1123.自然の摂理への復帰



自然農法の福岡さんの思想を「自然に還える」と「無V自然農法」
より考えたいと思う。福岡さんの思想は私には驚異的なことに思え
たが??     Fより

人間が科学を作り、自然を部分に分けて分析し、その総和で自然を
理解しようとしているが、科学的農業をすると、土地の地味は落ち
収穫量がだんだん落ちてくる。自然な森は非常に地味がいい。そし
て、全体として健康的に木々が繁茂している。科学農法の畑には害
虫や病気が蔓延するが、自然な森にはそのようなことはない。

人間が関与しない方が農作物の収穫が大きいことを福岡さんは証明
した。これは人知では理解できない複雑な共生や食物連鎖ができて
いる自然の摂理のためである。この自然摂理の力を人間は利用して
、人間の科学的な関与を減らしていけば、自然と人間が受け取る収
穫物が増えることになる。これは農業だけではないように思う。

勿論、自然摂理に従うが、作物の種類の組み合わせを配慮する必要
はあるようだし、自然の連鎖をある程度知る必要があるみたいであ
るが、あくまで自然の摂理の中で事体を進行させることが重要であ
るようだ。

たとえば、福岡さんは雑草対策にクローバーを使い、麦や米と混在
させている。不必要になると米では水でクローバーを枯れさせるな
どの工夫もしている。このようにして、農薬を使用しない。地味を
確保するため、一切耕さない。そして麦・米の実だけを取り、藁は
その地に戻している。鶏糞などは撒くようであるが、化学肥料は与
えない。地味が高いので病気はないし、害虫と益虫がある一定の割
合、その田畑には存在しているが、一方が増加することも無いため
、定常的な被害があるだけ。しかし、被害があっても、1反で10
表から13表の人工的な田の収穫量より多い収穫がある。
なお、果樹園では益虫を育てるアカシアなどの母木をミカンの木と
混ぜて植えるようである。

このように自然の摂理を上手く利用するのが重要である。このため
、現代科学を部分部分に分けて、分析することが不能になる。総合
的な体系を知る必要になる。

農業は一番自然に近いため、この自然摂理への復帰が早いだけで、
石油と言う人工的なエネルギーが無くなった時を考えると、エネル
ギーの使用の少ない農業や工業の生産や交通の方法にするために、
自然の摂理に生産手段を復帰させる必要があるのです。

特にエネルギー生産は重要で、昔のような自然の風や太陽エネルギ
ーの利用、太陽エネルギーを光合成した一年草の利用(ケナフ・大
麻)などの方法やその草から水素を取り出すバクテリアを探して、
食物連鎖を利用するなど、自然の摂理をどう人間が利用させてもら
うかが重要になる。


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