1485.イラク派遣と木村コラム



21世紀の国難としての自衛隊イラク派遣 天沢履助

日本から派遣される自衛官は、イラクに行くと、ある意味で、イラ
クのゲリラであろうがどこかの第三国の特務機関であろうが、煮て
食おうと焼いて食おうと自由な存在(=標的)として、イラクに駐
留することになります。
自衛隊がどれだけ防備を固めても、どこから打ち込まれるかわから
ない迫撃砲が野営地に打ち込まれたら、相当の被害が出ます。

だから、派遣するなといいたいけど(民主党はネット上で署名活動
をはじめたようですが、それで効果が得られるのでしょうか)、派
遣せざるをえない状況に日本人は追い込まれているわけです。

日本にとってこの戦争は大義がないのに、アメリカが「お前、自衛
官を派遣しろ」というから、仕方なく、いやいや貴重な人材を派遣
する。それが今の日本が置かれた状況です。
(歴史を調べてみると、日本には主権はなく、アメリカの属国であ
ることがわかる。)

もし、戦争利権にむらがる人びとが、この事実を知ったら、自衛官
を狙って攻撃し、日本がイラク戦争から足抜けできないように、が
んじがらめに巻き込んでくる。
(実際に攻撃をしかけるのが、ゲリラか米英のスパイ組織か、わか
りませんが)
そうなれば、5500億円どころか、何兆円でも日本の金をイラク
戦争につぎ込ませることができますから。
イラクへの自衛官派遣は、ですから、自衛隊員とその家族の問題で
はなく、一億人の日本人全員に関わる問題、いうなれば21世紀の国
難といえるでしょう。

ひどい結果になってほしくない、と思います。
でも、どうすれば、最悪の事態を免れることができるのか、どうす
ればそれを未然に防ぐことができるのか、わからない、、、、、

とりあえず思いつくのは、祈ること。
派遣される自衛官の無事と安全ために、千人針を集めるとか、お経
を読むとか、なんでもいいから祈りを捧げることなら、私たちにも
できる。そのような国民運動が必要だと思います。

天沢履助
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件名:Re: 国際戦略コラムno.1471.イラク派遣と木村コラム  

joe です。 
>砂漠の真ん中に駐屯地をき築き回りを堀で囲い出入り口を一つヶ所
>にして敵の侵入を防御するとか?? 
> 
>陸自の最高幹部の考えかと思えば全く「漫画」だ中に居る隊員は如
>何するのか「テロ」の標的を「此処ですよ」と示していると思わな
>いのか・考えた幹部は内地にいて標的に合わないが現地の自衛隊隊
>員は昼も夜もどうして過ごすのか、 

イラクに設営する宿営地の詳細は分かりませんが(発表するわけが
ないので)、新聞やテレビの報道を見る限り、非常に良く考えたも
のになっていると思います。 

私の知識の範囲では、迫撃砲や航空機を使わない限り、攻撃は難し
いだろうと思います。 

非常に良く考えられていると思います。私は感服しています。 
(問題点を指摘するのも簡単なのですが、分かっている人は私を含
め、黙っているでしょう。陸自がイラクで使える装備を考慮すれば
、問題点にさえならないかもしれませんし) 

問題は、宿営地外での活動です。 
外務省の職員が乗っていた車は「軽装甲車」とのことでしたが、簡
単な装甲を施している車など、戦地ではほとんど役にたちません。

#テレビで記者会見の様子が放送されましたが、 
#記者が「窓ガラスは防弾ガラスだったのですか?」と 
#質問していましたが、私はその記者の程度に呆れてしまいました。
#事前の説明で「上部のみ装甲を施していた」と言っていたのです
#から、車の際上部にあたる窓ガラスが防弾ガラスなのは当り前で、
#「どこからが上部で、どこからが下部にあたるのですか?」と 
# 聞くべきでしょう。 

宿営地が安全でも、宿営地外は安全でないのは、皆さんご承知のと
おりです。 

最新の複合装甲の戦車を持っている米軍でさえ死傷者が出ているの
に、装甲車を持って行けば安全だと考えることなどできません。
装甲車に乗っていない者、医療活動などに従事していて遮蔽物に遮
られていない者たちから、死傷者が出るでしょう。 

もっと問題なのは、ここまできた来た経緯です。 

最初は、小銃と機関銃だけという装備から、無反動砲、装甲車、と
次々と装備がエスカレートしていることがひとつ。 

そして、文民が死亡したにもかかわらず、自衛隊の派遣を見送らな
かったことです。 

文民が殺されたことが、自衛隊派遣に対して全く影響を与えなかっ
たということは、戦傷死するのが(任務上)当り前の自衛隊員が死
亡しても、今後の海外での自衛隊の運用になんら影響を与えないか
もしれない、という危惧を抱かせます。 

装備のエスカレートは、マスコミでは単にお祭り騒ぎのようにしか
報道されませんが、その延長線上は、戦車であり、攻撃ヘリであり
、空自の戦闘機につながっていくという認識がないことは問題だと
思います。 

今後、海外での紛争に自衛隊が巻き込まれて行くように思えてなり
ません。今日(12/13)の読売新聞1面には、「日米同盟の将来につ
いては、ブッシュ政権は、新地平に踏み込もうとしている」と書か
れています。 

どのようなベクトルの新地平なのか? 

私は恐ろしさを感じます。
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『亜空間通信』708号(2003/12/16)
【ワールド・フォーラム来春1月例会講師に天木直人氏決定。12月は木村愛二で内容
を最新まで拡充】

ワールド・フォーラムの来春1月例会の講師に、元レバノン大使・天木直人氏が決定
した。


きたる12月19日の12月例会の講師は木村愛二であるが、最新のイラクでの2人の日本
人、外務省職員と、1人のアラブ人の運転手の殺害事件にまで、内容を拡充する。

以下、まず、12月例会の案内を抜粋紹介し、その後に、1月例会を、少し詳しく案内
する。

---------- 引用ここから ----------
http://www.worldforum.jp/information/12.html
12月例会のご案内
ワールドフォーラム12月例会のご案内 

「イラク「戦争」とは何だったのか?−次はシリア・イランか北朝鮮か? 自衛隊の
イラク派兵のもつ歴史的意味と日本の運命−」
ジャーナリスト・国際情報総合分析研究所代表 木村 愛二
[中略]
日時・場所・詳細

日時 :2003年12月19日(金) 18:30 − 21:30
場所 :シオンクリエイト(開運スクエア)
千代田区二番町5−2 「麹町駅プラザ」3F   TEL.(3515)3896
交通 :営団地下鉄 有楽町線「麹町駅」 5番出口の駅ビル「麹町プラザ」3F
地図 : こちら
参加費 : 4,000円( 会員 ) 5,000円( オブザ−バ− )
---------- 引用ここまで ----------


 ワ−ルド・フォ−ラム1月例会の御案内(主催者からの電子手紙)
 
年末/新春の慌しい季節になりました今日この頃ですが、皆様にはお元気にご活躍の
ことと存じます。2004年の新年早々、戦後60年が経過して初めて、憲法9条で
禁止されている軍隊を“自衛の為”でなく同盟国米国の要請にのみ従って“国際紛争
を解決する為の手段”として、憲法違反を承知で自衛隊を海外に派兵するという愚か
で無謀な試みを小泉内閣は実施しようとしています。

こうした愚かな外交政策に異議を唱えこれを諌めその誤りを正す為、己れの職を賭し
て意見具申をされ、それが故に解任・勇退に追い込まれた“勇気ある真の外交官” 
前駐レバノン日本国特命全権大使 天木 直人 氏  をお招きして 

「 小泉イラク外交徹底批判 と 犠牲 奥大使・井上一等書記官殺害事件ー 自衛
隊のイラク派兵を前に日本外交のあり方を問う ー 」 というテーマでお話戴きま
す。

天木氏は、

 2001年1月に駐レバノン全権日本大使に就任され2年の間貴重なベイルート情報を
集め適宜本省に伝え、2003年春までに米国のイラク侵攻の情報を1年前に確信して本
省に伝えるなど、2年間貴重なベイルート情報を集め、適宜本省に伝え、本年3月に
はイラク侵攻のブッシュ米国政権に追随しようとする小泉外交に異議を唱え、小泉外
交を批判した意見具申をしたが故に実質的に解雇されました。
 
 中東問題にはまるで無関心無能な小泉首相の実態を暴露して戴き、脳死状態にある
日本外交を批判し、日本外交の再生の為に諌死してでも国民に伝えたかったことにつ
いてお話戴き、併せてイラク派遣されて暗殺された小泉イラク外交の犠牲者とも言う
べき奥大使・井上一等書記官殺害事件の真相に迫ってみたいと思います。かつて、
 
 奥克彦氏は、10年以上前ワールド・フォーラムの会員として熱心に参加して下さっ
た視野の広い立派な将来ある人物でありました。ここに謹んでご冥福をお祈り申し上
げますと共に、奥氏の訴えたかった遺志とは何であったのかを、皆様方と共に語り合っ
てみたいと思います。皆様方におかれましては、大変お忙しいとは存じますが、お誘
いあわせの上お越し下さいますようお願い申し上げます。

[ 天木 直人 氏 プロフィール ]

1947年 山口県生まれ。69年京都大学法学部在学中に外交官上級職試験に合格し中退
して、外務省入省。
南東アジア第2課で1年間研修後、米国オハイオ州オーバリン大学に2年間留学し学
位取得。ナイジェリア大使館、経済局、経済協力局、ジュネーブ国連代表部、サウジ
アラビア大使館、技術協力課を経て、85年アフリカ第2課長に就任、中曽根内閣の時
内閣安全保障室審議官、マレーシア大使館公使、オーストラリア大使館公使、カナダ
大使館公使、米国デトロイト総領事を経て、2001年1月に駐レバノン全権日本大使。
2003年8月末にイラク侵攻のブッシュ米国政権に追随しようとする小泉外交に異議を
唱え批判して意見具申したが為に、実質的に解雇。

著書に、「マンデラの南ア」(サイマル出版会)I最近著に「さらば外務省! −私
は小泉首相と売国官僚を許さないー」(講談社)がある。

日時: 2004年1月30日(金)    18:30 − 21:30
場所: 代々木倶楽部(旧新日鉄新山谷寮) 中研修室B  
     渋谷区代々木3−59−9   TEL.(3370)3141 
地図:(後刻、わが電網宝庫にも入れるが、当面は以下を参照されたし)
http://www.bitscorp.net/pages/schedule.html
[中略]
【地図】 代々木倶楽部

 以上。
木村愛二:国際電網空間総合雑誌『憎まれ愚痴』編集長
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『亜空間通信』707号(2003/12/15)
【ロイター日本人記者談2外務職員1運転手動画撮影イラク放送局で疑問点列挙し捜査
員の議論求む】
 
 昨日、2003年12月14日の日曜日、急遽開かれた日比谷野外音楽堂での集会に参加の
折、デモ行進の出発点で、目に前の脚立の踏み台に「ロイター」と書いてあったから、
即座に、カメラマンの日本人に、「あのロイターのストリーミング見たけど、誰が撮っ
たのかね」と聞くと、彼は、これまた即座に、「イラクの放送局でしょ」と答えた。
 
 彼自身が、かの大英帝国のイギリスの名門通信社、ロイターの現地人契約者なのだ
から、イラクでも同じだと考えるのは、常識である。

そこで、再び、仮説を立て直す。

どういう経過は分からないが、イラク人のカメラマンが、3人の遺体を撮影し、それ
をロイターが配信した。

その際、2人の日本人の外務省職員は、「バグダッドの北で開かれる会議に赴く途上
で殺された」という説明がなされ、これが、第一報として、世界を駆け巡り、あたか
も間違いのない経過説明であるかのように、歩き始めた。

遺体には、彼等が「バグダッドの北で開かれる会議に赴く途上で殺された」とは、書
かれていないのである。これは、別系統の情報である。本当かどうかは、まったく分
からないのであある。

しかし、咄嗟の場合の撮影には、細部の問題点に気付かずに撮っているものである。
この場合、最大の問題点は、同じ車に乗っていて、同時に銃撃されたのであれば、絶
対にあり得ないはずの明白な特徴点の相違が、3人の遺体にあるのである。

仰向けに寝かされた奥さんの遺体には、死後硬直は見られない。

仰向けに寝かされた井ノ上さんの遺体の両腕は、上部に突きだしており、両膝は曲がっ
ていて、被せた布を押し上げている。

やはり、仰向けに寝かされた運転手の頭部の下には、大きな赤い血の淀みが見られる。
死んでから、あまり時間が経っていない感じである。

 以上の疑問に、外務省報道課の男性職員
 は、まったく答えず、「そちらで、お調べになれば」と言って、勝手に電話を切っ
た。
 
 もう一度、電話をして、今度は女性だったから、そういう対応はないと説諭したら、
別人の男性と代わった。
 
 今度は、素直に聞くから、「皆が、自分で調べることは出来ないのであるから、公
僕として、ちゃんと調べよ」、と求め、いささか説諭したら、「有り難うございます」
と言った。
 
 ああ、ああ、孫の世代の個人教育にも時間が掛かる。電話料金も掛かる。ああ。
 
 以上。
木村愛二:国際電網空間総合雑誌『憎まれ愚痴』編集長


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