1187.ユビキタス社会の構図5



ユビキタス社会でのロボットについて検討する。  Tより

徐々にユビキタス社会の構図が浮き彫りにされてきたように思いま
せんか??今回はロボットについて考察します。今まではロボット
というと、自立型のロボットを意味しているし、どうも直立した2
本足で歩くロボットを想定しているようですが、今後家やオフィス
で活躍するロボットは4つ足の犬や猫型のロボットのように思う。

2本足のロボットは、人間が押すと転がるし、壊れることも多いと
聞く。要するに安定性が無い。車型のロボットは階段を上れないし
、ある程度の段差を乗り越えられない。このため、4つ足や多足の
ロボットに分がある。

それと、このロボットをネットワークと接続して使った方が、より
便利になる。たとえば、オフィスで破壊センサが作動した窓の所に
行くとか、見るとかをして、その情報をFOMA等に送ることがで
きれば、自動的に動くカメラになり、カメラの設置台数を絞って、
警備できることになる。それと人間と会話できるなどができれば、
エンターテイメント性を加味もできるため、多目的に使えることに
なるのです。

警備も人間が定期で巡回しないで、ロボットに匂いセンサやカメラ
やマイク・スピカーを積んで、火災等の発見をする方がコストが安
く出来るし、高頻度の巡回が可能になる。このロボットの位置をア
クティブ型のタグやイメージセンサで確定して、行動をコントロー
ルすることができる。このため、ロボットとビル設置のセキュリテ
ィとを連動した制御をすると、大きな効果が出る。そして、昼には
店舗のお客さま向けエンターテイメント・ロボットとして利用すれ
ば、一石三鳥の効果になる。遠隔地でその制御をすることもできる
。このため無線LANやFOMA等の回線でロボットと接続するこ
とが重要なのです。半自立型のロボットとユビキタスがいい関係に
なるのです。

もう一方の産業用ロボットは、日本に工場を呼び戻す効果がある。
24時間働いても、ロボットは文句を言わないし、稼働時間が長い
と、コスト対効果を最大限に出来る。このため、電池やASPフィ
ルム工場が中国から日本に戻ってきている。しかし、工場の従業員
はほとんどいない。数人で工場全体をコントロールしている。こう
すると、コストは中国と同程度か以下で、市場に近いので在庫の発
生がなくなるのだそうだ。全体的なコストでは得である。このよう
に産業ロボットもとうとう、人間を工場現場から追い出すレベルま
できたのです。この産業ロボットの生産調整は、本社からインター
ネットでできるため、生産ラインと市場需要を調整するのが簡単に
なっている。

そして需要現場からはオーダーが携帯電話やPDAで本社に来て、
それを元に生産調整を瞬時にできるのもユビキタス社会の特徴でし
ょうね。そして、だんだん人間から自動的な生産、受注になってい
くようです。需要予測のソフトも出てきて、この傾向はどんどん
加速しているように感じる。

人間がやることは、人間相手の営業や新しい技術や流行等を作るこ
とになるか、農家等のような自然との関係を構築することであろう
と思う。特にエネルギーがないとこの手の機械はすべて動きません
から自然からどうエネルギーを作るかが重要になっている。そして
、そのような無から有を生むのは、農業、林業、鉱業しかない。

892.ロボットと社会システム
http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/k4/140512.htm
==============================
東工大:極限ロボット工学講座 広瀬・米田研究室ホームページ
4足歩行機械の研究
http://mozu.mes.titech.ac.jp/research/walk/RoQWM/RoQWM_j.html
「歩く」という移動方式は、車輪移動方式に比較するとはるかに多
くのアクチュエータが必要であり、駆動系が重く制御も簡単ではな
い。しかし歩行機械は、脚接地点を地形に適応させつつ離散的に選
択しながら移動できるため、

1.凸凹面を安定に移動でき、地表の障害物を非接触で乗り越えら
  れる。 
2.スリップで地表を痛めることなく全方向移動ができる。 
3.凹凸面でも安定な静止姿勢をとれ、足の自由度を利用すること
  で積  載したマニピュレータなどの作業を補助できる。 

などの特徴を有し、用途によっては十分実用的である。 

我々は1976年以降歩行機械の研究に取り組んでいる。なお、歩行機
械の脚の本数は、静的安定歩行を可能とする最小脚数である4脚を
選択している。ザトウグモをヒントに最初に製作した第1次モデル
「KUMO-I」脚長1.5m、質量14kg。写真2は第2次モデル「PV-II」。
脚長0.9m、質量10kg。 

従来からの通常の脚駆動系は、図1のように正負のパワーを消費す
るが通常のアクチュエータは負のパワーを回生できない。そのため
、大きなエネルギが失われていた。試作モデルではこれを改善する
ため図2のGDA(Gravitationally Decoupled Actuation, 重力場方向
の駆動を分離する駆動系構成法)を導入した。図3はPVA0IIに使用し
たGDA用3Dパンタグラフ機構。胴体部に装備した直交3軸の運動を拡
大するもので脚の軽量化、制御の簡略化を実現した。PV0IIは、1979
年に世界で始めて足先の触覚センサと姿勢センサを用いたセンサー
ベーストな階段昇降に成功した。 


コラム目次に戻る
トップページに戻る