1238.読者の声(戦争関係)



「ブッシュ政権の先制攻撃論と世界の安全保障」
               DOMOTO  03.4.13

9.11、アフガニスタン攻撃、イラク攻撃、そして石油とイスラエル
が存在する中東全体の改造へとつなげていく流れを振り返れば、そ
こに出来すぎたシナリオの憶測を呼んでもおかしくない。そこには
テロ組織またはテロ支援国家攻略、石油覇権、イスラエルの利益(
パレスチナ問題を含めて)など複数の利益国益を軍事政策に織り込
むというアメリカ一流の計算がある。
アメリカ悪玉論をよく目にする。ここではアメリカの新保守主義派
の世界戦略を考えてみたい。

悪名高い「ブッシュ・ドクトリン」の中でも先制攻撃論と国連軽視
(国連無視)は特に批判の対象にされる。
 
 リチャード・パールを含むブッシュ政権の戦略的なシンクタンク
として、ディフェンス・カウンセルという非公式な組織がある。
ジャクソン派の政治グループとされるこの機関は、アメリカの安全
保障を最優先し、世界に単一市場体制を確立することを考えている
グループだ。

 アルカイダのネットワークは世界中に存在する。9.11テロ以降の
アメリカの政策は、「汎地球的戦略」(T・バーネット)のもとで行
われている。「国家対国家」の次元からの物の見方から、アメリカ
の安全保障政策において増えたもう1つの「国家対テロ組織」「国家
対テロリスト」という次元で物を見れば、対テロ戦略の対象地域は全
地球規模となる。それらを管理下に置き、監視下に置くことは戦略論
の帰結になる。

 アメリカの対テロ戦略はその対象地域が地球規模だ。
 パレスチナ・テロ組織はイラン、サウジアラビア、シリアが資金
と兵器を提供しているといわれる。フセイン政権崩壊前はイラクも
それらを提供していた。
アメリカの中東支配は、アルカイダよりもヒズボラなどのパレスチ
ナ・テロ組織へ流れ込む兵器と資金を減少させる効果が大きい。
この点ではイスラエルの利益のための政策だ。しかし潜在的にこの
流れがアルカイダへ向かう可能性もある(サウジアラビアはすでに
行っている)。それを想定すればイラン、サウジアラビア、シリア
の三国とその資金と兵器のネットワークはアメリカの攻撃の対象と
なる。

 イラクも、イランも、サウジアラビアも、シリアも、北朝鮮も、
中国も、それらの非民主国家に対する政権転覆、攻撃は、「汎地球
的戦略」の一貫に過ぎない。

 9.11の演出とブッシュ政権のかかわりは知らない。しかしそれ以
後、時代が変わった。
 本来、先制攻撃は戦争手段の常識の一つだ。国際社会は長い間それ
を認めなかった。しかし、アメリカによる先制攻撃論は新しい戦争
の論理になりつつある。先制攻撃論の良し悪しではなく、現在の世
界の安全保障はアメリカによる先制攻撃論の上に成り立っているの
は事実だと思う。大量破壊兵器の開発を続ける金正日のような独裁
者や非民主国家が世界中に存在し、テクノロジーとともに破壊規模
も危機レベルも日々増大している現在の世界の安全保障は、やはり
20世紀と同様アメリカが担当していて、それは先制攻撃論に支えら
れる部分が大きい。国連を始め、国際社会がいままでやってきたこ
とは極めて曖昧で、日々増大する危機を放置してきただけだ。

 国連は世界の安全保障については十年以上も前からその果たす機
能を失っており、すでに形骸化している。時代遅れの兵器しか持た
ないフランスに何ができるのか。徹頭徹尾自国の国益という結果し
か出さないプーチン・ロシアは、常任理事国としては失格。形骸化
している国連を尊重しているほどアメリカの危機管理能力は低くな
い。

 アメリカがアルカイダ・ネットワークに狙われるのは、「欲望国
家」としての歴史を進んできたアメリカの自業自得だという側面は
非常に大きい。しかし大量破壊兵器のテクノロジーが増殖してしま
った現代の世界の危機管理を行う能力はアメリカにしかなく、そこ
ではディフェンス・カウンセルなどのようなアメリカの安全保障を
最優先し、世界に単一市場体制を確立する戦略目的を持った集団が
、アメリカのために世界を動かしている。

参考文献
『世界大変動が始まった』(日高義樹著)
「SAPIO」03.4.23号

DOMOTO
http://www.d5.dion.ne.jp/~y9260/hunsou.index.html
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言うまでもなくイスラム教は戒律が厳格に定められている宗教です
。その戒律を多くの人々は守って生活しており、たとえ非民主的で
不自由であっても国民の大多数はそれに納得しているはずです。
イスラム教にとっての最高の政治はイスラム法の学者による独裁政
治である、というのを聞いたことがあります。(あくまで原則とい
う事で)

世界中の人が自由を至高のものだと思っているとは間違いです。
アメリカはそれに気付いていない。中東の全人民の総意は「イスラ
ム教」であり、アメリカ流の「自由」では無いはずです。おそらく
、アメリカは圧倒的な軍事力で中東の勢力図を書き換えるでしょう
が、人々の支持を得られないと思います。GHQによる占領政策で
仮に天皇が戦犯として処刑されたら日本は親米国にはならず、占領
も失敗したでしょう。「天皇」という存在が日本人にとって神聖不
可侵であったからです。50年前の障害は「天皇」だけでしたが、
今回は無数の戒律を持つ厳格な宗教です。

イギリスが19世紀にアフガンに侵攻したとき、アフガンは全土を
占領されたが、傀儡政権を操るために派遣されたイギリス人を次々
に暗殺されてイギリスは撤退した。アメリカの政策もこれと同じ末
路を辿るように思います。
rx-79@yt
大学新二年生
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>事実が証明している。米国は大量破壊兵器は発見できなかった。

このような判断を下すのは時期尚早にすぎるのではないですか?
独仏案でさえ120日程度の期間を見ていたはずです。
戦闘が終結し、捜索を開始してからある程度の期間捜索をしなけれ
ば結論を出すのは早すぎると思いますが

それとも、戦争が終わるまでに見つけなければならないと誰かが決
めていたのですか?

うみ
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(Fのコメント)
国連の査察団に対して、米国は国連の査察団は無能かイラクの邪魔
で、大量破壊兵器を隠しているのに見つからない。米軍は入れば、
簡単な見つかると言っていた。そして、戦争目的はイラクの大量破
壊兵器を無くすることであったのです。しかし、発見できていない。

うみさんが、どういう立場で言っても、大量破壊兵器がないと戦争
目的を実現していない侵略戦争になるのです。戦争終了までには、
見つめるべきであったと思う。戦争の目的が証明されることになり
、ある程度の正当性を米国が確保することができるため。
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日本の皆さん:
見る限り日本の輿論は反戦若しくは米国の連合国議決違反に理論の
根拠を求めておりますが、私には納得できません。

反戦の根拠は単に戦争は悪の一言。フーセン政権が倒せない場合、
過去十年の協定違反は全て正当化され、連合国自体の一連の合意を
反古にした事も、正当化され、連合国自体はロジックも正義も、
道理も無い群盗の集まりとなります。

問題はアメリカよりも連合国の他のメンバーのロジック問題ではな
いでしょうか?

理由の諸々はさておき、台湾人は半世紀にも及ぶ蒋介石親子の独裁
政権、恐怖政治とブレン・ウォシの下で、元来の純朴で楽天的な台
湾人から一変して、始終何かに怯えている、心からの声を出せない
、奇形児的な人格に作り変えられました。独裁政権下症候群とでも
云えましょう。

イラクの人民は何もフーセン独裁政治に甘んじる事は無いのですが
、自由に自己の表現が出来ないのは、過去の台湾人と同じです。
その独裁者を取り除く戦争をして、何がいけないのでしょうか? 
戦争の回避は米国側でなく、フーセン側に責任があるのを、問い詰
めた論文が無いのは如何してでしょうか?
 
ブッシ政権を支持するよう、手紙を出して下さい。ご参考までに、
私達の手紙を添えておきました。少しでも、虐げられた人々の気持
ちを、ご理解頂ければ幸甚です。

Fax to White House 1-202-456-2461

Dear President Bush,

We, the Taiwanese Americans, fully support your decision to remove the 
Dictator from the Iraqi people.

The Taiwanese people, living for 50 years under the Nationalist Chinese 
"Terrorist Regime" of Chiang Kai-shek and his son, understand very well what 
tyranny the Iraqi people are enduring and really appreciate your effort to 
put an end to it for them.

God bless America.

Yours sincerely,


Cheng-Kuang Chen
1252 Fairweather Lake Common
San Jose, CA 95130

If you agree with my concept, please copy this and co-sign on any space and 
fax it to President Bush.
陳辰光 謹上
3−26−03
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ノスタルジア  ==光という郷愁==

S子
五日ぶりの日差しである。実に気持ちがいい。気分が高揚してくるのがわかる。
私達人間にとって光は郷愁であろうか。澄んだ青空、流れ行く雲、移ろい行く
景色を見ながら、改めてこの世に絶対不変のものは何一つとしてないんだと思う。

冷戦終結がひとつの伏線となって9・11テロ事件は起きた。それは米国の変質を
世界に公言したものであり、21世紀、世界が歩む道はテロとの戦いであり、
明るい未来像という甘い認識では決してなく、これより世界は暗黒時代に突入して
ゆくという暗示でもあった。

Xデーはいつか、いやその前に戦争はあるのかないのかという物議をかもした
米国によるイラク攻撃は3月20日の開戦で遂に始まってしまったが、イラクが
米国軍事ハイテク機器の実験場、余剰兵器の使用現場となった感はぬぐえない。

米国の大義名分がイラク国民のフセイン独裁政権からの解放と民主化であるだけに、
悲惨な映像のない、ただ破壊とその残骸だけという実態のつかめにくい不思議な
戦争だったといえる。長期化すると思われた戦争も短期終結となり、
いやこれを短期というにはあまりにも短すぎ、米国は戦争ごっこをしたにすぎない。

やらなくてもよい戦争を無理やりしたのであるからにして、結局米国は中東の
不安定化を狙っているのだろう。いつテロが起きてもおかしくない状況を
つくっておれば、米国の軍需産業は安泰であろうから。

このような米国一極支配体制が確立してゆく中、世界の反戦の声を背に強引な
論理で開戦したこのイラク戦争を通じて、考えさせられたことは多々ある。
まずは私が良かれと信奉していた民主主義というものに対して、少し懐疑的に
なったことである。絶対とまではいかなくともそれに近いところで民主主義を
容認していた私は、数の論理に見事に騙されていたことに気づいた。

これはあくまでも数の論理であって質の論理ではないということである。
だからこそ少数派の意見は貴重であり見過ごすことなどとんでもないはずである。
イラクの民主化はイラク国民の、イラク国民による、イラク国民のための、
であって初めて可能なのであり、米国が一方的に押し付けたのでは民主化とは
ならないはずだ。

しかし、何故か私達は「自由」「民主化」という言葉には何か魔力のような
ものがあり、願望や憧れを抱きそこにひとつの幻想をどうしても見出してしまう。
だからこそなお更注意を払うべきであり、議論し合う必要がある。

また米国には妥協という言葉はないようだ。というか通じないと言ったほうが
いいのかもしれない。私達日本人から見ればどうしても理解しがたいのである。
どうして分かり合えないのか、分かり合おうと努力しないのか。
どうして力にものを言わせ押し付ける事しか考えないのか。

こんなにも生き方の違う国家が同盟関係にあるというのも珍しい。表面的には
親分子分の間柄のように見えても、その実態は米国という我がまま息子が
したい放題の限りを尽くし、その尻拭いをダメ親である日本がお金を払って
勘弁してもらっている構図とそう変わらない。

この問題を突き詰めるとどうしても宗教の問題、キリスト教と仏教になってしまう。
そうかといって私達はいちいち仏教の教えを請うているわけではない。
生活の中に自然に取り込まれ自然に体感しているから、あえて教えを請う必要は
ないわけである。実際のところ私はキリスト教を良く知らない。

が、今日米国人の個が確立しすぎて頼るべきものがこのキリスト教しかない、
というところに何か問題がありそうである。精神的に追い込まれ、狂信的に
ならざるを得ない状況下にあるということなのだろうか。いずれイスラム教
との対立も新たな問題となってくるのだろう。

また、この戦争で人の命とは何か、人が生きるとは何か、という根源的な問いかけを
どうしても避けることはできなかった、ということである。米英軍の誤爆による
イラク国民の死、イラク軍の攻撃による米英兵士の死とどちらの悲しみも深い
ところでは同じである。国家にとっては一国民の死であってもその背景はそれぞれにあり、
言葉に尽くせない苦しみがある。

そしてその命が唯一のものであり、その代わりを誰も生きることはできない
という命の唯一性は、根源的な問いかけを更に深める。
私達はどうして人間に生まれたのか。草木や花や蝶でなく、なぜ人間として
この世に生を受けたのか。「光」という根源は同じであるのに、なぜ人間で
なければならなかったのか。月や星や太陽と形こそ違え、この世に存在する
全てのものは、同じ「光」であるのなら分かり合うことができるのではないか。

植物に話しかけながら水をやったり、音楽を聞かせるとその成長の度合いが違う
と言われる。また、私達人間が生きてゆくうえで音楽はなくてはならないものであるが、
私達の身体の60%を占める水に音楽を聞かせると、その結晶が形を変え変化してゆく
のだそうだ。私達が音楽を聴いて心地よく感じるのは、この身体の水の結晶の変化に
あるのではないかと思ったりもする。

結局私達人間はこの「光」の代弁者ではないのか。宇宙を語り、歴史を語り、
人間を語り合い、この世に存在するあらゆるものを語りついでゆく代弁者として
この世に生を受けたのではなかろうか。一人一人に与えられた使命、それは
その人の希望であり夢への実現であるかもしれない。

でも私達が生きるうえにおいて夢や希望はなくてはならないものである。
私は人間が最終的に命を閉じるのは不慮の事故を除けば、空腹とか飢えとかではなく、
生きる気力である夢や希望をなくし絶望しか見えなくなった時に死は訪れるのではないかと、
思い始めている。

その夢の実現や希望に向けて一日一日を精一杯に生きる。精一杯生きておれば
結果はどうであろうと悔いはないはずだ。精一杯生きてゆけば結果も自然と
ついてくるであろう。私は死を賛美するつもりはない。しかし、いつかは
「光」に帰るときはくるのである。「光」という圧倒的な愛に包まれ至福のふところに
抱かれるのなら、むやみやたらに死を恐れることはないのでないかと思っている。
与えられた命を精一杯に生ききる。
そうして自らの力で真理を追究してゆくという生き方は何にもまして美しい!

参考文献   「サイレント・マイノリティ」     塩野七生著
       「生きてゆくことの意味」       諸富祥彦著
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件名:陰謀  
ブレア首相、 ヒラリー クリントンさんが ロイヤルヨルダン航
空経由で核関連供与で利益等という陰謀暴露的話もあるみたいです
が、 如何なもんでしょう.
“The Overthrow of the American
 Republic Part 28”
( www.skolnicksreport.com )
キョウノ
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