1022.日朝交渉について



日朝交渉により、拉致事件を北朝鮮は、その存在を全面的に認めた。
                Fより
しかし、拉致された人たちのほとんどは、殺されていた。この事実
から、次の交渉が始まる。まず、事実の確認である。北朝鮮関係者
の処罰、国家としての補償などが国交正常化より先に検討・交渉さ
れなければならない。外務省は国民の生命・財産の方が国交より
重要であることを、肝に銘じて欲しい。日本のマスコミ機関も北朝
鮮の味方や有利になることをしてはダメだ。その後にODAの交渉
になるのでしょうね。ODAは餌であるが、簡単に与えてはいけな
い。

国家の根幹に関わることで、この拉致を追及し、その惨たらしい事
実を国民に伝える使命がある。国家が安保をないがしろにすると、
どういう結果を招くかをよく国民に理解させることが必要だ。

この結果から、日本が正常な国家機能を獲得することにより、犠牲
になった方たちの無念の気持ちの一部を晴らすととのに、この死を
無駄にしてはいけないと思う。
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拉致4人の生存確認 死亡6人不明1人 日朝首脳会談(ASAHI)

 小泉首相は17日、日本の首相として初めて朝鮮民主主義人民共
和国(北朝鮮)を訪れ、平壌市内の百花園迎賓館で北朝鮮の最高指
導者、金正日総書記と会談した。北朝鮮に拉致されたと日本政府が
みている8件11人のうち4人が生存、6人が死亡していることが
確認された。会談後、日朝両首脳は共同宣言に署名、10月中に
国交正常化交渉を再開することで合意した。 
 生存が確認されたのは新潟の蓮池薫さん(44)、奥土祐木子さ
ん(46)、福井の地村保志さん(47)、浜本富貴恵さん(47
)の4人。死亡が確認されたのは新潟の横田めぐみさん(拉致当時
13)、神戸の有本恵子さん(同23)、鹿児島の市川修一さん(
同23)、増元るみ子さん(同24)、大阪の原敕晁さん(同43
)、李恩恵とされた東京都内の女性の6人。このほか、8件に含ま
れない2人の死亡も確認された。 

 横田めぐみさんの娘が平壌で生存しているといい、久米裕さんに
ついては北朝鮮に入国していないため確認できないという。 

 死亡した人たちの原因について、北朝鮮当局者は「病死ないし、
災害による」としている。 

 1回目の会談は午前11時3分に始まり、午後0時5分に終わっ
た。首相が国交正常化に関する基本的考え方と拉致問題や安全保障
問題など個別問題に関する日本の立場を主張。それぞれ昼食をとっ
た後、午後2時4分に会談を再開、同3時34分まで続いた。 

 小泉首相は同夜、平壌市内のホテルで記者会見し、会談結果を発
表する予定だ。 

 会談には日本側から、安倍晋三官房副長官、外務省の高野紀元・
外務審議官、田中均・アジア大洋州局長らが同席。北朝鮮側は姜錫
柱・第1外務次官が同席した。 

(18:42) 
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日朝交渉について2002.09.02F&Yamaoka       
世界同時経済不安について2002.09.12kiyo4&Yamaoka

の2件に投稿しましたが(Fさんのコメント)を頂き有り難う御座
いますさて日朝交渉に付いての他の方の投稿も拝見しました

私の思うのは北朝鮮対日本にしてもアメリカ対アラブ諸国にしても
.日本米国から見た考えと北朝鮮.アラブ諸国.から見た相手国に
対する考えは当然違ってくる筈と思う.

9/11のニュ−ヨ−クの惨劇も「ブッシユ」から見たものと相手国の
見ていた物は当然違う筈「ブッシユ」はどうして人間として相手の
事を考えないのか此れでは失礼かも暴力団の考えと同じだアラブ諸
国も自分勝手な「ブッシユ」の行動を非難するだろう
只持てる国アメリカが暴力で力ずくで世界を「じゆうりん」する
事だけは世界一の優秀な国民として目覚めてほしい。

日本の小泉総理にお願い今度の北朝鮮との会話では失礼だが
「ブッシユ」にならない様に願いたい北朝鮮の国民に対しても
日本が与えた迷惑はいい現わせないとほど有るはず.
今日のニュ−スで小泉首相は日朝首脳会談で国交正常化交渉再開
に合意なら、年内決着を目指す方針。13年かかった日韓の二の舞
いを懸念。とのコメントさすが小泉総理懸案の処理を願う.

mersey1fmsfさんのコメントを拝見するとなるほどと思われる
文面は多々有ります私の感想では何か一方的で相手国の事を忘れ
ていないでしょうか先にも延べましたが一国の考えでの行動は
世界を破滅に導くだけ.国連が有るのだから国連で決めた事は如何
なる国もそれに従う事を宣言し国連に従がうべきだ。

世界温暖化で欧州中国その他で大洪水の被害が続発している
馬鹿なと言いう人もあるかも「ブッシユ」が争っている原爆
紛争も一つ間違って北極.南極.に落ちたらそれこそ世界中が
水没の恐れがあるかも??「イラク」の原爆云々を言う前に
アメリカの原爆を廃棄してはそれでも「イラク」が原爆を製造
するならそれこそ世界中が「イラク」を敵にする.勿論其の反対
でアメリカにも言える事お互い相手国の事を一番に考えてはと
言いたい.たとえば「女男」の事でも相手の有る事優しく行こう
最後に(Fさんのコメント)に御礼  09.12.pm20.  kiyo4.
kiyo4.
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2002年09月12日 09:24
【北朝鮮の日本人多数拉致と国家戦略】
北朝鮮の今日の現状から類推しますと、北朝鮮は韓国・日本と同様
に資源が無く、耕作地も貧困で食料の自給能力は極めて貧弱である
と想像します。 多数の日本人を拉致し、生存させている事実は、
自国の今日の窮状を早くから予期し、自国を救済・存続させるため
の外国(特に日本)との交渉の強力なカード(切り札)として行使
するための手段と考えられます。 その意味では北朝鮮の先見性を
高く評価出来ると同時に日本政府の『国民の生命・財産を守る』と
いう国家としての第一義に対して全く無関心・無能力を露呈させた
結果と見られます。

 今回の小泉の訪朝も拉致問題が無ければ我が国は総理を訪朝させ
る事は勿論、一切のACTIONを摂る理由は何も有りません。
 北朝鮮の困窮は北朝鮮の固有の問題と傍観するだけで良かったの
です。日本は今回の拉致問題(国民の生命・財産を危機に曝した)
を教訓に、海上保安庁を米国の沿岸警備隊の様に軍隊に格上げし、
米国同様、NAVY・COAST GUARD・AIR FORCE
・ARMYの4軍体勢を確立し、日本国民の生命・財産を守るため
の万全の防衛投資を充実させるべきと考えます。
 ミーハー・おっちょこちょい・軽薄な小泉が最低限の使命でも果
たして来てくれることを切望する次第です。 以上。 
SITIAN ZHENLI 拝
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件名:具体策どう引き出す。  
日本の外務省は、北朝鮮が日本人拉致問題で解決に前向きなどの判
断から、日朝国交正常化交渉再開の方向だが、その判断はあくまで
首脳会談の事前協議を通じての判断であり、実際の首脳会談で北朝
鮮がそうした態度を示すかは不透明だ。

さらには、正常化交渉を開始したからといって、拉致問題解決に
積極的に取り組むとの保証はない。

そうした状況下では、金正日総書記が首脳会談で拉致被害者の安否
情報を、小泉純一郎首相にどこまで具体的に示すか、首相が金総書
記から拉致問題解決に向けての具体策をどう引き出せるかが、拉致
問題の進展と、それに伴う正常化交渉再開の是非を決める最大のポ
イントとなる。

何故なら、北朝鮮が日朝局長級協議で使った「人道上の問題」とし
て解決などの言葉のみでかたづけるれば、北朝鮮の都合でいつまた
”空証文”になるとも限らないからだ。

そうなれば首相が「世界の笑いもの」(自民党議員)になり、経済
協力話だけが独り歩きするという愚をおかすことになる。
以上産経新聞より抜粋です。
Kenzo Yamaoka
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件名:相手の出方によってはさっと帰国を  
▲ブッシュ政権の北風政策
外交には当事者しか知り得ない秘め事があろうかから、局外者の評
論は往々にして的外れになると思う。が、それを承知で言うと、
小泉純一郎首相の平壌訪問には国際的な環境の面ではこのうえなく
有利な条件が整っているのと対照的に、東京と平壌間の駆け引きに
はとてつもない危険が付き纏っている。「実は一年ほど前から水面
下での交渉は続いておりまして」などと政府関係者がしたり顔で語
っていたが、一年九ヶ月前に発足したブッシュ米政権の外交・防衛
政策と九・十一テロ対策という大きな風がワシントンを中心に吹い
ている大きな背景を承知しているのか。その一環として北朝鮮に吹
きつけた寒風の須凄まじさは恐らく平壌に身を置いている者でなけ
れば理解できないはずだ。
時系列的に列記すると、

(一)ブッシュ大統領は昨年六月六日に、いわゆる九四年の「合意
枠組」実施促進、ミサエル計画の検証可能な規制及びミサエル輸出
の禁止、通常兵器の削減の三点で強い注文をつきつけた、

(二)大統領は十月十八日付読売新聞とのインタビューで発言の三
分の一近くを北朝鮮に割きき、金正日総書記を厳しく批判した。

(三)ラムズフェルド国防長官は十一月十五日にワシントンで金東
信・韓国国防相と会談したあと記者会見で「北朝鮮自体がテロ活動
に従事している」と決めつけた。

(四)大統領は今年一月二十九日の年頭一般教書で北朝鮮をイラク
、イランと並べて槍玉に挙げ、「悪の枢軸」のレッテルを貼った。

北朝鮮に対して政権発足時から強い姿勢を示した米政府が、テロリ
ストに大量破壊兵器を提供するではないかとの懸念の下に、さらに
鋭い対決の構えを示し始めたことが明瞭に理解できよう。金正日総
書記がどのような意図で小泉首相と会う気になったかは実際の会談
で明らかになろうが、動機はブッシュ政権の北風の強さに耐えられ
なくなったからだ。

韓国の金大中大統領による太陽政策が成功を収めたからだと考える
者はいない。こうした大きな変化を見ずに、日本外交が水面下で続
けた「努力が実った」などと自惚れてはいけない。
▲罠が仕掛けられていると疑え
加えて北朝鮮が最近発表した経済改革ほど奇妙な代物はない。賃金
は十倍以上に増えたと思ったら、コメは四百倍、電気料金は四十倍
にそれぞれハネ上がったと伝えられている。
何故このような政策を採ったかを詮索しても意味はない。食糧をは
じめとする極度の物資不足に国民は貧困のドン底に突き落とされ、
金正日書記に打つべき手もまくなっている事実が誰の目にも明らか
なったのではないか。九三年に入ってから始まった北朝鮮から中国
への脱出者は十万人から三十万人といわれている。瀋陽の日本領事
館へ脱北者が逃げ込んだ事件もあって、世界中は北朝鮮がいかなる
国かを学んだ。飢えた狼が与し易い国に目をつけるのは自明ではな
いか。

有利な条件の下に訪朝する小泉首相には罠が仕掛けられてい疑わな
ければなるまい。
拉致問題と国交正常化交渉をからめて話し合いをすれば、数え切れ
ないほどのカードを悪用するだろう。拉致された人々を「人質」に
して安否の確認、面会、帰国、それに人数などを組合わせて次々と
日本側に示し、「代償」を迫られた場合どうするか。拉致問題解決
の過程で、洗脳を受けた人が帰国を望まないとの意向を明らかにす
る事態もあり得る。
そもそも拉致は憎むべき国家的犯罪であり、北朝鮮はこれを現状に
戻し、日本に謝罪と保証をすべき立場にある。世界が見守る中で北
朝鮮が阿漕な態度に出たときには日朝国交正常化は後回しでいい。

▲親善外交はナンセンス
小泉首相は「拉致問題は日本国民にとって重要な問題で、これを棚
上げにして日本は正常化に入るわけにはいかない」との姿勢を貫い
ているように思われる。この単純で明快な考え方を金正日総書記に
直接ぶつけることが拉致問題の正攻法であろう。
外交当局の一部には「国交正常化に比べれば拉致は小さい問題だ」
との驚くべき錯覚があるように見受けられる。
戦後の単純などの国とも仲良くとの親善外交の名残だろうが、これ
はテロリスト国家には適用しない。
相手の出方次第では首相はさっさと帰国したらいい。それが世界の
潮流に乗った外交だ。
 
 杏林大学教授 田久保 忠衛氏(産経新聞「正論」)
Kenzo Yamaoka


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