1143.イラク戦は不可避



イラク戦争に向けた米国の状況を検討しよう。   Fより

イラク戦争に向けて、ブッシュは米国軍の要請で「ルビコン河」を
渡ってしまった。米国軍の15万人を湾岸地域に移動させた。この
軍隊移動は戦争を目的としているので、何もしないで米国に帰国さ
せることは軍心理上の問題と、2年後の選挙で軍の支持を得たい
ブッシュとしても不可能になってきている。このため、どうしても
イラク攻撃は不可避になってきた。

このため、米国は27日にイラク報告書を米国独自に作成して、国
連に提出するという。この報告書が正しいかどうかの査察が必要に
なり、査察延長になると思う。しかし、米国軍を現地に置いて、
そう長くは待機状態のままにすることもできない。このため、国連
無視のイラク攻撃になることが確実になったと思うが??

このため、北朝鮮がいくら挑発的な言動をしても、米国としては二
正面作戦ができないので、北朝鮮の挑発にはおいそれと乗ることが
出来ない。

このため、米国は韓国やロシア、中国に北朝鮮対応をお願いしてい
る。北朝鮮はそれを見越して、強気に出ている。しかし、北朝鮮が
通常戦争を出来るわけが無いので、韓国に侵略することはしない。
北朝鮮の支援をする韓国を攻めることは無いと米国も考えている。
このため、太陽政策支持と当面、米国は言って置くしかない。
北朝鮮の核開発は継続するはず。イラク戦が終わったら、つぎは北
朝鮮という目論見なのでしょうね。そこまでは北朝鮮に手を出さな
い。韓国から北朝鮮に援助をしていく。

そして、とうとう北朝鮮対応で横須賀に待機しているキティー・ホ
ーク、オーストラリアで待機していたワシントンまで湾岸に投入す
る可能性あるという。北朝鮮問題よりイラク戦争だと決断した証拠
になるし、キティーホークが現場につく2月から4月にはイラク戦
争開始になる。この理由は後で。

これとイスラエル選挙でリクードが優勢であり、このままシェロン
・ネタニアフが政権を維持すると、米国とイスラエル連合軍にしか
ならない。

英国はフランス・ロシアと同調して、国連の査察延長を支持するし
かない。そうしないと、米国協調のブレアは労働党内部や欧州派の
ストローからも非難されるため、最終的には国連安保理の審議によ
る出動しかできない。国連無視の出動は国内的な情勢から無理でし
ょうね。

米国国内でも反戦デモが10万人集会をロサンゼルスやワシントン
で計画され、かつ本当に人を集めている。ベトナム戦争の時のよう
な雰囲気になっている。裏でこの反戦運動団体に資金援助している
欧州、米国の機関があるようだ。

カリフォルニア州は米国最大の選挙区であり、このまま反権力志向
の強いカリフォルニア州の反戦運動を沈静化できないと、2年後の
ブッシュは大票田が取れないため当選が難しいことになる。

このため、8年後を狙うために国際協調派パウエルは国連安保理の
審議無視でイラク戦に米国が突入した時点で、辞任する可能性が高
い。そして、名実共にイスラエル・ネオコン連合政権に米国ブッシ
ュ政権はなる。

トルコやサウジアラビアなどに米国は軍隊の駐留や攻撃を要請した
が、トルコやサウジでは基地を限定的な使用しかできないことが判
明している。このため、湾岸配備の空母を6隻体制してその基地の
埋合わせをするしかないので、先ほど指摘したように米国12隻の
空母の半分を投入することになってしまうのです。

欧州メインは国連安保理での査察延長を支持するため、米国の国連
無視のイラク攻撃は反対する。ロシア・中国も反対になるでしょう
ね。日本も反対する出来だ。米国のイラク攻撃の資金援助もするべ
きでない。

また、イラクは米国の攻撃をかわす為に、国連の査察協力とロシア
の石油利権を保護するなどの対応策を取っている。
==============================
対イラク:米大統領「忍耐も限界」と警告 査察に非協力的
[毎日新聞1月17日] ( 2003-01-17-11:48 ) 

【ワシントン中島哲夫】ブッシュ米大統領は16日、ペンシルベニ
ア州での演説の中で、イラクが大量破壊兵器の査察に協力的でない
と非難し、フセイン大統領に対して「時間は尽きようとしている。
ある時点で、米国の忍耐も限界に達する」と警告した。
一方、米政府のフライシャー大統領報道官とバウチャー国務省報道
官は16日、国連査察チームの安保理報告が予定される今月27日
を「重要な日だ」と、そろって強調した。バウチャー報道官は、そ
の日に武力行使の可否を決定するわけではないと指摘しながらも、
米国とその他の理事国は報告の内容を検討し、「イラクが協力的か
どうか、安保理決議の要求を満たしているかどうか」などを判断し
、対応を考慮せねばならないと説明。米国が相応の強い構えで臨む
ことを示唆した。
これらは査察延長や軍事攻撃の可否判断の遅延をにおわせてきた
フライシャー報道官の最近の発言とはニュアンスが異なり、ブッシ
ュ政権の方針が動揺している可能性がある。
==============================
「攻撃理由は申告漏れ」、対イラクで米検討…米紙報道

 【ワシントン=菱沼隆雄】16日付の米紙ロサンゼルス・タイム
ズは、米政府が、イラクの大量破壊兵器査察問題で、国連の査察団
が具体的証拠を見つけられなかった場合、イラクが昨年12月に国
連安保理に提出した大量破壊兵器に関する申告書の記載漏れを理由
に攻撃に踏み切る方向で検討していると伝えた。

 同紙は米政府高官の「国連(査察団)が何かを発見する可能性も
、イラクが何かを明らかにする可能性もわずかだ。3か月も4か月
も進展がなければ、ブッシュ大統領はここまでだと決断する」との
発言などを紹介している。

 米政府ではパウエル国務長官が昨年12月、イラクの申告書につ
いて、「使い古しの情報と目に余る遺漏の目録」と断じ、武力行使
につながる「安保理決議へのさらなる重大な違反」との表現を使い
、フセイン大統領に強く警告している。(読売新聞)
[1月17日14時45分更新]
==============================
米国務省報道官「新たな国連決議は不必要」(ASAHI) 

 【ワシントン=秋田浩之】米国務省のバウチャー報道官は16日の
記者会見で、新たに国連決議を採択しなくてもイラク攻撃に踏み切
ることができると言明した。米紙ロサンゼルス・タイムズも同日、
米政府が大量破壊兵器開発の証拠を得られなくても、攻撃する案を
検討していると伝えた。攻撃の「必要条件」を巡り、米国と中仏ロ
のあつれきが増しそうだ。

 バウチャー報道官は「国連安保理はいくつかの決議を採択しよう
とするかもしれないが、第二の決議は必要ない。我々が決議なしに
行動する権利を持っているのは明らかだ」と語り、新たな決議は不
要との立場を強調した。

 その一方で「ブッシュ大統領は国連安保理での審議に参加する姿
勢を明確にしている」とも指摘。国連の査察団が27日に国連に結果
を報告するのを受け、安保理メンバー国との協議に応じる方針も明
らかにした。 (12:00) 
==============================
<イラク問題>「大量破壊兵器の追加資料を提出」 駐露米大使

 米国のベルシュボイ駐ロシア大使は17日、モスクワで記者会見
し、イラクに大量破壊兵器が存在する証拠を示す資料を米国が提出
する方針だと述べた。証拠資料の提出方法や時期については不明だ
が、大使は「(イラク問題について)決定が出る時」としており、
国連安全保障理事会が開かれる27日ごろとみられる。
(毎日新聞)[1月17日22時52分更新]
==============================
トルコ大統領「イラク攻撃の支援には限度がある」

 [アンカラ 17日 ロイター] トルコのセゼル大統領は、米
国主導のイラク攻撃に対するトルコの貢献には限度があるとの見解
を示した。
 大統領報道官が、アンカラで記者団に明らかにした。
 同報道官は「トルコの隣国との歴史的関係や地域内での立場を考
慮すると、来るべき攻撃が国際法に合致したとしても、トルコが検
討しうる貢献には限度があると見るのが現実的だ」と発言。
 ただ、トルコ政府が米政府に申し入れる予定の内容については、
明らかにされなかった。
 報道官はまた、イラクの大量破壊兵器疑惑が晴らされず戦争に発
展した場合、イラクへの軍事行動を認める2度目の国連決議がなけ
れば、トルコ政府が議会の承認を得るのは難しいとの見解を示した。
 米国政府は北大西洋条約機構(NATO)加盟国であるトルコ政
府に対し、イラク攻撃で配備する米軍機や部隊がトルコ空軍基地お
よび施設を使用する許可を求めており、今週末にはマイヤーズ米統
合参謀本部議長がトルコを訪問する予定。(ロイター)
[1月17日22時59分更新]
==============================
油田契約破棄を撤回=イラクが対ロ関係修復 

2003 年 1月 18日
http://news.msn.co.jp/articles/snews.asp?w=348033 
------------------------------------------------------------
【モスクワ17日時事】イラク訪問中のサルタノフ・ロシア外務次
官は17日、バグダッドでラマダン副大統領と会談し、イラクが昨
年12月にロシアの石油最大手ルクオイルに通告した西クルナ油田
開発契約の破棄を撤回することで合意した。ルクオイルが同日発表
した。

西クルナ油田は推定埋蔵量約200億バレルで、イラクでも有数の
規模。今回の合意では、ルクオイルが引き続き油田開発に参加する
ことが確認され、今年2月半ばまでに、開発計画に関する会合を開
催することが決まった。

イラクによるルクオイル社との開発契約破棄通告は、11月の国連
安保理の対イラク決議の採択に協力したロシアに対する揺さぶりと
みられていたが、米国による対イラク攻撃準備が進む中で、イラク
がロシアとの関係修復を図った格好だ。 (了)
==============================
米国各地で今週末に対イラク戦争反対のデモを計画 

2003 年 1月 17日 
http://news.msn.co.jp/articles/snews.asp?w=347192
------------------------------------------------------------
【ワシントン16日】米国では今週末、首都ワシントンをはじめ各
地で対イラク戦争に反対するデモが繰り広げられることになってい
る。18日にはワシントンとサンフランシスコでデモが行われるほ
か、エジプト、メキシコ、スペイン、アルゼンチン、英国などでも
支援デモが予定されている。

デモを組織する「アクト・ナウ・トゥ・ストップ・ウォー・アンド
・エンド・レイシズム」(ANSWER)のスポークスマンは戦争
に対する広範な反対を示したいと語っている。同スポークスマンは
米国民の大多数が戦争に反対しており、資金を大量破壊兵器ではな
く教育や人々の必要としているものに使うことを望んでいると強調
した。

また19日の集会ではジェシー・ジャクソン師らの著名な反戦指導
者が演説する。

ANSWERによれば、昨年10月26日の反戦デモではワシント
ンで20万人、サンフランシスコで10万人が参加しており、今週
末のデモも同程度の規模になりそうだという。(国際人権デーの昨
年12月10日にワシントンで対イラク戦争反対のデモをする子ど
もたち)〔AFP=時事〕
==============================
湾岸へのさらに4隻の空母派遣について慎重に考慮=米国防長官 
2003 年 1月 17日 

【ワシントン16日】米国防総省の匿名希望の当局者は、ラムズフ
ェルド国防長官はイラク攻撃に備えた湾岸地域への米軍の大増強の
次の段階で、さらに4隻までの空母を派遣するかどうかについて慎
重に考慮を重ねていると語った。

同当局者は、空母派遣は米軍の新たな湾岸への増強の一部で、ラムズ
フェルド長官の裁可を待つだけとなっているが、同長官が決定を遅
らせる可能性もあると述べた。

匿名を希望する別の当局者も「長官は、空母の派遣を含めた一連の
新たな増派命令を検討しているが、まだ命令には一つも署名してい
ない」と語った。

米国の空母は現在、コンステレーションがペルシャ湾岸を遊弋してお
り、ハリー・トルーマンも地中海の東部にいる。エイブラハム・リ
ンカーンには太平洋西部にとどまるよう命令が出され、日本にいるキ
ティホーク、米東岸のジョージ・ワシントンは警戒態勢下に置かれ
ている。また、セオドア・ルーズベルトはカリブ海で訓練中。
〔AFP=時事〕


コラム目次に戻る
トップページに戻る