1029.読者の声



       「朝日=反日・親中」に疑問

皆さん、こんにちは。中国の深センで仕事をしている漢語迷と申し
ます。これまで、二度ほど投稿をしたことがあります。このコラム
を見ていて、いつも疑問に思うことがあるので、投稿させていただ
きます。

このコラムの投稿によく見られるものとして、「反日・親中の朝日
」という言葉があります。最近でも、1016号で、恵谷さんが「反米
・反日・親アジアの朝日」という言葉を使ってらっしゃいます。
多くの方にとって、これはもう暗黙の前提になっているようです。
そして、これは当然のことながら批判的に使われているわけです。

しかし、これには何か明確な根拠があるのでしょうか?

私は今、『日中ホンネで大討論!』というメルマガを主催していま
す。
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Icho/5018/
このメルマガでは、翻訳を通じて、日本人と中国人が自由に討論し
ています。そして、台湾問題やチベット問題など、中国国内ではタ
ブーになっている問題も取り上げています。そうしたこともあり、
以前、中国側のメルマガ発行サイトから、発行を停止されてしまい
ました。理由は、このサイトが政府により監視を受けているため、
政治的にデリケートな話題に触れるものは発行できないというもの
でした。

この問題が起きたとき、真っ先にこの問題を取材して、世の中に
中国のネット上における言論統制の実態を伝えてくださったのは、
朝日新聞の記者の方でした。しかも、この方は今では朝日新聞のあ
る重要なポストについています。

「朝日=反日・親中」と枕詞のようにおっしゃる方は、この事実を
どのように説明するのでしょうか?

もう一つ別の例を挙げます。
「最近、日本では台湾に関する出版物が急速に増えている。その多
くが台湾の指導者との対談やその主張をそのまま紹介したものだ。
長年、台湾問題をタブー視してきた日本のメディアに対する反動か
も知れないが、事実関係を押さえず、いたずらに中国を批判し、
台湾の指導者や台湾の現状を賛美する極めて安易な内容のものが多
い。それは、日本の国論を誤った方向に導きかねない」

これだけ見て、皆さんはどの新聞の記者が書いた文章だと思われる
でしょうか?「親中、反台」の朝日新聞でしょうか?実は、これは
かつて読売新聞の上海支局長、北京市局長を歴任した高井潔司氏(
現在は北海道大学教授)の『中国報道の読み方』からの引用です。
この文章を含め、高井氏は中台問題を明らかに中国側に近い立場に
立って解説しています。しかし、このコラムで、「親中の読売」と
言って批判する人はあまり見たことがありません。

これらのことを通して何を私が言いたいのかというと、安易なレッ
テル貼りは非常に危険だということです。一旦こうしたレッテルを
貼ってしまうと、朝日の記事を最初から色眼鏡で見ることになるで
しょう。どの新聞だからいい、悪いということではなく、一つ一つ
の記事を見て判断することが必要だと思います。

「反日の朝日」という言葉を多用する方たちは、左翼嫌いの方が多
いようですが、率直に言わせていただくと、このようなレッテル貼
りと善悪二項図式の思考様式は、皮肉なことに、昔の左翼がすぐに
「反革命」「帝国主義者」などの言葉で相手にレッテルを貼り付け
て批判していたような思考様式に極めて類似していると思われます。
このような思考様式は、見るものには一見わかりやすいですが、深
い分析や冷静な思考をできなくさせ、議論のレベルを低下させてい
くと思います。

本当に左翼を批判したいのなら、その「レッテル貼り式思考」から
の脱却を目指すべきではないでしょうか。

以上、僭越ながら、私見を述べさせていただきました。

            漢語迷
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(Fのコメント)
1990年代以前は中国批判をしていたのは、サンケイぐらいしか
なかった。その他の新聞社は北京に支局を設けていたため、中国批
判ができなかったのか、しなかったのか。しかし、圧倒的に朝日新
聞の影響力が大きいために、朝日を批判していたのです。ここまで
は、事実を伴っていました。中国共産党の宣伝紙的でした。

しかし、その後、2000年以降、日本の国民が中国の実情を知っ
たことと、中国の日本批判がおかしいことが国民も分かり、朝日も
国民の意識変化に合わせて、変化しています。昔は左翼の人が編集
の中核にいたが、今は左右が混合している。しかし、まだ、時々揺
れることがあるのも事実です。

しかし、事実が変わっても、その前の朝日が酷かったために、惰性
で批判する人がいることも事実ですね。
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件名:基本の基本  
小泉首相殿

超多忙な毎日をご苦労様です。

今日は新日本を建国するにあたり最も基本となる「基本の基本」
を提案します。

日本人が一番必要とするものな 「精神棒」です。
これが希薄な為に、ご存知のように、国中挙げて大人も子供も大混
乱ですね。
私の言う精神棒とは「同期の桜」でも「靖国神社」でもありません。
敗戦前まで日本人が持っていたようにみえた、あの背筋の通った
シャキットした緊張感に似た何かが、戦後の日本には無くなってし
まった。
何とかして取り戻せないか。問題が起こる度に、その原因、遠因を
探しては見るもの結局分からず、数年前でしたか、当時の首相橋本
さんまでが「複雑系」などという当時の流行言葉まで言い出したこ
とがありました。

結論から言いますと単純な一言です。「順法精神」の欠如、希薄が
根本原因の一つだと見受けられます。

皆で合意して決めたルールを守ることは、民主主義の大原則です。

「日本の常識は世界の非常識」とは言い古されたフレーズですが、
かりそめにも先進国の仲間入りをしているのなら、わが国固有の
文化云々だとか倫理の問題だとか言う以前の問題として、人類普遍
の常識が何であるかを、この辺で国民全員が真剣に考えて「理解」
する時です。
さもなければ、全ての試みは徒労におわるだけです。

「嘘も方便」「本音と建前」「長いものには巻かれろ」最近では
「赤信号、皆で渡れば怖くない」等を長年に渡り生活習慣の中で
日本人ほぼ全員(学者も政治家も官僚も学校の先生も警察官も、
宗教家も企業家も裁判官までが)親から、近所の人達から見習って
、「あ・うんの呼吸」で世渡り出来るようになって、初めて「それ
で日本の大人」になってゆくわけですね。

昨年から今年にかけて、色んな分野で色んな種類の、犯罪、汚職、
疑惑、事故、事件がありましたが、共通していることは、ご本人達
は皆、自分は悪い事をしたと言う意識がないようですね。

これを日本の「大人流」で判断しようとすると、またもや「複雑系
」になってしまうのでしょうね。
一例では、田中真紀子と鈴木宗雄に対する庶民の倫理観は、同じ違
法行為でも反応がちがいます。田中真紀子の場合は「あれくらいの
事で」「皆やってることでしょう」と、鈴木の場合は「許せない、
酷い、あくどい」と行為の程度の差で日本的倫理観をつかいわけて
いるようです。
日本人が持つ平均的な倫理観でしょう。国民皆が多かれ少なかれ
何処かで違反行為を容認しているわけです。反面、自由、自由と
国民挙げて権利を謳歌していますが、ルールを守ると言う「義務」
の意味をしらないようですね。
文明人から見ると、まるで訓練を受けていない野良犬とかわらなく
見えるでしょう。

この思想「順法精神」を上から下まで、大人から子供まで徹底して
植え付けるには、家庭で教育の場で徹底的に教えることですが、教
える立場にいる大人が分かっていないのでは、もはや手遅れなので
、即効性としては、罰則を強化するしかないでしょう。見本をつく
ることです。
国民の代表である公職に就く者の違反は厳罰に処すこと、特に公金
に関わる違反行為には極刑相当の罰に処する。
その他民間人でも医者、銀行家、教育者。宗教家、弁護士、公認会
計士、その他、国家認定資格保持者等も恣意的違反には罰則を強化
する。

この無軌道、無節操な体質(国民性)を放置しておいては、やがて
は外からも見放され、最悪の場合は断罪を受けるような事にでもな
る前に、自分から律して行くことが絶対ひつようです。今、それを
しないと諸問題の解決は永久に進まず出口すら見えてこないでしょ
う。是非、専門家(これも日本人だと人選がむずかしいですね)と
相談の上、法制と教育の見直しを急いでみてください。

最近、よく聞く言葉に「失われた10年」とありますが、日本人が
もっていた物を失ったのではなくて、今だかつて日本人が歴史上で
経験したことの無かった本当の「民主主義」を敗戦以来おざなりに
して来たと言う意味では「見過してきた空間」、今その内部矛盾が
あちこちで表面化して来て、収拾がつかない程の大混乱をきたして
いるわけです。
何も失ってはいないと思います。

今、目の当たりに経験している矛盾、不都合(混乱)は、あたかも、
高層建築を目指して二組の大工達が、片方は尺指しを使って、片方
はメートル指しを使って階層を積上げていく内に、あちこちで誤差
が益々目立ち始めて、これ以上は危険で工事続行は無理と言うとこ
ろにきているわけで、早急に基準をどちらかに決めないと、全部や
り直しと言う羽目になってしまいますね。
日本人が自国の文化の一つとして、これは往々にして美徳として、
あるいは誇りにして引き合いに出す言葉に我々は「和を重んじる」
民族であると。ところが欧米人特にアメリカ人はそうでなく、自分
勝手で利己的だと。
これも危険で一人よがりな独善的な解釈(誤解)です。日本人が言
うところの「和」とは和があって、個がその中に埋没する和なので
すね。アメリカ人も「和」は日本人以上に大切にします。実際こち
らに住んでみますと近所同士の交流、助け合いから地域の話し合い
までとても大切にしています。但しアメリカの和は共通する同じ
目的の為に「個」が協力するために和を結ぶのであって、外から見
ればどちらも「和」なんです。違いは責任の取り方が大きくちがい
ます。日本人の「和」は徒党を組むほうで、自分の意思が薄弱な状
態で「和」に組み入れられるので、必然的に個々は無責任になって
しまいます。
自分を持たない人達から、自分を持った人を見ると、付き合いが悪
いとか、自分勝手だとか、ひどい時には「奇人、変人」にうつるわ
けですね。

封建制度しかも鎖国状態が長かった上に、その後は天皇の臣民とし
て、敗戦までは全体主義のもと軍国主義しか経験していない民族が
、いきなり基本的人権だの自由主義、民主主義その上農村社会体制
から資本主義体制に移行したのでは、消化不良を起こしても不思議
ではありません。そもそも、今度の戦争目的が自由で民主的な社会
を求めるが故に多くの尊い命を賭けて戦ったわけではなかったので
、自由民主主義の尊さをいまだに判っていないのだとおもわれます。
私も幼い頃には戦争の記憶をもっていますので、感情的には日本軍
が負けている映画を見たりするのは好きではありません。当時中学
生以上だった人達の感情はそれ以上に強いものが心の奥底に刻みこ
まれているのではと想像します。
その年代の人達は今の日本はアメリカに押し付けられた文化だから
、こんなに成ってしまったのだと、かなり高名な人でも真顔で唱え
る人がおりますが、全く危険な、感情論を混同しています。自らの
血を流して獲得した経験無しに与えられた制度の為、上記しました
ように、戦後、国体を変えたにも拘わらず、我々自身がその制度に
消化不良を起こしているわけで、他人が悪いわけではありません。
(典型的現代日本人の「甘え」の構造、特に酷いのはジャーナリス
トの態度と社民党に代表される所謂日本的左派の連中、責任を持っ
た現実的自説もなしに、唯単に相手を批判することで、知識人だ思
い込んでいる輩)、そこを見落として結論を急ぐことは早計だとお
もいます。主権在民の思想を実践出来るような憲法も税制も確立さ
れていなかったわけで、ましてや、型や制度だけ(箱物)だけをい
くらいじってみても、民主主義の基盤となる「個人」を確立しない
で、新日本丸を何とか動かそううとしても、燃料無しでは機能する
わけがありません。

あるいは、日本人が一番苦手とする、「個人」をこの際忘れて、全
く新しいシステムを世界に先駆けて発明して、成功させて見せて、
世界中から認知してもらうのも、一案ですが。

税制改革はもっと大切な構造改革がひつようです。まずは「国」が
あって「人」がいるのではなく、「人々」がこの島にすんでいるか
ら「国」がある。概念があべこべになるわけです(これが本来ある
べき民主国)。国単位でしか出来ない仕事と、そうでない仕事を
明確に洗い出し区別した上で、国内経済の自活力と自給力を基本構
造に据えて、そのために租税システムを再構築する。それが機能し
た上でなら、外国貿易はいくらでも伸ばしてもかまわないが(相手
があることだから国際的なバランスを崩さないように振舞うことは
肝要)で、いつまでも輸出依存の経済基盤では、不健全であるばか
りか、将来の保障も危険である。


ご健闘を祈ります。

先日、首相宛て「内需拡大策の一案」を提案した者です。
intac
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柳太郎さんのページの「国際的な債務帳消しの動き」という
文章を読んだのですが、その後半に「―そのメリットについては、
その多くをBBS NO.241(2000/05/04)にて柳太郎さんが非常にわかり
やすく書いてくださっているので参考にしてください」とありまし
た。どうすればその文章が読めるのか教えてください。興味がある
のでよろしくお願いします。
井上陽子
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(Tより)
国際戦略BBSの末尾にPrevious Messageがありますので、それを
押して、241に行ってください。戦略情報BBSと国際戦略コラ
ムは全文検索から、検索できますが、国際戦略BBSには設けてい
ないので、できません。将来も設ける予定はございません。悪しか
らず。
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はじめまして。
「国際戦略コラム」いつも興味深く拝見しております。

「NO.1020」の中の     
高山正之氏の『愚直な日本とあこぎな米国』について、一部の内容
が正確ではないのかと思います。

以下の部分です。
「〜例えば米国がフィリピンでやったようなまやかしを、あるいは
アヘン禁止のハーグ条約を締結しながら、英・仏などが「自国植民
地では留保」をつけてベトナムで、マレー半島でアヘンを住民に売
りつける背信行為を〜〜日本は一切やらなかったことにある」

日本は戦前の一時期、満州でアヘンを売りつけております。

僕も欧米列強(特にアメリカ)の帝国主義は好きではありませんが
、日本を美化しすぎなのではないかと思われます。

では失礼いたします。
hagure@mve
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ss-kiyo4
m日朝交渉により、拉致事件を北朝鮮は、その存在を全面的に認めた
。Fより  9/19

北朝鮮拉致問題について私「kiyo4」なりの考えを言いたいと思い
再度この問題に投稿します.

この回の拉致問題最初の小泉総理の決断は国民が大多数が歓迎し結
果を待ち望んだ筈.だがたしかに最悪の結果になった多分この様な
結果が?と予想した人は何人居たでしょうか今回の投稿を拝見して
も小泉総理の取った行為に余りにもむごい批判が多い。

杏林大学教授 田久保 忠衛氏(産経新聞「正論」)の言論も大学
教授殿としては余りにも単純ではないかなと思う.

拉致事件云々を言われてきて少なくとも30年程経過してのこと此
れ迄の外務省「日本政府」の対北朝鮮対する外交は只「国交」が無
いからと放置していた.

此れ迄の政府.歴代の総理大臣.外務大臣.外務省官僚.の責任を
此の際問うべきで済んだ事は当時の関係者は「不問」では拉致され
た家族の方々になんとするのか.

死亡の判定も分らない.外交全てに責任を負うべきだ何の為の総理
.外務.大臣なのか勿論外務官僚もただ金を食っただけかと言いた
い持ち論小泉内閣の全員の責任だけとは言えない.
過去現在の各政党の政治家の責任と思うべきだ.

色々な言論は結構だが「世界中の政治家」に日本は笑われている様
に今回の結論北朝鮮との今後の交渉は拉致された家族人々の為にも
ぜひ成功させて欲しい物です.

金正日総書記もいかにして世界に責任と今後の交渉を拉致家族の
人々に詫びる為にも力してほしい又するでしょう.

日本も歴代の責任者もなんらかの責任の取り方の「コメント」を世界
の人々に聞いて頂き日本の今後を示すべきと思う.

物事の批判はたやすいもの「kiyo4」も訳も無く批判する事も有る.
北朝鮮の問題は今を置いては解決「国交正常化」の道はないはず.
苦しいが今の小泉政権全閣僚と国会の各政党の政治家全員が力を一
つにして世界の人々に笑われないような解決を望みます。
  9.20.pm23.   kiyo4.                  
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(Fのコメント)
このコラムの過去記事を拉致で検索すれば、分かるように、拉致問
題より国交回復が重要であると言っていたのは社民党の土井さんで
すよ。どうして、その責任を国民は問わないのか、分からない。特
に社民党は、北朝鮮から政治資金を貰って、拉致はないと主張して
日本国民の生命を危機的状況に追いやったのです。
どうして、社民党を皆で、批判しないですか???小泉さんの責任
追求より、土井さんの責任追求が先でしょう。
そして、土井さんは真っ先に国民の前で謝るべきです。
そして、議員も辞任するべきだ。国民に対する政治家の犯罪ですか
ら重いし、許されるべき問題ではない。


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