議継続を働きかけ
る方針だが、政府内では「今年11月の日ASEAN首脳会議の際に
、来年からの本交渉入りで合意するシナリオが不透明になった」と
の見方が出ている。 (07:01) 
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非公式情報
脱亜入米?

By StrangeLove

59年前の8月6日、広島に原子爆弾が投下された。当時、日本軍は迎
撃する能力を失っていて、軍事的な敗北は明らかな情勢だった。
3月10日の東京大空襲も必要はなかった。少なくとも一般国民の皆殺
し爆撃は許されない行為である。

こうした時期、米英両国の一部エリートには日本やドイツと手を組
み、ソ連を攻撃しようとする動きがあった。バチカンを介して日本
が和平工作していたとも言われている。反撃を始めたソ連が『カト
リック教国』の中央ヨーロッパを制圧する前に戦闘を終わらせたい
とバチカンは考えていたようだ。イギリスやアメリカもソ連の反撃
には焦ったはずだ。

1930年代、ウォール街の支配的な位置にあった富豪たちがナチを資
金面から支援、さらに自分たちもニューディーラーを倒すためにク
ーデターを計画していたようだ。この計画については曖昧なままだ
が、現役時代に海兵隊を率いて暴れ回っていたスメドレー・バトラ
ー退役少将が議会でクーデターについて証言した意味は重い。

戦後、アメリカの国務省や情報機関が元ナチ、あるいは元ナチ協力
者を組織的に保護して南アメリカに逃走させ、場合によってはアメ
リカ国内に呼び寄せたのは必然だと言えるだろう。『赤狩り』で反
ナチ勢力を弾圧したのも同じ流れの中での出来事だ。冷戦もこの延
長線上にある。

ソ連が消滅した直後の1992年、アメリカのネオコン(ストラウス主
義者)は軍事力を前面に出した世界制覇計画を作成している。資源
を独占し、アジアの成長を抑えるという内容も含まれていた。

石油を支配するためには中東をコントロールする必要がある。親イ
スラエルのネオコンはイスラエル、ヨルダン、イラク、トルコを結
び、シリアと湾岸諸国を分断しようと計画、イラクのサダム・フセ
イン体制の打倒を打ち出した。当初、ヨルダンの王族にイラクを支
配させようとしていた。現ブッシュ政権の中心メンバーがイラク攻
撃を決断したのは遅くとも1992年ということ。

もう一カ所、彼らが注目していたのがアジア。潜在的ライバルを早
い段階に潰してしまえということだ。2001年、ジョージ・ブッシュ
政権が中国を敵視する発言を繰り返していた理由はここにある。

現在、アジアでは団結の動きが続いている。相互に信頼し合ってい
るとは思えないが、それでも韓国は中国と友好的な関係を築こうと
している。そうした中、日本が中国に接近するとアメリカにとって
は一大事。どうしても日本をアジアで孤立させる必要がある。小泉
首相はアメリカ側の気持ちをよくわかっている。逆に田中家は嫌わ
れる。

現在、中国で開かれているサッカーの大会で日本のチームはブーイ
ングを受けているという。この現象を最も喜んでいるのはホワイト
ハウスであろう。
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成16年(2004)8月6日(金曜日)
          通巻 第878号 

中華思想と“劣根性”
 憎しみを梃子に本質の議論、失政をすり替える政治が中国の伝統
である

 中国人の考え方の中には「根性」という語彙がない。かろうじて
存在するのは「劣根性」である。従って「ヤマト精神」とか「大和
魂」とか、言葉で理解できても、実態として何故日本人が、かれら
の認識から見ると「架空」の目的の為に団結できるのか正確に把握
できない。
  
それならば「漢族」という概念で、かれらが団結できるか。
それも無理である。
漢族も、そもそも雑多な多くの諸民族の混交体であり、嘗てのフン
、鮮卑、凶奴などが漢字を習得し、普通語(漢語)を喋るようにな
って同化したのである。この時期に騎馬民族と農耕民族も同化を始
めた。その後、もし漢族が団結できたならば、しかも「漢族精神」
なるものを発揮できていたならば女真、金、元、清という異民族支
配を受け入れる筈はないであろう。

 ならば愛国を鼓吹する北京の言うとおりに「国家」のために死ぬ?
 そんなことはまっぴら御免である。中国人にとって第一義的な守
るべき価値は自分であり、家族であり、親戚であり、ついで友人、
同郷人となる。址の人々は敵であり、絶対に信用をしない。
 近年の戦争をみても、武器を持たないチベット民族をなぶり殺し
して、「併合」をできても、ほかの戦争は全て負けた。(日中戦争
で蒋介石は南京から重慶へ逃げて米軍の支援をあおぎ、また共産党
が「中国が『勝った』」と宣伝している三つの山岳戦争はゲリアの
待ち伏せ戦術)。あのベトナムにさえ、中国は負けている。
 
だが、中央集権の統一メカニズムを維持するためにさかんに情報操
作、政治宣伝、悪質な謀略を用いる。
 憎しみを梃子に本質の議論、失政をすべてすり替える政治が中国
の伝統である。「南京大虐殺」なるでっち上げが、それを象徴して
いる。
 だが民衆レベルにおいては、たまたま所属する國、王朝が何処か
と戦争を始めようが、それは自分とは関係がないのである。李鴻章
が日本と戦争をしたことも、つい最近までは「あれは北洋艦隊と日
本の戦争」であり、国家レベルではない、と解釈されてきた。95
年に江沢民が反日キャンペーンのついでとばかり「甲午戦争記念館
」をつくり、北洋艦隊の戦士達に愛国者の評価を与えた。

しかし、中国人には日本人のような「滅私奉公」の精神がないから
、仕事のために家庭を省みないなど中国では冗談にもならない。北
京でも上海でも午後五時から一時間ほどの交通渋滞は、残業をしな
いで、一斉に帰るからである。

だから中国の指導者にとっては、容易に団結し、会社のためには残
業もいとわない日本人が羨ましくて仕方がない。疎ましくもある。
「太平天国」「義和団」、なんでもかんでも民族主義と結びつく動
きは、拝外主義的ショービニズムの本質は棚に上げてでも、最近、
突如として高く評価するのである。

そこで近年政治レベルで頻出してくる語彙とは「中華民族」、「中
華文明」である。いずれも架空の概念である。笛吹けど踊らず、だ
が、今回はサッカーで踊り出したから当局が慌てた。

「中華民族」なるは全くのフィクションだが、何回も何十回も唱え
ていれば、やがて真実に聞こえるらしく、江沢民は本気で首唱しは
じめ、党大会にまで持ち出した。
この概念を端から疑問視しているのは蒙古、満州、チベット、ウィ
グル、チワン族ばかりか、各地のイスラム教徒、パイ族、イ続など
合計56の小数民族(「小民」という)。
中国人にとって、手で触れるような実態として感触があるのは福建
人、上海人、北京人、華南人、湖南人などといった地域文化特性放
言が濃厚な「コミュニティ」であり、それらを一気に大風呂敷につ
つんでしまう「中華民族」は、じつは実態において理解しがたいの
である。

したがって日本は中国の「反日」に少しも慌てることはない。
嫉妬心と群集心理が織りまざった、サッカー場内での「反日」行為
など、端から問題にするべきことでもなく、そのレベルでしか「愛
国」を発揮できない、面妖な「中華民族」などという民族主義が、
確実に情報操作されたフィクションであることに日本人は気づくべ
きであろう。
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成16年(2004)8月5日(木曜日)
          通巻 第877号 
 中国のサッカー試合”反日”事件が意味するもの
   決勝戦は「反日暴動」化し、現代版「義和団事件」になる

義和団事件は攘夷感情の発露でもあった。
 ドイツもロシアもシナ人に対してじつに横暴であり、英米仏も中
国に宣教師を派遣し、その裏では滅茶苦茶な蛮行を行い、無謀な植
民地経営を続行しようとした。
ドイツ兵とロシア兵は通州などで狼藉、略奪、暴行の限りをつくし
、民家に火を放ち、女性を陵辱し、財宝を奪い尽くした。

 秩序だった軍、モラルの高い進出は日本だけだった。だから当時
、中国の民衆は日本軍が入城すると歓喜した。

▲攘夷を政治利用できない中国の若者たちが問題なのだ!
ともかく「攘夷」だけを錦の御旗に掲げ、その後の展望のない義和
団の乱は、指導者不在でもあったゆえに(もっとも西太后の第五列
だから)、柴五郎が率いた日本軍の主導で義和団のゲリラは散々に
蹴散らされた。

 素朴で無知蒙昧の大衆を扇動する中華ナショナリズムは、ときに
暴走を展開する。
 それは独裁の恐怖から逃れようとする、部屋の奥へ押し込められ
た、悲壮な、それでいて擬制のナショナリズムだからである。

 日本の明治維新は尊皇攘夷だった。
 攘夷に燃える青年達が途中から倒幕へ路線を変更したように、
もしあのときの義和団が”官製やらせ暴動”ではなく、たとえば洪
秀全が率いた「太平天国の乱」のように長期的ビジョンを持った指
導者が存在していれば、攘夷暴動はほぼ間違いなく中華攘夷、打倒
清朝となる筈だった。

 中国の反日サッカー事件は「攘夷」を掲げる文脈からは義和団的
暴挙でしかない。それは民衆の支持を得にくいであろう。民衆の願
望は一日も早い民主化と共産党政治への決別であるのだから。
攘夷が同時に倒幕となれば、革命は成就できる。

 サッカーから「攘夷暴動」が発展すれば「反共産」へと繋がる可
能性がある。だからこそ当局は極度に神経質になって警備を強化す
る。「日本人」を守るためではない。暴徒が大衆を巻き添えにして
、「反政府」「反共産党」へ流れ込むのを防ぐためである。

▲江沢民チルドレンの横暴
さて事実経過をざっと振り返る。
 重慶で開催されたサッカー・アジア杯で日本チームに対して極め
て悪質な反日行動がスタジオで起きた。
 これは江沢民チルドランといわれる、「反日」を刷り込まれた、
無知な若い人が中心だが、一方、かれらには「反日」しか表現の自
由がないからである。

 一般的にも中国人が「反日」に気軽に乗りやすいのは黄河四千年
の歴史が証明する華夷秩序であり、東の蛮族=倭と蔑視してきた日
本が経済的文明的に中国を遙かに超えた存在になったことに我慢で
きないからだ。率直にいえば日本への嫉妬である。

 報道に依れば、試合終了後には日本チームのバスが中国人観客に
取り囲まれ、卵をぶつけられ、対オマーン戦では中国人観客の声援
が中国とは関係の薄いオマーンにのみ寄せられ、対タイ戦でも日本
選手への露骨なブーイングが目立った。
 
日本からのサポーター(三十人程度)にもゴミやモノが投げられ、
しかもイラン戦では、国歌君が代の斉唱を無視し、中継するはずの
中国テレビもその場面をカットした。
 (これって卒業式で君が代を歌わない馬鹿達と似てますね)。

 取材していた北京特派員の話では「日本人サポーターはスタンド
の一隅に集められ、外野にいた単独個人参加の日本人も集められ、
最後はバスに乗るところまで護衛された。重慶五万人のスタジオは
無料のパス(入場券)をばらまいて作為的に埋められていたので、
サッカーも知らない付和雷同の人が多かった」という。

済南に会場を移した対バーレーン戦では、スタンドに「釣魚島(尖
閣諸島)は中国のもの」とサッカーとは関係のない反日スローガン
が掲げられた。重慶の評判を聞いて北京から近い済南に活動家が混
入したのである。

 当局は日本チームが参戦するサッカー場には、第二軍=人民武装
警察を導入したうえ、千名規模の私服警官を会場に配置した。それ
ほど厳しい警備体制を敷いたが、四年後の北京五輪は、このままで
は開催も危ぶまれるとの声が聞かれた。

 ▲北京オリンピックを潰す名案
 とするのならば、中国の面子を簡単につぶる方法も同時に見つか
ったことになる。中国の反日活動を日本が逆に梃子として政治宣伝
に活用すればよいのだ。

 共産党指導部は、その恐怖を前もって知っている。
 かの共産主義青年団機関紙「中国青年報」ですら「こうした『愛
国』には誰も喝采しない」とする論文を掲載し、「スポーツと政治
を混同するな」。「市民の不満は、主に日本の右翼勢力の劣悪な行
為のため」。「行き過ぎた民族感情のなかで報復の快感を味わった
かもしれないが、スポーツの尊厳を損ない、本来の意義を失わせる
」と書いた。

 また「日本人サポーターが当初見込みより10分の1に減少した
。『北京五輪が待っている』事実を忘れてはいけない」と珍しく冷
静な対応を呼びかける。

 たまたま北京に居た筆者は知り合いの中国人数人に電話などして
、この事件の感想を聞いたが「え。そんな事件あったの?」とまる
で無関心。当局の懸念をよそに、一般市民の感情は明らかに乖離し
ている。

 ▲「緑色芸人」も被害に
 さてさて、じつは同時期、まったく同質の、もう一つの事件が北
京で起きていた。台湾の人気歌手アーメィこと張恵妹が、北京の首
都体育館で「個人リサイタル」を開いた。謂わば、都はるみが北京
で独演会を行うような快挙である。

 ところが北京はアーメィを嫌っており、陳水扁総統の就任式で請
われて歌ったばっかりに、中国大陸側は彼女を「緑色芸人」と張り
紙し、猛烈な「台湾独立反対」のキャーペーンを展開してきた。

 「ネット上で『アーメィ・リサイタルを妨害しよう』という呼び
かけがなされ、実際に7月31日のリサイタル会場には『反・台湾
独立』を掲げる活動家たちがあつまり、警備と衝突した。会場では
五回もX線検査を通らないと入れないほどの厳重な警備でアーメィ
・ファンをがっかりさせた」(『自由時報』、8月1日号)。

 事態に慌てることはない。
子供じみた反日は劣等生が優等生にもつ、あの説明不能な深層心理
、嫉妬が行動の源泉であり、中華文明の輻輳した嫉妬感情がなせる
業であり、日本のマスコミは、むしろ北京オリンピック・ボイコッ
トをほのめかせばいいのである。
 
 たかが「毬蹴り」なれど、反日の事態を変に重く見た日本政府は
細田官房長官が記者会見し、「中国で開催中のサッカー・アジアカ
ップで中国人の観衆らが反日感情を露骨に示しているが、これにつ
いて外務省を通じ、改善を申し入れている。あくまでも平静に対応
し、スポーツの交流で反日感情をあおるような結果を招いてはなら
ない」と月並みなコメントを出したに止める。
 
 また細田長官は中国政府に対して7月26日、28日と8月3日
の3回、改善を申し入れた事実経過を公表した。
 
 この土曜日、決勝戦は日本と中国が対戦する。
 日本が勝つと暴動が起きる?

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