1066.イラクと北朝鮮



北朝鮮とイラクの情勢を壮観してみよう。    Fより

イラクのフセインはロシアとの関係を緊密にしていきたいために、
ロシアの劇場に押し入ったチェチェン・ゲリラの攻撃に反対との声
明をいち早く、出していた。
ロシアの劇場に進入したチェチェン・ゲリラであるが、この裏には
アルカイダがいる。アルカイダとイラクは利益が相反している。
この攻撃でイラクは国連決議上で不利になった。中東のゲリラが問
題で、その支援をしていると見られるイラクも攻撃する必要がある
と。ところが、この事象からも、イラクはアルカイダを支援してな
いことは明白であると思う。ロシアもイラクから事情を聞いている
のでしょうね。チェチェン・ゲリラと会話していたトルコに対して
抗議している。

イラクはアルカイダの裏はサウジと読んで、サウジとの友好関係を
築きたい意向で、国境を開放した。米国の意図は石油の支配である
ため、サウジもイラクに親米政権ができると、次はサウジかイラン
であると思い、イラク攻撃阻止を側面支援の構えである。しかし、
米国との友好関係を維持する必要から、米国のイラク攻撃費用の
半分を出すことにしている。サウジの鵺的な行動で、すべてを金で
解決しようという姿勢が出ている。米国はそこを読んで、イラク攻
撃費用を請求している。

イランとイラクの関係は、敵対関係から中立になっている。サウジ
とイランは敵対に近い。イランやイラクと北朝鮮は近い。中東の人
を平城で良く見るという。北朝鮮は核開発をしていると、イラク以
上の悪であると宣言したことになる。勿論、イラクと同様な化学兵
器はすでに持っているし、ミサイルもある。

しかし、米国の反応はあまりない。やっても経済封鎖をすることし
かない。このため、米国のイラク攻撃の意図は石油であることを
世界が知ることになった。このコラムでは昔から言っていることで
あり、このコラムの読者は、何を今更という気分でしょうね。

北朝鮮の意図が不明であったが、サウジが中心のOPECからの
資金援助が有ると言うので、米国のイラク攻撃をしにくくなるため
の工作であることが判明した。この北朝鮮を米国は日韓と中国・ロ
シアの包囲網で、屈服させたいようである。
北朝鮮は中国やロシアへ核開発の説明をしているが、核開発の権利
があると言うため、正面衝突になっている。このため、米国軍も北
朝鮮シフトをするしかない状態になっている。ミサイル監視船など
を急遽、沖縄に配備した。爆撃機もグアムに配備しているが、イラ
ク攻撃でディエゴガルシアにシフトするのを中止している。横須賀
にいる空母キティーホークも、中東にシフトできない。完全に二正
面作戦になってきている。

どうもチェイニーが中東関係の国際政治の前面からいなくなってい
る。
現時点はパウエルが国連安保理でのイラク決議案を通す工作をして
いる。米国の譲歩もあり、イラク決議案は通る方向になっている。
米国政権内の主導権は再度、パウエルが握って、CIAのテネット
もパウエルに同調している。イラク戦争の影響をCIA報告として
、提出している。これはイラク攻撃ができなくなる可能性があるた
めだ。
フランスやロシアが無条件のイラク攻撃を反対している。このため
、イラクの査察を見てとなり、イラクは査察を受け入れると言って
いるため、問題がでないと攻撃できない。

そこを押し切って、イラク攻撃する可能性を、CIA報告は阻止し
ている。しかし、ラムズフェルドなど国防省の制服組は、米帝国主
義国家を目指して、国連を無視してイラク攻撃に踏み切る可能性は
まだある。ところが、パウエルは、どうも、欧州との軋轢があるイ
ラク攻撃を放棄して、中国・ロシアなどを含めた国際的な合意のあ
る北朝鮮攻撃を先にする可能性が出てきている。これに反対するの
は、現時点では反撃で大損害が予想できる韓国しかいない。このた
め、北朝鮮も韓国に同調を求めている。

ほんとうは日本も損害が出る可能性があるが、北朝鮮同調者がいな
い。拉致事件を北朝鮮が認めたために、日本の北朝鮮支援機関でも
ある社民党や自民党内の北朝鮮シンパを潰してしまった。このため
に、日本での北朝鮮工作はほとんど不可能になってしまっっている
。北朝鮮・金正日外交の大失敗である。

さあ、このような事象を見ていると、サウジは内部が分裂している
が、裏でいろいろな方面を金で押さえていることが分かる。今の世
界を動かしているのは、米国とサウジであり、この2者がいつまで
、友好関係を維持しているか疑問であるが、日本の当面の課題は、
北朝鮮の経済封鎖で自滅を待つように米国・韓国を説得して、北朝
鮮攻撃を阻止するしかない。韓国には、北朝鮮への経済援助をしな
いことを確約させる必要がある。
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<ロシア外相>対イラク新決議案で歩み寄り 国連5常任理事国

 ロシアのイワノフ外相は1日、国連安全保障理事会の対イラク新
決議案について「5常任理事国はかなり歩み寄りを見せた」と記者
団に述べた。しかし、外相は新決議案の焦点である武力行使の是非
に関して、「自動的な一方的武力行使を容認することには断固とし
て反対する」と語り、なお意見の相違があることを強調した。
(毎日新聞)
[11月1日19時45分更新]
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OPEC、北朝鮮に1000万ドルを借款(中央日報)

石油輸出国機構(OPEC)は29日、朝鮮民主主義人民共和国(
北朝鮮)と1000万ドルに達する農業開発借款供与の協定を締結
したと発表した。 

オーストリア・ウィーン所在のOPEC基金事務局はこの日「北朝
鮮のキム・クァンソッブ国際機構大使とOPEC基金のサルレ・オ
マル議長が、借款供与の協定に署名した」とし「この資金は、ダム
の建設など、北朝鮮のかんがい施設の再建に使われるだろう」と説
明した。OPECは、この借款に年利2%、手数料1%、5年据え
置き20年償還という、破格的な条件を適用した。 

北朝鮮は、OPECからの借款を平安北道(ピョンアンブクド)に
投入、三橋川(サムギョチョン)に長さ660メートルのダムを設
け、水路64キロを建設する。およそ100の協同農場に農業用水
を供給する計画だ。 

OPECが北朝鮮に農業借款を提供するのは1999年(500万
ドル)に続き2度目だ。

崔源起(チェ・ウォンギ)記者 
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2002年11月01日(金) 
イラク、サウジとの国境を12年ぶりに再開(ロイター) 

[アラール(イラク) 31日 ロイター] イラクは、1990
年のクウェート侵攻を契機に閉鎖していた、同国南西部にあるサウ
ジアラビアとの国境検問所を再開した。

 今回の国境再開は、米英両国により攻撃が示唆されているイラク
が、湾岸戦争で悪化したサウジとの関係を改善しようとする動きの
一環とみられている。

 イラクのサレハ貿易相は当地で、記者団に対し「国境再開は、サ
ウジアラビアとの通商関係の促進・強化に向けた一歩となる」と語
った。

 国境再開にともない、バグダッドで開かれる商品見本市に出席す
る100人前後のサウジ財界代表団らがイラク入りしたという。
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弾道ミサイル発射の米監視部隊、沖縄に集結(ASAHI) 

 弾道ミサイルの発射を監視する米軍部隊が沖縄に集結している。
軍事専門家は「日本周辺でのミサイル発射の動きを警戒している可
能性がある」と見ている。 
 弾道ミサイル追跡機「RC135S コブラボール」が、米本土
から嘉手納基地に飛来したのは10月21日ごろ。飛行中のミサイ
ルが出す電波を傍受する機能を備え、98年8月末の朝鮮民主主義
人民共和国(北朝鮮)によるテポドン発射の約1週間前、青森の三
沢基地に飛来したことがある。 

 さらに10月31日には、米軍事海上輸送軍(MSC)所属の
戦域ミサイル追跡艦「インビンシブル」(満載排水量2262トン
)が那覇軍港に入った。 

 インビンシブルは中距離弾道ミサイルなどの航跡を捕捉する大型
レーダーを搭載。沖縄に来たのは初めて。弾道ミサイル監視用の
海空部隊が沖縄にそろった形になる。 

 軍事専門家の岡部いさく氏によると、10月中旬には、ミサイル
追跡艦「オブザベーションアイランド」(同1万7015トン)も
横須賀基地に立ち寄っていた。「一時的な立ち寄りにしては本格的
で長すぎる。北朝鮮や中国などがミサイルの発射準備をしているの
を察知し、監視任務についている可能性がある」と話している。
 (06:45) 
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2002年10月31日(木) 
米軍、対イラク作戦に向けB-2重爆撃機を海外配備へ(ロイター) 

 [ホワイトマン空軍基地(米ミズーリ州) 30日 ロイター]
 米国防総省は、対イラク攻撃の開始に備えて、B-2重爆撃機を英
国とインド洋のディエゴガルシア島に配備する準備を進めている。

 米中央軍のフランクス司令官らが、対イラク攻撃作戦を実行する
場合、従来以上の破壊力を行使できることになる。

 B-2機は、これまでに海外からの出撃はないという。

 同機を記者団に公開したミズーリ州のホワイトマン空軍基地のラ
ーバーグ司令官は、「フランクス司令官が必要とする火器と柔軟性
を提供するものだ」と述べた。

 最新鋭の同機は、途中給油せずに9600キロを飛行。衛星誘導
の900キロ爆弾16発ないし2250キロの強力バンカー・バス
ター8発の投下が可能という。
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2002年10月30日(水) 
北朝鮮 南北融和姿勢ことさら強調(SANKEI)
「韓国に軍事的脅威与えぬ」
総書記の側近NO.1も訪韓 次期政権をも取り込み図る?

 【ソウル29日=名村隆寛】核開発計画の発覚で北朝鮮に対する
国際的包囲網が形成されるなかで、北朝鮮の祖国平和統一委員会ス
ポークスマンは二十九日、「韓国に脅威を与えない」とする談話を
発表した。韓国には現在、金正日総書記の側近中の側近とされる張
成沢・党中央委第一副部長ら北朝鮮の経済視察団が訪問中だが、米
朝、日朝など国際社会で孤立する北朝鮮は、南北融和の姿勢をこと
さら強調し、韓国の次期政権までターゲットに取り込もうとする
意図がうかがえる。

 談話では「わが方が軍事優先を通じて排撃しようとする対象は民
族の自主権を脅かす外部勢力であり、わが方の軍優先政治は今後も
南朝鮮(韓国)に脅威となったり害を与えたりしないであろう」とし
て、米国を牽制(けんせい)する一方で韓国への融和姿勢を強く示し
た。

 訪韓中の北朝鮮経済視察団は二十九日で韓国滞在四日目を迎えた
。張成沢氏は「経済」にはかかわりのない党組織担当。この時期に
金正日総書記が張氏を派遣した背景について韓国の情報筋は「経済
協力を次期政権までつなごうという金総書記の意図」と分析する。

 対北融和政策を進める金大中政権は十二月に大統領選挙、年明け
には政権交代となる。このため金総書記としては、「側近の派遣で
印象を良くし韓国を引き寄せ、韓国の次期政権下でも有効な経済協
力の確約を取り付けておきたいのだろう」(同筋)というわけだ。

 視察団の訪韓中というタイミングに、北朝鮮側で統一問題を担当
する祖国平和統一委員会が談話を発表するというのも、こうした「
北の意図」を裏付けているとみることができる。

 一方、韓国側は、野党や世論を中心に、経済協力を全面に打ち出
す北朝鮮に同調することには懸念が強まっている。こうした世論へ
の配慮もあって韓国政府は今回、視察団と金大中大統領の会見や政
府との接触は予定していない。だが、韓国側が対話要請すれば張氏
が金正日総書記へのメッセンジャーとして応じるのは確実とみられ
、非公式会談の可能性が取りざたされている。
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米、北朝鮮に強制手段検討も〔産経新聞〕 

米議会調査局は30日までに、北朝鮮の核開発問題に関する報告書
を発表、北朝鮮が新たな核計画の放棄を拒んだり、これまで凍結し
ている核施設の運転再開を決めた場合、ブッシュ政権が経済、軍事
面での「強制手段」の検討を迫られるとの見方を示した。
報告書は、イラク問題を優先してきたブッシュ政権が、新たな核開
発計画の暴露によって北朝鮮問題に対応せざるを得なくなったと指
摘。米政府は(1)北朝鮮と新たな合意を目指し交渉すべきかどう
か(2)交渉する場合、イラク問題解決の前か後か(3)現在の「
米朝枠組み合意」を継続するか−などさまざまな政策決定を迫られ
ているとした。
報告書はまた、北朝鮮の核開発拠点である寧辺の現状について、金
正日総書記自らが軍と公安当局を陣頭指揮し、約3000人が研究
と開発に従事していると指摘。その多くは旧ソ連と中国、パキスタ
ンに留学経験があるとした。また、旧東ドイツとロシアの科学者が
現在、北朝鮮で核とミサイル開発を手助けしているとみられると述
べた。
また、北朝鮮にはウラン鉱山が1つあり、ウランの備蓄量は2600
万トンに達すると推定。国務省当局者の見方として、寧辺の原子炉
から6−8キロのプルトニウムが過去に抽出され、最低1個の核爆
弾製造が可能とした上で、北朝鮮がロシアからプルトニウムを密輸
した可能性もあるとした。(共同) 


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