1569.読者の声と木村コラム



宗教とreligion
 
  宗教は、教えを宗とする、教えを持つ事である。イスラム教、キ
リスト教、ユダヤ教は、コーラン、聖書と各教典がある。勿論、仏
教は仏典である。
 
  religionは、「神と人の契約」を意味するラテン語であ
る。
  日本にキリスト教が入ってきた時点で便宜的に宗教としたのは、
肯けるが、仏教をreligionと訳するのには、相当問題があ
る。religionは、キリスト教やユダヤ教、イスラム教には
、通用するが、仏教には通用しない。仏教をreligionと翻
訳できない。 
 
   无与等者         宗悦   
   自問是何人      善郎
   飛躍                實篤
   露堂々             大拙
 
  私は、上記4氏の寄せ書きの色紙を持っている。勿論写真印刷。
鈴木大拙が亡くなって、読売新聞社が記念に限定出版したものが、
当地の書店で売れずにあったので、偶々私は、購入出来たのである
。
 
  長与善郎の書に、「自問是何人」とある。  宗教の出発点は、将
にここにある。自身への問いである。また釈尊が阿難陀(アーナン
ダ)に「汝自当知(ニョウジトウチ)」と言われた。井上茂信氏が
指摘するような、日本社会の行動基準を自己の外側、すなわち世間
に置き、他者の評価をおもんぱかる恥の文化ではない。
 
  オーム真理教の教組麻原彰晃こと松本知津夫の1審判決が2月27
日にあったが、当然、誰もが予期した通りの死刑判決であった。
しかし、それでも誰もが納得できるものではなかった。死刑でも、
八つ裂きでも納得できない。
 
  しかし日本人の多くは、何故、私達社会は、オーム真理教なるも
のを生み出したのだろう、何故、前途有為の青年たちは、疑いもな
く、唯々諾々と教組の支持通りに動いたのか。これは我々国民の問
題ではないか。そんな重い問題を国民が抱え込んでしまった。悪を
他者に転嫁しない国民性がある。悪を憎めないのではない。自問す
るのだ。何故このような教組を生み出したのだ。何故、思慮分別も
なく、教組に従い、残忍な残虐行為、テロに従って行った信者の存
在。まぁ、熱し易く、冷め易い傾向の国民性でもあるが。
  
  あるメールマガジンで『日本人は、論理的でなく、情緒的なごま
かしに弱い』と自身の見解を述べておられたが、如何なる根拠に基
づいたものか不明だが、日本人は、現実を正視する真摯な姿勢があ
る。論理とか情緒とかで括れない。
  平家物語で『奢れるもの久しからず』『盛者必衰』とある。この
世の真実を正視しているのだ。
 
   『无与等者』『露堂々』 
  ここに、この世を正視した者にもたらされる平和な世界がある。
  神との関係では、もたらされない結果である。 
國井明子            
*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*
Akiko Kunii
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joe です。

no.1540 のコラムにおいて、

>いずれにしろ、このように分かり切ったことを憲法で規定しなければ
>ならないほど、多くのアメリカ人の基本的な常識が歪められている
>わけで、アメリカの前途を考えると恐ろしいことである。それだけ
>に、今度の大統領選挙は特に重要な意義を秘めている。
>在米外交評論家 那須 聖 世界日報 ▽掲載許可済み
との発言がありました。

非常に興味深い記事でした。

この記事において、引合いに出されている同性愛について、私が日
頃考えていることを書いてみたいと思います。

産まれてくる子供の数パーセントは必ず同性愛者であることが知ら
れています。心理学では同性愛も研究の範疇に入っていますので、
この数値がどういった要因に左右されるか、ということも研究され
ています。

さて、どの社会にも同性愛者が必ずいるとすれば、それは考慮する
に値することのように私は思います。

# この時、この数パーセントの「例外」を「一般化」して考える
# フェミニストのような論調は私は避けます。

同性愛者が一緒に生活することは、日本では、養子縁組などの形を
とって、今までも実質なされてきました。これが、現在は性同一性
障害という手段を使って結婚できるようになっています。

これ自体は、特に問題はないかと私は思っています。

問題なのは、同性愛者同士のカップルが養子を貰い、自分達の子供
として育てることにあると思います。何年か前、アメリカの女性の
同性愛者のカップルが、養子を貰って子供として育てている生活風
景をテレビが放映していました。

これ対し、私は疑問を感じました。

夫婦は男女(オスとメス)で番いになるものであって、同性が番い
になるのはあくまで例外なのです。物心がつく以前から、結婚が異
性・同性に関わらず成立するのが当り前、という環境で育つのには
私は反対です。

同性愛者の幸福を考えた場合、同性愛者同士の結婚は認めるが、健
全な子供を育てるためには子供を育てることは認めない、というの
が私の持論になっています。
--
joe
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狂牛病に対する一消費者の考え  小長井 
アメリカで狂牛病が出て日本は輸入禁止を処した。外交評論家と言
う顕職にある那須氏が、日本の処置に対して感情的な反論を展開し
ている。なぜだろう。狂牛病をご存じないせいだ。また傲慢な態度
に慣れてしまって自分が随分ふんぞり返っていることにご自覚が無
いからだと思う。
 
アメリカの言い分は、毒を含んだものを「俺が疑わしいものは何に
もないと言っているのだから安全に決まっているのだ。だからお前
買え!食え!」と言っているに等しい。買い手が「このような方法
で安全を証明してくれたら買おう。」と言っているのに、客を非難
して売り手に「買ってもらう」という謙虚さはどこにあるのだろう
か。
 
狂牛病は細菌やウイルスの毒素で犯されるものでは無い。毒素によ
る病気ではない。異常プリオンの蓄積による歩行困難の状況に陥っ
た状態を指している。伝染するものではない。だから同じ牛舎に居
ても、隣で寝起きしていても伝染はしない。牛骨粉などをえさにし
て濃縮されたものだけが状態を示すようになる。異常プリオンは脳
や脊髄に蓄積される。牛を解体した時に異常プリオンが食する肉に
付かないことが日本では求められている。
日本では解体した牛の全頭検査が行われているのだ。アメリカの業
者が日本に買ってもらいたいのなら買い手の要求を受け入れるのが
第一義としてあるのではないだろうか。
ラジオでアメリカでは歩行困難の牛は何十頭もいると言っていた。
ホンとかよ。証拠はあるのか。と聞いていて思った。「日本なんか
には屑でも何でもいいから売っちゃえ。」ということか。
 
狂牛病が怖いのは、その異常プリオンを人間が食していくと蓄積さ
れて、クロイツフェルト・ヤコブ病になって痴呆になり命を失うこ
とだ。イギリスの青年が犠牲になった痛ましさを忘れることができ
ない。
 
そういう食材が流通されては何も知らない消費者は大変困ることな
のだ。農水省には心を鬼にしてここは無理強いするアメリカの圧力
をはねのけて、日本国民の健康と命を断固守って欲しい。牛丼がな
ければブタ丼で、イクラ丼でここはしのごう。僕らはアメリカの実
験台にはならないぞ!傲慢な売り手にはさらりとするりと無理強い
をかわそう。買わない自由を消費者は持っているのだ。
 
16.03.09
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インフルエンザ問題お考える  ks_kiyo4
 
今日3/8船井農場の会長夫妻が自殺したとのニュースが
あり誠に痛ましい事だ今回の事件でなるほど色々な事があっても
「自殺」までして死ぬ事は・・やはりそこまでする
ことは何か言えないことと思われる最近カラスからのウイスル伝染
?他国からの鳥類の伝染やら??

私は穀物要するに餌の類と疑うあの肉コップン問題で牛
の凶牛病もどき餌から「肉コップン」の様な事が今回も
鶏がなんの苦しみなく眠るように死んでゆくと生産者は
証言しているなるほど「ウイルス」「何かわからないが」
国じゅうが騒いでいる比の際餌にしている穀物を調べる
事が今回の事件今後の再発に寄与すると考える要するに
先ず「餌穀物」にウイルスになる物が含まれていないか
なにせ大きな農場で餌の購入だけで計り知れない費用が
必要と経営者は苦慮しているとの証言もし普通の穀物より
格安のものがあれば「肉コップン」もどきものでも鶏なればと購入
したのでは「牛でも鶏でも」餌にさほどの違いは
ないと考えたのでは???ひとごとで無謀な考えかも国は
一度調査してみては如何かな・・・

 04.03.08.pm9.30 阪本 潔
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『亜空間通信』746号(2004/03/12)
【絶版の名著『戦争廃絶の理論』の寄贈を受け4/1発売季刊『真相の深層』予約先着
百名に無料進呈】
 
 現下の惨憺たるメディア状況に鑑み、わが自前の木村書店から、決然、創刊の決意
を発した「ゲリラ雑誌」正統派、季刊『真相の深層』の創刊号は、4月1日に発売開始
する。目下、原稿殺到で、整理に追われているが、同時に、強力な援軍、湾岸戦争以
来の仲の藤原肇理学博士が、アメリカから、以下の絶版の名著の「著者追悼買い取り」
分の相当部数を寄贈するから、予約先着百名に無料進呈せよと申し出られ、本
日(2004/03/12)、段ボール1箱分が宅急便で届いた。
 
 目下のイラク派遣状況に対する政治的な議論の上では絶好の研究書である。以下、
概略を伝える電網情報(すでにURLは喪失)を転載するので、急ぎ、以下の木村書店
に、1年(4冊で3千円)、5年(20冊で1万2千円)の事前予約を申し込まれたい。
 
 木村書店
http://www.jca.apc.org/?altmedka/hanbai.html
 
 なお、5年の予約には、この他に、拙著、『アウシュヴィッツの争点』(リベルタ
出版)と『読売新聞・歴史検証』(汐文社)を贈呈する。
 
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『戦争廃絶の理論』(坂口三郎著、東明社刊、1986)
著者略歴:1907年生まれ。同盟通信政治部記者、内閣総力戦研究所経済史研究所嘱託、
読売新聞論説委員、芦田内閣官房長官顧問、吉田内閣外郭団体理事長など歴任。
1986年03月05日初版発行本体価格1300円+税

序説 科学時代の破局と転換
 近代文明は自然科学が創造したものである。
 近代社会は技術が創造したものである。
 コペルニクス、ガリレオ・ガリレイ、ニュートン、ファラデー、アインシュタイン、
など、僅かに数名の科学者の名を並べただけでも、近代の自然科学の発展の歴史が、
そのまま近代文明の歴史の進展の経過として浮き彫りにされる。
 これに較べると、いかにもすぐれた偉人のように伝えられ一時は一世を風靡した偉
大なる思想家、カント、ヘーゲル、デカルト、マルクス、エンゲルス、レーニン、な
どは、近代史の中で文明の発展のため何ほどのことをしたと言えるだろうか。
 又、この間に、どれぼど多くの君主、帝王、宰相らが、栄華を誇り権力を揮るって
きたことか。そしてそれらの人々が人類の発展、社会の進歩、人々の幸福、のために、
何ほどのことをなし、何を残したであろうか?
 近ごろの例を見ても、ロシアの皇帝、カイゼル、ヒットラー、ムッソリー二、チャー
チル、スターリン、ルーズベルト、東条、と並べてみると、勝者も、敗者も、何れも
共にこの世に地獄の惨禍を叩きつけ、数千万の人々を惨殺し、遺族の胸に無限の苦し
みと悲しみを刺し込んで去っていったのであった。
 別に、近代科学文明の粋、原子物理学を、核爆弾の悪魔につくりあげて、広島と長
崎で四十五億年の地球史を汚し、科学文明の近代史を人殺しの野蛮史に転換して一つ
の時代に終りを告げたのであった。
 それから早くも四十年が過ぎ去っていった。その間に、一且狂った野蛮心は正気に
戻ることなく、益々野蛮化の一途を進み、人類の絶滅、地球の破壊、に運命をかけて
米ソ両国を先頭に、戦乱と軍拡競争に没頭しつつある。何故にこのようなことになっ
たのか。それにはいろいろと理由がある。
 思えば、第二次大戦までの科学というものは、物だけの科学に過ぎず、生命、と心
のことは、信仰の迷信や、哲学の解釈に委されてきたのであった。
 それが、第二次大戦後、急速に進歩した分子生物学によって、昭和二十八年(一九
五三)に遣伝子の構造と機能が明らかにされて三十五億年の永い間、生きつづけてき
た万物の生命の実相が明らかになり、それから進んで心の科学が確立された。ここで
自然科学は、物と、生命と、心、の三界の実相と、その三者の間の間係が明らかにな
り、今やこれまでの物理化学による産業革命以来の産業と並んで、生命の科学はバイ
オテクノロジーとなって科学産業時代の先端に立ち、心の科学の産業化による情報科
学は、現代の産業社会の構造の中で最も重要な部分を占めるに至っている
 元未、没価値、無目的、なものと規定されて進歩してきた近代史花形、物の科学は、
没価値、無目的、の本性によってそれは公害と核兵器に発展して、政治外交の破局、
経済の破綻、人類の絶滅、地球の破滅、という現代世界の現状となったのである。
 ところが昭和二十八年以来、生きる目的の科学、生命の科学、が成立発展し、つづ
いて価値を語る、心の科学、が確立し、この、物と、生命と、心、の科学が相互に作
用して現代世界の指導原理とその法則が提娼されるに至ったのである。
 地球世界の現状は、軍拡と、それらによるインフレーションの激化によって?国家?
という虚構の権力構造は何れも、亡国、崩壊、に直面していることは誰の目にも明ら
かである。即ち、近代史の花形として国民に?生命を捧げる忠誠?を要求してきた?国
家の時代?は過ぎ去っているのである。世界の平和のために捧げる生命はあってもお
国のために生命を捧げることは全く無意味になっているのである。
 ?増税なき財政再建?は?インフレなき経済再建〃?の前提によって可能性が生れ出る
ものであるが、国家による?インフレなき経済再建?は全く不可能であることは明白で、
これは全世界経済の総合的課題である。
 要するに政治、軍事、財政、経済、すべての面で?一国?の手にあまることばかりで、
この現状を救うものは、国家をいかに再建するか、ではなく、これらの諸問題のすべ
てを含めて、地球をいかに経営するか、という視点に立って考えるべきときに直面し
ているのである。これは日本の明治維新にその前例がある。
 徳川幕府をいかに建て直すか、各藩の藩政をいかに改革するか、という考えを捨て
て、全日本をいかに総合一体化して経営するか、という視点に立って、極めて巧妙に
諸々の難問題を合理的に解決したのであった。
 即ち?藩を廃して全日本を?という日本の明治維新の故知に習って、今世界は?国家
を廃して全地球を?いかに総合一体化し、地球的規模の?廃藩置県?の必要に迫られて
いるのである。 
 そのために必要にして十分な原理と、法則と、方法を、第二次大戦後の、知識の爆
発時代といわれるこの約三十年間に進歩した科学が、取り揃えてその活用を待ってい
るのである。それは、物と、生命と、心、の科学の三原理三法則三方法、の総合調整
によって実現される。以下この本でその要点を概観してお目にかけることにする次第
である。 
 
目次 
序説 科学時代の破局と転換
1 法則の構造 
= 真理の法則と真実の法則 =
  1 真理の没落 
  2 科学も混乱・法則も混乱
2 物の世界の法則 
= エネルギー、エントロビー、ネゲントロビー、エクセルギー =
  1 熱力学の二つの法則
  2 物質の創生と、宇宙と生命
  3 科学時代の破局の象徴・原子力
3 生命の世界の法則
= 植物、微生物、動物から人体まで =
  1 地球は、字宙船生命号
  2 生物社会の構造・生態系
4 心の世界の法則 
= 物から生命、生命から心 =
  1 危機と?こころ?の流行
  2 心の世界・二つの流れ
  (1)一神教と多神教の世界
  (2)多神教(無神論)の世界
  3 人類は迷信をもつ唯一の動物
  4 西洋哲学の没落
  5 国家の狂乱・科学時代の破局
  6 心の世界の法則の構造<
5 地球世界の変遷と現状
=兵器の凶悪化と通貨の狂乱 =
  1 永久機関としての地球と生物体
  2 永久基礎産業は農業
  3 人類の社会は心の世界
  4 国家も権力も戦争も心の産物
  5 権力よりも?おかねの時代?
  6 通貨問題は物理学の問題
  7 迷信と条件反射で賑わう人の世
  8 資本主義か社合主義か、は空論
  9 日本経済の特殊性
  10 働きと、仕事と、労働
  11 空想の亡霊、民主主義
  12 妄想の霧、イデオロギ
  13 迷想の霞、ヒューマニズム
6 地球経営の法則 
= 国家の経営から地球の経営へ =
  1 権力者の時代の終焉
  2 地球を経営する経営者の登場
  3 四十五億人の希望・四つの悲願
  [1] 地球経営学の構造
   (1) 先ず国家が問題
   (2) 第二に通貨の本質の転化
   (3) 地球経済学の基礎
  [2] 戦争のない世界
   (1) 広島と長崎の原爆忌の限界
   (2) 五十五年前の不戦条約と日本国憲法第九条
  [3]  公害のない地球
   (1) 環境の一部分として生きる人間
   (2) 現代公害の実態
   (3) 公害一掃の科学と学問の原理
  [4] 税金のない政治
   (1) 怨念三千年・苛政の末路
   (2) 貨幣価値の基礎・エクセルギー
   (3) 搾取貨幣から分配貨幣ヘ
  [5] 貧苦のない社会
   (1) 金がかたき、貧ほどつらいものはない
   (2) 金持の金は、金持が儲けた金ではない
   (3) 全人類"貧苦"からの解放
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以上。
木村愛二:国際電網空間総合雑誌『憎まれ愚痴』編集長
==============================
『亜空間通信』742号(2004/03/06)
【奥大使イラクNHKスペシャル録画鑑賞で怒り爆発、国連と言わぬ言論詐欺的日本中
東業界人ども奴!】
 
 中身は大したことはないが、すでに明白だった事実、奥克彦が国連を重視していた
こと、と同時に、イギリスも日本に、国連とのつなぎを期待していたことが、さらに
具体的に分かったことだけは、一応の収穫である。
 
 私は、アメリカや、ブッシュや、日本政府や、小泉婦女暴行逮捕歴首相などには、
何も期待しない。無駄だからだ。しかし、むしろ、その反対側と一般には思われ、ま
たは誤解され、もしくは誤解させて、偉そうに世間を泳ぎ渡っている連中に対して、
「偽の友」としての認識を強め、再び、怒りを爆発させる。
 
 以下のわが緊急出版の関連部分を見よ!

---------- 引用ここから ----------
2004.01.30.発行の拙著、緊急出版『外交官惨殺事件の真相と背景』
副題:国連外交と米日軍事同盟の狭間に翻弄された若き血気の日本人外交官の悲劇
兵力1万以上の米英イスラエルの傭兵暗殺軍団はクルド地帯で何をやっているのか
[中略]
第6章 若き外交官の無駄死は国連外交と米=日軍事同盟(安保)の二重権力構造に
よる必然の悲劇
[中略]
●「国連」はいわゆる「平和勢力」とか「平和主義者」の実態確認の「試金石」

 私は、前記の拙著、『湾岸報道に偽りあり』執筆当時には、湾岸平和訴訟と通称さ
れた全国で4千人を超える違憲訴訟の原告、運営委員、事務局会議の常連参加者であっ
た。以後も、カンプチアPKOの自衛隊派遣、ゴラン高原への自衛隊派遣に反対する
違憲訴訟で、同じ立場にいた。

 ユーゴ戦争では、日本国内の違憲訴訟はなかったが、私は、ユーゴ支援の「ユーゴ
ネット」と名乗る市民運動の連携組織に参加していた。

 だから、私は、「国連」をめぐるアメリカの動きと同時に、それに反対する側の状
況も、肌身に染みて知っていた。その「反対する側」が今、「総崩れ」なのである。
これが一番、情けない、困ったことなのである。「沈む船から鼠が逃げ出すように、
皆が「国連」から腰が引けていたのである。

 残るところは、結局、超大国、一極支配のアメリカへの従属を強める以外になくな
る。

 私は、事件発生直後に、一応は大手メディア報道の線に沿って、情報収集に努めた
が、状況は熟知していたから、即日、阿修羅戦争掲示板に、つぎの2つの投稿をした。

 1つ目は、国連の位置付けを無視する「日本の体制・反体制」の双方の間抜け振り
への批判であり、2つ目は、その結果としての対米従属の情け無さへの批判である。

 《真犯人は「国連」を強調しなかった日本の体制・反体制の相互間抜け連合なり》
(31)

 この殺人事件の真犯人は「国連」を強調しなかった日本の体制・反体制の相互間抜
け連合なり。現実的な対処ができない連中には、呆れかえる。私は、すでに4月7日
には、「米英軍の敗北を見切り」、基本的に国連主導を主張せよと、わが国際政策を
発表した。「派兵」か「派遣」かの吟味もせずに、相変わらず、ただ「反対」するば
かりの自称平和主義者にも、責任がある。(了)

 《(朝日新聞)「ORHA派遣の第1陣」米国防総省の犬の犬としての犬死なり》
(32)
「米国防総省の復興人道支援室」、つまりアメリカの犬の犬として派遣されたのであ
れば、なおさらのこと、「犬死」である。(了)

 私は、国連(正確な訳語は「連合国」)の過度の理想化には同調しない。特に拒否
権を持つ安全保障理事会の常任理事国の存在には、根本的な疑義を挟む。しかし、言
うところの「歴史の歯車」の逆転を食い止める「歯止め」、もしくは「たが」の役割
だけは、認めなければならないと考えている。

 すでに何度も国連の位置づけの重要性を強調したが、私は、その考えを、右のごと
く、昨年4月7日、つまり、5月1日にブッシュがイラク「戦争」勝利宣言なるもの
を発するよりも、3週間も前に、「米英軍の敗北を見切り」、発表していたのである。

 だからこそ、私は、「米英軍の敗北」を見切っただけでなく、かなり絶望的な怒り
に駆られて、「国連の位置づけを強調」しない「偽の友」の類型をも、この際、以下
のごとくに、「見切る」と宣言していた。
『亜空間通信』698号(2003・11・27)
《現下の国際経済政治軍事をド素人の東大名誉教授板垣雄三とかの体制許容補完物に
聞く愚民の悲惨》(33)
 座視するわけにもいかない。911以後、アフガン、イラク、並行してパレスチナ、
やがてはシリア、イランへと戦火が拡大する状況下、私は、ここらで、はっきりと、
「偽の友」とその類型のすべてを見切り、見捨て、批判し去り、精神的な意味での精
鋭の結集を図る以外に、世界平和実現に向かう活路は開けないと判断し、かねてから
の想いの具体的公表の覚悟を決めた。
 軍事用語で言えば、「粛軍」である。重要な局面では、役に立たない手足纏いとか、
もしくは敵に通じさえする面々とかを積極的に排除し、精鋭を結集し、軍勢を再編成
する必要があるのである。そうしなければ、戦いに勝てないどころか、危険このうえ
ないのである。
 その主旨での「見切り、捨て去る」代表格として、私は、あえて、中東史学会の大
御所の位置にある旧知の板垣雄三(東大名誉教授)を指名する。その方が、わが覚悟
の程が、一般にも分かりやすくなるからである。だから、はっきりと書く。
 以下の「外交防衛委員会公聴会」の5人の「公述人」の中で「国連」という言葉を
1度も口にしなかったのは、板垣雄三だけであった。他の教職の2人も、元自衛官の
小川和久も、はっきりと、「国連」の旗の下での活動を強調していたのである。 
 《第156回国会 外交防衛委員会公聴会 第1号》(34)
 平成15年7月18日(金曜日)
 午後1時30分開会
 公述人:
 上田愛彦(財団法人ディフェンスリサーチセンター専務理事)
 板垣雄三(東京大学名誉教授)
 小川和久(国際政治・軍事アナリスト)
 栗田禎子(千葉大学文学部助教授)
 前田朗(東京造形大学造形学部教授)(了)

 板垣雄三の個人名を明記した批判は、確かに、厳し過ぎると言われるであろう。
 しかし、私は、正直言って、この旧知の「イスラム」通の「東大名誉教授」が、こ
の重要な時期に国会で発言する機会を得ながら、イラク「戦争」の前に、あれだけ国
際的な議論の俎上に上っていた「国連」という決定的に重要な鍵言葉を、そこで一度
も口にしなかったことを、記録に基づいて確認した時には、唖然としたのである。こ
れこそが、前記の「総崩れ」状況の実態の象徴なのである。

 しかも、この「公述」が行われたのは、右の国会の記録の通りで、「平成15年7
月18日」、昨年、2003年の夏だったのである。その頃、奥大使らは、炎暑のイラ
ク各地を走り回っていたのである。
[後略]
---------- 引用ここまで ----------
 
 以上。
木村愛二:国際電網空間総合雑誌『憎まれ愚痴』編集長
==============================
『亜空間通信』744号(2004/03/08)
【国連ハーグ戦争犯罪法廷の法廷助言者がミロソヴィッチ大統領告発取り下げ勧告】

 
 以下で紹介するAP通信の英文記事で、amici curiae, or friends of the courtと
なっている言葉を、日本のアフガニスタン戦争犯罪模擬法廷では、アミカスキュリエ
(法廷助言者)としている。
 
 ユーゴ連邦共和国の大統領、ミロソヴィッチは、法律家の訓練を受けた(trained
as a lawyer)ので、弁護士を頼まず、大量虐殺の告発に対して、自分で自分を弁護し
ていたが、法廷の経験はないので、法廷の公正を確保するために有資格者の法廷助言
者が指名されていたのである。
 
 この間、別途、セルビア共和国の選挙で、ミロソヴィッチは、議員になる資格を得
ている。アメリカ主導のユーゴ悪魔化攻撃は、大きく崩れ始めたのである。
 
 同じことは、アフガニスタンでもイラクでも続くに違いない。

この件では、以下のわが電網宝庫記事参照されたい。

------------------------------------------------------------
http://www.jca.apc.org/?altmedka/yugo.html
ユーゴ戦争報道批判特集
 日経:USA Today花形記者がセルビア人の大量虐殺捏造で辞職のNYT原文
http://www.asyura2.com/0401/war46/msg/945.html
投稿者 木村愛二 日時 2004 年 1 月 19 日 20:42:42
[後略]
------------------------------------------------------------

 以下が、3月5日の日付のAP通信の英文記事である。

http://story.news.yahoo.com/news?tmpl=story&cid=518&ncid=732&e=3&u=/ap/20040
305/ap_on_re_eu/war_crimes_milosevic
Europe - AP
Motion Filed to Dismiss Milosevic Charges

Fri Mar 5, 3:04 PM ET

By ARTHUR MAX, Associated Press Writer

THE HAGUE, Netherlands - The U.N. war crimes tribunal received a motion
Friday to dismiss genocide charges against former Yugoslav President
Slobodan Milosevic (news - web sites) for lack of evidence.

AP Photo

Slideshow: Slobodan Milosevic

The motion came in a 95-page brief by three amici curiae, or friends of the
court, who were appointed to help protect the interests of the former
Yugoslav president and ensure a fair trial.

The motion also sought immediate acquittal on other charges related to the
wars in Kosovo, Croatia and Bosnia that convulsed the Balkans during the
1990s.

The three independent attorneys argued there was no evidence that Milosevic
specifically intended to exterminate Muslims and Croats during the 1992-95
Bosnian War, as alleged in his indictment.

"There is no evidence the accused planned, instigated, ordered, committed or
otherwise aided and abetted in the planning, preparation or execution of a
genocide or genocidal acts," the amici wrote.

They said the prosecution also failed to prove that any of Milosevic's
subordinates committed genocide, which requires proof they had the prior
intent to destroy a racial, ethnic or religious group.

The genocide charges "should be excised from the Bosnia indictment at this
stage of the proceedings," the motion said.

It was not clear when the tribunal would rule on the motion.

Milosevic is defending himself against 66 counts of war crimes. The amici
were appointed because he has no prior courtroom experience even though he
was trained as a lawyer.


Milosevic is charged with one count of genocide and one of complicity in
genocide for the massacre by Serb forces of more than 7,000 Muslims in the
U.N.-protected enclave of Srebrenica in July 1995.


In a point-by-point review of the indictment, the lawyers challenged the
prosecution's evidence as insufficient or nonexistent. They asked the
tribunal to acquit Milosevic outright on several counts and to strike dozens
of paragraphs from the indictment as unsupported.


Regarding both the Croatian war at the outset of the Balkan troubles and the
Kosovo conflict in 1999, the motion sought a ruling on the precise date that
the fighting stopped being an internal revolt and became an international
conflict. That could affect several of the counts.


The motion had been widely expected. Independent analysts agreed the
prosecution case on the genocide charge was weak, and the prosecutors
themselves reportedly were bitterly divided over whether to include the
charges in the indictment.


Although the friends of the court ― Steven Kay, Branislav Tapuskovic and
Timothy McCormack ― are supposed to address legal issues both in
Milosevic's favor and against him, in practice they have tended to act
mainly for the defense.


Prosecutors concluded their case against Milosevic last month, two years
after his trial began in February 2002. Milosevic is due to begin presenting
his defense on June 8.


The motion came amid a reorganization of the tribunal following the
unexpected resignation last month of presiding judge Richard May due to an
undisclosed illness.


The proceedings already have been delayed by more than 65 trial days because
of Milosevic's illnesses. A heart patient, he has suffered recurring bouts
of exhaustion and symptoms of flu.
木村愛二:国際電網空間総合雑誌『憎まれ愚痴』編集長


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