1249.SARSの影響



中国のSARSの影響を日本が受けている。この検討。 Fより

中国に日本は大きく工場をシフトしている。ソフト開発のシフトも
大きく、T君も大変だと言っている。しかし、上海はまだSARS
の患者がほとんどいないのも関わらず、上海からの中国人の出張は
見合わせているとのこと。このため、ソフト開発に大きな影響を
今後、受ける可能性があるとのことである。

反対に、中国の工場に居る日本人には日本への帰国を促しているよ
うである。これは世界から中国分離をしているような物である。
欧米企業も同様な処置を取っている。中国は、この影響を受けるで
しょうね。

今の中国の保健体系は、発展途上諸国と同じレベルにあり、貧しい
西部地域では医者も余り居ないようであり、衛生レベルも低いよう
である。このため、エイズは2000万人と世界で一番多い国家に
なっている。ほとんどの国家で無くなっている結核も流行している
。よって、北京のSARS隔離体制ができても、中国全体では、今
後もSARSを制圧できるかどうか分からない。

英タイムズは中国のチェルノブイリになるというが、制圧できない
と、世界から中国への工場投資はなくなるでしょうね。今の中国の
成長は、世界からの投資で加速している。このため、その世界から
の資金がなくなると、成長可能性がありながら、投資が無く、中国
経済も失速する可能性がある。それより、人的な分離は工場の高度
化ができなくなり、世界に通用する製品を作れなくなる。

これで、日本から工場の中国移転は減るし、中国の低価格の製品が
質的な面で競争力を無くし、デフレが止まるかもしれないが、中国
の旺盛な需要を潰すことになり、世界的な景気は、確実に落ち込む
ことになるように感じる。

中国は衛生体系を確立しないと、無理である。特に西部の貧しい地
域に投資して開発しようとしているが、それより共産中国のはだし
の医者制度を再度確立する必要がある。

日本はSARSを水際で防止する必要があるので、公衆衛生ネット
ワークのメーリングリストにあるように、空気と食事からの感染の
2つを防止することが必要である。中国からの食材を使う時は、
よく消毒してから、使用して欲しい。特に中国からの生ものは要注
意でしょうね。

日本政府は、この点を見逃している。どうか、このコラムの読者は
周りにも注意をお願いします。

SARS (重症急性呼吸器症候群) の情報源
http://www.geocities.co.jp/Technopolis/7663/
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件名:中国のチェルノブイリ  
▼英紙「タイムズ」
 中国共産党はようやく秘密主義が致命傷になり得ることに気付い
た。二人の高官の更迭と、北京における新型肺炎(重症急性呼吸器
症候群=SARS)の患者数だけでも以前に発表された数字のほぼ
十倍に上ると認めたことは、その歴史に転機を画すものだ。残念な
がら対応の遅れも医療史上の転機を画すかもしれない。中国政府が
SARSの流行を制し切れなくなり、被害を最小限に見せ掛けよう
として、ウイルスが国際的に広がる可能性を大きくしたのは明らか
だ。
 共産党の新総書記、胡錦濤は、SARSに正直に対処する重要性
を強調したことで若干の称賛に値するが、彼の党には名誉とは言い
かねる不誠意の伝統があるので、医療官僚が患者数をごまかし、何
週間も前には問題は「鎮静化した」と発表した方が賢明だと考えて
いたとしても驚くに値しない。中国の西北部で多くの患者が発見さ
れており、感染の型から見て、現在確認されているよりもさらに何
千人も多くの患者がいると考えられる。

 今回のウイルスではっきりした問題は、リアルタイムでその流行
が見えることだ。交通・通信の近代化でSARSのまん延が早まっ
ているが、治療法研究のスピードも上がっている。

 中国はその発見と経験を世界に伝える重大な責任を負っている。
うわさが国中を駆けめぐって病気以上に悪影響をもたらし、インタ
ーネットは人民日報よりも役立つ情報源となった。視野の狭い共産
党は、国際協力の利点が責任と裏腹のものであることを理解しなけ
ればならない。誠意と透明性の強調が胡錦濤の治世の特徴をなすも
のなら、中国は国民と国際社会の建設的なメンバーにとってより良
い国になるだろう。その意味で、SARSは中国のチェルノブイリ
になり得る。 (四月二十一日)
Kenzo Yamaoka
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1244において、Fさんは「SARSは生物兵器であり、中国軍のものが漏
れたのではないか」と申されているが、これは中国軍のミスなので
あろうか?

私には、そうは思えない。この病気が中国に与える打撃は大きい。
また、これまでに死者が多発して注意情報が出たのは中国だけでは
ない。

カナダのトロントも、である。だが、その対岸の米国が惨禍に遭っ
ているかというと、そうでもないらしい。報告では、死者は居ない。

シンガポール・カナダ等、イラク攻撃に反対した国々ではこの病気
による被害が著しい。イラク攻撃に協力した国々、日本、オースト
ラリアは比較的軽傷なのだが。

台湾の報告49に対して死者0、米国の報告41に対して死者0、
という結果も興味深い。台湾では報告49に対して回復25とある。
米国は回復者数が「未確認」となっているが、これも半数以上が回
復していると考えなければ、死者0という数値も眉唾に思えてくる。

上記の症例数は、
http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/03/tp0318-1g.html
の4/26版に依るが、
中国の死者122/報告2753
香港の死者121/報告1527
シンガポールの死者21/報告198
カナダの死者18/報告142
と比べるとその差は際だっている。 

これは、この病気は、他ならぬ米国のまき散らした生物兵器なので
はあるまいか。政治的に「利益」を得たのは、他ならぬ米国とその
与国たちではないか。

中国軍の開発した生物兵器なら、なぜ米国にばらまかれないのであ
ろうか。なぜ日本で「流行」していないのであろうか。

さらに言うと、この病気が「コロナウィルスの一種」だと断じたの
は米疾病予防センターであって、地元の医者や大学ではない。
パラミクソだったと思うが、他のウィルスを香港などでは当初は主
因と見ていた。

米国や日本で「死者」が出ていないのは、別の可能性に依るモノか
もしれないのだ。つまり、実際には後付のワクチンが存在し、確認
された症例に対しては「治療」できているかもしれないという事だ。

それは、予備的検査の試薬そのものに混入してある可能性がある。
様子見の点滴液などでも秘密裏に投与できるが、秘密の暴露を予防
するためには「供与された試験薬」そのものに「治療薬」を混入し
ておく方がより確実だろう。

・・・・そもそも「治療薬」を開発しておかねば、「生物兵器」は
運用する事はできない。この病気が中国国内で開発途中の生物兵器
で、万人にとって「未知の」ウィルスならば、米国人も台湾人も他
国人と同様の死亡率を示すはずである。
また、中国軍の病院では「治療」なり「症状改善」なりの処方が確
立されていてしかるべきである。
だが、そうではない。

米国が、イラク攻撃に反対する諸国を「懲罰」するためにまき散ら
した生物兵器が「SARS」だったと考えられる。

拝金派cure208
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(Fのコメント)
もし、イラク戦争に反対した国に対する、米国の見せしめというな
ら、最初にフランス、ドイツ、ロシアにSARSを撒かないといけ
ない。中国は、米国と同じ立場で北朝鮮問題を解決する方向にあり
、そう言う意味では味方である。そこに米国がSARSを撒くこと
はしない。
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あるメーリングリストからの記事。
 SARSに関して気になる記事が「公衆衛生ネットワーク」とい
うメーリングリストに出ておりましたので、載せます。このメーリ
ングリストは医者が多く参加して、WHOの記事等もすぐ翻訳して
掲載します。CDCの手洗いの記事もここからです。来週あたり新
聞で話題になるかも。
 
気になる所は、
・ウイルス排泄は発病後10日がピークになる。ウイルス量の推移
は逆V字型になる。
・便から高率に検出されていることです。
 CDCがマスクより手洗いを勧めたわけですね。
 医療関係者がよく感染していたのは、直ったと油断したのと、
 手からの感染?
 食中毒 ?  食品が介在すれば、食中毒ですよ。
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公衆衛生ネットワーク" 
Subject:  [P.H.Network] SARSの悪化因子とウイルス排出の推移(WHO)

http://www.who.int/csr/sars/prospectivestudy/en/index.html
Prospective study of the clinical progression and viral load 
of SARS associated coronavirus pneumonia in a community outbreak
JSM Peiris, CM Chu, VCC Cheng, KS Chan, IFN Hung, LLM Poon, 
KI Law, BSF Tang, TYW Hon, CS Chan, KH Chan, JSC Ng, BJ Zheng, 
WL Ng,RWM Lai, Y Guan, KY Yuen and members of the HKU / UCH SARS 
Study Group

来週ランセットに掲載される論文のサマリーです。

対象:香港の病院でリバビリンとコルチコステロイドによる標準治
療を受けた75人
発見:発熱と肺炎は初めは治療に反応した。症状は再発性発熱
(85.3%)、水様下痢(73.3%)、レントゲン学的異常
(80%)、呼吸障害(45.3%)、ARDS(呼吸窮迫症候群)に
なった者(20%)、

・高齢とB型肝炎ウイルス感染はARDS(呼吸窮迫症候群)の独立した
危険因子になる。
・ウイルス排泄は発病後10日がピークになる。ウイルス量の推移は
逆V字型になる。
(発病初期にはウイルスが検出されないことがある。)

SARS associated coronavirus抗体保有者に占める、各病日の検体別
RT-PCR陽性割合。
(Prospective study による)、

病日 (day)        10           13   
16          19           21
鼻咽頭吸引物
(positivity rate)   19 / 20 (95%)    18 / 20 (90%)  
18 / 20 (90%)   15 / 20 (75%)   9 / 19 (47.4%)
便
(positivity rate)   20 / 20 (100%)   20 / 20 (100%)
19 / 20 (95%)   12 / 15 (80%)   10 / 15 (66.7%)
尿
(positivity rate)   10 / 20 (50%)     9 / 20 (45%)
7 / 20 (35%)    6 / 20 (30%)   4 / 19 (21.1%)

著者はSARSの確定診断に鼻咽頭吸引物と便のRT-PCRを推奨している。

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