1527.読者の声と木村コラム



■「構造的思考力」の欠落が日本をダメにする

◆日本の現状
バブル崩壊後、我が国は低迷から抜け出せず、失われた10年と言われて久しい。
小泉首相が使い出してから聞かぬ日の無い「構造改革」と言う言葉は、国民、選良、
識者の議論に晒されて3年になろうとするのに、群盲象を評すの例え通り、未だに
それが何を指すのかについてすら、明確な共通認識がない。

自衛隊のイラク派兵はなし崩しに決まり、国民多数は先日まで派兵反対であったは
ずが、何時の間にか現状を追認している。
景気は燻り続け、国民の将来不安は消えず、向かうべき国の形が見えない。
この国は、方向性なく漂流している。

冷戦崩壊後の国際情勢、経済環境の激変がこの漂流の切っ掛けであるが、いつまで
もこの状況に対応できない責任は、当然ながら政治家、識者、マスコミを筆頭にし
た国民自身に帰する。

10年間も昏迷が続くのは、異常な事態である。
筆者は、この間の政治の流れ、それに付随した国民意識の動きをさながら長編ドラ
マのように観察して来て、何か日本人には根本的に欠落しているものがあるとの思
いに至るようになった。

日本人は、物事について、餅の様に一体的、一面的に捉えてしまい、対象を多面的
に捉え各要素に分解し、それらの性質と得失を踏まえた上で、結論を組み上げて行
くと言うある種当たり前の思考パターンが欠落しているのではないか。
この当たり前の思考パターンに大仰なネーミングをすれば、言わば「構造的思考力」
と言う事になろうか。
そして日本人は、思考に構造と理論を持たないから、感情とその時々の周囲の雰囲
気だけが判断の基準となり、社会全体に関わる大きな問題については、何時までも
主体的に方向性のある生産的な結論を出せない。

◆ 年金問題と国の形
これを、現在の政治テーマに当てはめてみる。
例えば、年金問題については、昨年末の与党合意で、負担の切り上げと給付の切り
下げで決着したが、見ての通り単に足して2で割るものに過ぎない。

年金は、先ず生活保護との関係を整理した上で、国民の生命安全を守る最低限の保
障と、ある程度の豊かな老後の保障の2つの機能に分けて考えるべきである。

そして前者の部分は、一定年齢になれば国民等しく受給できるものとして、保険料
徴収コストを省くためにも消費税等を財源にする税方式が合理的だろう。
その給付レベルは、消費税率等とセットで国民投票を導入して決定するのが望まし
い。
一方、後者は、自助努力の領域に属するものとして、支払った保険料に応じて受給
が決まる積み立て方式もしくは民営に移行させるのが適当である。

更に言えば、国民生活全体をナショナルミニマムとして必ず保障される領域と、市
場経済の原則に従う領域に一旦分離し、各分野でその範囲を明確化した上で、両者
を適宜組み合わせるべきである。
それは、介護・医療を含む社会保障全般、高速道路改革、郵政改革、地方分権等に
ついても、同様である。

このコンセプトによる諸問題の整理により、国民は一定レベルの安心を得ると同時
に自己責任によるある種の覚悟を持つ事になる。
それは、大きな方向として社会の発展と調和を同時に実現する事に繋がり、我が国
の繁栄の土台となるだろう。

◆イラク派兵と外交・軍事
また、例えば自衛隊のイラク派兵問題では、安全保障、その他の国益、国際的な大
義の3側面に分けて捉えるべきである。
先ず、自国の安全保障を第一に考えるべきなのは、論を待たない。
イラク派兵をしない事により日米同盟の絆を希薄化する事は、北朝鮮等への牽制を
弱め日本の安全保障にマイナスに働く一方、イラク戦争に連なる占領統治に荷担す
る事もまた、国内テロまたは海外での邦人テロ可能性が高まる点ではマイナスに働
く。

次に、その他の国益の面では、自衛隊派兵が実際にイラクが安定し復興する事に資
すれば、石油の大部分を中東に依存する日本にプラスに働くが、逆に失敗し中東諸
国の恨みを買うリスクも大きい。

更に、国際的な大義の面で開戦動機の正統性に大きな疑問のあるイラク戦争は、今
後中東が民主化し安定する切っ掛けとなれば結果オーライで是とされ、中東発の世
界へのテロの蔓延を引き起こせば否とされる性質を持つ。

結局、今後イラク・中東情勢がどう転ぶかによって、イラク派兵が吉と出るか凶と
出るかが決まるが、現時点で観測すれば、アメリカが今後もイラク復興で利権の独
占や傀儡政権樹立の模索等の恣意的行動を取るなら、今後中東が民主化し安定する
可能性は低く、国際協調に大きく舵を切るならその逆だと言えるだろう。

日本としては、国際協調の中で自衛隊派兵を含め復興支援を行い、同時にアメリカ
を孤立させない事により逆に日米同盟の絆を深めるのが、ベストシナリオである。

それが成就する保証はないが、国連の新安保理決議を通す事等に向け、本腰を入れ
て関係各国を仲介する努力をすべきだろう。
政府は、中東、ドイツ、フランス等に特使を派遣する等、一応の対応はして見せた
が、アメリカ従属が前提である事が明らかであり、国際政治上、歴史上のアリバイ
作りにすらなっていない。

小泉首相は、既にアメリカと心中する腹を決めた。
吉と出るか凶と出るか、己の政治生命と日本の運命をそれ一本に掛けた。
そして、国益と大義という言葉を全く定義しないままに、ぐちゃぐちゃに使い、自
衛隊派兵の理由説明としている。

特に外交・軍事においては、結論がどうであれ、問題を要素に分解しメリットとリ
スクの大きさを計算し、それらを組み上げベストシナリオ及び優先順位を付けた複
数の代替シナリオを決定して置く事が不可欠である。
それは、その後の事態の変化に対する対応可能性にも繋がる。

◆神道と日本人
日本人の「構造的思考力」の欠落は、古代からの根深いものであると思える。
教義が無いと言われる日本神道の根本教義をあえて探すとすれば、「明き清き心」
という言葉になろうか。
この言葉は、内部に構造を持たなく、単一価値観、単線的思考、集団主義等につな
がる。
これらは、国民の一心不乱の努力により短期間の戦後復興をもたらす等では、プラ
スに作用した反面、戦前の拡張主義と破綻、バブル発生と崩壊に続く今日の停滞等
を生み出している。

一方、例えば西洋はどうかと言うと、統合的に物事を観られる者は他の社会と同様
やはり限られるが、キリスト教的思考、特にプロテスタントは物事を善悪のように
2つに峻別する傾向があり、社会内の対立が激しく行なわれる結果、短期間で結論
が得られるという特徴がある。
これにより、主に社会全体が動的に「構造的思考力」を分有していると言える。

また、初期儒教にも「構造的思考力」が見られる。
例えば、論語に「学んで思はざれば罔く、思ふて学ばざれば殆し」という言葉があ
る。
これは、学習する事と思考する事それぞれに内在するメリットとリスクを読み取っ
て、それを踏まえ常に意識し組み合わせ、バランス良く学問に精進せよという程の
意味であるが、物事の本質を複眼で見抜いた孔子のこの言葉の鋭さは2千数百年を
経てなお出色のものである。
日本において、明治維新とそれに続く富国強兵、殖産興業が成功した背景には、志
士達とその後継者達に、朱子、陽明の別と対立はあれ、儒学の素養という共通土台
があった事は否定の仕様が無い。

◆ 日本の行方
日本人は、このまま「構造的思考力」を欠いたままでは、今後も押し寄せる内外の
諸問題に対し何ら有効な解決策を見出せず、刹那的な世の中の空気に主体性無く従
うのみで、低迷から抜け出す事は不可能である。
また、状況によって極端から極端に走る危険を常に内在し続ける。

構造的に思考する事は、特別難しい事ではない。
しかし、現状を観るに、この簡単な事を日本人の多数が成し得るかと問われれば、
筆者は悲観的感覚に襲われる。
だが、要は単に、物事を先入観と保身に囚われず虚心に観察する勇気、お上に依存
した意識を捨てて物事に主体的に取り組む責任感を持てば良いに過ぎない。

明治維新による社会変革は、限られた志士達の力により成し遂げられた。
大衆社会となった今日の日本の変革には、国民の意識革命、何らかの形の「市民革
命」が不可欠である。
それが、外交・軍事での大事件、経済のクラッシュ等の災いを切っ掛けにする事無
く、もしその前に為されるのであるなら、この国と国民にとって僥倖だろう。

佐藤鴻全 @佐藤総研
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件名:1月23日号 雑感  小長井 
記事中に
 
「大洋の海底は、海岸から沖合200キロを境に急激に深度を増すが」
 
とありますが、「沖合200mを境に急激に深度を増し、水深200m
までを大陸棚という」と昔習ったのですが。
駿河湾では数百mも行くと水深1000m以上にもなって深海魚な
どが獲れたりします。「比較的浅い「等という深さではありません。
 
勘違い・思い違いにしても、あまりにも基礎的なことが違っている
と、論文全体がうさんくさくなって信頼感が失せます。気を付けた
いものです。
 
年功序列が日本的固有な制度だといわれますが、アメリカなどの「
超優良企業では」定年も設けずにそれこそ終身に亘って働き続ける
人がおり、企業も働く人を優遇していると聞きます。出世を求めて
渡り歩く人も勿論いますが、従業員から役員へと生え抜きが多いの
ではないでしょうか。「国が役員の任用に嘴を入れるようにできた
戦時統制が終身雇用の走りになった」とは初見です。もっと早くか
ら、給料取り、サラリ−マンなる言葉が出来たときから長期に亘っ
て雇用していて、後からそれを「終身雇用制度」と名付けた人がい
て一般化した。またアメリカかぶれで日本的なものをとにかく全否
定する人が、アメリカの一面だけを見て日本で大変多く見られる「
定年までの終身雇用」を日本に固有な物として批判、否定している
。「定年制」は固有なシステムだとしても、終身雇用は何も日本固
有の物でもないはずです。安心して働ける、生活の基盤を安心して
この会社に委ねることができる。何がいけないでしょうか。明日知
れぬ状態で、後先顧みずに一生懸命働く、給料以上の働くのも明日
があるからではないでしょうか。どこの国にいようとも「安心でき
る」ことが最善だと思うのです。部下を社員を安心させるのは指導
者・経営者の使命だと思うのですが。
 
ナノテク等に「公的資金」とありました。「税金」ではないですか?。
財務省にはポンポン金を捻り出すことができる「打ち出の小槌」が
あって、便利に「公的資金」を供給できるのでしょうか。確かに「
赤字国債」ならサラ金の「ムジンクン」と同じでどんどん金を手に
することができます。いずれは返済をしなければならないのが借金
(借入金)のはずです。「税金」を投入して将来の産業を興す。
その支出は有形無形に将来に渡って国民の財産となる。それなら立
派な産業育成で我々の血税投入にも酸性が得られると思います。
なのに曖昧な「公的資金」なる言葉を使うのでしょうか。成果を将
来得るための「産業育成のために赤字国債を発行してまでも」の固
い決意で施策を講ずる。というならもっと言葉を選択、精選して欲
しいと思いました。
 
何か「ランドパワ−」に固まった論述の印象を受けます。面白い視
点だと啓発されますが、森を見ることを心掛けたいとも思います。
 
とりとめのない感想を記しました。
悪しからず。
 
16.01.25
小長井
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件名:ガンバレ””虚風老””&がんばれ””ヨーダ””^^  

解かりにくいし、すっきりともしないが、
まだまだ、巧みに全方位睨みの方が、長期戦略であるな。
                       虚風老
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追い込まれてゆく若者たち   S子
今朝のニュースで公共の場においてのたばこ
広告が前面禁止されることになったと伝えていた。その後のニュー
スで最近若者の間で合成麻薬が使用され拡大傾向にある旨を伝えて
いた。

たばこは以前より定期的に嫌煙運動、禁煙運動を起こして、たばこ
の実害を広く国民に訴えることで公にたばこを喫煙することを少な
からずも容認してもらえる状況を生んでいた。が、ここ最近はその
運動も徹底し始めている。小学校、中学校においてたばこの実害を
徹底的に教育しているから、喫煙する父親は片身の狭い思いで
たばこを吸っている。この寒い冬も庭に出てほたる族になっている
。本人がなかなか止められないこともひとつの問題でもあるが、
まだこうしてたばこはオープンであり、人の目が届くという点では
まだ救われる。ところが合成麻薬は人の目につかないところで取引
され、密室で使用されるという陰湿さがある。若者には合成麻薬の
高揚感がたまらないと支持されているようだが、そこに今日若者が
置かれている閉塞感が浮かびあがる。更にその後のニュースでは
大卒の就職難を伝えていた。ますます先の見えない状況に若者が不
安になったとしてもおかしくはない。

おりしも国会では小泉首相が相変わらずはぐらかし答弁に徹し、質
問にまともに答えない不誠実さが露わになっている。これが一国の
首相かと思われるような発言である。パフォーマンス政治に丸投げ
政策と責任の所在もはぐらかしてきた小泉首相。国家としても米国
盲従が露骨になり、「日本」が見えない。こういう首相の態度が
もろに若者に投影されている。手本になるべき大人が首相がこんな
態度でいるから若者も翻弄される。

テレビのニュースで合成麻薬が若者の間で広がっていることをとり
上げることで、若者の関心を呼びはしないかという危惧もある。
そうかといって私は何もたばこの喫煙を勧めているわけではないの
だが、あまりにも対称的なニュースだったので非常に気になった。
社会不安の増幅はさらに若者を不安にさせる。今、この国に求めら
れるのは強い信念をもった強い一国の指導者であると痛感する。
そのためには国民が強い指導者を強く望むことである。良い祈りが
良い結果をもたらす。だから国民は政治に無関心であってはならな
い。小泉首相は日本国民の政治への無関心が生んだ結果であるかも
しれない。
==============================
『亜空間通信』728号(2004/01/28)
【放射能兵器劣化ウラン弾表現の安易な姿勢に露呈す自称平和主義思い込み傲慢不遜
不勉強長年性癖】
 
 論理的には非常に簡単なことなのに、いわゆる右翼にも、そういう連中が多いが、
左翼、自称平和主義の個人や、「政治的」集団なら、なおさらのことに、丸で話が通
じないことが、非常に多い。この連中は、一種の狂信者だから、一度思いこんだら、
脳の神経の回路が固まってしまって、柔軟性を失い、金輪際、他人の忠告に耳を傾け
ようとしなくなるのである。
 
 劣化ウラン弾の「燃え滓」、酸化ウランの微細粉末の重金属毒性に関する「左翼」、
自称平和主義の個人や、集団の自己宣伝も、この思い込み。傲慢、不遜、不勉強の長
年の性癖の典型である。
 
 手のつけようがないので、仕方なしに、私は、わが電網宝庫に以下の「リンク集」
を設けた。
 
http://www.jca.apc.org/?altmedka/iraq-uran.html
『憎まれ愚痴』劣化ウラン弾の重金属毒性・無視・無知・不勉強・批判記事リンク集

ところが、つい最近、またしても、「劣化ウラン研究会」の名によるチラシに、「放
射能兵器・劣化ウラン弾」と書いてあるのである。実に安易な「核アレルギー」患者
の日本人向けの宣伝である。

自衛隊がイラクに行くから、この種の宣伝は、再び盛んになっている。「自衛隊員を
劣化ウラン弾の被害から守れ!」なんて、とても「人道的」な叫びが、街に木霊する。

「劣化ウラン」に関して私は、別に専門家ではない。それでも、上記のリンク集では
時期的に最初の記事になるが、遅くとも、今から4年と2ヶ月以上前には、『週刊プレ
イボーイ』(1999.11.16)記事に関連して、以下の説明を記し、電網上に発表している。

---------- 引用ここから ----------
劣化ウランの「劣化」の原語、depletedが本来、「からになった、消耗した、枯渇し
た」の意味であることも、一般には知られていない。自然のウラン鉱石から核兵器や
原子力発電に使われるを可能な限り抽出した残り滓で、安定度の比較的に高いウラ
ン238がほとんどだから、放射能は比較的少ない。もちろん、放射能の毒性もあるが、
水銀、鉛、カドミウムなどで周知の重金属としての毒性の方も、非常に強いようであ
る。ところが、そのデータが不十分なのをもっけの幸いとして、塵状の劣化ウランが
含まれる場所を普通のガイガーカウンターで調べてみせては、「劣化ウラン弾による
放射能汚染はない」と称するアメリカ国防総省発表を、日本の大手メディアが、その
まま流したりしているのが実情である。
[後略]
---------- 引用ここまで ----------

アメリカが、「放射能兵器」として、弾丸を使いたいのなら、自然のウラン鉱石に含
まれる比率のままのウランでも良いし、235の比率の高い濃縮したウランを使う方が、
効率的なのである。劣化ウランは滓だから安いので使うのであって、使う理由は、断
じて、「放射能は比較的少ない」からではない。アメリカの主張通りに、「固い」
「重い」からなのであり、その理由には、嘘はないのである。重金属毒性の強い微細
粉末を撒き散らすのも、目的ではない。結果の副作用に過ぎないのである。

アラブ軍も鉄製の戦車を持っているから、アメリカは、鉄の装甲を突き破る劣化ウラ
ン弾を使うのである。放射能があるから使うのではない。

 それなのに、アメリカを必要以上に悪魔化する方が、有利と思うのであろうか、自
称平和主義者たちは、難しい「重金属毒性」の方は「むにゃむにゃ」で誤魔化し、
「放射能!」「放射能!」と、叫び続けるのである。私は、こういうやり方を、怠け
者の論理として断罪する。
 
 劣化ウラン弾を使う方とか、アメリカ追随の連中の方は、「放射能は少ない」と言
い張って、「害はない」などと言う日本の外務大臣の発言を支え続けている。論点が
「ずれている」のである。「ずれる」理由の基本は、自称平和主義者たちの「脳味噌」
の構造が「ずれている」からである。事実を正確に調べることをせずに、「理論」と
か称して、教条を担いで、大衆を騙す性癖が抜けないのである。
 
 私は、自分たちには、愚かな大衆を教育する資格があると思いこんで、中途半端な
能書きを並べては、指導者面をする連中のことを、昔から大嫌いである。恐怖商人、
平和売人の典型である。

 実は、高校時代に、そういう連中がいて、生徒会の役員になったりして、今に至る
「原水禁」運動を始めていたのである。ところが、その時の旗振りたちは、その後、
高級官僚になった。結構、利口な連中だったのである。
 
 私は、この連中の末裔を、「減衰狂」と呼んでいる。「核禁」と略称される連中は、
「原水禁」と勢力争いを繰り広げて、双方ともに「減衰」している。
 
「放射能兵器・劣化ウラン弾」などと言って、「無知な大衆」に恐怖を売り込み、な
にがしかの「運動」の「お山の大将」ごっこを繰り返し、自己満足しいる連中も、や
がて減衰するであろう。

 以上。
木村愛二:国際電網空間総合雑誌『憎まれ愚痴』編集長
==============================
『亜空間通信』727号(2004/01/27)
【イラクの日本人外交官惨殺事件の司法解剖報告隠蔽が衆議院予算委員会の民主党の
質問で突発浮上】
 
 本日(2004/01/27)、私は、以下に題名と序章の見出しだけを紹介する木村書店の緊
急出版の発行と同時に開く、ワールド・フォーラム2004年1月例会、または逆に、そ
の日程に合わせた発行日、1月30日を3日後に控えている。

---------- 引用ここから ----------
緊急出版『外交官惨殺事件の真相と背景』
副題:国連外交と米日軍事同盟の狭間に翻弄された若き血気の日本人外交官の悲劇
兵力一万以上の米英イスラエルの傭兵暗殺軍団はクルド地帯で何をやっているのか

序章 もっぱら自薦によって電網捜査本部長に就任した決意の披瀝
●「遺族」を人質にして外務省が情報公開を拒む状況を告発し決死の立候補
●外務省も国外での犯罪を警視庁が実際には担当できると承知していた?
第1章 検死・司法解剖が行なわれ、奥大使は頭の左側に5発の銃弾を受けていた!?
●大手メディア総崩れ状況下の雑誌社系の週刊誌「斬り込み」続発に希望を繋ぐ
●最大の問題は司法解剖の結果がまったく公式発表されていないという驚愕の事実
---------- 引用ここまで ----------

 そこで、やれやれ、少しは、気分を変えて、亜空間通信でも出すか、と思い、前号
の726号を発行し、阿修羅戦争47掲示板にも投稿した。
 
 ところが、一休みして、再び、阿修羅戦争47掲示板を覗いたら、何と、国会で、こ
の事件の「司法解剖」に関する質問が出たという「日刊ゲンダイ」記事が紹介されて
いたのである。

 以下、その投稿と、わがフォローを再録するが、一見して明らかな誤植は訂正した。

---------- 引用ここから ----------
外交官2人射殺事件:米軍誤射説が国会で再燃 − 2ヶ月たっても銃弾の正体明か
せぬ政府に疑惑深まる − [日刊ゲンダイ]
http://www.asyura2.com/0401/war47/msg/240.html
投稿者 あっしら 日時 2004 年 1 月 27 日 18:48:55:Mo7ApAlflbQ6s

本日発売の「日刊ゲンダイ」2面の記事より:

見出し部:「外交官2人射殺事件:米軍誤射説 国会で再燃 − 2ヶ月たっても銃
弾の正体明かせぬ政府に疑惑深まる − 」

本文:「昨年11月に起きた奥克彦参事官と井ノ上正盛書記官の外交官殺害事件。あ
れから2ヶ月近くになるが、きのう(26日)の衆院予算委員会で捜査が全然進んで
いないことが明かになった。仰々しく遺体を帰国させた日本政府は、司法解剖までし
ておきながら、いまだに2人の命を奪った銃弾の“正体”さえ分からないというのだ
からビックリだ。
「銃弾の口径は5.45ミリ、5.56ミリ、7.62ミリ、9ミリ、12.7ミリ
の5種類だけ。2人の遺体に残っていたのはどれか」−−民主党・首藤信彦議員は予
算委でこう質問した。答弁に立った小野清子国家公安委員長は「可能な限り公表した
いが、詳細については鑑定中」と逃げるばかりだった。昨年12月16日の参院外交
防衛委員会でも「鑑定中」だったから、1ヶ月以上も鑑定に手間取っていることにな
る。
日本の警察は、これほど非科学的で三流なのか。元警視庁巡査部長でジャーナリスト
の黒木昭雄氏が言う。「何口径か調べるのにかかる日数は、長くても1週間。まれに、
銃弾がゆがんでいたり砕けていて、口径が分からないというケースはあります。しか
し、それなら『不明』となる。事実を公表すると大きな不利益が生じかねないから
『鑑定中』にしているのでしょう」
 2人の外交官が乗っていたランドクルーザーは、左側の窓には複数の弾痕が残るが、
右側の窓にはない。そこで首藤議員は「犯人は高いところから撃っている。となると
時速100キロで走るピックアップトラックの上に仁王立ちして撃ったか、米軍の装
甲車両に搭載された小銃から撃ったかの2つ」と推測してみせた。狩りにテロリスト
が仁王立ちして撃ったとすれば、口径くらいさっさと公表できるだろう。
 昨年9月、外交官殺害事件の現場に程近いティクリット郊外で、車列に追い越しを
かけるイタリア人外交官の車を敵と勘違いした米軍が発砲し、イラク人通訳が死亡す
るという事件が起きている。それだけに疑惑は深まるばかりだ。弔慰金と称して、政
府から1億円以上を渡された遺族も、真相の究明を望んでいるのではないか。」

フォロ?ップ:

* こりゃあ大変だ。国会議員が押し寄せたら超満員になり新著は奪い合いの恐怖!
木村愛二 2004/1/27 19:56:10 (0)
---------- 引用ここまで ----------

以下が、わがフォロー投稿、「こりゃあ大変だ。国会議員が押し寄せたら超満員にな
り新著は奪い合いの恐怖!」の全文である。

---------- 引用ここから ----------
こりゃあ大変だ。国会議員が押し寄せたら超満員になり新著は奪い合いの恐怖!
http://www.asyura2.com/0401/war47/msg/242.html
投稿者 木村愛二 日時 2004 年 1 月 27 日 19:56:10:CjMHiEP28ibKM
(回答先: 外交官2人射殺事件:米軍誤射説が国会で再燃 − 2ヶ月たっても銃弾
の正体明かせぬ政府に疑惑深まる − [日刊ゲンダイ] 投稿者 あっしら 日時
2004 年 1 月 27 日 18:48:55)

 いやはや、国会予算委員会で、最も単純な疑惑、司法解剖結果の報告なしが議論に
なり始め、まあ、国会にも、少しは子供並みの常識の持ち主がいることが分かり、安
心するが、こちらの対応も大変になる。

以下の緊急出版の新著は、1月29日に印刷製本、できあがりだが、初版1刷は、300部
である。早めに申し込まれたい。国会周辺にダフ屋出現、プレミアが付くかもよ。

以下の案内、再び、最新版で、どうぞ!

講 師 決 定
天 木 直 人 氏
“勇気ある真の外交官”
(前駐レバノン日本国特命全権大使)

ワールド・フォーラム2004年1月例会 特別講演 の御案内

テーマ:小泉イラク外交徹底批判
犠牲 奥大使・井上一等書記官殺害事件 
本格的な自衛隊のイラク派兵を前に日本外交のあり方を問う

『外交官惨殺事件の真相と背景』、緊急出版、1月30日発行、
(木村愛二著、木村書店、定価700円) を参考資料として配布!!
(割引代金が下記の会場費・資料代:2,000円に含まれる)

会場費・資料代:2,000円
日時: 2004年1月30日(金)  18:30 − 21:30
場所: 代々木倶楽部(旧新日鉄新山谷寮) 大講堂(150人収容)
    渋谷区代々木3−59−9   TEL.(3370)3141
地図:http//www.jca.apc.org/?altmedka/yygiclub.jpg

ワールド・フォーラム1月例会に御出席いただける方は、下記宛御連絡下さい。
ワールド・フォーラム代表幹事 佐宗邦皇 FAX(3353)5947 E-mail:
sasokunio@hotmail.com
ワールド・フォーラム ホームページ:http://www.worldforum.jp
---------- 引用ここまで ----------

 最早、説明の必要はないと判断する。再度、警告する。早めに申し込まれたい。

 以上。
木村愛二:国際電網空間総合雑誌『憎まれ愚痴』編集長
==============================
『亜空間通信』726号(2004/01/27)
【川口外相「劣化ウラン害ない」発言を許す重金属毒性無視・不勉強「偽の友」自称
平和主義者批判】

 わが「偽の友」批判に関しては、厳しすぎるとか、運動を狭めるとか、様々な批判
があろうが、私は、まったく気に掛けていない。むしろ、すでに、はっきりと、「狷
介孤高」宣言をしている。わけの分からぬ有象無象、烏合の衆などは、いくら集まっ
ても、力になるどころか、邪魔になり、足を引っ張られるばかりなのである。

 このわが「狷介孤高」宣言に至る心境について、ここでも簡単に開陳すると、私は、
いわゆる東西対立、冷戦時代に、日本テレビに入社した途端に労組が結成され、組合
役員となり、様々な経験をした。16年半もの不当解雇撤回闘争まで余儀なくされた。
たっぷりと「身銭を切った」運動組織からは、経済的な補償はない。年金も争議で期
間が千切れたから、出始めたのが遅く、極めて少額である。それでも、自前の力で戦
い続けている。だから、「反体制」と称する労組や政党の幹部で、ぬくぬくしていて、
まるで役に立たない連中には、まったく遠慮する気はない。
 
 その間に、いわゆる「左」、自称平和主義者とその団体の最大のよりどころであっ
たソ連が、ぼろぼろに崩壊した。これが「偽の友」の典型である。だから、「偽の友」
に対しては、もっともっと厳しくしても、まだまだ、飽き足らないのである。
 
 それが理解できずに、私を非難する「お上品」な人には、同じような経験をしてみ
ることを、お勧めするしかない。私は、「偽の友」の被害者なのである。
 
 劣化ウラン弾に関する批判も、同じ心境、覚悟の上でのことである。しかも、命懸
けの戦いでは、いささかの緩みでもあれば、負けるのである。厳しくしなければ、我
が身も危ないのである。
 
 本日(2004/01/27)、阿修羅戦争47掲示板には、以下の投稿が出現した。

---------- 引用ここから ----------
「劣化ウランの危険ない」は重大な事実誤認 川口外相の無責任発言に「資質」問う
声 同志社大講演の波紋[日刊ベリタ]
http://www.asyura2.com/0401/war47/msg/206.html
投稿者 なるほど 日時 2004 年 1 月 27 日 02:00:14:dfhdU2/i2Qkk2

2004年01月26日 19時06分38秒 (JST)

【京都26日=三木眞】川口順子外相が1月17日に同志社大学で行った講演会で、
学生がイラクにおける劣化ウラン弾の問題に関して質問したのに対し、「政府として
は、劣化ウランの危険度は健康に影響を及ぼすものではなく、非常に危険であるとい
うふうには国際的には判断されていない」と回答したが、この回答は国際機関による
最近の調査報告を無視した“虚偽答弁”であることが26日分かった。...
---------- 引用ここまで ----------

 このような政府筋への批判的な投稿者でも、いまだに、劣化ウラン弾が、戦車など
に激突し、超高温で灼熱、燃焼した結果、セラミック状の酸化ウランの微細粉末にな
り、それが即効性の重金属毒性を発揮し、吸い込んだら、肺炎になり、ぼろぼろの状
態で、死に至ることを、知らずにいるのである。
 
 多くの者が「知らずにいる」原因は、もとより、情報媒体、大手メディアの好い加
減な商業主義、NHKの国営主義にあるが、大手メディアを批判して、いい気になって
いれば、それで済む話ではない。「批判的な」立場を自称する者自身が、自分で、言
い逃れのできない証拠を集めて、突き付けて、大手メディアにも報道させ、政府筋を
追及し、劣化ウラン弾を使うアメリカを締め上げる力量を発揮するしかないのである。
 
 私は、この問題を中心課題としているのではないし、超多忙ながらも、やむなく、
これまでの劣化ウラン弾の重金属毒性に関するわが記事を、以下の批判記事リンク集
にまとめた。最初の記事の末尾には、『週刊プレイボーイ』(1999.11.16)とあるから、
今から、4年と2ヶ月以上も前のことである。

---------- 引用ここから ----------
http://www.jca.apc.org/?altmedka/iraq-uran.html
『憎まれ愚痴』劣化ウラン弾の重金属毒性・無視・無知・不勉強・批判記事リンク集

http://www.jca.apc.org/?altmedka/2003aku/aku724.html
http://www.asyura2.com/0401/war46/msg/923.html
『亜空間通信』724号(2004/01/19)
【劣化ウラン害ない外相に放射能のみ固執の双方言論詐欺が罷り通る日本は平和惚け
非科学阿呆天国】

http://www.jca.apc.org/?altmedka/2003aku/aku654.html
http://asyura.com/0306/war38/msg/784.html
『亜空間通信』654号(2003/08/29)
【酸化ウラン・セラミック・重金属・毒性の検索で2年前発行パンフ発見に想いなか
ば】

http://www.jca.apc.org/?altmedka/2003aku/aku652.html
http://asyura.com/0306/war38/msg/643.html
『亜空間通信』652号(2003/08/22)
【劣化ウラン弾批判運動が疫学知らぬと驚き電網調査でさらに驚く似非紳士朝日の重
罪】

http://www.jca.apc.org/?altmedka/2003aku/aku651.html
http://asyura.com/0306/war38/msg/603.html
『亜空間通信』651号(2003/08/21)
【アメリカ劣化ウラン弾に手加減する「偽の友」批判「獅子は兎を屠るにも全力を以
てす」】

http://www.jca.apc.org/?altmedka/2003aku/aku643.html
http://www.asyura.com/0306/war37/msg/1061.html
『亜空間通信』643号(2003/08/03)
【8/6広島平和宣言に間に合うか否か劣化ウラン重金属毒性メディア不勉強の責任重
大】

http://www.jca.apc.org/?altmedka/2003aku/aku642.html
http://www.asyura.com/0306/war37/msg/1016.html
『亜空間通信』642号(2003/08/02)
【米兵劣化ウラン禍続々報:米軍事ワクチン教育センターAP記事まであれば報道せぬ
は犯罪なり】
注:当初はVaccineを原意に基づき「免疫」としたが一般向きにあえて片仮名語に変
更。

http://www.jca.apc.org/?altmedka/2003aku/aku640.html
http://www.asyura.com/0306/war37/msg/884.html
『亜空間通信』640号(2003/08/01)
【イラク米兵劣化ウラン症・死者報告の裏に住民被害あり重金属毒性不勉強メディア
報道注意】

http://www.jca.apc.org/?altmedka/2003aku/aku633.html
http://www.asyura.com/0306/war37/msg/473.html
『亜空間通信』633号(2003/07/25)
【バグダッド空港周辺米兵が大量投下劣化ウラン弾に起因か「奇病」激発の痛烈皮肉】

以下は、劣化ウラン弾に関しての、わが電網宝庫の最古の記録である。以下の特集の
中で、ユーゴ空爆に論及した最初の記事の日付け、1999年3月22日から数えて、間も
なく5年目になるが、この間の特集の正面玄関への訪問者の電子記録、ヒット数は、
6,730に達している。

http://www.jca.apc.org/?altmedka/yugo.html
ユーゴ戦争  報道批判特集

http://www.jca.apc.org/?altmedka/play-11.html
NATOが撃ち込んだ劣化ウラン弾という悪魔(Playboy-11)

 ユーゴ戦争でアメリカ軍が劣化ウラン弾をふんだんに使ったことは、かなり広く知
れ渡った。湾岸戦争での使用に関して少しずつ知られ始めていた情報の土台があった
からだ。だが、その毒性に関しての研究はまだ日が浅い。誤解も多い。

 劣化ウランの「劣化」の原語、depletedが本来、「からになった、消耗した、枯渇
した」の意味であることも、一般には知られていない。自然のウラン鉱石から核兵器
や原子力発電に使われるウラン235を可能な限り抽出した残り滓で、安定度の比較的
に高いウラン238がほとんどだから、放射能は比較的少ない。もちろん、放射能の毒
性もあるが、水銀、鉛、カドミウムなどで周知の重金属としての毒性の方も、非常に
強いようである。ところが、そのデータが不十分なのをもっけの幸いとして、塵状の
劣化ウランが含まれる場所を普通のガイガーカウンターで調べてみせては、「劣化ウ
ラン弾による放射能汚染はない」と称するアメリカ国防総省発表を、日本の大手メディ
アが、そのまま流したりしているのが実情である。ただし、弾丸そのものに直接カウ
ンターを当てると、かなり強い音が出るようである。

 以下に紹介する『週刊プレイボーイ』の場合には、この点だけでなく、「空気中の
塵と混じって放射能を帯び始める」という間違いもある。しかし、大筋として、アメ
リカ軍が、自ら知りつつ、この「悪魔の兵器」を、まったく無抵抗のユーゴ人に投げ
付けた事実は、まさに史上空前の残虐行為として糾弾されなければならない。

『週刊プレイボーイ』(1999.11.16)
《迷走のアメリカ》
『ユーゴ空爆』編第11回
NATOが撃ち込んだ劣化ウラン弾という悪魔

イラクでも使われた“あの弾丸”が再びユーゴでも…
[後略]
---------- 引用ここまで ----------

 以上。
木村愛二:国際電網空間総合雑誌『憎まれ愚痴』編集長


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