1440.民主主義(2)



民主主義(2)
政治不信は、政治家と官僚が組んで、税金を甘い汁に変えて、吸い
上げる。族議員と官僚の癒着の腐敗政治であり、そして、不用の巨
大施設に、環境破壊の干拓事業にダム、結果、多額の国債発行であ
り、財政赤字である。道路公団の失政は、今、将に注目を浴びてい
る。それに、これらを座視してきた野党議員である。
 
政治が見えれば、利権あさりや腐敗は、自ずと減っていくのは、確
実であろう。行政の実態を容易に見られるようにする事が、決め手
である。
行政の実態を知ろうとしても多額の閲覧費用を要するような現状は
、行政が民主主義を拒否していると判断するしかない。行政を恣意
に運用する意思が働いていると思わざるを得ない。
 
本来、政治の実態を伝えるのは、メディアである筈だ。しかし、そ
の現状は、実にお粗末で、真実を伝えない。政治権力とメディアと
の癒着がある。
 
当地出身の前県議の後援会が公職選挙法違反を起こしたので、警察
に告発、警察は、やっと送検をしたが、検察は、忽ち、不起訴処分
。検察審査会に審査の申立をし、不起訴不当の議決を得た。しかし
又もや検察は、不起訴処分。
  
この事実を記者クラブに共同通信、時事通信に伝える。何と時事通
信は、“それが如何したんだ!”と怒鳴り返してきた。聞く所によ
ると、時事通信は、弁護士が兼務している事が多いそうである。
共同通信と時事通信は、元を糾せば、かって言論統制をしていた同
盟通信である。結局、どこのメディアもこの検察の行為を報じなか
った。言論統制は、戦前と同じくあるのは、事実だ。同県議は、
今年の選挙で、落選したが、何とも遣り切れないが、これがメディ
アの常識だ。
 
検察の調査活動費が問題になっている。検察は、この問題を取り上
げようとした鳥越俊太郎の番組を消す力があるのだ。本当に権力は
、凄いと言うしかない。
  
地方分権と叫ばれて久しいが、地方のメディアは、季節の便りとイ
ヴェントと犯罪で終始していると言っても過言ではないだろう。イ
ヴェントの受付嬢の顔をアップで長々と映して、一体、何を考えて
いるんだろう、気が弛んでいる。
 
勤め先のレジから1千円、抜き取った事件を地方紙が報じていたが
、この地方紙の社長は、前科七犯の小針歴二であった。私は、前科
八犯の小針歴二と言って訂正された。「彼は、七犯だ」「ウッヒッ
ヒ、婦女暴行もあるんだ。」と。当県出身の元最高裁判事は、前科
七犯の小針歴二の意向で決定したと言われている。かねてから、最
高裁判事の選任が不透明だと言われていたが、正しく不透明どころ
か、真っ暗闇だ。最高裁判所の裁判官の国民審査があるが、司法実
態を知り得る人がどの位あるだろうか。今回の審査で、私に出鱈目
な判決を出した裁判官が3名いる。国民の裁判を受ける権利を奪っ
ているのだ。お粗末な同県議の為に出鱈目な判決をしても全く恥じ
る事のない法曹人らが権力組織の温存に大きく関与しているのだ。
国会議員の職種には、法曹人が実に多い。政治家の職業に法曹、
官僚、報道の出身が実に多い。
 
政治家の寄付行為は、有権者の政治の実態を見る目を曇らせるもの
である。よって、公選法違反なのだ。他村の或人に、「同県議は、
立派な人だ、子供会の寄付を1万円、ポーンとしてくれた。」と聞
かされた。「えー、誰が何処の子供会が貰ったの?公選法違反だ!
」と言ってしまったので、口を噤まれてしまった。政治家は、いや
、政治屋は、実に有権者の心を操るのに長けている。その他、就職
斡旋や仲人等々。
 
その反面、同県議は、我が家の約2町歩の田畑を奪い取った大泥棒
と、全県議、記者クラブ、その他自治体や同県議が属している自民
党県本部にも連絡をしている。しかし、自民党は、無視し、県議選
に公認した。弱者には、容赦のない人権侵害をして、平然としてい
るのだ。
 
一万円の寄付で、誤魔化されている有権者こそ、馬鹿を見ているの
だ。不要な公共事業は、100%いや100%以上(請け負い契約
の変更で可能)で落札されている。政治家が汗水流して得たお金で
寄付したのではないのだ。
 
最近、全国紙の地方版で小さく自治体の経常収支比率のワースト、
ベストの各3位を掲載していたが、これも自治体の政治の実態を表
しているかと言えば、問題である。不要な公共工事で財政が膨らん
でいると自ずと比率は、低くなるのだ。
 
我が家の地区に農業集落排水事業の実施になった。我が家を含め、
一級河川を超えて、3軒がある。工事の実施するに当たって、参加
するか否かも問い合せず、この河川に暗渠工事をしている。この工
事は、1000万円では、あがらないであろうと思っていたが、実
際、2900万円を要している。到底、このような事業に参加でき
ないと思っていた。2軒のためにこのような工事を実施しているの
だ。このような個所が当該年度で他に6個所ある。
 
下水道事業の管路工事の費用が多額で、合併浄化槽に切り替えてい
る自治体も多いと聞く。日本の合併浄化槽の技術は、世界的にも高
いといわれている。2軒で200万そこそこで出来た筈だ。この事
業が実施された平成13年度の農業集落排水事業は、約2億4千万
円。これには、国県の補助が約1億3千万円、起債が約1億円。
これまでのこの事業の村債残高が18億円。村債の55%は、交付
税で賄えるのだ。即ち、55%国が支払ってくれるのだ。5千に満
たない人口の村の話だ。
 
当地区では、選挙に行かないと、吊るし上げに遭うと言う人がいる
。都会と違い、投票率は、高い。
2回ほど前の衆議選のことである。こんな事を話す老人がいた。知
事の女婿が落選した(比例区で当選を果たしているのだが)ことで
、「本当に考えられない時代になったものだ、知事と言えば、殿様
だ、その婿様が落選するんだよ、考えられるかい?」と。私、絶句
した。
 
中曽根氏が定年退職勧告を受けて、憤っていたが、同人は、只の権
力者に過ぎない。定年の問題ではない。同人は、何処の誰にもない
独自の政治家であれば、気の毒にとも思えるが、何処にでも彼処に
でもある自民党の権力者だ。
 
中曽根氏に関して、やはり政商小針歴二が新幹線の計画の発表前に
新白河駅前の土地と白河市内の池嶋酒造の買収をした。資金は、福
島交通の使途不明金である。
 
同買収が可能になったのは、当事の運輸大臣中曽根氏と当地出身の
社会党の国会議員村田秀三氏によるものだ。
自民党は、あの買収は、村田秀三氏の斡旋によるものだと発表した
が、社会党は、何ら異議を唱えなかった。同議員の国設秘書は、公
共事業の仕切り人と地方誌に書かれていた。元の土地所有者が訴訟
を提起したが、敗訴している。
信濃川河川敷も、田中角栄と社会党議員によって、買収可能になっ
たと言われる。やはり、元の土地所有者が訴訟の提起をしていたが
、原告は、敗訴している。
 
 田英夫氏のメールマガジン「直言・極言」第10号 (11月4日
)では、中曽根氏に言及している。流石、旧社会党議員です。
 
田中真紀子氏が「私は、生まれ変わりました。」 と記者会見してい
たが、秘書給与をネコババしても、生まれ変わった等と言えば済む
のだろうか。弱者は、そうは行かない、世間から吊るし上げだ。
強者ばかりが闊歩する社会は、選挙があっても相変わらないことだ
ろう。
 
住基ネットと国民を監視するシステムは、出来ても、行政を監視す
るシステムは決して、出来ないだろう。行政が創る訳がない。
 
国民が自ら、行政の実態を見るシステムを実現しなければ、民主主
義は、実現しないのではなかろうか。今日の新聞に、インターネッ
ト掲示板で、交通事故で死亡させてしまった加害者が被害者の両親
を実名で中傷する記事を掲載した事で実刑の判決を受けている。
本当に悲しい事だ。国民が多少の良心とほんの少しの法律知識を以
ってすれば、いや、社会人としての自覚さえあれば、メディアを通
さず、国民が発信できるシステムが可能と思うのだが。
國井明子
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Akiko Kunii
email: takunii@d1.dion.ne.jp
URL: www.d1.dion.ne.jp/~takunii
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キャスターと田原史観
kishizuka

久々の投稿です。
現在の有名なテレビのキャスターの内で、例えば久米宏氏から主張
として、感じられるのは、反権力、反戦、それと日本人は休暇をも
っととれということなのでしょう。彼のテレビキャスターとしての
才能はおそらくダントツなのかも知れません。
しかし、やはり余りにも軽すぎるという評価になってしまうのは、
反権力、反戦というのでは主体性がない主張だからだと思います。
権力は必要だし、戦争が必要か必要でないかは反戦という価値観で
は捕らえられません。
要するに何が正しくて何が間違いかという判断の基準、歴史哲学、
価値観がない為にキャスターとしての彼の才能の割りに評価が辛く
なっているのではないかと思います。
(何も彼だけでなく戦前からの日本のマスコミに共通したことなの
でしょうが)

久米氏と反対の意味で、キャスター(?)の田原総一郎氏の著作や
主張を見聞きして、彼の歴史観がまさしく戦後の歴史観の空白部分
を埋めるもののように感じました。

かれの主張はマルクス史観でもなく、東京裁判史観でも皇国史観、
丸山史観でもありません。

かつて司馬遼太郎氏による戦国期から日露戦争くらいまでのかれの
日本の歴史観を司馬史観という名で呼ぶ人がありました。
田原氏の歴史観も後世から、「田原史観」として戦後の共産あるい
は反戦、反動保守的イデオロギーから開放された、公平性の高い日
本の近代史観歴史観として、評価される日がくるかもしれません。

氏の主張の中で、いくらかの部分、天皇はサンフランシスコ講和条
約くらいの時点で退位すべきではなかったかとか、中曽根氏の主張
に影響を受けているのでないかと思われる部分もありましたが、自
分が知っている中で、日本の近代史観としてはもっとも公平性が高
い歴史観であると感じましたので、皆さんに紹介します。

「戦前は天皇陛下の為に死ね。敗戦直後は戦争を起こすものがいた
ら自分の命を掛けても戦争をさせるな。朝鮮戦争が起こり戦争反対
というとお前は赤か」といわれたなど混迷を続けてきた日本の近代
史の解釈をこれほどわかりやすく聞いたことはありませんでした。

私も歴史信者ですが、政治家や政治に関わる人物は歴史哲学を持っ
て欲しいと思っています。

皆さんはいかが思います?
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国際戦略コラム 御中

皆さんにお勧めしたい本が有ります。
PHP研究所発行の「いいかげんにしろ日教組」
著者皇學館大學助教授 松浦光修(まつうらみつのぶ)氏
今選挙戦の終盤を向かえ各候補者に日教組の問題を
質問し今の教育問題をどう思っているかと回答を求めました所
誰一人回答をしてくれなかったのです。
日教組の組織の票に頼ってうかつに物が言えないのだと思いました。
しかし今の教育の現場の荒廃は目に余る物が有ります。
私の所に相談に見える中学生や高校生、大学生は皆生きる
指針を見失って何の為に生きているのか解らないと云います。
又親達も子供達に人間として生きる指針を教えず目先の事ばかり
にやかましくこごとを云つたり又放任して甘やかすのみです。
子供達の周りに尊敬できる人物が居ないのも大問題ですが。
日本の教育を真剣に国民全員が考え行動していかなければ
未来の日本はないものと思います。
皆さんのご意見を伺いたいと思います。

鈴木 麗加
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ブッシュと小泉の宗教集票マシーン(2)F
■公明党と創価学会■創価学会の集票能力  11.1-YS

を拝見して特にYS氏のコメントに創価学会と共産党は
低所得者層「失礼」を得票マシンにし其の競争は激しい
だが公明党は最近は其の層より上の層に頼り少しでも
自民党に近づきたいと弁護士の力をかり少しでも切り替え
をと苦労しているが選挙になると低所得者の創価学会会員
の力が要るようですねもう直ぐ創価学会会も員騙されてい
る事を悟るでしょう「政治に宗教は駄目」中東欧州米国等
の宗教が国政をかえ戦争の火だねになってる事は周知のは
ず自民党も憲法の記載されている「宗教と政治」を守るべ
きだ小泉自民党ももう少しで終わる?
民主党の政権になつらこの事は絶対守って欲しい、

馬鹿な論理と思いますが諸先生のコメントをお願いします

 http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Euro/2495/
    ks_kiy@yahoocojp 11.02.pm8.00. 阪本 潔
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件名:享保の改革と治安・機関誌論評  

環境整備し“心の赤字”克服/急がれる官民の意識改革

 総選挙における各党のマニフェスト(政権公約)の柱の一つに犯
罪対策が掲げられている。ひと昔前までは「水と安全はタダ」と思
われていたが、現在、犯罪発生件数は年間、三百万に迫る勢いで、
凶悪犯罪や路上強盗、住宅などへの侵入犯罪などが激増している。
 外国人による犯罪も増え、不法滞在外国人が二十五万人もいると
推定されていることから、国境が不当に侵されている深刻な状況が
続いている。

 自民党は「良好な治安こそ最大の社会福祉である」との観点から
、五年で治安の危機的状況を脱し、「世界一安全な国・日本」の復
活のため、このほど、「治安強化に関する緊急提言」をまとめた。
その責任者の村岡兼造元官房長官と中山正暉前治安対策特別委員長
が機関誌「自由民主」(十一月号)で対談。諸課題を踏まえ数多く
の提言をしている。

 例えば、@警察、入国管理、税関の各職員などの人員増加Aその
ため国家公務員削減計画の「別枠」扱いにするB海上保安庁を国境
警備隊にすべきことC刑務所等の職員数と留置所など治安関係施設
の増加D容疑者を適正に対処するための検察官と検察事務官の増加
Eテロなどに対する情報収集のため公安調査庁の機能維持・充実
F国土交通省、外務省、法務省、厚生労働省などが連携して治安対
策を行うこと――などだ。

 どれももっともである。早急に対応しなければ凶悪化・組織化す
る犯罪を取り締まれないし、まして未然に防止することはできない。

 それと同時に必要なのは、ソフト面の充実だ。両氏の対談の後、
「論考」として作家の童門冬二氏が「治安対策―大都市江戸に学ぶ
」と題し、江戸時代にあった治安の理念と哲学を紹介して現代への
教訓を示唆している。

 童門氏は、八代将軍吉宗の「享保の改革」を取り上げている。
当時、直前の元禄バブルの崩壊によって、徳川幕府が財政上多額の
赤字を抱え、また、江戸市民の心が「他人のことなどどうでもいい
、自分さえ得をすればいい」とすさんでいた。

 吉宗は「水は方円の器に従う」あるいは「恒産なければ恒心なし
」という中国の古い言葉を念頭に置き、水を江戸市民、方円の器を
江戸の都市環境と考えた。また、恒産を江戸の都市環境、恒心を(
利己的な)「心の赤字を克服した江戸市民のやさしい気持ち」と考
えたという。

 そして、大岡越前守忠相(ただすけ)を抜擢(ばってき)して今
で言う警察力を整備するとともに、官民一体となった治安対策を実
施した。「市民の権利は認めるが、義務もきちんと果たさせる」と
、市民の義務の明確化を図った。市民側もそれに応じ、交番と町会
事務所に当たる「自身番」を大江戸八百八町に設け、「いろは四十
八組」といった市民消防組織を創設し、目安箱を設置するなどして
官民一体となった治安対策に取り組んだ。

 「環境改善をおこなわない意識変革の要求は、単なる精神主義や
教条主義に終わってしまう」。幕府が、何よりも「平和の維持」に
意を用いていたから改革は成功したのだが、今日の日本も、治安回
復への強いリーダーシップのもとで、ハード(環境整備)とソフト
(官民の意識改革)を両輪として緊急に対応すべきである。 

福島・大沢対談
別姓導入へ勝利の決意表明/害毒もたらす“異星人”育てるな 

 社民党の福島瑞穂幹事長といえば、“ワイドショー出身”の「夫
婦別姓」の推進者で、“事実婚(法律上の手続きを経ずに一定の事
実上の関係により成立する婚姻形態)”の実践者でもある。一方、
大沢真理氏といえば、東大教授だが、マルクス主義フェミニズム(
女性解放論)論者の上野千鶴子氏によると「フェミニズムの政治の
制度化をその現場で担っている第一線の指揮官」で、代表的なジェ
ンダーフリー論者でもある。

 その二人が機関誌「社会民主」(十一月号)で対談し、「男性稼
ぎ主型からの脱却」を主張するとともに、選択的夫婦別姓導入への
“決意表明”を行っている。その中で、大沢氏が「(勝利への)戦
略はもうできている」と明言している個所は見過ごせない。

 まず、福島氏が「選択的夫婦別姓という選択肢もあれば、より一
層ハッピーな結果が増えるわけじゃないですか」と指摘する一方で
、「選択的夫婦別姓に反対している人たちと話をしていると、何な
のだろう。エイリアンに育たないように水をぶっかけておこうとい
う感じなのかしらね」と憤慨している。

 その通り、害毒をもたらすエイリアンが増えないよう反対してい
るのである。

 福島氏は岩波新書「結婚と家族」の中で、「いろいろな家庭があ
るという方が、母子・父子家庭、離婚家庭、再婚カップルの家庭、
“国際”結婚の家庭、同性のカップル、などにとっても生きやすく
なるのではないか」と述べている。「ハッピーな結婚がいい」とい
う福島氏の主張の背景には、単なる個人主義にとどまらず、社会の
多様化を認めようとしているようでいて、実は、理想的な結婚、本
来的な家族の在り方を否定しようとする意思が働いている。

 別姓反対論者の主要な論点は、夫婦別姓制度が婚姻制度を破壊し
、伝統的な家族制度を崩壊させてしまい、それが社会の解体、国家
の解体につながる危険な内容であるから反対しているのである。
しかも、この主導者には日本共産党も含めマルクス主義者が多く、
彼らが軽薄なヒューマニストやウーマンリブ運動家らを扇動して、
運動を盛り上げているのが特徴だ。

 「戦略も含めて、どうやったら私たちは、本当の意味で次の時代
を作れると思いますか」と問う福島氏に対し、大沢氏は「戦略はも
うできている」と明言している。そして、「筋道、ロジックはもう
できているから、打ち出し方、レトリックにおいて、もっと工夫が
必要だ」と続け、「その時々での細かい戦術」を立てるよう教唆し
ているのだ。

 それを受け福島氏が「私たちは勝利するのでしょうか」と問い、
大沢氏が「勝利しないと日本の未来は無いです」と答えている。闘
争勝利への決意表明といった感じだ。

 憲法(二四条)に「法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立
脚して…」とあるように、「別姓」という形を取らなくても本質的
に平等であることが重要なはずである。本質的な側面を求めず理想
的な家族を追求しようとせず、「別姓」を導入して、家族や夫婦間
に溝を生じさせて誤った男女同権を主張しようとする動きには水を
かけ続けなければならない。 

共産の民主連合政権
戦術から戦略の政府へ格上げ/革命の遂行までが任務に 

 前回、このコラムで来年一月の共産党大会で改定される予定の党
綱領改定案の中の、未来社会論について論評した。今回、機関誌「
前衛」(十一月号)は、山口富男党常任幹部会委員の「二十一世紀
と党綱領改定案」と題した講演録を特集している。そこで、その中
の「民主連合政府と政権問題」について解説し、その上で、同政府
が目標としている日米安保条約の破棄について論評したい。

 党綱領の中に、「民主連合政府」が正式名称で登場したことはな
かった。一九七三年の第十二回党大会で「民主連合政府綱領提案」
を採択した際、提案理由を説明した上田耕一郎幹部会委員(当時・
現副委員長)は、「民主連合政府は、社会主義への道を開くことを
目的とする政権ではなく、現憲法のもとで民主主義的課題の実現を
めざす政府」と位置付けたことがある。

 今回、改定案は「日本共産党と統一戦線の勢力が、国民多数の支
持を得て国会で安定した過半数を占めるならば、統一戦線の政府・
民主連合政府をつくることができる」とし、初めて、綱領で同政府
の名前を用いることになる。

 これについて不破哲三議長は、「現綱領では、民主連合政府は中
間段階の政府であって、民主主義革命の任務を遂行する政府は『民
族民主統一戦線の政府』であり、この政府が権力を握って『革命の
政府』に成長・発展するのだと説明されていた。今回、この区別を
なくし、民主連合政府こそが民主的改革を実行する政府であり、こ
の政府が実行する民主的改革が民主主義革命の内容を成すもの」だ
と説明した。そして、改定案からは、「民族民主統一戦線政府」の
言葉を削除したのである。 

 この意味は、最近まで共産党が使ってきた民主連合政府は、あく
までも憲法の枠内における“戦術”の政府だったのに対して、今回
のそれは、民族民主統一戦線政府の任務(民主主義革命の遂行)ま
でをも含む社会主義につなげていく“戦略”の政府に格上げされた
ことにある。

 その政府の目標の一つは、日米安保条約の廃棄にある。山口氏は
、「この政府は何をやるかというと、国民のみなさんの多数の支持
と政党連合によって、一つは日米安保条約をやめて、日本を本当の
独立・主権の国にします」と語っている。この日米安保条約につい
て、現綱領では単に「廃棄」するとしているのを改定案では、「条
約第十条の手続き(アメリカ政府への通告)によって廃棄し、…対
等平等の立場に基づく日米友好条約を結ぶ」と変更している。

 「通告による廃棄」という具体的な廃棄手段を示す言葉が登場す
るのも初めてだが、問題は、「廃棄」の狙いである。山口氏は「日
本を独立・主権の国」にすると言っているが、言葉通りに解釈する
ことはできない。一九八五年の第十七回党大会で述べられたように
、革命の根本問題は国家権力の問題であり、日本を支配している権
力を打倒、あるいは排除して、それに代わる権力を打ち立てる場合
、主な敵を明確にすることが最も重要であり、「二つの敵」と闘っ
て、人民が権力を握るということは、具体的には「アメリカ帝国主
義」を日本から駆逐し、「日本独占資本」の支配を打倒することで
ある、と共産党は考えている。

 つまり、日本革命を達成することが、「日本を独立・主権の国」
にし、そのための必須要件として日米安保の廃棄があると考えてい
るのだ。同条約の「破棄」や「廃棄」ではなく「廃棄通告」と言葉
を和らげ、廃棄後は「日米友好条約を結ぶ」と付け加えたのは、今
日の民主党でさえ日米安保の重要性を指摘するようになり国民大多
数が必要性を認識している中で、共産党への警戒感を少しでも解き
、安保廃棄につなげていくことを狙った言葉上の新戦術に過ぎない
。政治評論家 山岡尽忠・世界日報 ▽掲載許可済です
Kenzo Yamaoka


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