1383.米国と北朝鮮情勢について



米国と北朝鮮の情勢を見てみよう。     Fより

北朝鮮は、実験炉が故障してしまい、原子力発電所構想も実現しな
い事態になって、かつ脅しの材料が無くなっている。そして、中国
からの石油パイプラインはいつ中国から止められるか分からない状
態にあり、金正日委員長はどうしようもない事態になっている。

核で脅せないならミサイルで脅すしかないと、テボドン2の開発が
終わり配備するという発表をした。もう米国はありもしない北朝鮮
の脅しに慣れっこになっている。本来なら、米国や中国もその対応
を取るのであるが、何もしない。言わない。取り合わない。相手に
もしていない。核が無いなら、怖くない。テロ集団に核が渡るのが
問題なのであるから??

米国もネオコンの勢力が衰退したら、イスラエルがパレスチナで紛
争拡大化し始めている。イランは核開発を続行している。国連での
イラク支援は仏が反対して暗礁に乗り上げている。このように米国
を取り巻く国際環境は、最悪の状態になっている。動こうとしても
、動けない。そして、国の中道派・国際協調派に権力が戻っている。

特に中東情勢は国連も仏も入れた体制にしないと、イスラエルの紛
争拡大が中東の大戦争に発展しかねない。しかし、ここで、シリア
やイランなどイスラエルの敵を米国のイラク展開軍と一緒に粉砕し
たいのであろうから仏のイラク展開はイスラエルにとってはよくな
い。ネオコンが主張する米国軍の増強を実現させたいのであろう。
ネオコンとイスラエルが繋がっている。

このため、イスラエルはパレスチナで紛争を拡大することになる。
そして、米国世論の関心を再度、中東に向けさせたいのであろう。
しかし、その構想はハルマゲドンそのものですから上手く行くのか
しら??

北朝鮮対応は、日本の経済封鎖を当面指向するしかない。敵対国の
船舶である「万景峰号」の寄港停止や資産凍結、送金停止などの処
置が必要であろう。船舶の海上臨検の演習も米豪日を中心に行った。
北朝鮮の問題点である経済で追い詰めるしかない。

しかし、韓国は日本とは反対に北朝鮮に支援を増強している。これ
は日米からすると敵対行為に見える。中国は中立か北から見ると敵
対に近いのであろう。そして、北朝鮮のミサイルがいつ飛んでくる
か分からない韓国から外資が逃げている。韓国経済は第2のショッ
クになる可能が高い。

ロシアは北から見ると味方に近いが、ロシアは迷惑以外の何者でも
ない。しかし、プーチンとしては米国に貸しを作りたいようで、仲
介をしている。

どちらにしても、北朝鮮は行き詰まっている。このため、金正日自
体が意欲を無くして、後継へ引き継ぐことが本格的に考えている。
しかし、若い後継者は、社会情勢が混沌としている時に渡すと、
問題解決ができずに、とんでもない事が起こる可能性がある。
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北朝鮮、金総書記三男「正雲」氏へ後継準備か (ASAHI) 

 韓国の聯合ニュースは12日、消息筋の話として、北朝鮮の金正日
総書記が62歳になる来年2月16日を機に、金総書記と高英姫夫人の間
に生まれた金正雲(キム・ジョンウン)氏を後継者とするための準
備が進められているもようだと報じた。正雲氏は現在、20歳で金総
書記の三男とみられる人物。金総書記の後継者はこれまで、4人とさ
れる夫人のうち成恵琳夫人との息子、正男氏(長男)や、高夫人と
の息子、正哲氏(二男)らが有力とされていた。

 同ニュースは高夫人を金総書記の「正妻」としたうえで、高夫人
の息子でない正男氏は候補から後退したと説明。正哲氏は軟弱な性
格が難点になったという。消息筋は「高夫人は党と軍の高官に対し
、正雲氏を『明星大将』と呼ぶようにしている」などと指摘してい
る。正雲氏は後継者に指名されるには若すぎるとの指摘もある。
北朝鮮の指導部入りなどが確認されたわけでもない。来年2月にむけ
た北朝鮮の動きに関心が集まりそうだ。
(ソウル=内山清行) (00:38) 
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北朝鮮の実験炉に支障か 衛星画像分析、蒸気消える

 2月末に再稼働が確認された北朝鮮平安北道寧辺の実験用黒鉛減
速炉(電気出力5000キロワット)で、6月初めに冷却塔からの
蒸気が途絶え、運転に支障が生じている可能性があることが米民間
シンクタンクの13日までの衛星画像分析から分かった。
 米国が最近、寧辺にある核燃料棒再処理施設の放射化学研究所に
熱を供給するボイラー室の稼働停止を確認、6カ国協議継続に向け
北朝鮮が挑発行動を抑えているとの分析が出ているが、技術的トラ
ブルに直面しているのではないかとの見方も浮上している。
 画像は米デジタルグローブ社の商業衛星が撮影。米科学国際安全
保障研究所(ISIS)が分析したところ、実験用黒鉛炉では
3月5日と13日に冷却塔から立ち上っていた蒸気が6月3日には
消えていた。
 ISISのコリー・ヒンダースタイン上級研究員は、技術的問題
で原子炉が停止されたか、冷却塔自体にトラブルが生じ補修作業の
ため低出力で運転されている可能性を指摘した。(共同通信)
[9月13日18時21分更新]
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件名:強まる総連への風当たり  

帰国事業や拉致問題めぐり・韓国の脱北NGOがデモ・東京都は施
設を差し押さえ

 十七日で日朝首脳会談から一年がたつが、日朝関係は冷え込んだ
ままだ。一部では十六日入港予定の貨客船「万景峰92」号に日本に
帰国した拉致被害者五人の家族が乗船してくるといった劇的なシナ
リオも描かれているという話も出回っているが、日本の北朝鮮に対
する国民感情は改善する兆しを見せない。そうした中、北朝鮮の金
正日政権に追随する在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)への風当た
りが日増しに強まっている。

 「朝総連議長さま、ご覧ください。私たちは北朝鮮から脱北し韓
国に来た脱北者たちです。今年六月、北朝鮮収容所解体運動のため
に団体を作りました。わたしたちが朝総連議長に面談しようとする
のは、貴団体で過去に北朝鮮を地上の楽園とだまして送り出した
十万人の帰国者問題に対し明確な解明を聞くためです」

 現在訪日中の韓国の非政府組識(NGO)「北朝鮮政治犯収容所
解体運動本部」(姜哲煥、安赫共同代表)は八日、東京都千代田区
にある中央本部を訪れた。これはそのときに読み上げられた面会要
望書である。

 「大多数の北送同胞が北朝鮮で敵対階層に分類され反革命分子、
スパイ罪を負わされて政治犯収容所で収監され動物以下の生活を強
いられている。耀徳収容所だけでも約五千人の北送同胞が連れて行
かれたが、このうち三分の一程度は朝総連高位幹部出身の家族だっ
たという」

 日本では拉致被害などが表面化して以降、マスコミを中心に連日
のように繰り返される「北朝鮮バッシング」。北朝鮮への包容政策
を敷く盧武鉉政権下で韓国ではいまひとつ盛り上がりに欠ける「反
核反金正日デモ」だが、今の日本でなら強い追い風がある、と踏ん
での来日であったかもしれない。一部で強硬な反対運動があった中
、先月二十五日と今月四日に新潟港に入港した北朝鮮の大型貨客船
「万景峰92」号の存在もまた彼らを勢いづかせているようだ。過去
に多くの帰国者を運んだ船であるからだ。

 総連中央に対する抗議の声は、もう一方の在日同胞団体である在
日本大韓民国民団(民団)からも上がった。

 民団中央本部は先週、八・一五慶祝辞で金宰淑中央団長が総連に
対し、北朝鮮の核開発阻止と日本人拉致問題の先頭に立つよう呼び
掛けた直後、これに反発した総連が民団中央に抗議したことを受け
、改めて民団の見解を明らかにした。

 民団は「抗議に対する本団の見解」と題する見解文の中で、総連
が「北韓(北朝鮮)の核開発を正当化しようとしている」と指摘、
また日本人拉致問題について「これ以上の事実わい曲をやめ北韓政
府と日本政府に早期解決を働きかけるべきだ」と促した。また元在
日同胞の脱北者問題に関し、「彼らに対し慰めの言葉どころか口汚
なくののしる貴団体(総連)の真意がどこにあるのか、すべての在
日同胞は理解に苦しむ」とした上で、「地上の楽園と甘い言葉で
帰国の道に追いやり、九万三千人もの同胞を虚言に乗せて北韓に行
かせた責任主体は総連」と批判。「本団とともに支援に立ち上がる
ことを切に訴える」と呼び掛けた。

 こうした「総連バッシング」が目立ってきた中で、今度は総連施
設への固定資産税課税に方向転換した東京都が、総連中央本部、
東京都地方本部、朝鮮出版会館などの差し押さえに踏み切った。

 総額約五千万円の固定資産税は納付を四回に分け、うち一回目の
納付期限である今年七月末までの納付分について八月二十日に督促
状を発送していたが、九月になっても支払いがなかったため、都主
税局徴収部が地方税法に基づいて差し押さえ手続きに入った。

 全国の自治体でも総連関連施設への課税が検討されており、東京
都の動きに追随するところも出てくる可能性が高まった。

 社会的にも経済的にも風当たりが強くなり始めた総連中央――。
今のところ民団への抗議文で主張したように従来の立場を繰り返す
。北朝鮮の核開発、日本人拉致被害、元帰国同胞の脱北者問題など
に対する新しい見解はいまだ聞かれない。
(世界日報)掲載許可済

Kenzo Yamaoka
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件名:第2のクリントン  

注目集めるディーン前知事・ジレンマ抱える民主党

 冷戦終結後、最初の大規模な国際紛争であった湾岸戦争を国連を
見事に用いながら五十万を超える多国籍軍を組織して見事に勝利し
た米国第四十一代大統領、ジョージ・ブッシュ氏は、湾岸戦争直後
、支持率90%を誇りながら、ペロー、クリントン氏との三つ巴
(どもえ)の大統領選挙の結果、一敗地にまみれたのだった。

 その息子、第四十三代のブッシュ現大統領は父親の雪辱を果たす
べく「9・11」後の国家的危機を乗り切り、つづく対テロ戦争で
あるアフガン、イラク両戦争を指導し、国民の圧倒的な支持を獲得
し、再選は確実とみられてきた。

 90%近い支持率を誇っていた父親のブッシュ元大統領は、敗戦
必至とみて他の民主党有力政治家が大統領選挙への出馬を見合わせ
る中、南部小州の知事にすぎなかったクリントン氏にまさかの敗北
を喫したが、ここにきて「第二のクリントン」かと、にわかに注目
を集めているのが、米国・ニューイングランドの小州バーモント州
の知事を務めたハワード・ディーン氏である。

 「USニューズ・アンド・ワールド・リポート」誌8月11日号
は、ハワード・ディーン氏が、現時点で民主党の大統領候補の中で
最も注目を集め、多くの政治資金や支援者を獲得していることのも
つ意味について分析している。

 「ディーン・ジレンマ」と題した特集は、「ディーンは大統領と
戦うことを恐れてはいない。では、なぜ民主党はディーンが民主党
候補になることを恐れるのか」をテーマとした取材に基づいて構成
されている。民主党の他の政治家が、つい最近までのブッシュ大統
領の支持率の高さに恐れをなしていた中で、ディーン氏は果敢に
大統領選に名乗りを上げた。

 そして、イラク戦争の戦闘終結宣言にもかかわらず、根強い反米
英勢力の抵抗と、米英兵士の犠牲が続き、米国民の間にもブッシュ
大統領の政策への批判が起こるようになり、出征兵士の家族からも
公然と戦争指導への不満が表明されるようになって、ブッシュ氏へ
の支持率が下降するに伴い、ディーン氏への支持が高まってきたの
である。

 しかし、過去二十年の間、南部の中道派知事を大統領候補として
戦った時にだけ、ホワイトハウスを手中に収めた民主党にとって、
ディーン氏の現時点の健闘は称賛に値するとはいえ、クリントンの
劇的勝利を再現可能な大統領候補の資質には欠けているという。

 このようなディーン氏への悩ましい評価が、「ディーン・ジレン
マ」と呼ばれるゆえんだが、民主党主流が最も懸念する点の一つが
、同氏が知事時代に同性カップルに夫婦に準じる法的権利を認める
「シビル・ユニオン」という制度を法制化したことである。

 アメリカ国民の保守化傾向の高まりからみれば、全国的な支持を
必要とする大統領選挙で、同性愛者の権利擁護を掲げる政策を具体
化したディーン氏は、たとえ民主党の大統領候補の座を勝ち得たと
しても、大統領選挙で民主党は勝利できないというのである。
三浦祐一郎・世界日報 ▲掲載許可済です
Kenzo Yamaoka
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件名:陸自の富士総合火力演習  

隊員の「精強さ」実証・迫力ある実弾射撃・度肝を抜く命中精度

 自衛隊は強いのか、弱いのか――。

 自衛隊は創設以来、実戦を経験していない。これは日本の平和が
長年保たれてきたことの証左であり、今後もそうであってほしい。
だが、実戦経験がない分、国民には自衛隊の実力がどの程度のもの
か、分かりにくくなっているのも事実だ。

 北朝鮮の核開発や頻発するテロなどにより、日本を取り巻く環境
は冷戦時代よりも緊迫の度を増している。また、復興支援のために
派遣されるイラクをはじめ、自衛隊の活動の場は全世界に広がろう
としている。今ほど自衛隊に「精強さ」が求められる時代はないだ
ろう。

 折から、陸上自衛隊は先月三十日、静岡県御殿場市の東富士演習
場で「富士総合火力演習」を実施した。国内最大規模の実弾射撃訓
練である同演習は、自衛隊の実力の一部を生で見ることができる貴
重な機会だ。

 約二千人の自衛隊員が参加し、90式戦車や対戦車ヘリコプター
AH―1Sをはじめ、戦車・装甲車約六十両、火砲約七十門、航空
機約七十機、弾薬約三十一が使用された。
 最新装備も登場することから人気が高く、毎年、入場希望者が殺
到する。この日も約三万二千人の観客が会場を埋め尽くした。

 「ズドーン」「バリバリバリ」。実弾の迫力は想像以上だ。観客
席は発射現場から二百も離れているにもかかわらず、ごう音と風圧
が何度も全身を襲った。

 何より観客の度肝を抜いたのは、命中精度の高さだ。戦車も火砲
も狙った標的をほとんど外さない。約三`も離れた標的が確実に撃
ち抜かれるシーンは圧巻だった。

 曇天の下、迎撃戦闘機F4EJ(改)による模擬爆撃や、空挺
(くうてい)団によるヘリからの自由降下も行われた。

 演習はあくまで訓練の一環であり、実戦とは違う。自衛隊の実力
をこれだけで判断するのは早計かもしれない。だが、極めて高い
自衛隊員の技術と士気に満場が深い感動を覚えたことは間違いない。
  文・早川俊行・世界日報・掲載許可済です。
Kenzo Yamaoka


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