1363.日本国の刷新・再生



◯ 「日本国の刷新・再生」(13) ―21世紀研究会―
(nss038.txt)               21c@21c.vui.cc
           21世紀研究会  永田通

★ 『なし崩し的銀行削減で、笑うのは国際金融資本』★

★ 『要旨』
 三長銀(興銀・長銀・日債銀)没落の意味を考えよ
 現金融機関の将来は、極めて危機的状態に近い
 現金融機関の温存より、資金の流れを確保せよ
 巨額赤字公債(国債)の放置は、日本の金融全体の崩壊となる
 公債(国債)の処理戦略(対策)の抜本策を、募り実行せよ

★ 『本文』

◇ 1、公的資金を投入した銀行、計23行の中小企業向け融資の実
績状況が明らかになりました。また、収益目標未達の計15行に対し
て、業務改善命令が出されました。

 1-1、前項の実績で、金融庁の意図に最も反しているのは、「み
ずほ銀行」となります。この銀行は、日本興業・富士・第一勧業の
各銀行の集合体ですが、興銀が入っていることが注目されます。

 1-2、1945年敗戦後、基幹産業の中長期融資の基盤となり、日本
の高度成長を支えて来た、三長銀(興銀・長銀・日債銀)が、殆ど
壊滅しつつあることは、時代の大変動と日本産業の将来不安を感じ
ます。

 1-3、長銀(日本長期信用銀行)・日債銀(日本債券信用銀行)
は、共に事実上崩壊し、外資の手に引き継がれました。三長銀の内
、最強と信じられて来た興銀(日本興業銀行)でさえ、他行と一緒
にされ、将来の命運は未定と言わざるを得ません。

◇ 2、日本の現金融機関の状況は、次の通りと概観できます。

 2-1、過保護の真っ只中にあり、0.0△%で預かった資金(預金
)を△%で貸出(融資)しているため、「率」の上では、元手の数
十倍の「濡れ手に粟」型の商売となり、暴利を貪っていることとな
ります。

 2-2、確かに、預貸の金利差を根底とする「業務利益」(一般企
業の経常利益に相当)では、各金融機関とも、莫大な利益を出して
いますが、過去の不良債権償却を主因に、巨大な特別損失を計上し
、最終的には巨額赤字決算となっております。

 2-3、不良債権発生の根幹は、金融機関が「企業の技術力・将来
性」「経営者の素質・意欲」を評価せず、土地担保融資に傾斜し切
ったことにありますが、金融機関の殆どは、現在でも、この悪弊か
ら脱皮しているとは言い難いと申せます。

 2-4、機関(行)数・店舗数・人員・賃金総額共に、依然大幅に
過大な日本の金融機関は、なし崩し的削減行政では、国債の市場金
利・新規国債の消化能力と絡んで、早晩全面的崩壊の危機に直面す
ると、予測しております。

◇ 3、私共は、旧来の金融機関(銀行等)は一度全面的に解体(
廃止)して、新規に「バンク」(銀行)を創設する方式を採用しな
いと、不良債権問題は、牛のよだれのように長期解決せず、その内
、次々に衰退・消滅して行くか、外資(国際金融資本)に安く買収
されてしまうと警告して来ました。

 3-1、しかしながら、現況は「金融システム維持」の美名の下に
、既存の金融機関自体の温存に重点が置かれ、「資金の流れ=余資
運用・資金調達・送金決済」重視は、事実上二の次とされて来まし
た。この結果、本来市場から去るべき(解体すべき)金融機関が、
公的資金(税金)投入で生き長らえさせられています。

 3-2、一方、民間の余裕資金(余資)は、超低金利政策で運用不
能となって行き場を失い、一部は海外へ流失し、多くは停滞し続け
ています。資金を渇望している中小企業等は、資金調達がままなら
ず「資金枯渇」を招いています。正に巨大ダムは満水なのに、田畑
は、水不足で作物は枯れて死につつある、かかる状況を招いており
ます。

◇ 4、我が国金融機関の全面的危機は、20世紀末から21世紀初頭
の金融敗戦に止めを刺され、再起不能に近づくことを意味していま
す。国際金融資本の完全支配となれば、彼等に都合の良い企業は育
成しても、関係ない企業等は、放置される可能性が極めて「大」で
あります。

 4-1、自民党の総裁選で騒いでいる間に、事態は深刻度を増して
います。非情な国際金融資本の下の金融機関融資態度では、日本産
業衰退と失業者の群れが、目前に浮かんで来ます。

◇ 5、巨大で総額700兆円に達する赤字公債(国債・地方自治体債
・政府保証債等)については、将来の処置構想を確立する必要があ
ります。

 5-1、現在公債の相当部分を金融機関が消化(購入)し、保有し
ていますが、その余力は、国債の市場金利の上昇傾向(価格下落)
と呼応して、今後縮小する可能性が高いです。更に、国際金融資本
の傘下に組み入れられた金融機関の場合は、公債消化は絶望的と考
えて置くべきでしょう。

 5-2、簡保・郵貯等は、公債の消化(購入)対象先となっていま
すが、現在の延長線的財政戦略では増大の危険が高い公債発行を、
今後とも対応(消化)できるかは、大変疑問であります。

 5-3、公債(国債)がデフォルト(満期の償還拒否)をした場合
、多額の公債(国債)を保有する現金融機関は、ほぼ「行き詰まる
」と考えて置くべきでしょう。この時は、政府が財政資金を投入し
て、金融機関を救済したくとも、資金の調達ができません。

 5-4、この時、国際金融資本に頼るとなれば、日本の金融そのも
のが完全に自主性を失い、崩壊することとなります。そうならない
ためには、事前に公債(国債)の抜本的処理・コントロール対策(
戦略)を立てることが、不可欠となります。

 5-5、国会議員・大臣・高級官僚・マスメディア・評論家・有識
者・憂国の志士等々には、是非、公債(国債)の処理戦略の抜本的
具体策を発表してもらい、現実問題として真剣に考え、早急に実行
しないと、時間は残っておりません。
(nss038.txt)
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「良い国日本の再興」 日本戦略の研究会(日戦略研)
  2003年8月第3週            npslq9@yahoo.co.jp

★ 表題: 「国連か日米か」
 030818      担当: 鈴木良吾 sqll5@yahoo.co.jp

◇ 国連は、第二次大戦の戦勝国(特に米ソ英仏中)が、自分達に
都合の良い世界秩序を維持しようとして、その当時の独立国にも参
加させた国際組織であり、日独伊等には敵対的となっております。

◇ 日米同盟は、これによって、米国としては、日本を東アジアに
於ける自由陣営の防衛拠点(不沈空母の役割)と考え、軍事力が弱
い日本としては、米国の傘下で自国の安全を確保しょうとした、極
めて現実的・実益的なものであります。

◇ 1952年のサンフランシスコ講和条約に際して、進歩的?文化人
は「全面講和」を主張し、当時の吉田総理の単独講和に反対してい
ましたが、もし全面講和に固執していますと、日本の独立は大幅に
遅れたと断言できます。

◇ 現状の日本にとり、国連も日米も重要です。しかし、国連中心
主義を叫んでいては、理論上(旧来の国際公法・慣例上)は仮に正
当としましても、かっての全面講和論固執のように、国家としての
「方針決定」の時期を逸し、日本の国益と相容れない可能性が、一
段と高まっております。

◇ 日米同盟は、国連のように各国のエゴに振り回されることもな
く、速断即決が可能です。特に有事(戦乱の危機)の対処能力には
、圧倒的差異があります。

◇ 国連は、時代の変貌と共に、既に制度疲労を起こしています。
国連の組織・在り方が抜本的に変革されない限り、当分の間は、日
米同盟を国連に優先させることが、日本の国益に合致すると考えま
す。

★ 表題: 「国連に過大の期待をするな」
 030818        寄稿: 柳 良真  llx@iiwa.net

◇ 小沢一郎氏・民主党の相当多数・社民党・共産党等、「国連中
心主義」を唱える国会議員の方々が、かなり多数おられます。多額
(世界第2位)の経費を財政負担していますので、安保理の常任理
事国に成りたいと願っている外務官僚も相当多数あると思われます。

◇ ところが、国連は第2次大戦の戦勝国の為にスタートし、事務
総長には小国の人が選任されていますが、本当の実権は「陰の資本
勢力」の手の内にあると申しても過言ではありません。国連を本心
から重視している大国は、意外と少数派であります。

◇ 特に日本の「安全保障・防衛」に関する件については、国連は
力量を殆ど発揮出来ないと認識して置くべきです。国連は精神的支
えには成り得ても、実効性は薄いのです。過大な期待を持たず、程
々のつき合い方が一番大切です。

★ 表題: 「国連と日本」
 030818         寄稿: 比企浩美 hqhm@hyper.cx

◇ 日本は、国連主義に偏り過ぎていませんか。有力な海外諸国は
、建前上は「国連」を大切にする姿勢を見せ、都合の良い場合には
国連を利用していますが、本音では、「国連中心主義」を採用して
おりません。

◇ 国家存亡の危機に際しての「国家の安全保障」にとり、国連は
無力と考えて置くべきです。最終的な防衛は自国がするのが一番で
すが、当面は相当部分を米国に依存するほか、手段がありません。

◇ 国連は、第二次世界大戦の戦勝国が、自分達の国益の為に創設
したものです。しかも、既に「裏の勢力」の多大な影響下にあると
言われており、国連には、一歩距離を置いて対処すべきです。

◇ 安保理の常任理事国入りの如きは、日本が財政・軍事・思想の
いずれの分野でも健全化した後に、ゆっきり考えるべきことです。

★ 表題: 「住基ネットの在り方」
 個人情報は流出するのが当然、を前提に全面公開を含む対応策を
構築せよ
 030818        担当: 関丸永代 ks0n4@yahoo.co.jp

◇ 住民基本台帳ネットワークシステム(以下住基ネットと略称)は
、住居の移動・旅券取得等に便利な点がある反面、多額の初期投資
と毎年の維持経費が必要であります。利便性とコストが見合うかど
うか大いに疑問があります。

◇ 去る7月下旬、鳥取県のホーム頁の掲示板サイトに、個人情報
(住民登録番号・氏名等)が、操作ミスで誤って掲載されるという
ことが発生しました。地方自治体によっては、情報保持(流出防止
対策)が不十分として、全面稼働に反対しています。

◇ 住基ネットは、総務省の別働隊?(外郭団体)が運営する大型
電算機に、地方自治体が、主として一般回線部分経由で接続するこ
とになっています。総務省は、完全な専用回線ではなくとも、デー
タの暗号化を施し、安全度は高いと称していますが、完璧な流出防
止は不可能と考えて置くべきです。

◇ 住基ネットに関与する人間の数は、全地方自治体(三千数百)
・管理センター(総務省関連)・回線関連を含めますと、何万人に
達します。誰か一人が、故意過失で手落ちがあれば、簡単に情報は
流失します。住基ネット情報を収集したい海外勢力は、あらゆる手
段(関係者の買収・一般回線への接続等)を使いますので、必ず情
報が漏出します。多人数が関与するコンピューター・システムの情
報保持に完璧はあり得ません。

◇ 厚生・国民年金の番号、運転免許証番号、各種カード番号等々
の番号化は相当進んでおり、住基ネット発足当初の「住所・氏名・
生年月日・性別」の4情報だけでは、大きな問題とはならないかも
しれません。しかしながら将来、住基ネットに他人に知られたくな
い情報がどんどん追加されますと、11ケタの総背番号制は、49(日
本製の意味)で始まる物品製造番号(49-*****-******)と類似した、
日本国民家畜化戦略の危険を内包しております。

◇ 発想の転換を図り、住基ネットを法務局の不動産登記情報・ゼ
ンリンの詳細住宅地図・人事興信録(紳士・淑女名鑑)との類似性を
想定し、パソコン・インターネットによる完全一般公開(オープン
活用)すれば、情報保護(情報漏出防止)を考える必要は皆無となり
ます。

◇ 住基ネットの掲載内容(住所・氏名・生年月日以外の項目)に
、本人の希望に従う運用法を採用すれば、国民に利便制のある情報
(当人が公開したい項目)は掲載されますが、問題のある情報(当
人が非公開にしたい項目)は、事実上掲載できないこととなります。

◇ 公開発展(利便性追求)か全面的廃止(経費節減)を選ぶべき
で、中途半端な秘密主義(現状継続)は、最低の選択と言わざるを
得ません。

(2003年8月第3週完)
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国際戦略コラム 様        平成15年8月21日
         千葉京子 vbck@itpmail.itp.ne.jp

件名: アイデンティティ

 日本民族が、自虐思想や反日利他複合体への加担に心を奪われ、
アイデンティティ(日本民族としての自己認識と日本国への帰属意
識)を喪失していると、やがて日本国家自体の崩壊に繋がって行き
ます。

 日本人は、自分と家族を護るべき国家を失った民族が、どんなに
苦労しているかを身をもって体験したことがないため、国際化・人
道支援・世界愛を簡単に口にしていますが、諸外国は、日本民族が
本当に困った時、非情冷酷と考えて置かねばなりません。

 日本民族は、身勝手を抑え、日頃から愛国心と誇りを抱き、アイ
デンティティを確立して、難局に遭遇しても、先ず精神的にしっか
りすることです。菅貞蔵氏の意見に賛同します。
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国際戦略コラム 様        2003-08-21
塩崎 麗 xz0@teamgear.net

件名: 日本民族としての自己を誇りに思え

 日本民族としての誇り(アイデンティティ)を失い、何処の国の
味方をしているのか、不明な人が増加しています。かかる人々は、
反日グループに悪用され兼ねません。

 グローバルとか・人道主義とでも言えば、格好良いとでも本人は
思っていても、海外からは、やはり黄色い日本人(民族)としか、
見なされません。

 余程特殊な才能のある人を除けば、日本国家を離れて(アイデン
ティティを捨てて)の向上発展は、極めて困難です。

 非常に多くの生物は、「群れ」を作って助け合いつつ、安全を図
っています。日本を良くする(再生の為の)提言は、大歓迎ですが
、日本没落に結びつく批判の為の批判は、本当の日本崩壊に繋がり
ます。
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国際戦略コラム 御中    2003.8.21
青木一三 aq13@naver.co.jp

件名: 外からの侵入犯罪を阻止せよ

 野放しに、海外から人を受け入れる施策は、見直す事が必要です
。観光で少々稼いだ位では、全く採算に合いません。

 正当な来訪入国者は、大歓迎ですが、闇(出稼ぎという名の犯罪
行為)の目的での不適正侵入者は、断固阻止すべきです。

 岸田与志氏の提言は、「注」の部分を見ますと、極めて強烈(30
00万円の預託)ですが、この位やらないと、海外侵入犯罪の予防に
、有効でないのかも知れません。
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国際戦略コラム 様       2003/08/21
           吉良 尚  qrx@lavie-mail.com

件名: アイデンティティ(identity)の確立

 アイデンティティ(日本民族としての自己認識と日本国への帰属
意識)の確立していない日本人が、相当多数見受けられる。人類愛
・人道支援・恒久平和等を叫んだだけでは、世界征服を狙う謀略組
織に対抗できない。

 憲法の前文にあるような「平和を愛する諸国民の公正と信義に信
頼して」は理想論だが、これを前提に好き勝手な個人行動している
と、外交戦略上・国際取引上で、過酷な仕打ちに合うことを覚悟し
て置かねばならない。

 現実の世界情勢は、国連でさえ、本音は国家エゴの渦巻く、謀略
・情報合戦の渦中にある。アイデンティティを忘れた言動は、日本
の没落を陰で喜ぶ、海外勢の餌食に陥る。

 「反日利他複合体」は、多くの日本人が平和ボケで、アイデンテ
ィティを喪失している隙を狙っている。北朝鮮に拉致された人々に
は気の毒だが、平和な日本に慣れて、油断が全く無かったとは言い
切れまい。

 海外旅行での被害、海外進出企業のトラブルも、後を絶たない。
これまでの外務省の「事なかれ式接待外交」では、到底、国益に貢
献しないばかりか、邦人の保護にも機能していない。菅貞蔵氏のア
イデンティティ論は、再読の価値があると思う。


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