1108.北朝鮮問題について



北朝鮮のミサイル運搬船が臨検を受け、その後原子力発電所開発に
踏み切ると発表。さあ、どうなりますか??  Fより

「1096.イラク戦争の行方と北朝鮮」で予測したような方向に
来た。しかし、この北朝鮮ミサイル運搬船の臨検は韓国大統領選挙
への米国の明確な意思表明だと思う。ハンナラ党の李候補支援であ
る。太陽政策の破棄を表明する李候補を大統領にする方が今後の米
国の思惑に一致している。
しかし、韓国で米軍戦車に引かれて死んだ女子中学生に対する抗議
行動が盛んになっている。言い返すと、反米行動であり、北朝鮮の
反米的な行動は民衆の支持を集める可能性がある。このため、米国
が望む結果になるかどうかは不明。私の見解は李候補によって、不
利になったような気がする。

しかし、北朝鮮はその米国の臨検に対抗して、原子炉の再運転とい
うとんでもない政策を打ち出した。12月中旬に訪中も要請したが
中国から拒否されて、万策尽き果てた状態での破れかぶれの声明の
ようだ。

神浦さんと同じ見解であるが、米国は北朝鮮に対して、日本からの
経済援助を切り、重油を切り、食糧援助を切り、核の問題で中国、
ロシアからの支援を切り、ミサイル輸出を切り、とうとう韓国の太
陽政策で援助している北朝鮮への資金を切る行動を開始した。
しかし、この太陽政策を切れるかどうか分からないため、米国の行
動と、それに対する北朝鮮の行動が出てきた。このように、北朝鮮
金一族の政権維持も最終段階に来ているように気がする。中国に
この時期、非公式訪問を要請すること自体おかしい。これは金一族
の亡命依頼と解した方が正解であろう。

中国は、金一族の亡命を認めて、北朝鮮に無血クーデターを起こし
、北朝鮮政界・経済の正常化を進めるしかない。開放経済にして、
韓国と鉄道を結び、鉄道網を整備すれば、北朝鮮の安い労働力を目
指して、韓国・日本企業を押し寄せることになり、北朝鮮経済は復
活する。
もし、武力クーデターなどの無秩序な政権崩壊になると韓国国境を
空けることになり、難民が大挙して韓国に押し寄せて、韓国経済を
崩壊に追い込むことになり兼ねない。ここは中国の指導の元に北朝
鮮を変革するしかない。これを読んで、中国は脱北難民を北朝鮮に
送り返している。
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米空母が帰港 湾岸への出動命令なく、横須賀で待機へ〔朝日新聞〕 

米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)を拠点としている米第7艦
隊の空母キティホーク(満載排水量8万6000トン、バーバリー
艦長)が13日夕、約1カ月半の作戦航海を終えて同基地に帰港し
た。イラク攻撃をにらんでの航海だったが、出動命令はなかった。
今後は基地で待機する。 
米海軍によると、同空母は10月25日に同基地を出港した。日本
近海で海上自衛隊との共同演習に参加した後、香港に寄港した。
湾岸地域に展開中の空母群に加わる準備態勢は今後も維持するとし
ている。 (19:53)
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北朝鮮は最大のミサイル拡散国=米国防長官
  
 [ジブチ 11日 ロイター] アラビア海で朝鮮民主主義人民
共和国(北朝鮮)の貨物船からスカッドミサイルが発見された問題
で、ラムズフェルド米国防長官は、北朝鮮が“最大の”ミサイル技
術拡散国である、とコメントした。
 中東湾岸諸国とアフリカ東部諸国を歴訪中の同長官が、訪問先の
ジブチで記者団に語ったもの。
 同長官は、スカッドミサイルの最終目的地は不明としたうえで、
北朝鮮が多数の国にミサイル技術を拡散していると指摘。
 「北朝鮮は依然、地球上で最大のミサイル技術拡散国であり、大
量殺りくの技術や能力を多数の国々に手渡している」と述べた。
 (ロイター)
[12月11日22時39分更新]
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北朝鮮が核施設の稼動と建設再開を発表 重油凍結に対抗(ASAHI)

 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の外務省スポークスマンは12
日、米国が今月から重油の提供を中断したことを非難するとともに
、94年の「米朝枠組み合意」以来凍結していた原子力発電所など
核施設について「稼働と建設を即時再開する」と表明した。米国と
の再交渉の意思も示唆しているが、実際に核凍結が解除されれば、
米朝枠組み合意の崩壊となり、朝鮮半島をめぐる国際情勢が一気に
緊迫する恐れがある。 
 朝鮮通信が伝えた国営朝鮮中央通信の報道によると、スポークス
マンは重油提供の中断に抗議して、「朝鮮政府はやむを得ず、枠組
み合意に従って講じていた核凍結を解除」すると表明した。 

 さらに、「(米国による)重油提供は、援助でも、協力でもなく
、われわれが原発を凍結するのに伴う電力損失を補償するために米
国が負った義務事項である」と厳しく批判した。 

 10月のケリー米国務次官補の訪朝以来、米国が枠組み合意違反
だとして非難している北朝鮮の「核開発問題」については、「われ
われはあえてそれについて論評する必要を感じない」と事実関係の
確認は避けた。 

 一方でスポークスマンは、米朝枠組み合意の破棄には言及してい
ない。「我々が核施設を再び凍結する問題は全面的に米国にかかっ
ている」とも指摘し、米国が何らかの軟化姿勢を見せれば、核施設
を再凍結する含みも残した。 

 ラヂオプレス(RP)によると、10月21日の平壌放送は枠組
み合意について、「尊重して誠実に履行することは米国自身にとっ
ても有益だ」とする論説を伝え、米国に枠組み合意の維持を呼びか
けていた。さらに北朝鮮は、同25日に核問題の話し合い解決や
米朝不可侵条約の締結を求める外務省スポークスマン談話を発表し
ていた。 

 今回の北朝鮮外務省の談話については、核危機を「演出」して、
米朝対話を求めるという「捨て身の作戦」という見方も出来る。
だが、米ブッシュ政権が北朝鮮に対する厳格な姿勢を崩す見通しは
薄く、米朝間は一層、厳しいにらみ合いに入るのは必至だ。 

 米朝枠組み合意では、(1)北朝鮮が建設中だった黒鉛減速炉型
原発や関連施設を凍結・解体し、その見返りに米国が軽水炉を提供
する(2)軽水炉完成までは、代替エネルギーとして米国は重油を
年50万トン供給することなどを決めていた。 

 しかし、米国はこの秋、北朝鮮が新たな核開発計画を進めている
と主張。それを受けて、朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)
理事会は先月14日、12月からの北朝鮮への重油供給凍結を決め
た。 (21:17) 
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北朝鮮総書記の12月訪中報道を否定 中国外務省
2002.12.12
Web posted at: 18:11 JST
http://www.cnn.co.jp/world/K2002121201868.html
- CNN
(CNN) 北京からの情報によると、中国外務省当局者は12日
、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正日総書記が12月中旬
、中国を訪問する可能性があるとの一部報道を否定した。訪中が実
現するような「状況にはない」との認識を示した。

この問題では、東京発のロイター通信が12月6日、複数の外交筋を
引用して報道。訪問は12月中旬、もしくは韓国大統領選がある同
19日以降の数日間になる見込みとし、訪中は金総書記の求めで実
現したとみられることから、非公式な性格になるなどと報じていた。

また、11月に開かれた第16回共産党大会で指導陣が交代した
中国首脳と会談、食糧を含む経済援助を要請するとともに、対米関
係など外交的な孤立姿勢から脱するための助言も求めるとしていた。


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