1563.環境問題にシフトする時代に



中国の人口が自動車に乗り始め、かつ肉や高級食材を使い始めて、
世界の資源が逼迫して、奪い合いを起こすことになる。 Fより

開発可能な石油資源は中東・カスピ海周辺に集中している。
2020年には石油供給のピークを迎えて、後は供給量が落ちると
いう予測も出ている。このために、この地域を奪い合う米欧露中の
戦いが起こりそうな予感がする。また、中国が素材を輸入し始めて
、素材価格が大幅に上昇している。このように世界が大混乱になる
予兆的現象を起こしている。

この解決には環境問題に取り組み、持続可能社会・循環社会を実現
する必要がある。物重視社会からサービス・心重視の社会とも言え
るし、経済成長を重視した社会から安定性・平等性を重視した社会
に見直す必要もある。雰囲気が江戸時代のような社会であろうと思
う。

また、環境問題に取り組むと3R(Reduce、Reuse、Recycle)とい
う標語に突き当たる。資源を使わないようにする。再利用する。
再資源化するということであろうが、この内、一番重要なのがReduce
であろう。資源をなるべく使わないこと。「もったいない」の日本
の昔の精神である。

一番重要なのは、石油文明から脱石油文明にどう変革するかが大き
な課題になる。これを行うと今までの思考を大変革する文明の転換
点となるように感じる。生活の感覚も違うことになる。

この一番重要な点は、石油がプラスチックの原料でもあり、このプ
ラスチックが生活全般を豊かにしている。これにとって変わる物が
必要になるが、鉄、竹、木、ガラスなど、プラスチックができる前
に使用していた資材に逆戻りするのであろう。しかし、量的な面で
は不足する。今はコーンや木くずからプラスチックが作れるように
なってはきているが、コストが高い。どちらにしても、資材も分野
も大きく変革することになる。

そして、石油が無くなってしまうと、エネルギー確保は自然エネル
ギーを使うしかない。太陽光発電か風力発電であろう。そして、電
気で水を分解して水素を作り、水素を動力とする燃料電池が自動車
のエンジンやディーゼルエンジンの代替になる。

しかし、風力も太陽光も分散したエネルギーで、一箇所の大発電所
を作れば済む今までの形と違い、小さな発電所を地域に多数設置す
る「自立」型のエネルギー資源になり、各家で発電するとか地域で
発電するようなことが必要になる。このようにエネルギー資源を通
じて、地域社会が自立するようになる。

しかし、そのような仕組みだけでは、どうも解決しないように感じ
る。物を作るためのエネルギーの使用量を大幅に削減しないと、自
然エネルギーだけでは供給量をカバーできないようだ。大電力が必
要なのは製造業であり、製造業では水素燃料で発電して必要電力を
得るしかないが、水素燃料を作るエネルギーコストが高いために、
当然、製造コストも高くなるように思う。このため、あまり物を使
わない社会にする必要がある。この面からもReduceを実現しないと
いけない。

このため、農業も農薬をほとんど使用しない福岡さんやEM法的な
自然農法にする必要があり、かつ物欲の拡大を抑制した社会にする
必要がある。これは縄文時代のように自然の恵みを享受した競争原
理が少ない社会に戻ることを意味するように思う。

もう1つが、これからの日本社会は、貧富の差が開くことになる。
このような社会を想定すると、農産物は安価でないといけない。こ
のためにも自然農法で安く農産物を作る必要がある。見栄えを気に
していた今までの中産階級社会はその終わりを迎えるように感じる
。上流社会向けの商品と下級社会向け商品が分離するように思う。
ユニクロや吉野家と伊勢丹や高級レストランの分離のように、10
数年前の米国社会に似てきている。

古着屋や再生品を売る店が出てきたが、これもいい傾向であると思
うが、この裏を考えると賃金が増えないフリータ層や80%以上の
非エリート社員層が急速に増加している背景があることを知る必要
がある。

この差をなるべく削減する所得課税や高級品課税をする社会体系を
構築する必要があると思うが、ここではこれ以上述べない。

物を大切にするなどの精神的な支柱が古神道であろう。万物は全て
神で構成されて、その神たちの調和で社会は成り立っている。その
ため、物を大切に使わないと、神さまからしっぺ返しが来ると祖母
は、常々言っていた。この感覚を取り戻す必要になっている。まず
、日本人が戦争前、60年前の精神に立ち戻り、古神道的な精神を
確立して、そして世界にこの感覚を広める必要があると感じている。

そして、今まさに世界は物を司る神たちからしっぺ返しを受ける時
代になっていて、神は人間達を相互に殺し合いさせようとしている
と感じる。この世界的な殺し合いをさせないように、我々日本人が
、昔の古神道を復活して、その抑制をする必要があるのです。

そして、現代の社会をファースト・ライフとすると物欲が少ないス
ロー・ライフを目指した社会にする必要があるのでしょうね。

459−1.水素社会の構築にむけて
http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/kak3/1303051.htm
1094.自然農法について
http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/k4/141130.htm
1123.自然の摂理への復帰
http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/k4/141229.htm
1124.自然の摂理への復帰2
http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/k4/141230.htm


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