996.米国のイラク攻撃回避



今週は、米国で大きな動きがありました。これを見よう。 Fより

スコウクロフト、フリードマン、イーグルバーガー、キッシンジャ
ー、ブレジンスキーと往年の共和党の中核メンバーがイラク攻撃反
対と言い始めた。これに対して、政権サイドとネオコンはどう出る
か??この裏は??

スコウクロフトはブッシュパパに、イラク攻撃をするべきではない
と進言したというが、ブッシュパパは何をしたか???

YSさんによると、裏にラザードとカーライルの影を感じる。カー
ライルとしては、軍事産業が隆盛してもらうのはいいが、イラク攻
撃により、米国経済を崩壊させるのは困るため待ったがかかる。

そのため、ラザードと組んで止めをかけたのではないかと言う。
ブシュ・パパがカーライルのドンであるし、欧州系のラザードには
ロスチャイルドの資本も入っているし、米国にも大きなネットワー
クが構築されている。このあたりは、当コラムにある「ビックリン
カー達の宴」を見てほしい。

なお、当サイトでは全文検索サービスを開始しているので、ラザー
ドやカーライルと入れると、URLがでてくるので、クイックすれ
ば、その内容が見ることができるので利用してほしい。また、横に
逸れた。

このことにより、欧州と米国の両サイドの中心的なエスタブリシュ
企業が、手を握ったようなのです。このため、ニューヨーク・タイ
ムズがイラク攻撃中止の急先方になったようですし、FOXのマー
ドックもネオコンを煽っていたが、ここではイラク攻撃延期を批判
的ではなく、たんたんと伝えている。支持するかのごとくに。

ネオコンの機関紙であるウイクリー・スタンダードでも、今までの
論調より抑え目になっている。泣き言のような論調に変化している
。この論調の変化に大きな圧力を感じる。ネオコンに金を出してい
るのは、マードックであろうから、そこから圧力がかかれば、ネオ
コンも黙るしかない。どうも、勝負があったような気がする。

ブッシュ・パパが動けば、後はイラク攻撃に慎重なナイなどの論客
が、どんどん反対に回るであろうから、911以降外されたパウエ
ルが政権の中心に返り咲くことになるであろう。

これに対して、チェイニーやラムズフェルドなどは早期に攻撃の決
断をブッシュ大統領にさせようとしたが、失敗したようだ。

イラク攻撃がないとすると、この戦争屋たちは、それより攻撃に費
用がかからない崩壊寸前の北朝鮮攻撃の可能性が浮上してくる。
このため、ロシアのプーチンは先手を打って、金日正と会談を持つ
が、日本も米国に北朝鮮攻撃をさせないで、交渉で解決する方向を
ロシアと模索する必要がある。もちろん、北朝鮮に大譲歩を求める
必要があるし、拉致問題を避けては通れないが。

現在、世界の政治構造を知っているのはロシアのプーチンのような
気がする。米国のイラク攻撃がないと見るとイラクと石油の総代理
店契約を結び、世界にイラク石油をロシアが一手に売ることになる
。ロシアにとってはいい商売である。この件ではロシア経済ジャー
ナルの記事が参考になる。
http://www.ai.wakwak.com/~cpm/russia/で登録できる。

しかし、フランスのシラクの沈黙は、どうも不気味であり、大いに
気になる。もしかしたら、ロシアもドイツも英国も、すべてを取り
仕切っているのは、フランスのシラクの可能性を感じると、YSさ
ん、MOさんは言う。私もこの意見に引かれる。

そして、シラクは時々、家族に会いに、日本にお忍びでくる。日本
はこのことからも、フランスから日産やワールドカップなどで助け
を受けている。ということは同盟を組んでユーロに参加するのも手
かもしれないとYSさん。私はそこまでは踏み込めないですね。
この詳しい解析はYSさんにお願いしたいですね。
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 ラザードに代表される「欧州・貴族系グローバル企業」は、パウ
エル国務長官をもり立て、ウルフォウィッツ国防副長官の背後には
、テキサスの利益を最優先に考える旧テキサス共和国の「ブッシュ
−テキサス・インナーサークル」(カーライル)の姿が見え隠れし
ている。

 しかし、「ブッシュ−テキサス・インナーサークル」も同時多発
テロとエンロンの一件で戦略の見直しを行っているようだ。
http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/kak3/1312301.htm
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「北朝鮮へ強硬姿勢」米紙が続々報道 米朝対話再開に水(ASAHI)

 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)がイエメンにミサイル部品を
輸出していたとして、ブッシュ米政権が経済制裁を科したと23日
付のニューヨーク・タイムズ紙が報じた。一方、22日付のワシン
トン・タイムズ紙は、ボルトン国務次官が北朝鮮を非難する演説を
準備していると伝えた。 
 こうした報道が相次ぐ背景には、米朝対話再開の機運が高まるな
か、それに否定的な強硬派の意向が働いているとの見方もある。政
権内の路線対立が深刻な模様だ。 

 ニューヨーク・タイムズ紙によると、北朝鮮がクリントン前政権
時代、イエメンにスカッドミサイルの部品を輸出していたとして、
米国が米朝間のハイテク部品の取引を禁じる制裁を科した。前政権
時代のことに加え、米朝間には取引がなく象徴的な意味しかないが
、米政府当局者は同紙に「北朝鮮の危険性を世界に知らしめる意義
がある」と説明したという。 

 またワシントン・タイムズ紙は、ボルトン次官が月末に訪問を予
定している東京かソウルで、改めて北朝鮮を「悪の枢軸」と非難す
る演説を用意していると報道。プルトニウムや濃縮ウランを製造し
た証拠が見つかれば、北朝鮮の核開発疑惑に終止符を打つため軽水
炉型原発2基を提供すると決めた94年の米朝枠組み合意を破棄す
ると警告する内容だという。 

 演説が実際に行われれば、日朝協議などへの影響も懸念される。
国務省高官は22日、この報道について「外遊先で何かを語るのは
特別なことではない。中身は予測できない」と語った。 

 米政府筋によると、ボルトン次官や国防総省高官らの強硬派と、
北朝鮮との対話を重視する国務省のアジア担当者らの対立が深まっ
ている。今後の日朝協議や南北協議で北朝鮮が「誠意」(消息筋)
を見せず目立った進展がなければ、強硬派が勢いづく可能性もある
。 (23:10) 
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イラク攻撃、元米国務長官が慎重姿勢
http://www.nikkei.co.jp/kaigai/us/20020823d3ki00b323.html
 【ワシントン22日共同】ブッシュ大統領がフセイン・イラク政権
転覆のための一手段として検討している米軍のイラク攻撃について
、イーグルバーガー元国務長官は22日、「現時点で(米国が)行う
べきことだとは思えない」と述べ、慎重に検討するよう求めた。
CNNテレビのインタビューで語った。 

 対イラク軍事行動をめぐっては、キッシンジャー元国務長官らが
積極論を主張しているのに対し、スコウクロフト元大統領補佐官ら
が反対や慎重な対応を訴え、与党共和党内も割れている。 

2002年08月23日(金) 
元米国務長官、イラクへの軍事行動に慎重論
http://channel.goo.ne.jp/news/reuters/top10/20020823/87264-1.html
[ワシントン 22日 ロイター] 元米国務長官のローレンス・
イーグルバーガー氏は、イラクに対する軍事行動に慎重論をとって
いる。 同氏は、現大統領の父親のブッシュ元大統領の下で国務長官
を務めた。

 同氏はCNNテレビのインタビューで、イラク政府が大量破壊兵器
の開発を進めているとの証拠を入手していないかぎり、米軍がフセイ
ン政権打倒をめざして一方的に攻撃を開始することは支持しないと述
べ、「同盟国が米軍と行動をともにせず、また、多大なの苦悩を伴わ
ずにフセイン政権を打倒できるとして、その後、米国がどのような
活動を展開するのかを明確に説明できない状況にあることを考慮すれ
ば、時間をかけたほうが得策だと考えている。いま現在やるべきこと
が、こうした行動(イラク攻撃)だとは納得していない」と述べた。 

 そのうえで、軍事作戦を確実に成功させるためには、米軍が圧倒的
な兵力をもって作戦行動を展開する必要があり、そのためには数百億
ドル単位の財政支出は避けられず、占領軍が数年にわたってイラクに
駐留する必要があると指摘し、「こうした事実をすべて米国民に公表
する必要がある」と述べた。
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米経済諮問委:「イラク攻撃は経済に打撃」 ハバード委員長  
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/keizai/20020822k0000m020078000c.html
 【ワシントン竹川正記】米大統領経済諮問委員会(CEA)のハ
バード委員長は20日、記者会見し、米国がイラクを攻撃した場合
の経済的な影響について「(91年の)湾岸戦争を教訓にすれば、
少なくとも、短期的に原油価格を急騰させ、消費者や企業心理に打
撃をもたらす可能性がある」と述べた。米政府高官がイラク攻撃に
よる経済的悪影響への懸念を示したのは初めて。

 米国の対イラク攻撃で原油需給がひっ迫するとの見通しから、同
日のニューヨーク・マーカンタイル取引所では、原油先物相場の米
国産標準油種(WTI)9月渡し物が1年半ぶりに1バレル=30
ドル台まで高騰。同委員長はこうした価格高騰も踏まえ、対イラク
開戦が景気の先行き不透明感を強める米国や世界経済に悪影響を及
ぼすことへの不安感を示した。

 同委員長は「湾岸戦争時には、米経済にあたかも増税したような
負担がかかり、(米国主導の多国籍軍の)勝利が明確になるまで、
消費者や企業心理への打撃が続いた」と説明。「原油価格の高騰は
米国だけでなく世界経済の成長を阻害する」と、米のイラク攻撃に
伴う経済的副作用に強い警戒感をにじませた。

 一方、米経済の先行きについては最近の株安が消費者や企業心理
に悪影響を与えるリスクを認めながらも、「米国が景気が再び後退
する二番底やデフレに陥る懸念はほとんどない」と言明。年末にか
けて企業の設備投資が回復し、ブッシュ政権が目標とする3%台の
経済成長を達成できるとの見通しを示した。また、IT(情報技術
)バブルが崩壊した米国の現状を日本のバブル崩壊と同一視する見
方には「日本は非生産的な土地投機の結果だった」と強調。そのう
えで、「米国の(90年代後半の)IT分野を中心とするブーム(
熱狂)は技術革新を伴うもので、投機的な面とは別に、今も米経済
に(生産性の上昇など)好影響を与えている」と反論した。

[毎日新聞8月21日] 
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「イラク攻撃なら同盟国には事前に相談」と米大統領
2002.08.22
Web posted at: 07:27 JST

http://cnn.co.jp/top/K2002082200010.html

テキサス州クロフォード(AP) ブッシュ米大統領は21日、
当地の牧場にチェイニー副大統領やラムズフェルド国防長官ら招い
た会議を終えて記者会見し、イラクのフセイン政権の打倒は「世界
的な権益問題であり」、もし攻撃を行う場合は、同盟国に事前に相
談を行うことを約束した。

また大統領は「どのようにして、打倒を成功させるのかは、十分に
考えなければならない問題だ」と述べた。さらに「私は忍耐づよい
人間だ。私たちは、あらゆる選択肢を考慮し、利用できる限りの技
術や、外交手段、情報収集を行う」とも話した。

今回の会議の公式の目的は、今後の米国防政策の大枠の検討とされ
、大統領によると対イラク攻撃については議論されなかったという。

対イラク攻撃については、共和党の有力議員や同盟国から慎重論が
相次いで出ているが、大統領は「間違いなく言えることは、米政権
内は『フセイン大統領が脅威である』ということで一致しており、
そしてその脅威は変わっていないということだ」と話した。

会議前、大統領の側近は、この会議の性格を表現するのに「軍事的
な観点から今後求められるものについての討議で、戦争を計画につ
いて話をする余裕はない」と話していた。

大統領も「会議は、『21世紀、我々と我々の同盟国を、いかにう
まく守っていくのか』が議論の中心だった」と話したが、記者会見
のほとんどの時間は、対イラク攻撃に関する質疑に費やされた。

ドイツやカナダが、米国の攻撃には同調しないことを明らかにして
いるが、それに関する質問には、会見に同席したラムズフェルド国
防長官が「大統領は(それらの国に参加を)頼んだりはしていない
」と答えた。

一方、共和党のディレー下院院内副総務(テキサス州選出)は、ヒ
ューストンでの財界向け講演の中で「ブッシュ大統領の姿勢は全く
正しい。(イラクの)体制を変えることだけが、フセイン氏に核兵
器を持たせないための手段になりえる」と述べた。

また同副総務は「大統領が『いつ行動を起こすのか決める』べき時
期が来ているが、まず『議会と相談を』」と話した。

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